日本からの輸出に関する制度

水産物の輸入規制、輸入手続き

品目の定義

本ページで定義する水産物のHSコード

英国の規則で定義される「水産品(fishery products)」は、野生・養殖を問わず、すべての海水動物または淡水動物(ただし、生きた二枚貝、生きた棘皮動物、生きた尾索類、生きた海洋性腹足類、すべての哺乳類、爬虫類、カエルを除く)の食用のすべての種類、部位および水産物としています(注1)。ただし、生きた二枚貝(ホタテ、カキなど)、生きた棘皮動物(ナマコ、ウニなど)、生きた尾索類(ホヤなど)、生きた海洋性腹足類(アワビ、サザエなど)については、「水産品(fishery products)」とは別に規則が定められている場合があることに留意してください。
本ページで言及する水産物は、基本的には生きたまま上市されない動物に適用されるものとし、生きた魚(HS 0301項)の輸出については対象外とします。また、加工済み水産品と植物性原料を加工した「混合食品」については、本ポータルサイト「英国」の「混合食品」の項で詳細を確認することができます。「水産加工品」と「混合食品」の区分については、「輸入規制」の「4. その他:加工済み水産品と混合食品」の項を確認してください。

注1「調製済み水産品 (Prepared fishery products)」とは、内臓の除去、あるいは断頭、スライス、切り身および刻みなど、解剖学上の全体性に影響を及ぼす処理が施された未加工の水産品をいいます。なお、日本の「水産調製品」には加工済み製品も含まれることがあるため注意が必要です。

0302項 魚(生鮮、冷蔵。第0304項のものを除く。)
0303項 魚(冷凍。第0304項のものを除く。)
0304項 魚のフィレその他の魚肉(生鮮、冷蔵、冷凍)
0305項 魚(乾燥、塩蔵、塩水漬け、くん製)、食用の魚粉など
0306項 甲殻類(活、生鮮、冷蔵、冷凍、乾燥、塩蔵、塩水漬け、くん製など)、食用の甲殻類の粉など
0307項 軟体動物(活、生鮮、冷蔵、冷凍、乾燥、塩蔵、塩水漬けくん製)、食用の軟体動物の粉など
0308項 水棲無脊椎動物(活、生鮮、冷蔵、冷凍、乾燥、塩蔵、塩水漬け、くん製。0306項および0307項を除く。)、食用の水棲無脊椎動物の粉など(0306項および0307項を除く。)
0309項 魚ならびに甲殻類、軟体動物およびその他の水棲無脊椎動物の粉、ミールならびにペレット(食用に適するものに限る。)
1604項 魚(調製しまたは保存に適する処理をしたもの)、キャビアおよびキャビア代用物
1605項 甲殻類、軟体動物およびその他の水棲無脊椎動物(調製しまたは保存に適する処理をしたもの)

本ページでは、調査時点における最新情報を記載するよう努めていますが、英国では、多くのEU規制が引き継がれている一方で、 EU離脱に伴い、記載事項が今後変更される可能性がある点に留意してください。なお、北アイルランドは英国の関税領域に含まれるため、(EUに移送される可能性がない場合には)日英包括的経済連携協定(日英・EPA)や環太平洋パートナーシップに関する包括的および先進的な協定(CPTPP)の適用を受けることができます。一方で、食品規制に関してはEU規制が適用されます。本ページでは特段の注釈がない限り、英国(北アイルランドを除くグレートブリテン)にかかる規制について記載しています。

関連リンク

※関連リンクに示したEU維持法のリンクは、すべて制定時の条文へのリンクとなっています。最新の条文を確認するには、ページ左側の「Latest available(Revised)」で最新時点のものを確認してください。

英国の輸入規制

1. 輸入禁止(停止)、制限品目(放射性物質規制等)

