外国企業の会社設立手続き・必要書類

最終更新日:2025年09月19日

外国企業の会社設立手続き・必要書類

米国の会社法は、連邦法ではなく州法である。事業活動の内容・目的に沿って、進出事業体の形態を選択し、州法に従って登記または登録する。

会社設立の主な流れ

米国で会社を設立する際は、州ごとの会社法に従って手続きを進める必要がある。
一般的な設立手続きの流れは以下のとおり。

  1. 進出形態と会社形態を決める
    事業活動の内容、目的、親会社の責任、裁判管轄や税法上の問題等を考慮した上で、進出形態として子会社(現地法人)設立か、外国法人(支店、駐在員事務所、個人事業主などいずれも米国会社法上、法人格がない)としての登録(Foreign Qualification)かを選択する。現地法人を選択した場合は、どのような法人形態か(C Corporation、LLCなど。詳細は後述)を選択する。
  2. 登記、登録する州を選ぶ
    事業の利便性、企業法制、税制などを勘案して選択する。登記した州以外で事業を行う場合は、その州で外国法人登録(Foreign Qualification)が必要。
  3. 定款の作成と提出
    現地法人を選択した場合は、定款(Articles of Incorporation または Articles of Organization)を作成し、発起人の署名を得て、州務長官(Secretary of State)に手数料とともに提出し、設立証明書(Certificate of Incorporationなど)を取得する。
    申請書類は、オンライン、郵送、ファクシミリで提出可能だが、一部の州ではファクシミリを受け付けていない場合がある。申請方法や手数料の支払い方法は州ごとに異なるため、詳細は各州の州務長官の公式ウェブサイト等で最新情報の確認が必要)。
  4. 登録代理人の選定
    法人として登記する場合は、登録代理人(Registered Agent)を指定する。この代理人が法的通知の受領窓口となるため州法により登記の条件として指定が義務付けられている。代理人は所在州に所在していれば法人(専門サービス業者、会計・法律事務所など)でも個人(州内に居住する自社社員など)でも指定可能だが、代理人の氏名と住所は公開情報となる。
  5. 雇用主証明番号(EIN)の取得

    内国歳入庁(IRS)に申請し、雇用主証明番号(Employer Identification Number、EIN、別名Tax ID納税者識別番号)を取得。全ての事業形態で取得が必要。税務申告、銀行口座開設、従業員雇用などに使用。

    事業主は、EIN取得のため、内国歳入庁(IRS)にオンライン(推奨)または郵送、ファクシミリで申請書(SS-4)を提出。
    内国歳入庁(IRS)ウェブサイト:
    EIN申請書類 "About Form SS-4, Application for Employer Identification Number (EIN)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます"
    オンライン申請 "Get an Employer Identification Number外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます"
    EINの申請先(郵送・ファクシミリ)"Where to file your taxes for Form SS-4外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます"

  6. 社内規程の整備
    株主・取締役・役員を選任し、付属定款Bylaws(Corporationの場合)運営契約Operating Agreement(LLCの場合)などを作成する。
  7. ライセンス・許認可の取得
    業種や所在地に応じて、州・郡・市から営業許可(Business License)を取得する。特定業種(医療、金融、通信、航空、漁業、野生動物取扱、銃火器取扱など)は連邦レベルの許可の取得が必要。業種によって複数の許可の取得が必要となることがある。例えば飲食店は営業許可、保健許可、酒類販売許可の取得が必要。
  8. 定期報告書「Statement of Information」の用意
    法人の基本情報(所在地、役員、登録代理人など)の定期的な報告を義務付けている州がある。報告頻度や内容は州によって異なるが、カリフォルニア州の場合、事業登録90日以内に初回報告書の提出が義務付けられている。
  9. 銀行口座の開設
    EIN取得後、米国の金融機関で法人名義の銀行口座を開設。
  10. 税務登録と申告義務の確認
    州、郡、地方自治体の税務当局への登録。法人税、売上税、雇用税などの申告義務を確認し、商品や一部のサービスを販売する事業者は販売開始前に売上税許可(Sales Tax PermitあるいはSeller’s PermitResale Certificateなどの名称で、売上税を徴収・納付するために必要な許可)を取得する必要がある。税務当局への登録は州税務当局だけで済む州もあれば、郡や地方自治体に登録が必要な場合もあるため、事業開始前に州・郡・市の公式サイトで必要な登録を確認することが重要である。
  11. 州労働局(または雇用開発局)への登録
    雇用が発生する場合、州労働当局に雇用主としての登録が必要な州が多い。これにより、州所得税の源泉徴収が義務付けられるほか、州の労働法や最低賃金、労働時間規制などに関する遵守義務が発生する。さらに、州の失業保険制度に登録し、失業税(Unemployment Tax)を支払い、州によっては州労災保険(Workers’ Compensation Insurance)への加盟を義務付けられる。一部の地方自治体では、州だけでなく、従業員数に応じた事業税(Business Tax)や雇用通知を義務付けていることがある。
  12. その他の報告義務(後述)
    • 実質的所有者情報(BOI)報告
    • 米国商務省経済統計局(BEA)への対内直接投資報告

