外資に関する奨励

最終更新日:2021年11月01日

奨励業種

投資優先計画(Investments Priorities Plan:IPP)に記載された業種・事業は各種優遇措置が受けられる。

2020年版IPPは、2020年11月18日に承認された。2021年11月時点で、2020年版が有効である。

投資奨励事業分野

2020年度投資優先計画(IPP)では、次の12の優先投資分野が定められている。

  1. 新型コロナウイルスのパンデミック対策に関連するすべての適格な事業
    1. 必須物品
      医薬品、医療機器・装置、個人用保護具(PPE)、手術機器・用品、実験機器・試薬、医療用品、工具および消耗品(除菌剤・洗浄剤、次亜塩素酸ナトリウム、ポビドンヨードなどを含むがこれらに限られない)、これらの物品の生産・製造に使用する原材料、半製品・中間製品、機械・設備の生産・製造が対象となる。また、これらの物品を製造するための製造活動の再利用も含む。
    2. 必須サービス
      火葬場、医療廃棄物の処理・処分、研究室、実験施設、病院、検疫施設などのサービスの提供が対象となるがこれらに限られない。また、投資委員会の決定に従い、新型コロナウイルス対策やその影響の緩和に関連するその他の物品やサービスも対象となる。これには、政府やその機関・部門、地方自治体のプログラムに含まれるものなどがあるが、これらに限定されない。
  2. 投資委員会の決定に従い、提案されているバリク・プロビンシャ(Balik Probinsya)プログラムや政府が実施する可能性のある同様のプログラムなど、密集した都市部以外での雇用機会を創出するプログラムを支援する活動への投資。
  3. 基準を満たすすべての製造業(農産物加工を含む。ただし、マニラ首都圏では、近代化プロジェクトのみが対象)
    1. 工業品の製造または農産物および水産物の加工(ハラルフードおよびコーシャフードを含む)による、[1]半製品/中間品、または[2]完成品もしくは消費財の生産
    2. プレハブ住宅用部品、機械および部品を含む装置の製造航空宇宙部品
  4. 農業、漁業および林業(ただし、マニラ首都圏では、農業インフラと支援サービス、都市農業プロジェクトのみが、新規、拡張、近代化として対象)
    農産物、水産物および林産物の商業生産が対象となる。また、保育園、孵化場、収穫後施設、その他の支援サービスやインフラも対象となる。
  5. 戦略的サービス業
    1. 集積回路(IC)設計
      集積回路の設計に必要なすべての論理・回路設計技術が対象となる。
    2. クリエイティブ業界/ナレッジベースサービス
      国内向けのIT-BPMサービス(コンタクトセンター、データアナリティクスなど)や、アニメーション、ソフトウエア開発、ゲーム開発、医療情報管理システム、エンジニアリング・デザインなどのオリジナルコンテンツを伴うサービスが対象となる。また、デジタルまたはテクノロジー関連の立ち上げや活動も対象となる。
    3. 航空機の保守、修理および整備
      すべての種類の航空機の保守・修理・オーバーホールが対象となる。
    4. 代替エネルギー自動車用チャージ/燃料補給ステーション
      LPG車を除く代替エネルギー車用のチャージ・燃料補給ステーションの設置が対象となる。
    5. 産業廃棄物対応
      産業活動から発生する有害・危険廃棄物(THW)の処理施設の設置が対象となる。
    6. 電気通信事業(ただし、新規参入者のみが対象)
      固定・移動式ブロードバンドサービスのための接続施設の設立が対象となる。
    7. 最先端工学、調達および建設
      産業プラントやインフラの設計・調達・建設が対象となる。
  6. ヘルスケアおよび災害リスク軽減管理サービス
    総合病院、専門病院、その他の医療・健康施設(薬物更生施設、検疫所、避難所を含む)の設置・運営が対象となる。
  7. 集合住宅(ただし、マニラ首都圏では、賃貸用の低コスト都市住宅のみが対象)
    200万ペソを上限とする大規模住宅の開発が対象となる。
  8. インフラストラクチャーおよび物流(LGU-PPPを含む)
    空港、海港、(空路、陸路および水路)輸送、LNG貯蔵・再ガス化施設、石油・ガスのパイプラインプロジェクト、大量の水処理・供給、トレーニング施設、試験所、国内工業地帯などの(ただし、これらに限定されるものではない)、国の経済発展・繁栄に不可欠な物理的インフラの構築・運営が対象となる。また、地方自治体(LGU)が主導・実施するPPPプロジェクトも対象となる。
  9. イノベーション・ドライバー
    研究開発(R&D)活動、臨床試験(治験を含む)の実施、センター・オブ・エクセレンス、イノベーション・センター、ビジネス・インキュベーション・ハブ、スマート・シティ、ファブリケーション・ラボ(ファブラボ)/コワーキング・スペースの設置、モビリティ・ソリューションやデジタル取引の開発が対象となる。

