関税制度

最終更新日:2018年07月17日

最近の制度変更 

管轄官庁

税関

税関(Royal Malaysian Customs Department外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

コールセンター:1300-888-500 / 603-7806 7200

その他の関係官庁

2013年3月21日、政府機関への問い合わせなどを1カ所で対応する「1 Malaysia One Call Centre(1MOCC)」が設置された。問い合わせ先は次のとおり。

マレーシア政府公式ポータル(The Government of Malaysia’s official Portal外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
Tel:603-8000 8000
Fax:603-8000 8000
E-mail:80008000@1mocc.gov.my
Short Messaging System(SMS):603-8000 8000
Twitter:twitter.com/myGovPortal
Facebook:https//www.facebook.com/1mocc

関税率問い合わせ先

税関、マレーシア貿易開発公社、マレーシア投資開発庁

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コールセンター:1300-888-500 / 603-7806 7200

マレーシア税関の所在地リスト:Customs offices外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

マレーシア貿易開発公社(Malaysia External Trade Development Corporation外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

  • 東京事務所
    〒104-0061
    東京都中央区銀座8-14-14、銀座昭和通ビル6階
    Tel:03-3544-0712/3
    Fax:03-3544-0714
    E-mail:tokyo@matrade.gov.my
  • 大阪事務所
    〒530-0001
    大阪府梅田北区 3-4-5毎日インテシオ18階
    Tel:06-6451-6520
    Fax:06-6451-6521
    E-mail:osaka@matrade.gov.my

マレーシア投資開発庁(Malaysian Investment Development Authority:MIDA外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

E-mail:investmalaysia@mida.gov.my

  • 東京事務所
    〒105-6032
    東京都港区虎ノ門4-3-1城山トラストタワー32階
    Tel:03-5777-8808
    Fax:03-5777-8809
    E-mail:tokyo@mida.gov.my
  • 大阪事務所
    〒530-0001
    大阪市北区梅田3-4-5毎日インテシオ18階
    Tel:06-6451-6661
    Fax:06-6451-6626
    E-mail:osaka@mida.gov.my

関税体系

一般税率、および各FTA/EPAで適用される優遇税率。

品目分類

分類は、国際統一商品分類(HS分類)に基づく。

2017年関税令(Customs Duty Order 2017)が2017年4月1日より施行され、9ケタの関税番号が10ケタとなった。また同関税令により、2012年ASEAN共通関税品目分類表(ASEAN Harmonised Tariff Nomenclature 2012:AHTN2012)も差し替えられた。ただしAHTN2012については、別途協定が締結されるまでは、貿易相手国や物品によっては従来の分類が使用される場合もあるので、詳細についてはDagangnet社ガイドを参照されたい。

2017年関税令(Customs Duty Order 2017PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(20.15MB)

DagangNet Technologies Sdn Bhd:

関税の種類

品目の大部分には従価税が課せられるが、いくつかの品目では従量税が課せられる。税率範囲は0~30%である。

課税基準

CIF価格

対日輸入適用税率

日本マレーシア経済連携協定(JMEPA)による税率が適用される(2006年7月13日~)が、一部には一般特恵税率が適用される。日ASEAN包括的経済連携(AJCEP)による税率は、マレーシア・日本間では2009年2月1日に発効した。

特恵等特別措置

一般特恵関税(GSP)、ASEAN物品貿易協定(ATIGA)をはじめ、日本やパキスタンなどとの二国間自由貿易協定も締結している。

協定等に基づく関税

特恵関税協定
  1. 一般特恵関税(GSP)

    マレーシアは現在、ノルウェー、スイス、ベラルーシ、カザフスタン、ロシアなどの諸国から特恵関税の適用を受けている。適用品目は主に関税番号25-97の工業製品であり、1-24で始まる農産物への適用については限定的である。日本からは、関税番号76について適用を受けている。
    EUのGSP適用は、2013年12月31日で終了した。

  2. 貿易特恵制度‐イスラム諸国会議機構(OIC)