主な事業形態と登記

米国では、会社登記はすべて州政府の管轄であり、連邦政府への登記は不要。ただし、連邦政府に納税する義務があるため、税務上の手続きは連邦政府と州政府の両方に必要。
州ごとの会社の登記手続きについて:IRS "State Government Websites外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます"

主な事業形態と概要
事業形態 概要
C法人C Corporation 一般的な株式会社。法人税課税。外国人設立可。
S法人S Corporation 100人以下の株主からなる小規模法人。パス・スルー課税(※)。外国人設立不可。(a)
合同会社LLC 柔軟な運営。パス・スルー課税か法人課税か選択可能。有限責任。外国人設立可。(b)
有限責任パートナーシップLLP 専門職向け。州によって設立可否が異なる。州によって法人格を持つ場合と持たない場合がある。パス・スルー課税。(c)
パートナーシップPartnership 法人格なし。パス・スルー課税。パートナーの責任は有限の場合と無限の場合がある。登記が必要。(d)
支店Branch 法人格なし。州政府に外国法人として登録が必要。親会社の一部として、米国での収益に対して法人税が課される。(e)
駐在員事務所Representative Office 法人格なし。調査・補助業務のみ。連邦法人税の課税対象外だが、州税(法人税・固定資産税)や給与関連税(FICA等)は課税対象。州政府に外国法人としての登録は不要。(f)
個人事業主Sole Proprietorship 法人格なし。事業主個人の所得として課税。無限責任。会社とはみなされない。(g)

注:

  1. S法人は、外国人は株主になれないため、外国企業による設立は不可
  2. LLCの「柔軟な運営」とは、会社の構成や課税を含む運営方法を比較的自由に定めることができる点を指す。例えば、法人税課税かパス・スルー課税にするかを選択できるほか、会社の意思決定を「メンバー(出資者)」主導にするか、「マネージャー(管理者)」主導にするかも選択可能。また、運営契約(Operating Agreement)で詳細な運営ルールを自由に設定可能。州によっては、設立州での公告義務があるため事前確認が必要。たとえばニューヨーク州では、LLC 設立日から 120 日以内に主たる事務所が置かれた郡の書記官(County Clerk)が指定する新聞2紙に連続6週間にわたり設立公告を掲載しなければならない。
  3. LLPは、州の規定により法律・会計事務所など専門職しか設立できないことがある。
  4. 一般パートナーシップ(General Partnership)と有限パートナーシップ(Limited Partnership)があり、一般パートナーシップではパートナーは無限責任を負う。有限パートナーシップでは2種類のパートナーが存在する。一般パートナーGeneral Partner(無限責任)は経営権を持ち、事業の債務に対して無限責任を負う。有限パートナーLimited Partner(有限責任)は出資のみで経営に関与せず、責任は出資額まで。
  5. 支店(Branch)は親会社が法人格を持つため、支店も会社(company)として扱われることがある。
  6. 駐在員事務所(Representative Office)は営利活動不可。税務報告は必要。
  7. 個人事業主(Sole Proprietorship)は事業体としては認識されるが、法人格はない。

