外資に関する奨励
最終更新日:2025年10月29日
- 最近の制度変更

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2023年7月10日
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2023年4月7日
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奨励業種
特になし。
各種優遇措置
連邦および各州には地元経済活性化や研究開発促進などに向けた企業への奨励策はあるが、外資だけを特に優遇する措置はない。連邦および州政府が、施設設置に合意した企業に、個別に優遇策を提供することはあり得るが、それも外資だけを対象とするものではない。
科学研究実験開発(SR&ED)に関する優遇税制措置
カナダ国内で実施したR&Dに関する経費を税額控除する制度として、科学研究実験開発(Scientific Research and Experimental Development:SR&ED)優遇税制プログラムがある。連邦政府によるこの種の優遇措置としては、最大かつ唯一のものである。対象となる費用は、給与、材料費、間接費および諸経費、SR&EDに関する契約費、第三者への支払いで、税額控除額は、[1]カナダ人支配の非上場企業(Canadian-controlled private corporation:CCPC)では300万カナダ・ドルを上限とする当該費用の35%、300万カナダ・ドルを超える分については当該費用の15%、[2]それ以外の企業では当該費用の15%相当である。
歳入庁:
- SR&ED優遇税制 "Scientific Research and Experimental Development (SR&ED) Tax Incentive
"
- SR&ED税額控除の申請 "How to prepare your claim
"
クリーン投資向け・製造業向けの優遇税制措置
脱炭素化および先端製造業の育成を目的として、クリーン技術・再生可能エネルギー・電動化・バッテリー・水素などの分野に対し複数の投資税額控除(Investment Tax Credit:ITC)が設けられている。SR&EDに次ぐ規模を持つ新たな連邦優遇措置で、一定の環境性能や国内製造要件を満たす設備投資に対して最大30〜60%の税額控除を認めている。
主な制度は以下のとおり。
- 炭素回収・利用・貯留投資税額控除(CCUS ITC)
二酸化炭素の回収・圧縮・輸送・貯留に用いる設備投資について、用途別に18.75〜60%の控除を付与。2022年1月1日から2040年12月31日までの事業が対象。 - クリーン技術投資税額控除(Clean Technology ITC)
再生可能発電設備、蓄電設備、ゼロエミッション車両・機械、CCUS(炭素回収・貯留)関連設備への投資額の最大30%を控除。 2023年3月28日から2034年12月31日までの取得資産が対象。 - クリーン水素投資税額控除(Clean Hydrogen ITC)
水素の製造・貯蔵・輸送設備に対して、水素の炭素強度(CO₂排出量)に応じて15〜40%を控除。2023年3月28日から2034年12月31日までの事業が対象。 - クリーン技術製造投資税額控除(Clean Technology Manufacturing ITC)
クリーン技術の製造・加工や重要鉱物の採掘・加工に用いる新品の適格設備投資に対し、原則30%を税額控除(2032年20%、2033年10%、2034年5%へ段階的縮小)。2024年1月1日以降に取得し、2034年12月31日までに使用可能となる資産が対象。
いずれの制度も、労働者の賃金水準および見習い訓練ポジションの提供に関する労働要件(labour requirements)を満たす場合に最大控除率が適用される。
また、SR&EDなど他の税額控除との重複適用は不可または制限付きとなる場合がある。
歳入庁/天然資源省:
- 炭素回収・貯留投資税額控除 "Carbon Capture, Utilization and Storage (CCUS) Investment Tax Credit (ITC)
"
- クリーン水素投資税額控除 "Clean Hydrogen Investment Tax Credit (ITC)
"
- クリーン技術投資税額控除 "Clean Technology (CT) Investment Tax Credit (ITC)
"
- クリーン技術製造投資税額控除 "Clean Technology Manufacturing (CTM) Investment Tax Credit (ITC)
"
大西洋岸諸地域投資税額控除(Atlantic Investment Tax Credit)
カナダの大西洋岸諸地域、すなわちニューファンドランド・ラブラドール州、ノバスコシア州、ニューブランズウィック州、プリンス・エドワード・アイランド州、ケベック州ガスペ地方および隣接する沿岸地域に投じられる資本に対しては、一定条件を満たす場合、10%の投資税額控除が認められる「大西洋岸諸地域投資税額控除(Atlantic Investment Tax Credit)」がある。本控除の対象となるのは、製造加工業、農業、林業、水産業などに使用するために取得された新しい建物や機械設備。
採鉱業および石油天然ガス業も、かつては控除の対象であったが、段階的に廃止され、2016年以降は控除なしとなった。
歳入庁:大西洋岸諸地域投資税額控除 "Atlantic investment tax credit
"
映画産業に関する優遇措置
- CPTCプログラム
カナダ・オーディオビジュアル認証局(Canadian Audio-Visual Certification Office:CAVCO)がカナダのコンテンツと認める映画制作を対象として、映画製作に係る人件費(給与額)の25%が税額控除される制度。
(参考)カナダ文化遺産省:カナダ映画・ビデオ制作税額控除 "Canadian Film or Video Production Tax Credit:CPTC
"
- PSTCプログラム
カナダ国内の映画・ビデオ産業の振興・投資と雇用を促進する優遇措置であり、[1]カナダ企業または在カナダ外資系企業で、[2]カナダに恒久的施設(Permanent Establishment)を有して、主に映画・ビデオ制作およびプロダクション・サービスに従事し、制作物の著作権を有する企業を対象とする。一定条件を満たす場合、カナダ居住者に支払われた給与の16%が税額控除される。控除額に上限はない。
(参考)カナダ文化遺産省:映画・ビデオ制作サービス税額控除 "Film or Video Production Services Tax Credit:PSTC
"
CPTCおよびPSTCの両プログラムとも、CAVCOおよび歳入庁が管轄する。
映画・ビデオ産業に対する両プログラム同様の優遇措置は、オンタリオ州、ブリティッシュ・コロンビア州、ケベック州、マニトバ州、ノバスコシア州でも、独自に設置されている。
歳入庁:
- 映画・メディアの税額控除 "Film and media tax credits
"
- その他の役立つリンク "Other useful links
"
その他
- イノベーション・科学・経済開発省:政府支援策検索サイト "Business Benefits Finder
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- カナダ投資庁:なぜカナダか "Why Canada
"
また、税制上の各種優遇措置については、ジェトロ調査レポート「カナダ税制の概要2021年度版(2022年2月)」も参照。
その他
特になし。
(データ確認日:2025年10月29日)




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