海外ビジネス情報

ジェトロの海外ネットワークを通じて収集した最近のビジネスニュースや政治・経済の概況、貿易・投資実務に役立つ制度・手続き情報や各種統計、調査レポートなどをお届けしています。

各国・地域別にご覧になりたい場合は「国・地域別情報」をご覧ください。

国・地域別に見る

外資に関する奨励

最終更新日:2016年02月08日

奨励業種

投資促進機関である経済開発庁(EDB)が、奨励産業として掲げている分野は、エレクトロニクス、化学、医薬品・バイオテクノロジー、医療技術、精密エンジニアリング、航空エンジニアリング、造船・海洋エンジニアリング、ヘルスケア、物流・サプライチェーン管理、情報通信サービス、情報通信製品、国際非営利団体、メディア・エンターテインメント、エネルギー、クリーン・エネルギー、環境・水資源、コンシューマ・ビジネス、専門家サービス、都市・インフラ・工業ソリューション、成長ビジネスなど20分野。
重点研究分野として、バイオメディカル・サイエンス、双方向デジタルメディア、フィジカル・サイエンス&エンジニアリング(都市ソリューション、先進的素材・製造業、先進的システム・エンジニアリング、セキュリティ・先端技術)の3分野が国家研究財団(NRF)により指定されている。


シンガポールは知識集約型経済構造の確立を目指し、先端技術部門、高付加価値産業部門、研究開発部門、ビジネスハブ機能の強化に資するサービス部門などへの投資を奨励している。

1. 国家研究財団(NRF)の設置
国家研究財団(NRF)は、研究開発基金の運用、政策立案、関係機関との調整、政策実行計画の策定、予算管理に当たる行政組織として、2006年1月に首相府内に設置された。NRFのプロジェクト推進室では、設定された戦略研究分野別に戦略プログラム・オフィスを設置し、研究開発案件の公募と審査、R&D助成金の拠出、ならびに各種優遇措置や奨学金制度の導入等を実施している。

関連ウェブサイト
http://www.nrf.gov.sg/外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます


2. 2020年研究革新起業計画(Research, Innovation and Enterprise 2020:RIE2020)
貿易産業省(MTI)は2010年9月、研究開発強化戦略として、「2015年研究革新起業計画」を発表。2011~2015年までの5年間で国家予算161億Sドルが割り当てられ、国家的な課題であるエネルギー、環境、都市開発などのテーマを対象とする提案コンペ「国家技術革新チャレンジ(NIC)」を通じて配分するほか、民間部門のR&D活動を促し、2015年にはR&D関連支出がGDPの3.5%にまで高めることを目指してきた。MTIは、2020年に向けての5カ年計画「2020年研究革新起業計画」を策定中であるが、バイオメディカル・サイエンス、双方向デジタルメディア、フィジカル・サイエンス&エンジニアリング(都市ソリューション、先進的素材・製造業、先進的システム・エンジニアリング、セキュリティ・先端技術)の3分野を今後5年間の政府の新たな重点研究分野とすることが確認されている。 

関連ウェブサイト
http://www.mti.gov.sg/ResearchRoom/Pages/Research,-Innovation-and-Enterprise-(RIE)-2015.aspx外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます


3. スマート国家(Smart Nation)構想
Smart Nationは、人々が暮らしやすい街を作ろうという、スマートシティの考え方を国レベルに拡大したシンガポール政府のビジョンで、2014年8月に発表された。世界初の「スマート国家」の実現に向け、人通りや交通量の多いエリアにセンサーを設置する「スマート・ネーション・プラットフォーム(SNP)」、インテリジェント交通システムと無人走行自動車システムのデータ収集・分析(サイバー・フォレンジック)に特化する「サイバーセキュリティー・リサーチセンター」の設立、サイバーセキュリティー分野の戦略・政策立案を担当する「サイバーセキュリティー庁(CSA)」の新設、国内全土を詳細に表示する3次元地図「バーチャル・シンガポール」の制作、規格が異なる無線通信を組み合わせ、効率の良い通信環境を実現する「へトロジニアスネットワーク」の実証実験などが構想の一環として「インフォコム・メディア2025」マスタープランに基づいて進められている。
政府はネットワーク、センサー、ソフトウエアなどのインフラに関しては市場で調達する一方で、国民向けサービスに関しては国内外で開発されている革新的アイデアを導入する方針という。同ビジョンを政府全体で推進するために首相府(Prime Minister’s Office)にSmart Nation Programme Officeを新設した。