※パス・スルー課税とは、法人自体には課税されず、利益や損失が各構成員(株主・パートナー・オーナー)に直接割り当てられ、個人の所得として課税される方式。これにより、法人税と個人所得税の二重課税を回避可能。

その他起業家向け情報

  1. 「州外法人」の考え方

    事業の本拠地とする州に会社を設立するのが基本的な考え方だが、いずれかの州に会社を設立した後、別の州に州外法人として登録(Foreign Registration)し、その結果、営業許可(Authority to Transact Business)を取得すれば、その州で営業可能となる
    従って、会社法の州ごとの差異に注目して、会社にとって有利な会社法を持つ州に会社を設立し、実際の事業の本拠地(他州)に事務所・工場を構えるケースが多く見られる。
    ジェトロ「米国での会社設立、及び拠点立地における州税の考え方(2021年3月)

    事例:デラウェア州は会社法の規定や法人税制が企業活動に有利とされ、米国企業上位500社(経済誌「フォーチュン」による売上高順)の7割近くが同州で登記している。
    同州での起業には、次のような利点がある。

    • フランチャイズ税は、年間最低175ドル、最高で20万ドル。
    • 同州に登記した企業が州外で得た収入(モノやサービスの売上げ)、また、利子やその他の投資収入には、州法人税が課されない。
    • 同州民以外が所有し、州外で営業する、デラウェア州に登記した企業の株式には、州の相続税が課されない。

    デラウェア州政府ウェブサイト:
    "Franchise Taxes外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます"
    "Business Taxpayer Services外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます"

  2. 米国で投資する場合の報告義務

    米商務省は外国からの対米直接投資に関し、「INWARD INVESTMENT REPORTING REQUIREMENTS(国内投資報告要綱)」を規定している。根拠となる法は、「The International Investment and Trade in Services Survey Act(IITSSA)」と「The Agricultural Foreign Investment Disclosure Act」の2つ。

    1. The International Investment and Trade in Services Survey Act(IITSSA)

      管轄は商務省経済分析局(BEA)。財務規模に応じ、四半期の国際収支報告(BE-605)、年度ごとの国際収支報告(BE-15A、15-B、15-C、BE-15 Claim for Exemption)などを義務付けている。これは、米国内現地法人と海外親会社との直接資本取引を把握するため。

      商務省経済分析局(BEA)"International Surveys: Foreign Direct Investment in the United States外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます"

    2. The Agricultural Foreign Investment Disclosure Act(AFIDA)

      米農務省(USDA)が管轄の同法では、外国人が農地を所有する場合、「Agricultural Foreign Investment Disclosure Act Report」(書類番号FSA-153)という書類を、所有発効日から90日以内に農務長官に提出することを義務付けている。

      USDA "Agricultural Foreign Investment Disclosure Act Report外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(202KB)"

    3. 米国で法人登記した際の財務省金融犯罪取り締まりネットワーク局(FinCEN)への報告義務

      2021年に制定された企業透明化法(CTA)に基づき、2024年1月1日から企業などの実質的所有者などを特定するための、財務省の金融犯罪取締ネットワーク局(FinCEN)への報告要件が定義され、情報開示を義務付ける実質的所有者情報(Beneficial Owner Information:BOI)の報告に関する規則(BOI Reporting Requirements)が発効した。不透明な企業の所有権構造を通じて不正に得た収益の隠蔽(いんぺい)や資金洗浄、テロ資金提供を企む不正行為者の活動を阻むことが狙い。
      金融機関や政府団体、大企業など既に別の法令で企業情報の登録義務が課されている業種は報告義務が免除される一方で、2025年3月26日より前に米国内で法人登記済みの多くの中小企業や有限会社(LLC)には、2025年4月25日までに報告書の提出が義務付けられた。しかし、2025年3月21日、FinCENは一部の米国設立企業に対するBOI報告義務の執行を猶予すると発表。これにより、当面の間、外国法に基づいて設立され、米国で事業登録した企業のみが報告義務の対象となる。これらの企業は事業登録から30日以内にBOI報告の義務を負う。違反の場合は、民事罰では1日当たり500ドル、最大1万ドルの罰金、刑事罰では最長で2年の懲役のいずれか、またはその両方が科される。