    マレーシアは2004年6月30日および同年8月23日、OICとの間で貿易特恵制度に関する枠組み協定に署名し、これを批准した。OIC加盟国間では、特定の製品に関する特恵関税譲許の取り決めが合意されている。
    関税率25%以上の品目は25%に、15~25%の物品は15%に、10~15%のものは10%にすることが目標。OICの特恵税率は、10カ国が署名して批准されてから発効し、適用が可能となる。
    2018年6月現在、マレーシア、ヨルダン、オマーン、カタール、トルコ、アラブ諸国連合、サウジアラビア、ソマリア、シリアの9カ国が同協定を批准している。

  3. 特恵関税協定‐発展途上国8カ国グループ(D-8)

    D-8参加国(マレーシア、バングラデシュ、インドネシア、イラン、エジプト、ナイジェリア、パキスタン、トルコ)の間で、特恵関税協定(D-8 PTA)が締結され、実施されている。マレーシアの輸出業者は加盟国市場において、特定の製品に関しては特恵関税待遇が受けられる。すなわち、関税率25%以上の品目は25%に、15~25%の物品は15%に、10~15%のものは10%の特恵税率が適用される。
    本協定は、形式的には2011年8月に発効したとされているものの、いずれの国においても国内手続き中であることから、実態としては関税譲許はなされていないものと解釈される。

ASEAN地域の経済・貿易協定
  1. ASEAN共通実効特恵関税(CEPT)

    ASEAN加盟国間で合意されたCEPTは、ASEAN加盟国の原産地証明を有する製品に適用される。CEPT協定を利用する際の原産地規則については、2008年8月1日より、従来の「付加価値基準」から同基準または「関税番号変更基準」のどちらかを選択する方式に変更になったことにより、さらなるASEAN域内の貿易拡大が図られることとなった。ASEAN6カ国(インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ、ブルネイ)では、2010年1月1日にはほとんどの物品について関税が撤廃され、完全な自由貿易地域が実現した。ASEAN物品貿易協定(ASEAN Trade In Goods Agreement:ATIGA)が発効したのに伴い、2010年5月17日をもって、CEPTはATIGAに置き換えられた。原産地証明には「ATIGA CO Form D」が使用される。自己証明制度については、2018年中の導入を目指している。

  2. 地域包括経済連携協定(RCEP)

    ASEAN加盟10カ国に、中国、韓国、日本、インド、オーストラリア、ニュージーランドを加えた計16カ国における経済連携を目指すRCEP(Regional Comprehensive Economic Partnership)は、ASEAN主導によって2012年より協定交渉が進められているが、2018年6月現在、妥結に至っていない。RCEPは、ルールや手続きが各国で異なる現行の「ASEAN+1カ国」のFTAよりも簡便で、物品、サービス、投資、知的財産、競争などの分野における包括的な協定を目指している。RCEPが実現すれば、世界貿易の約30%、GDP約20兆ドル、人口約34億人の巨大市場が誕生することとなる。

  3. ASEAN‐日本経済連携協定(AJCEP)

    ASEAN諸国と日本の間における貿易・投資連携強化を目指し、2008年4月に署名されたAJCEPでは、ASEAN-6と呼ばれるブルネイ、インドネシア、フィリピン、シンガポール、タイ、マレーシアと日本との間で、センシティブ品目を除くほとんどの物品の関税が2015年に撤廃された。マレーシアに関しては、ノーマル・トラックに課せられていた93.57%の関税を撤廃している。
    また2015年4月1日より、原産地証明書(Certificate of Origin:CO)に新しい書式「CO Form AJ」が使用されることとなった。これにより、原産地証明に域内原産割合(Regional Value Content)を採用する場合を除き、FOB価額の記載は不要となった。

  4. ASEAN‐中国自由貿易協定(ACFTA)

    2003年7月1日に発効した枠組み合意に基づき、ASEAN‐中国自由貿易協定の全内容が2010年1月に発効した。物品貿易協定では、2005年7月から物品の関税引き下げおよび撤廃が段階的に実施され、2008年6月30日には「2008年関税(ASEAN‐中国アーリー・ハーベスト・プログラムおよび包括的経済協力の枠組み協定に基づく物品)令」が発効した。同令の改定は2010年12月30日付官報に公示され、2011年1月1日に発効した。またASEAN・中国間のさらなる経済協力の強化と充実を図り、他の自由貿易協定に匹敵する内容とするため、2015年11月22日には、枠組み協定の修正に関するプロトコールの調印が行われた。

  5. 香港(ASEAN‐香港(中国)FTA:AHKFTA)

