輸出入手続

最終更新日:2025年12月16日

輸出入許可申請

主要管轄当局は商業省。

輸出入業者は、輸出または輸入する製品の分類により、商業省、サウジアラビア標準化公団(SASO)、サウジアラビア食品医薬品庁(SFDA)等関連省庁の許可を取得しなければならない。

必要書類等

輸出には「インボイス」「原産地証明」などが必要。サウジアラビア向け輸出においては、原則としてSASO(サウジアラビア標準化公団)に代表されるサウジアラビア政府認可の検査機関が発行する適合証明書(CoC)を取得する必要がある。通関簡素化を目的に、政府は輸入者が事前に通関製品を登録するSaleem-Saber制度を2018年以降導入している。

サウジアラビア向け輸出に際し、輸出者側で準備する書類は次のとおり。

  1. インボイス
  2. 梱包明細書
  3. 原産地証明書
    商工会議所発行原本(必要に応じて公証・在サウジアラビア日本大使館認証)
  4. 船荷証券/航空運送状(Bill of Lading/AWB)
  5. その他インコタームズに応じた必要書類(CIFの場合は保険証明書)

サウジアラビア向け輸出品には、原産国の記載が義務付けられている。
民生品に関しては、アラビア語での取扱説明書の添付が要求される。

なお、製品によっては、次の書類も要求される。

  • IECEE制度(50カ国以上の機関が参加する電気機器の試験結果を国際的に相互認証する制度)に基づく証明書(電気機器等)
  • 管轄機関への製品登録(医薬品、医療機器、化粧品、食品など)

2020年以降、SASO SABERプラットフォーム(適合性評価システム)とZATCA FASAHプラットフォーム(貿易円滑化システム)を統合し、統一されたプロセスで処理できるようになった。
また、2025年10月以降、SASOによる技術規制の対象か否かにかかわらず、全輸入製品に出荷証明書(a Shipment Certificate)の発行を義務付けている。

Saleem-Saber制度の詳細は "Saber platform外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます"を参照。
輸出入手続きオンラインプラットフォームは “FASAH外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます“を参照。

領事査証(領事認証)

不要。

2003年1月に施行されたGCC共通関税法に基づく2006年3月の税関当局の通達により、領事査証は不要となった。

その他

牛肉ならびに水産品の輸出については、証明書や施設認定の申請が必要。

牛肉ならびに水産品については証明書や施設認定の申請が必要となる。
詳細は日本の農林水産省ウェブサイト「中東/証明書や施設認定の申請外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」を参照。

2024年からATAカルネによる商品一時輸入制度が正式に導入された。
2024年4月30日付ジェトロの記事「サウジアラビアが6月からATAカルネ制度導入」を参照。