      連邦規則集(CFR):1010.380条「実質的所有者情報の報告」(Reports of beneficial ownership information外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
      ジェトロ「米財務省、在米外国企業の実質的所有者報告義務の暫定最終規則を発表」(2025年03月27日付)

  3. 公的機関による事業設立に関する情報
    米国中小企業庁(SBA)"10 Steps to Start Your Business外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます"
    米国国税庁(IRS)"Employer's Tax Guide 2025外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます"
    米国政府(USA.gov)"How to start and fund your own business外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます"

    主要州の会社法のリンク:
    デラウェア州:Delaware General Corporation Law (DGCL)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
    カリフォルニア州:California Corporations Code外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
    ニューヨーク州:New York Business Corporation Law (BCL)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
    テキサス州:Texas Business Organizations Code (BOC)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

  4. その他関連情報(ジェトロ調査レポートなど)

    サンフランシスコ・プラットフォーム 法務・労務分野ミニレポート「カリフォルニア州における会社設立・事業登録、事業維持・撤退のためのガイドブック(2024年3月)」

    テキサス州における会社設立、維持、閉鎖ガイドブック(2020年3月)

    アーカンソー州における会社設立、維持、閉鎖ガイドブック(2020年3月)

    オクラホマ州における会社設立、維持、閉鎖ガイドブック(2020年3月)

    ミシシッピ州における会社設立、維持、閉鎖ガイドブック(2020年3月)

    ルイジアナ州における会社設立、維持、閉鎖ガイドブック(2020年3月)

    テキサス州における各種税制について(2020年3月)

    米国投資ガイド-米国における製造拠点立地選定のベストプラクティス-(2020年6月)

    米国における事業進出マニュアル(2024年3月)

    米国 西部7州進出基礎情報調査(2024年3月)

    米国南東部6州における会社設立・運営ガイドブック(2025年2月)

外国企業の会社清算手続き・必要書類

会社登記は州の管轄であるが、会社解散に際しては連邦税務当局(IRS)へのForm 966の提出が必要。

一般的には、清算計画書を作成し、取締役会で解散を決議する。州の規定に従って事業停止を株主や債権者に通知するとともに、従業員の解雇や各種契約(リース等)の解約に関する手続きを取る。同時に、株主総会を招集し、発行済み株式総数の過半数の解散賛成を得て、解散証書を作成し、州務長官に提出する。州税の最終申告と納税は、各州の規定に従って行う。未払い債務の精算を行い、残余資産を株主または出資者に分配する。
州によっては、債権者保護に重点を置く州法を定めるところもあり、当該州では債権者への解散通知を終わらせてからでないと、解散手続きを完了できない場合もある。
最終納税に時間が掛かるため、解散が完了するまでの期間は、州法や会社の状況により異なるが、2~3カ月程度かかることもある。州・郡・市の営業許可やライセンスを取り消し、州政府による法人登記の抹消手続きを完了する。

一方、事業は停止するが即座に撤退には踏み切れないという場合は、現地法人を一旦閉鎖し従業員を解雇することで事業休止状態にし、様子をみてから事業の再開か完全撤退かを決めることもできる。休止状態でも法律的には会社が存続しているため、当該州の規定に則って、必要な手続きや手数料、納税は必要となる。
ニューヨーク州を例にとると、解散証明(Certificate of Dissolution)という書類を州務省に提出した後、法人解散にともなう最終納税が完了していることに同州財務省が同意しなければ、登記上の法人解散は認められない。