    2013年3月8日、ベトナムのハノイで行われた第19回ASEAN経済相会議の場において、ASEAN諸国は香港との自由貿易協定の締結を目指すことで合意し、2014年7月より香港との交渉が開始された。またそれと同時並行する形で、香港との自由投資協定(AHKFIA)についても交渉することとなった。これまでに9回の交渉がなされ、2017年11月の第31回ASEANサミットにおいて両協定の調印が行われた。香港は、マレーシアにとっては第9番目の輸出相手国であり、AHKFTAの締結は、中国が押し進める一帯一路の広域経済圏構想とも相まって、香港への輸出増大期待を呼んでいる。

  6. ASEAN‐オーストラリア・ニュージーランド自由貿易協定(AANZFTA)

    2010年1月1日に発効したAANZFTAは、物品・サービス・投資・知的財産権などの分野を含み、ASEANが締結したFTA/EPAの中で最も包括的なものとされる。12カ国、約6億人の自由貿易地域が誕生することとなり、それによる貿易拡大が期待されている。

  7. ASEAN‐韓国自由貿易協定(AKFTA)

    ASEANと韓国の間では、物品貿易における関税および非関税障壁の撤廃、ならびに開かれた投資体制の確立を目的として、2005年12月13日に枠組み協定が調印された。2007年6月1日、マレーシアはASEAN‐韓国包括的経済協力枠組み協定に基づき、韓国から輸入される対象品目について関税引き下げを開始した。2009年2月27日、ASEAN10カ国の通商担当相は、タイのホアヒンにおいて、韓国・ASEAN間の物品およびサービス協定加入議定書に署名し、これによってタイがAKFTAに加入することとなり、韓国はASEAN加盟10カ国すべてと物品およびサービス協定を締結したことになった。韓国は、マレーシアを含むASEAN6との間では2012年までに、ベトナムとは2018年までに、カンボジア、ラオス、ミャンマーとは2020年までに、ほとんどの物品で関税を撤廃し、ASEANと韓国の自由貿易市場の完成を目指す。

  8. ASEAN‐インド自由貿易協定(AIFTA)

    タイのバンコクで2009年8月13日に開催されたASEAN‐インド経済相協議に基づき、2010年1月1日、ASEAN・インド物品貿易協定(ASEAN-India Trade in Goods Agreement)が発効した。

地域間の協定
  1. ASEAN‐EU 自由貿易協定(AEUFTA)

    2003年4月、EU‐ASEAN間の貿易・投資拡大を目的とする地域間の枠組みである「EU‐ASEAN地域間貿易イニシアチブ(Trans Regional EU-ASEAN Trade Initiative:TREATI)」が合意された。これを受けて、両地域メンバー国による共同委員会が設けられ、AEUFTAに向けた交渉が開始されることになった。EUとASEANは2007年に地域間FTA交渉を開始したが、ASEAN加盟国間の経済レベルや市場の開放度の差に加え、ミャンマーの人権問題などが交渉を阻害し、2009年5月に中断した。2017年3月、フィリピンで開催されたASEAN経済相・欧州委通商担当委員会合において、両地域間の自由貿易協定(FTA)交渉の再開に向けた準備作業を開始することが合意された。

  2. 環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)

    原則として例外を認めない貿易自由化の協定であるTPP(Trans-Pacific Partnership Agreement)に関し、2015年10月、ニュージーランド、チリ、シンガポール、ブルネイ、米国、オーストラリア、ペルー、ベトナム、マレーシア、メキシコ、カナダ、日本の12カ国は、大筋で合意した。2016年2月4日、ニュージーランドで12カ国の担当閣僚らは同協定の署名を行い、日本およびニュージーランドではそれぞれ国内手続きも完了したが、2017年1月、米国のトランプ大統領はTPPからの離脱を表明した。2017年11月、米国を除く参加11カ国は、ベトナムのダナンにおいて、一部項目の実施凍結、および高い水準と包括的な内容維持で合意し、TPP協定は「包括的かつ先進的TPP協定」(Comprehensive and Progressive Agreement for Trans-Pacific Partnership:CPTPP)に改められ、11カ国のうち6カ国が国内の批准手続きを終えることで発効することになった。

二国間協定
  1. 日本‐マレーシア経済連携協定(JMEPA)

