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外国人就業規制・在留許可、現地人の雇用

最終更新日:2019年07月11日

外国人就業規制

駐在して就労するためには就労目的に応じたビザを取得する必要があるが、外国人に対する就業上の規制はない。

在留許可

駐在の形態によってビザの種類と有効期限が異なる。また、ビザの取得についても申請方法や審査方法、期間が異なるため留意が必要。ビザや移民関連の行政は、2001年の米国同時多発テロ後の政府再編によって、国土安全保障省(DHS)の傘下に「米市民権・移民局(U.S. Citizenship and Immigration Services:USCIS)」(旧移民帰化局:Immigration and Naturalization Service)として組み込まれた。

外国人が米国内で就業するには、就業ビザが必要。米国に進出した日系企業では、主として、E-1(条約貿易業者)/E-2(条約投資家)、L-1(同系列企業内転勤者)、H-1Bビザ(短期就労専門家)の非移民ビザを活用している。
なお、2019年5月31日から、ビザ申請者に対して、SNSアカウント情報の提出を義務付けた。

非移民ビザの種類および関連規制:米市民権・移民局(U.S. Citizenship and Immigration Services:USCIS外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

非移民ビザ取得に関する具体的な手続き
米国ビザ申請ウェブサイト(US Travel Docs

詳細情報については、ジェトロ調査レポート「米国における事業進出マニュアル(2018年12月)」のページ内「米国における事業進出マニュアル-ビザ・労務-(2014年1月)」(PDF)を参照。

  1. ビザウェーバー

    ビザウェーバーは、短期商用として、将来の米国進出を前提とした子会社・支店設立のための調査や準備目的に使用できる。ビザなしで米国に滞在できる制度で、ビザ取得の手続きを省くことができ、費用も少なくて済むため、設立準備で短期間・非継続的に渡米するのに、便利な制度である。

    ビザウェーバーで米国に滞在できる期間は90日。米国内に滞在しながらの在留期間の延長はできない。それ以上の滞在を希望する場合は、一旦米国を出国し、再度入国しなければならない。

    ビザウェーバーで渡米するには、パスポートだけではなく、電子渡航認証システム(Electronic System for Travel Authorization:ESTA)を通じて、オンラインで旅行者の情報を事前に米国政府へ提出し、ビザウェーバーの審査・認証を受ける必要がある。
    ESTAは、手続き専用のオンラインサイトで、渡航予定者の個人情報や渡航情報を入力する。一度認証を受ければ、2年間かパスポートの有効期限いずれかの期限の短い方まで有効となる。
    なお、ビザウェーバーで入国する者は帰国用(米国出国用)の航空券を持っている必要がある。

    手続き専用のオンラインサイト(税関国境保護局) "ESTA外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます"

    また、2016年1月21日から「2015年ビザ免除プログラム強化・テロリスト渡航防止法」の規定が適用されたことにより、[1]2011年3月以降にイラク、シリア、イラン、スーダン、リビア、ソマリア、イエメンへの渡航歴があるビザ免除対象国の旅行者、[2]ビザ免除対象国からの旅行者でイラク、シリア、イラン、スーダンのいずれかの国籍を持つ二重国籍者については、原則ビザウェーバーの対象外となった。

  2. B-1ビザ

    商用で短期に米国へ出張する際に利用されるビザで、会社設立準備以外でも、米国内での商談や会議参加の際にも利用される。申請手続きが必要で費用もかかるが、米国滞在期間や渡航回数の面でビザウェーバーより有利な点がある。申請の主な条件は次のとおり。

    • 出張者は日本国内の企業に雇用され、給与も当該企業から支払われている。
    • 米国滞在中は、就労行為・生産的な行為に従事しない。
    • 出張は、あくまでも日本国内の企業の業務であり、在米企業の利益となるものではない。
    • 業務終了後は、速やかに米国を出国する意思がある。
    • 設立した米国の企業で、B-1ビザのまま就業できない。

