鉄鋼・同製品112品目の一般関税率を15%に引き上げ

(メキシコ)

メキシコ発

2021年11月25日

メキシコ政府は11月22日の官報で政令を公布し、鉄鋼・同製品112品目(添付資料表1参照)ついて、翌23日からMFN(最恵国)関税率(一般関税率)を10%から15%に引き上げた。

メキシコでは2015年5月8日以降、鉄鋼のMFN税率は0%になっていたが、世界的に鉄鋼の過剰生産が続いているほか、2018年以降は米国で1962年通商拡大法232条に基づく追加関税(2018年3月9日記事参照)が課されたことなどから、安価な鋼材が米国に代わる市場を求めてメキシコにも流入。こうした状況に対抗する目的で、2015年10月以降に6カ月の期限付きで15%まで引き上げたMFN税率を、その後も維持する措置を何度も継続してきた(2015年10月14日2016年4月8日2016年10月12日2017年4月10日2017年10月25日2018年6月7日2019年3月27日記事参照)。最後に15%の税率を維持・延長した2019年9月20日付政令(2019年10月2日記事参照)では、6カ月間の延長ではなく、最長4年間かけて段階的に引き下げていくことが定められ、2021年9月22日にはMFN税率が一時的に10%まで引き下がっていた。

今回、税率を再度引き上げた背景には、米国による232条に基づく追加関税の適用が一部の国を除いて依然続いており、鉄鋼の生産と貿易をめぐる世界の状況に大きな変化がみられないこと、さらに、新型コロナウイルスの影響でメキシコの鉄鋼産業が厳しい状況に置かれていることから、メキシコの業界が鉄鋼の不公正貿易に対処すべきツールを継続して適用できる猶予期間が依然として必要だとし、2022年6月29日までは15%の税率を適用することを決定したとしている(政令前文)。

2022年6月30日以降は段階的に関税削減

今回の政令は、2019年9月20日付官報公布政令に基づく15%のMFN税率の適用期限を、従来の2021年9月21日から2022年6月29日まで延長する内容となっており、その後の段階的関税削減スケジュールと税率に大きな変更はない。ただし、2020年12月24日付官報で公布した政令に基づき、メキシコの一般関税率表(TIGIE)が変更されたため、HSコードは2019年9月時点のものと一致していない。また、2024年の税率引き下げのタイミングは当初の8月22日から10月1日に変更されている。現行のHSコードに基づく関税削減スケジュールは以下のとおり。品目別詳細については、添付資料表2を参照。

  • 2022年6月30日に10%、2023年9月22日に5%へと引き下げ、2024年10月1日に最終的に0%にする品目:94品目
  • 2022年6月30日に10%、2023年9月22日に7%まで引き下げる品目:2品目
  • 2022年6月30日に10%、2023年9月22日に5%まで引き下げる品目:15品目
  • 2022年6月30日に10%、2023年9月22日に5%、2024年10月1日に3%まで引き下げる品目:1品目

(中畑貴雄)

(メキシコ)

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