    2006年7月13日に発効したJMEPA(Japan-Malaysia Economic Partnership Agreement)により、日本とマレーシアの両国は、すべての農産物および工業製品の関税を2016年までに段階的に引き下げ、または撤廃することになった。

    マレーシアの関税減免実行表:Malaysia - Schedule of Tariff Commitments-JADUAL KEDUA/SECOND SCHEDULEPDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(1.82MB)

  2. マレーシア‐パキスタン経済連携協定(MPCEPA)

    MPCEPA(Malaysia-Pakistan Closer Economic Partnership Agreement)は、2008年1月1日に発効した。

  3. マレーシア‐ニュージーランド自由貿易協定(MNZFTA)

    2010年8月1日に発効したMNZFTA(Malaysia-New Zealand FTA)により、両国間の関税は、2016年までに段階的に引き下げが実施されることになった。これを受け、ニュージーランドは全品目について2016年までに関税撤廃を行う一方、マレーシアは「ノーマルトラック1」ではプラスチックや自動車部品などについて、「ノーマルトラック2」ではベニヤ板、化学製品、鉄鋼製品の関税撤廃を実施することになった。これにより、銃器、銃弾、たばこなどの除外品目89品目、液体ミルク、豚、卵などの関税割当品目15品目を除き、98.9%の品目について関税を撤廃することになった。

  4. マレーシア‐オーストラリア自由貿易協定(MAFTA)

    マレーシアとオーストラリアとの間における非関税措置への取り組み、特に農産品分野における貿易と投資の流れを促進することを目的として締結されたMAFTA(Malaysia-Australia Free Trade Agreement)は、2013年1月1日に発効した。これにより、両国間の自由化は物品・サービス・投資の各方面で進められ、マレーシアによるオーストラリア向け輸出においては、同協定の発効と同時に100%の物品についてオーストラリア側で関税撤廃が実行され、民間病院、マレーのマッサージやアーユルベーダ、漢方などの伝統的な医療サービスについても、100%マレーシア資本の事業者の市場参入が認められることになった。一方マレーシアは、オーストラリアから輸入される物品の99%について、2020年までの関税撤廃を目指している。また教育・通信・金融分野においても、70~100%のオーストラリア資本保有が認められることになった。

  5. マレーシア‐チリ自由貿易協定(MCFTA)

    2012年2月25日にMCFTA(Malaysia-Chile Free Trade Agreement)が発効したことを受け、マレーシアは「関税(マレーシア-チリ物品に関する自由貿易協定)令2012年[Customs Duties (Goods under the Free Trade Agreement Malaysia - Chile) Order 2012]」を発効させた。
    マレーシアはMCFTA発効と同時に、全品目の89.5%(9,311品目)について、チリからの輸入品の関税を撤廃し、その後の3年以内に405品目(全体の4.0%)の関税を撤廃、5年以内に現行関税率25~50%の500品目(5%)について関税撤廃もしくは上限5%までの引き下げを行った。なお、花火・爆発物・爆弾、コメ、たばこ、アルコール飲料を含む138品目は、対象から除外される。
    一方チリは、MCFTA発効と同時に90.2%(6,960品目)の関税を撤廃し、その後段階的に5年以内に全体の98.9%の品目について関税撤廃を実施した。ワイン、アルコール、たばこ、コメ、小麦などの96品目については除外品目となっている。

  6. マレーシア‐インド包括貿易協定(MICECA)

    マレーシアではMICECA(Malaysia-India Comprehensive Economic Cooperation Agreement)が2011年7月1日に発効したが、同日付で「関税(マレーシア・インド包括的経済協力協定に基づく物品)(MICECA)令2011(Customs Duties [Goods under the Malaysia-India Comprehensive Economic Cooperation Agreement] (MICECA)Order 2011)」も施行された。

  7. マレーシア‐トルコ自由貿易協定(MTFTA)

    2015年8月1日に発効したMTFTA(Malaysia-Turkey Free Trade Agreement)により、70%のタリフラインについて、マレーシアにおいてトルコから輸入される製品に課せられる関税が即時撤廃され、その後の8年間で、タリフラインの86%について関税が軽減・撤廃されることになった。

  8. マレーシア-欧州連合(EU)自由貿易協定(MEUFTA)、マレーシア‐EUパートナーシップ協力協定(MEUPCA)

