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中央・省は2018年末までに機構改革を完了(中国)
進出企業支援セミナー開催(2)

2018年5月31日

ジェトロが北京市と天津市で開催した進出企業支援セミナー報告の2回目。北京市大地法律事務所の熊琳パートナー弁護士が解説した機構改革のスケジュール、2018年の主な立法計画と質疑応答を紹介する。

省レベルより下の機関は、2019年3月末が目標

共産党の主な機構改革の内容は、中央全面法治国家委員会と中央監査委員会の新設、4つの指導小組(中央全面改革深化指導小組、中央ネットワーク安全情報化指導小組、中央財政経済指導小組、中央渉外業務指導小組)の委員会への昇格である。中でも、中央ネットワーク安全情報化委員会は、国家コンピューターネットワーク情報安全管理センターを管理することになり、情報コンテンツ審査への規制が強化される。

今後の機構改革の実施スケジュールは、中央政府と国家機関は2018年末までに完了を予定し、それに向けて、6月末までに新設部署内の機関設置数を査定する。省レベルの機関は2018年9月末までに、共産党の中央担当機構への報告・審査認可を終え、2018年末までに機関の調整をほぼ完了させる。省レベルより下の機関は、2018年末までに改革案を共産党の中央担当機構に報告・届け出し、2019年3月末までに改革の全任務をほぼ完了させる。

2018年の立法計画

3月11日の第13期全国人民代表大会第1回会議における張徳江・全国人民代表大会常務委員会委員長(当時)の報告で、2018~2022年の立法計画が紹介されている。全人代で2018~2022年に予定されている主な立法計画には、民法典の編さん業務の加速、外国投資法、電子商務法の制定、農村土地請負法、土地管理法などの改定がある。

国務院の2018年の立法計画のうち、主な経済関連法についてみると、外国投資法(草案)、専利法(改定草案)、税収徴収管理法(改定草案)の全人代審議への上程、企業所得税法実施条例の制定、政府投資条例、インフラおよび公共サービス分野の官民パートナーシップ条例、人材資源市場条例の改定がある。

機構改革を先行して実施している地方政府も

参加者からの主な質疑と熊講師の回答の概要は以下のとおり。

質問:
金融監督管理機関の改革について、証券監督管理委員会が統合されていない理由は何か。
答え:
中国では、長期にわたり金融業の分業管理の方針がとられてきた。今回、銀行と保険業の監督管理機関が合併したこと自体がすでに、1つの大きな変革である。証券業はその業界の特殊性から、中央政府には、現段階では統合の必要はないか、あるいは時期尚早であると認識されたのではと考えられる。各種メディアの報道をみても、証券監督管理委員会が短期的に銀行保険監督管理委員会との統合を行うといった動きは報じられていない。
質問:
独占禁止法の執行機関が統合されることで、経営者集中の審査に関して新たな規定の公布が見込まれるか。
答え:
2015年に比べれば、2016年、2017年は関連法令が安定的に運用され、新法規を公布する状況も減ってきている。経営者集中審査に関していうと、旧商務部独占禁止局が新たな立法計画を策定した場合、まずは社会に対して法規についての意見募集稿を発表し、専門家座談会を実施するなどをして広く意見を募集することがよく行われるが、最近はそういった活動は見られない。このため、経営者集中の審査に関して新たな規定が公布される可能性は、短期的には低いとみている。
質問:
地方の工商局(工商行政管理局)が変更されて市場監督管理局となった後、もとの「工商局」の名称は継続して使用されるのか。
答え:
今回の機構改革の前に、天津市工商局は先行して品質監督管理局、食品薬品監督管理局の事実上の統合を済ませ、名称も「天津市市場品質監督管理委員会」に変更されていた。しかし「工商局」の名称は長年使用されてきたものであり、一般の口頭表現ではいまだに「工商局」と呼ばれているものの、機関の正式名称としては「天津市市場品質監督管理委員会」になっている。
質問:
商務局と工商局の手続きが統合されると聞いたが、今後どうなるか。
答え:
天津市においては、保税区などの多くの区級商務局の外資審査、届け出の機能がすでに工商局(市場品質監督管理委員会)と統合されており、今後、外資届け出や工商登記の手続きは市場監督管理局がまとめて対応することになる可能性が高い。
執筆者紹介
ジェトロ・北京事務所 次長
日向 裕弥(ひなた ひろみ)
2016年からジェトロ・北京事務所勤務。

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