    入国時に許可される滞在期間は1~6カ月だが、必要書類をUSCISに提出し許可された場合、その後6カ月まで延長することが可能。1回の渡米で滞在が許可される期間は最大で1年。

    米国在留期限の延長を希望する場合は、米国に滞在しながら米国移民局へ理由を説明し、延長を要請することができる。延長期間は半年で申請するケースが多い。申請者の希望で半年以上の延長を申請することもできるが、延長希望期間が長くなるほど、その理由を正当化する必要が生じ、延長が難しくなる。

  3. E-1/E-2ビザ
    日米通商航海条約に基づくビザ。

    E-1ビザは、貿易に従事する日本法人の在米支店、あるいは50%以上を日本側が有する米国子会社の駐在員が発給対象(貿易駐在員ビザ)。米国の受入先が日本と相当量の貿易(その取引高の50%超が日米間の貿易)を継続的に行っていることを条件とする。1度きりの日米間の取引のみでは、それがどれほど多額の取引であってもビザ申請には不十分。また、対日貿易が米国法人の対外貿易の50%超という条件は、米国の法人が事業を行っていく限り維持する必要がある。日本以外との貿易が増え、対外貿易に占める対日比率が50%を下回った場合、E-1ビザは無効となる。
    米国の拠点が支店の場合は、日本の親会社も含めた対米貿易比率が全世界の50%以上である必要がある。ただし、支店の形態での業務に会社法で制限を強いる州が多いため、支店を設置する州の会社法に基づき50%以上の貿易を継続できるか検討が必要。

    E-2ビザは、日本法人による相当額かつ実質的な事業投資(運用上最低10万ドル以上、米国法人の株式の50%超保有)を要件とする(投資駐在員ビザ)。受給資格者は、幹部、管理職、あるいは事業にとって必要不可欠な特殊技能、専門知識を有する者に限られる。

    E-1、E-2ともビザの有効期間は当初5年、以降無期限に5年ごとの延長が可能。米国の新設拠点が支店の場合、E-2ビザの対象となる投資(資本金)がないためE-2ビザの申請はできない。

    Eビザ資格を会社が一旦取得したとしても、その会社が5年間のうちにEビザを1回も申請しなかった場合、Eビザ資格が取り消され、改めて申請し直さなければならない。
    Eビザは、申請者の国にある米国大使館または領事館に発給するか否かの裁量権が与えられているため、管轄の米国大使館または領事館のウェブサイトをよく調べておくことが望ましい。

  4. L-1ビザ

    日本法人の米国支店、駐在員事務所や関係会社、親会社、子会社へ派遣される駐在員が発給対象(企業内転勤者用ビザ)。申請直前の3年間に、1年以上継続して幹部、管理職、または特殊技能者、専門知識を有する者として、日本の当該法人もしくはその関係会社・子会社等において雇用されていたこと、米国の受入先と派遣元の日本法人の間に株式所有と経営権の観点で関連性があること(米国の受入先を設立する目的で入国する場合を含む)を要件とする。
    受給資格者は、幹部、管理職(L-1A)、または特殊技能者、専門知識を有する者(L-1B)。ビザの有効期間は当初3年でL-1Aは最長7年、L-1Bは最長5年延長可能。ただし、受入先を設立する場合や、設立から1年未満の場合は当初1年しか発給されず、1年後に受入先が事業をしていることを証明できないと延長が許可されない。

    駐在員の大部分が取得するL-1ビザのうち、L-1Bビザでは、スポンサー企業の関連会社(つまりスポンサー企業そのものではない)で働く例が増えてきたことから、米議会は2004年、この状況を規制するために、次の2つの条件に当てはまる場合には、L-1Bビザを発給しないよう定めた。

    1. スポンサー企業の関連会社でない企業が、L-1Bビザ保持者を管理する場合
    2. スポンサー企業以外に派遣されるL-1Bビザ保持者の専門知識や特殊技能が派遣の理由ではなく、単なる人員補充の場合