    マレーシアとEU諸国連合は経済連携・協力を深めるため、2010年10月5日からMEUFTAおよびMEUPCAの交渉を開始した。2012年以降、MEUFTAの交渉は中断しているものの、2017年12月現在、マレーシアでは国内関係者による協議・評価が進められている。MEUPCAについては、2015年12月に妥結した。

これまで述べてきた貿易協定のうち、既に発効したものに関連して原産地証明を取得する場合は、DagangNet Technologies Sdn Bhdが運営するePCOと呼ばれる電子原産地証明システム(Electronic Preferential Certificate of Origin System:ePCO)を通じて、オンラインで申請手続きを行うことになっている。

DagangNet Technologies Sdn Bhd:Electronic Preferential Certificate of Origin System(ePCO)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

その他の関税に関する制度

  1. フリーゾーン(FZ)における関税免除措置

    マレーシアにはいくつかの指定されたFZがあるが、FZに立地する企業は、基本的に製品の80%以上を輸出することが求められる。また製品の原材料や部品は、主に輸入品であることが想定されているが、マレーシア政府は国内産の原材料や部品の使用も奨励している。FZ内に持ち込まれ、生産、製造、供給される物品およびサービスについては、輸入税および物品税が免除される。物品・サービス税(GST)に関しては、Free Commercial Zone(FCZ)とFree Industrial Zone(FIZ)とで扱いが異なっていたが、2017年1月1日以降、GST法の改正によって、FCZとFIZはFZに統一された。これにより、FZ内またはFZ間の物品の供給に関してGSTは免除され、FZ-保税工場(LMW)間の取引についても、GSTは支払が猶予されることとなっている。2018年6月1日にGSTの標準税率が6%から0%に変更されたため、GSTの面では実質的にFZのメリットはなくなっている。

    また2018年6月現在、2018年9月1日をもって売上税の再導入が予定されている。輸入税と同様に、FZへの物品の持ち込みについては課税対象外となる見込みだが、2018年6月時点で売上税の制度詳細は未発表である。

  2. 保税工場(Licensed Manufacturing Warehouse:LMW)

    マレーシアにおいては、各企業は自社の工場敷地内へのLMWの設置を税関に申請することができる。FZ以外の主関税地域(Principle Customs Area:PCA)に事業所を設置する輸出品製造業者に対する輸入税の保税措置であるLMW制度では、FZと同様、原則として、製品の80%以上を輸出または間接輸出することが条件になる。またLMWのライセンス企業は、GSTに関し、Approved Trader Scheme(ATS)ステータスの認定を申請することができる。2015年7月15日以降、LMW間およびFZ-LMW間の取引については、GSTは支払を猶予されている。2018年6月1日にGSTの標準税率が6%から0%に変更されたため、GSTの面では実質的にATSのメリットはなくなっている。

    また2018年6月現在、2018年9月1日をもって売上税の再導入が予定されている。輸入税と同様に、LMWへの物品の持ち込みについては課税対象外となる見込みだが、2018年6月時点で売上税の制度詳細は未発表である。

  3. 製造者の輸入における関税免除
    1. 機械の輸入税の免除

      製造者が自社の製造工程に使用する目的で輸入するかFZ・LMWから購入する機械・設備の関税については、「2017年関税免除令(Custom Duties (Exemption) Order 2017)」によって、自主申告制度の下で輸入税の免除が受けられる。手続きとしては、主関税地域(PCA)に立地する製造者であることの確認書「Confirmation Letter as a Manufacturer in the PCA」を投資開発庁(MIDA)から入手した上で、各種該当書式を税関に提出して通関を行う。なお、スペアパーツおよび消耗品は、免税の対象外である。前述の確認書の申請は、MIDAのウェブサイトを通じて行う。

      確認書の申請ウェブページ:APPLICATION FOR CONFIRMATION LETTER AS A MANUFACTURER IN THE PRINCIPAL CUSTOMS AREA (PCA) TO CLAIM EXEMPTIONPDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(165KB)

    2. 原材料の輸入税の免除

      製造者が自社の製造工程に直接使用する目的で輸入する原材料の輸入税については、免除申請ができる。マレーシア国内に該当する原材料がなければ、通常は免除される。マレーシア国内に同等の製品がある場合では、輸入しなければならない明確な理由や、国内メーカーからの同意書等が求められる場合もある。
      手続きについては、MIDAのウェブサイトを参照。