関連ウェブサイト
http://www.pmo.gov.sg/smartnation外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます


4. サステイナブル・シンガポール・ブループリント2015(Sustainable Singapore Blueprint 2015)
シンガポール政府は、2009年4月、資源の乏しい同国で持続可能な開発の実現を目指す総合的な計画を公表した。国家開発省、環境・水資源省、経済開発庁(EDB)などの複数省庁にまたがる省庁間委員会(IMCSD)が2008年1月から検討を進めてきたもので、2030年に達成すべき数値目標として、[1] GDP単位当たりエネルギー消費量の2005年比35%削減、[2] リサイクル比率の70%への引き上げ、[3] 公共輸送機関利用比率の70%への引き上げなどを設定した。同計画は2014年11月、第2版として計画の一部が見直され、2030年に達成すべき数値目標が拡張された。

関連ウェブサイト
http://www.mewr.gov.sg/ssb/外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます


5. インフォコム・メディア2025
2015年までの計画であったメディア開発庁(MDA)によるデジタルメディア産業のマスタープラン「シンガポール・メディア・フュージョン」計画と情報通信開発庁(IDA)による情報通信産業分野のマスタープラン「iN2015」を統合して、情報通信省(MCI)は2025年までの情報通信メディア産業の将来像を描いたマスタープラン「インフォコム・メディア2025」を2015年8月に公表した。この計画にはスマート国家構想を実現するための一連の具体的施策が描かれている。

関連ウェブサイト
http://www.mci.gov.sg/infocomm-media-2025外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます


6. 国土利用基本計画マスタープラン2014
都市再開発庁(URA)では5年ごとに国土利用計画マスタープランを発表している。このマスタープランでは国土の用途や容積率が規定されているほか、インフラを含む開発計画が盛り込まれている。現行マスタープラン(MP2014)では、環境に配慮したあらゆる年代層の住宅・公共空間を整備し、職場を国内で分散化させ「職住接近」を実現するほか、交通アクセスの改善を目指すことが盛り込まれた。将来の計画として、2030年までに南部湾岸部で建設を進める新臨海都市「サザン・ウォーターフロント・シティー」についても概略が示された。用地借地権が2027年に期限を迎えるシンガポール・コンテナ港を西部トゥアスに移設し、移設後の中心部タンジョン・パガーから西部パシル・パンジャン一帯の約1,000ヘクタールを再開発する。

関連ウェブサイト
http://www.ura.gov.sg/maps/外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます


7. ツーリズム2015
シンガポール政府観光局(STB)は、2005年に策定した「ツーリズム2015」を主要戦略として掲げ、2015年までにシンガポールへの訪問客数を1,700万人(2004年比倍増)、観光収入を300億Sドル(同3倍増)、観光業関連雇用を25万人(同1.7倍)にすることを目標に、[1] 先進的な国際会議や展示会の開催場所としてのシンガポールの地位をより強固なものにすること、[2] 「Uniquely Singapore」のキャンペーンのもと、様々な体験が楽しめる、アジアを先導する観光地としてシンガポールを発展させること、[3] 研修や医療といったサービス分野において、外国人ビジターに対する質の良いサービスを提供していくこと、の3つを重点分野として定め、20億Sドルの観光業開発基金を設置して、インフラ開発、能力開発、メガイベントの誘致、商品開発に取り組んでいる。

関連ウェブサイト 
http://www.mti.gov.sg/MTIInsights/Pages/Investments.aspx外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

各種優遇措置

シンガポールを拠点として海外展開を目指す内外企業に対して、法人税制をはじめとして、多種多様な優遇措置と国際的に競争力を高めるビジネス環境が整備されている。


主な投資優遇措置は次のとおり。

1. 法人税制度
(1) 低い税率
シンガポールは競争力を高めるため、法人税率を引き下げてきた。2009年度予算案では2010年課税年度(課税対象は2009年の利益)から法人税率を18%から17%に引き下げた。この引き下げによって、シンガポールの法人税率は、アジアでは香港の16.5%にほぼ並ぶ低いものになっている。課税所得のうち最初の30万Sドルに対しては部分免税制度が適用されるため、実効税率は17%未満になる。

(2) キャピタルゲイン課税なし
シンガポールにはキャピタルゲイン課税がない。これは、企業が海外投資を計画する際に撤退戦略まで含めて考えると、重要なポイントとなる。事業再編目的で子会社を売却(投資有価証券を譲渡)する場合に生じるキャピタルゲインに課税が生じないため、その分だけ撤退コストを小さくできる。