    就労ビザ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますUS Travel Docs

  5. H-1Bビザ

    専門的な技能・知識を有する個人が発給対象。政府間の研究開発や国防省による共同生産プロジェクトに参画する人もこのビザの対象。ビザの有効期間は当初3年で、最長6年延長可能。採用活動をした結果、米国人有資格者が見つからなかったために外国人を雇うことを認める、という趣旨で発給されるビザ。スポンサー企業は、H-1Bビザの外国人を雇うことで米国人従業員を解雇しないことを証明する義務がある。
    H-1Bビザの有効期間は3年だが、一般的には6年まで延長可能。ただし、ビザが失効する365日以前に永住権(グリーンカード)の取得申請を提出していれば、永住権申請の結果が出るまで、1年ごとの延長申請が認められている。

    ※ LビザやHビザなど、日系企業がよく使う就労ビザの新規取得、延長にあたって1,410ドル(2018年10月1日改定)のPremium Processing Feeを払うことで、通常数カ月かかる移民局の手続きを15日間で処理する制度が導入された。ビザ取得に関する諸費用や手続きは頻繁に変わるので、移民法弁護士に相談のこと。

    就労ビザ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますUS Travel Docs

ビザの更新手続き

米政府は2001年9月11日のテロ事件以降、入国手続きにおける安全保障政策を強化してきた。
2004年7月16日から、これまで行われていた「米国務省へのパスポート郵送によるビザ更新手続」が中止された。この結果、米国滞在中にビザを更新する場合には、一旦米国外に出て更新手続を取らなければならなくなった。米政府は、一旦日本に帰国して日本に所在する米国在外公館で申請するか、隣国(カナダまたはメキシコ)に赴いて隣国所在の米国在外公館で申請するかの選択肢を示している。

また、東京と大阪の米大使館または領事館では、ビザが失効する3カ月前から延長申請を受け付けている。
なお、2013年より有効なビザを持って入国する場合には、出入国記録(I-94)は原則として廃止されている。

出所:
国務省(U.S. Department of State外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
在日米国大使館外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

現地人の雇用義務

連邦レベル、州レベル、いずれも現地人の雇用義務はない。現地人との雇用契約で注意すべき点がある。

  • 現地人の雇用義務はない。
  • 1964年公民権法の第7編(タイトル・セブン)は雇用機会均等法として最も重要で包括的な法律であり、人種、宗教、性、肌の色または出身国を理由に雇用上の差別をすることを一切禁じている。
  • 1963年平等賃金法(男女差別の禁止)、雇用における年齢差別禁止法(1967年)等の各連邦法・州法により、差別的な雇用・待遇条件・解雇などが禁止されている。
  • 現地人との雇用契約で注意すべき点
    • "Employment at Will":「随意的雇用の原則」や「任意雇用関係」などと訳されるが、自由意志に基づき雇用関係が続いているという概念による(Willは、雇用主側と被用者側両方の「意思」)。従って、正当な理由があれば、雇用主側も自由に解雇でき、被用者側も自由に離職できる、との考えが根底にある。
      雇用契約を結ぶ場合は、雇用期間を明記するのが一般的であり、雇用主はその期間中の雇用を保証することになる。
    • 雇用契約を結ぶ場合、契約内容に明記しなければならないのは、主に雇用期間(基本期間および更新期間)、職位および職責、報酬(ボーナスや昇給関連も含めて)、福利厚生(企業年金、医療保険、有給休暇、傷病休暇)、救済手段(従業員の個人生活において、有事が起こった場合の援助)、守秘義務、従業員による発明や考案に関する権利や対価、雇用終了(解雇の正当不当の明確化、辞職の正当不当の明確化、告知時期)、仲裁条項がある。

出所:
労働省(United States Department of Labor:DOL外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
労働省労働安全・衛生局(Occupational Safety and Health Administration:OSHA外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
労働関係委員会(National Labor Relations Board:NLRB外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
雇用機会均等委員会(U.S. Equal Employment Opportunity Commission:EEOC外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

その他

特になし

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