      原材料・部品の輸入税免除申請に関するガイドラインおよび手続き:GUIDELINES AND PROCEDURES FOR APPLICATION FOR IMPORT DUTY EXEMPTION ON RAW MATERIALS AND COMPONENTSPDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(118KB)

  4. 支払った輸入税の還付請求

    輸入税が支払われ、いったんマレーシア国内に輸入された物品を再輸出する場合、1967年関税法(Customs Act 1967)に基づく条件が満たされ、かつ必要な手続きが適切にとられていれば、支払った輸入税の90%を還付申請することができる。ただし、通関して輸入税を支払った時点で還付請求する旨を申し立てていることが前提であり、申請後は担当官の求めに応じて関連書類を改めて提出するなど、手続きにはかなり時間を要し、実際に還付を受けるのは難しい。なお、還付請求に必要な主な書類は、次のとおり。

    1. 申請書
    2. 所定の書式による請求申立書
    3. フォームJKED 2
    4. 委任状(代理人によって請求が行われる場合)
    5. 税関フォームNo. 1、2、9、SP3D、Eksais 7、Eksais 8のいずれか該当するフォーム(注)
    6. インボイス
    7. パッキングリスト

    なお、税関フォームは2015年4月のGST導入以降、所定の書式が刷新された。この点に関しては、次の資料を参照。
    各種税関フォーム (CUSTOMS (AMENDMENT) REGULATIONS 2015PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(1,011KB)

関連法

関税に関する主たる法律は、1967年関税法(Customs Act 1967)である。

関税に関する関連法規には、次のものがある。

  • 1967年関税法(Customs Act 1967
  • 1993年相殺関税およびアンチダンピング関税法(Countervailing and Anti-Dumping Duties Act 1993
  • 1976年物品税法(Excise Act 1976
  • 1990年フリーゾーン法(Free Zone Act 1990
  • 2014年物品・サービス法(Goods and Services Act 2014

関税以外の諸税

GSTおよび物品税がある。
売上税およびサービス税については、2015年4月1日より標準税率6%の物品・サービス税(Goods & Service Tax:GST)に置き換えられた。その後2018年5月の政権交代に伴い、2018年6月1日にGSTの標準税率は0%に変更され、実質的にGSTが廃止されるとともに、2018年6月現在、2018年9月1日をもって売上税およびサービス税の再導入が予定されている。

物品・サービス税(Goods & Service Tax:GST)

従来の売上税およびサービス税は、2015年4月1日よりGSTに置き換えられた。GSTは標準税率6%で、国内におけるサプライチェーンの各段階で課せられ、物品およびサービスの輸入についても課税対象となる。コメ、小麦粉、野菜、果物、肉類など食料品の一部についてはゼロレートが適用され、金融・教育・医療などのサービスも非課税供給とされている。
2018年5月の政権交代に伴い、GSTの標準税率は2018年6月1日より0%に変更された。これにより実質的にGSTは廃止されたが、2018年6月現在、GST法のもとでのGST登録事業者に対するタックスインボイス発行義務や申告義務は、従来どおり存続している。また、GSTに代わる制度として、2018年9月1日に売上税およびサービス税が再導入される予定。2018年7月16日に、リム・グアン・エン財務相は税率について売上税を10%、サービス税を6%に設定すると発表したが、2018年7月現在、その他詳細は未発表である。

税関のGST専用ウェブサイト:MALAYSIA GOODS & SERVICES TAX外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

物品税(Excise Duty

ビール、スタウト・ビール、その他の酒、たばこの葉が含まれた巻たばこ、自動車、トランプを含む特定品目に対しては、物品税が課せられる。物品税の税率は課税対象品によって異なり、物品税の課税対象となる製品の製造業者は、当該品目を製造するライセンスを取得しなければならない。物品税の課税対象品の保管にも、倉庫ライセンスが必要となる。
物品税は、一般に当該品目が製造地を離れた時点で支払うが、自動車の物品税については当該車両が道路交通局に登録された時点で支払われる。輸出品には物品税はかからない。

税関の物品税に関するウェブページ:Royal Malaysian Customs Department: Excise & Levy外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

その他

特になし

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