(3) 多数の租税条約
シンガポールは約70カ国と租税条約を結んでいる。シンガポールに置かれた地域統括会社は、租税条約により配当や利息、ロイヤルティーなどへの二重課税を防止できる。

(4) 国外源泉所得の免税
シンガポールは国外所得免除方式の課税制度を採用している。国外源泉所得はシンガポールに送金した場合にのみ課税され、ある特定の所得はシンガポールに送金した場合でも免税になる。一つの例として、外国企業からシンガポールに還流された配当金は、その企業が所在する国の表面税率が15%以上の場合、その国で課税されている(源泉税や受取配当のもとの利益に課される所得税などを納付している)ことを条件に、非課税となる。

(5) ワン・ティア・システム
シンガポール政府はワン・ティア法人税制度を採用しており、シンガポールに置かれた持ち株会社や地域本社が本国に配当する際には一切課税が生じない。シンガポール企業が支払う法人税が最終の納税となる。したがって、シンガポール企業が国内の個人、法人に支払う配当金は、受け取る側では課税対象外であり、国外の企業に配当する場合は源泉税が課せられない。

(6) タックスヘイブン税制や過小資本税制
他の多くの国と異なり、シンガポールには、CFCルール(controlled foreign corporation rules、いわゆるタックスヘイブン税制:在外子会社の利益に対する合算課税の制度)や過小資本税制はない。支払利息は、資金が課税所得を生み出すために使用されていることを明確に実証できる限り、損金に算入することができる。

(7) 対内投資促進税制
国際的な競争力を高めるための税制のほかに、企業は、海外からの直接投資を促すために設けられた優遇税制を利用することができる。

(8) 海外納税クレジット合算制度の創設 
企業の海外事業利益のシンガポール国内への送金を促すため、「海外納税クレジット(FTC)合算制度」を2012年賦課年度に創設した。企業が海外納付した税額を納付国・地域に関係なく合算し、海外利益の国内送金に対する源泉徴収課税の税負担を企業が軽減しやすくする。FTC合算対象は、法人税の最高税率が15%以上の国・地域に限定。


2. 優遇税制
シンガポールにおける外資導入や産業振興のための税制優遇措置は、所得税法(Income Tax Act)および経済拡大奨励法(Economic Expansion Incentives Act)を根拠法として、時代の政策に応じて整備が行われてきたが、そのうち、製造・サービス業を対象とした優遇措置を所管する経済開発庁(EDB)は、主に外国企業が申請できる投資優遇措置の適用を行う窓口となっている。
これらの優遇措置の適用にあたっては、優遇措置を受けられる投資の認可の条件として、相当規模の資本投資であることや、高度技術と製造技術に関連したプロジェクトであること、特殊技術や専門的サービスの提供を行うこと等が求められており、これを通じて、高付加価値産業への投資促進を誘導している。
優遇税制は、大きく分けて、[1] 地域統括企業向け、[2] 技術革新・製品開発企業向け、[3] 海運・航空事業者向け、[4] 貿易・海外事業拡張・観光促進企業向け、[5] 金融サービス企業向けの5分野に分類され、シンガポールへの投資を検討している日本企業や既にシンガポールで操業している日本企業に利用できるものである。優遇税制の詳細については、「税制―法人税」の項を参照のこと。

3. その他の優遇措置
優遇税制とは別に、研究開発、企業の国際化、中小企業の生産性向上・能力開発、起業を促進するための助成金制度や投融資制度などの各種優遇策もあり、経済開発庁(EDB)、国際企業庁(IEシンガポール)、生産性規格革新庁(SPRING)をはじめとする政府機関にて所管されている。

[参考] 
研究開発などについては、EDBのウェブサイトを参照のこと。 
https://www.edb.gov.sg/content/edb/en/why-singapore/ready-to-invest/incentives-for-businesses.html外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

中小企業向けの各種優遇策の詳細は、政府ビジネスポータルサイト「SMEportal.sg」の「Money Matters」を参照のこと。
https://www.smeportal.sg/content/smeportal/en/home.html外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

その他

特になし

関連情報

ご相談・お問い合わせ

現地日系企業の皆様

最寄りのジェトロ事務所にご連絡ください。

マイリスト マイリスト一覧を開く マイリストに追加する

閉じる

マイリスト
マイリスト機能を使ってみませんか?
ジェトロ・ウェブサイトのお好きなページをブックマークできる機能です。
ブックマークするにはお好きなページで+ボタンを押してください。