調査時点:2025年9月

EU離脱に関する規則

英国では、2018年EU離脱法〔2020年EU(離脱協定)法にて改正〕に基づき、EU離脱移行期間終了時点のEU規則が、「EU維持法(retained EU law)」として引き継がれ、原則として英国の国内法体系に直接組み込まれています(移行期間終了時点のEU規則は国内法となり、EU指令に基づいた国内法の効力も維持)。ただし、その後、EU、英国それぞれに規則改正が行われており、関連規則がEUと英国で相違が生じている可能性がある点に留意してください。 例えば、混合食品に関する規則などについては、EUで2021年4月21日から新たな規則が適用されていますが、混合食品の分類や輸入時に添付すべき書類などについて、注意が必要です。 その他、「2024年『2023年EU維持法(廃止および改革)(環境、食料および農村問題)(廃止)』規則」が2024年4月16日に提出されたことにより、73件の維持法が廃止されています。実質的には、その多くが英国では適用されていない規則であるため、直接的な影響は与えないものと捉えられますが、留意してください。
※2023年EU維持法(廃止および改革)により、2024年1月1日より「EU維持法(retained EU law)」の呼称から「同化法(assimilated law)」に変更されましたが、便宜上、本ページでは「維持規則」という表現を用います。
なお、北アイルランドは英国の関税領域に含まれるため、食品規制に関しては、EU規制が適用されます。本ページでは特段の注釈がない限り、英国(北アイルランドを除くグレートブリテン)にかかる規制について記載しています。

放射性物質規制

東京電力福島第一原子力発電所事故の影響により、英国への輸入に際しては、一部の食品について政府が発行する放射性物質検査証明書が必要でしたが、2022年6月29日をもって、英国で適用されていた日本産食品に対する放射性物質の輸入規制は撤廃されました。なお、EU規制が適用される北アイルランドについても、2023年8月3日に放射性物質規制が撤廃されています。詳細は、農林水産省のウェブサイトを参照してください。

英国への入域条件

英国に水産物(海藻類を除く)を輸出するためには、維持規則(EC)178/2002(食品一般法規則)、維持規則(EC)852/2004(一般食品衛生規則)、維持規則(EC)853/2004(動物性食品衛生規則)、維持規則(EU)2017/625(新公的管理規則)などの食品安全・衛生や公的管理に関する規則に基づき、一次生産(養殖場、冷凍船・生産漁船)から加工・流通(加工船・市場・倉庫を含む)に至るまで、英国が求める衛生基準を満たす必要があります。 なお、「公的管理」とは、食品衛生、動物衛生、動物福祉および植物衛生などに関する一連の規則の適用を確実なものとするため、政府当局が実施する検査、検疫、監査、監督などの各種管理措置を指します。

まず、国レベルの規制としては、対象の動物性食品の原料となる動物種が「残留モニタリング計画承認リスト」に掲載され(表1)、英国への輸出を許可された「第三国リスト掲載国」(表2)となっていることが求められます。

日本は、本ページの対象品目である水産物について、

  1. 英国への輸出認定国判定を受け、対象品目が維持指令2011/163/EUの国別のリストに掲載されており(残留モニタリング計画承認)、
  2. 維持実施規則(EU)2019/626の「第三国リスト」に掲載されていることから、本ページの対象品目は英国への輸出が可能です。

なお、「2022年動物・動物製品および認定国(改正)規則」により、1.および2.のリストは前述の指令・規則では定めず、政府のオープンデータとして公開されるようになっています。

本枠組みの下、養殖場では、動物用医薬品などの薬理的活性物質、農薬および汚染物質に関する残留モニタリング検査が定期的に実施されています。一方、天然の水産物は、残留モニタリング検査の対象ではありません。
詳細は、農林水産省「英国、欧州連合、スイスおよびノルウェー向け輸出水産食品の取扱要綱」の「8.養殖魚介類を使用した水産食品等の残留動物用医薬品等の取扱い」および同要綱の別添6の「養殖魚介類を用いた対EU輸出水産食品中の残留動物用医薬品等のモニタリング対象物質(EU規則にて定められている物質)」で確認することができます。

日本の残留モニタリング計画承認状況
動物種 残留物質モニタリング計画の承認状況
ウシおよびウシ科動物(Bovine)
羊・山羊(Ovine/caprine) ×
豚(Porcine)
ウマ科動物(Equine) ×
鶏・家きん類(Poultry)
水産養殖物(Aqua-culture)
乳(Milk)
卵(Eggs)
ウサギ(Rabbit) ×
野生の狩猟獣(Wild game) ×
飼育の狩猟獣(Farmed game) ×
ハチミツ(Honey) ×
英国に輸出可能な第三国リスト掲載品(日本)
動物種 第三国リスト掲載品目(生きた動物を除く)
生鮮 加工品
牛(Bovine) ※3
豚(Porcine) × ※4
鶏・家きん類(Poultry) ※4
水産品(Fishery products) ※1 ※1
二枚貝、棘皮動物、尾索類、海産腹足類(bivalve molluscs, echinoderms, tunicates
and marine gastropods)
※2 ※2
乳(Milk) 〇(生乳・初乳) 〇(乳製品)
卵(Eggs)