    また、以下のような、新技術や新興技術の商業化、製品やサービスに関する商業化されていない特許、および国内で行われた研究開発の成果物も対象となる(ただし、これらに限定されない)。

    1. 農業バイオテクノロジーツール
    2. 災害軽減・防止のためのハードウエア・ソフトウエア
    3. 農業生産性向上のためのハードウエアおよびソフトウエア
    4. 天然資源保護のための機械化された手段
    5. 携帯技術 - 既存のかさばる装置や重い装置を携帯できるようにするための技術革新、または事実上どこにでも持ち運べる新しい装置やサービス
    6. 病気の流行を予防するためのハードウエアまたはソフトウエア
    7. 遠隔監視装置・システム
    8. 遠隔感知の専門サービス
    9. 地域産業の活性化のためのハードウエア・ソフトウエア
    10. フォトニクス、ナノテクノロジー
    11. 自然健康製品
  10. インクルーシブ・ビジネス(IB)モデル
    バリューチェーンの一部として、農業ビジネスや観光分野における中堅・大企業(MLE)が、零細企業(MSE)に対してビジネス機会を提供する活動が対象となる。
  11. 環境または気候変動関連プロジェクト
    エネルギー、天然資源、原材料の効率的な利用、汚染の最小化・防止、温室効果ガスの削減につながる、商品の製造・組立、エネルギー効率関連施設の設置が対象となる(ただし、共和国法第11285号またはエネルギー効率・保全法に基づくものを除く)。また、国際基準に基づいたグリーンシップリサイクルや、民間の材料回収施設の設立も対象となる。
  12. エネルギー
    従来の燃料(すなわち石炭、ディーゼル、バンカーおよび天然ガス)、廃熱、その他の廃棄物を利用した発電プロジェクトや、バッテリーによるエネルギー貯蔵システムの構築が対象となる。

2020年版では、新型コロナウイルスのパンデミック対策に関連する事業(前記1)および都市部以外での雇用機会を創出するプログラムを支援する活動への投資(前記2)が追加された。前記1および2の適格な事業に対して、投資委員会は、フィリピン人の生命、健康、安全、治安に対する深刻な脅威を緩和または回避し、フィリピン人の生活への長期的な悪影響や国内の経済活動の深刻な混乱に対処するという共和国法第11469号の国家目標の達成に極めて不可欠であると判断した場合、最長6年間の所得税免税措置を提供することができる。

詳細:投資優先計画 "2020 INVESTMENT PRIORITIES PLAN外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(616MB)"

特殊な法律により対象となる分野

植林(大統領令705号)、鉱物の採掘・加工(共和国法7942号)、書籍・教科書の発行(共和国法8047号)、石油製品の精製・備蓄・搬送(共和国法8479号)、身体障害者自立支援(共和国法7277号)、再生エネルギー(共和国法9513号)、観光産業(共和国法9593号)

その他の分野

輸出関連事業、ミンダナオ島イスラム教徒自治区での各種事業
詳細:フィリピン投資委員会(Board of Investments:BOI外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

各種優遇措置

業種、事業の行われている地区、企業形態により、法人税免除、特別税の適用、関税の免税などの優遇措置を受けることができる。

優遇措置の種類と対象

業種を基準として付与される優遇措置
  1. 投資委員会(BOI)登録企業に対する優遇措置(奨励業種を参照)
  2. BOT法に基づく優遇措置
特定地区での事業に対する優遇措置
  1. PEZA登録企業に対する優遇措置
  2. スービック湾自由港登録企業に対する優遇措置
  3. クラーク特別経済区登録企業に対する優遇措置
  4. オーロラ特別経済区登録企業に対する優遇措置
企業形態を基準として付与される優遇措置
  1. 地域統括本部(RHQ)に対する優遇措置
  2. 地域経営統括本部(ROHQ)に対する優遇措置
  3. 地域統括倉庫(RW)に対する優遇措置

投資優遇措置

a.~i.の各優遇措置では、主に次のようなインセンティブが付与される。

  1. 法人税免除(新規4~6年、最長8年まで延長可):a. c.
  2. 特別税(国税、地方税が免除。代わりに5%の総所得税を賦課する):c.(法人税免除終了後)d. e. f.
  3. 関税やVATなどの免税:a. c. d. e. f. g. h. i.
  4. その他、埠頭税・輸出税の免除、労務費の追加控除、通関の簡素化、特別ビザ発給など

詳細はPDFファイル参照。
ジェトロ:フィリピン 外資に関する各種優遇措置 詳細PDFファイル(458KB)

その他

特になし。