手続き

  1. 現地法人株や営業資産を売却する場合の法的手続き

    株式の売却にあたっては、会社の定款、株主協定などに売却を制限する規定等がないことを確認し、取締役会の承認を得たのち売却する。譲渡相手とは株式譲渡契約書を作成し売却者・買収者の情報、譲渡株数、価格、譲渡日などを明記する。 営業資産の売却について名義変更が必要な場合は、各州の規定に則って行わなければならない。

  2. 現地法人株や営業資産を売却する場合の税務上の手続き

    現地法人株や営業資産の売却益に対し、連邦政府と当該州政府に所得税を払う義務がある。連邦の場合は、Form 966をIRSに提出し、会社の解散を報告する。Form 966は、会社の解散をIRSに通知するための書類であり、法人税申告の一環として提出が義務付けられている。納税は別途、確定申告書類により行う。州の場合も同様に、当該州の規定に則って納税する。

    IRS"About Form 966, Corporate Dissolution or Liquidation外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます""

  3. 駐在員の帰任に際しての税務上の手続き

    駐在員が帰任する場合、IRSに離米許可証(sailing permitまたはdeparture permit)を取得する必要がある。出国する前にForm 2063またはForm 1040-C(どちらか要件に合った方)をIRSに提出し、過年度分の必要な納税額を全額納付した後、離米許可証が交付される。このため、出国予定日の30日前以降、少なくとも出国の2週間前までに申請が必要。帰国後、帰任年の1月1日から出国日までに受け取った米国源泉所得分に対する確定申告をForm 1040-NR(非居住者用)を用いて翌年の4月15日までに済ませる義務がある。当該書類は、IRSのウェブサイトからダウンロードできる。

    米国内の住所を主たる住居としていた駐在員は、帰任にともない、駐在期間中に購入した不動産を売却して帰国する際、売却益に対する所得税も確定申告時に納める義務がある。

    IRS"About Form 1040-NR, U.S. Nonresident Alien Income Tax Return外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます"

撤退に伴う従業員解雇に関する留意点

従業員との雇用契約に、会社撤退時にともなう解雇に関して明記していない場合でも、閉鎖の2カ月前には「事業閉鎖通知(Closure Notice)」を従業員に告知するのが望ましい。雇用契約を交わしている場合には、個々の契約内容に則って、解雇通知を従業員に渡さなければならない。不当解雇で訴えられる可能性があるため、従業員の解雇には注意が必要である。

このほか連邦法である1988年労働者調整・再訓練通知法(WARN法)により、100人以上のフルタイム従業員を雇用する法人が50人以上のフルタイム従業員を解雇する場合には、解雇の60日前に、解雇される従業員か労働組合に対し、書面にて解雇通告する義務がある。州法でも類似のWARN法が制定されている州があり、その場合、要件となる従業員数が100人より少ない、通告のタイミングが異なることがあるため留意が必要である。

公的機関による会社清算手続きに関する情報
米国中小企業庁(SBA)"Close or sell your business外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます"会社の閉鎖手続き
米国国税庁(IRS)"About Form 966外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます"法人解散届(Form 966)
米労働省(DOL)"WARN Act Compliance外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます"従業員解雇に関する通知義務(WARN法)

その他

現地での資金調達制度

外国法人でも、米国内で資金調達はできるが、信用力や担保条件により、現地法人に比べて制約を受けることがある。外国法人だけに対する優遇措置はない。現地法人が資金調達する場合には、地元の銀行や州政府による工業収入債(IRB)の発行や保証など設備投資の優遇措置が利用可能である。資金調達手段に関する一般的な規制はないが証券発行にはSECの規制が適用される。

株式発行による資金調達では、米国預託証券(American Depositary Receipt,ADR)制度がある。ADRは外国企業が発行した株式を裏づけとして米国で発行される有価証券のことで、日本企業にとっては米国市場で日本の株式を間接的に流通させる手段である。

信用力が不十分な現地子会社が借入を行う場合、親会社による債務保証や取引銀行によるスタンドバイ・クレジット供与(親会社の信用をベースとする)が一般的な信用補完の方法である。