二枚貝などの生産海域のモニタリング要件

二枚貝(ホタテ、カキなど)については、農林水産省または都道府県などが英国向け輸出水産物の生産海域を指定し、貝毒などに関するモニタリングを実施する必要があります。生産海域のモニタリング要件については、農林水産省の「英国、欧州連合、スイスおよびノルウェー向け輸出水産食品の取扱要綱」の「9 ホタテガイ等二枚貝の適合区域の指定等」ならびに同要綱の別添8-1および別添8-2で確認することができます。具体的には、別添8-1「第9 生産海域等の指定等、監視及びモニタリング」に規定されているとおり、農林水産省または都道府県などによる生産海域の指定、または中継海域の認定が必要です。指定されている生産海域については、農林水産省のウェブサイトで確認することができます。

生産海域のモニタリング要件は、二枚貝に加え、生きた棘皮動物(ナマコ、ウニなど)、生きた尾索類(ホヤなど)および生きた海洋性腹足類(アワビ、サザエなど)にも適用されます。2017年に規則(EU)2004/853が改正され、濾過摂食でない棘皮動物および海洋性腹足類については、同規則において指定生産海域からの採取を必要しないこととされました。一方で、公的管理に関する維持規則(EU)2017/625第18条第7項(g)および維持規則(EU)2019/624第11条においては、生産海域の指定およびモニタリング実施の免除対象は、イタヤガイ科(Pectinidae)ならびに濾過摂食ではない海洋性腹足類およびナマコ類(Holothuroidea)(注:ナマコ類は濾過摂食でない棘皮動物の一種)とされています。このため、濾過摂食でない棘皮動物であるウニについては、指定生産海域からの採取は求められないものの、生産海域の指定およびモニタリングの実施が必要となっています。なお、EUでは、公的管理に関する二つの規則について、「ナマコ類」を「濾過摂食ではない棘皮動物」に置き換える改正を2021年および2022年に行われており、ウニについても生産海域の指定およびモニタリングの実施を不要となっています。

衛生に関連する規則

維持規則(EC)853/2004-ANNEX III第VIII節第V章に基づき、次の魚類については、有毒な魚類として上市(市場での販売)が禁止されています。

  • フグ科(Tetraodontidae)
  • マンボウ科(Molidae)
  • ハリセンボン科(Diodontidae)
  • キタマクラ科(Canthigasteridae)

さらに、クロタチカマス科(Gempylidae)、バラムツ(Ruvettus pretiosus)およびアブラソコムツ(Lepidocybium flavobrunneum)に属する生鮮、調製済み、冷凍および加工済みの水産物は、ラッピングまたはパッケージングされた形態でのみ上市することが認められています。ラベル表示には、消費者に対して下処理や調理の方法、胃腸に悪影響を及ぼす物質のリスクに関する情報を提供する必要があります。また、当該水産物の一般名称とともに学名を記載しなければなりません。

また、ふぐ毒のほか、シガテラ毒(シガトキシン)や筋肉麻痺毒素など生物毒素を含む水産物の上市が禁止されています。(農林水産省「英国、欧州連合、スイスおよびノルウェー向け輸出水産食品の取扱要綱」別添5を参照)。

  1. ふぐ毒を含有するおそれのある魚種
    • フグ科 Famille CANTHIGASTERIDAE
    • ハリセンボン科 Famille DIODONTIDAE
    • マンボウ科 Famille MOLIDAE
    • マフグ科 Famille TETRAODONTIDAE
  2. シガテラ毒による健康被害を起こすおそれのある魚種
    • アカマダラハタ Epinephelus fuscoguttatus(Forsskal)
    • アマダレドクハタ Plectropomus oligacanthus(Bleeker)
    • バラハタ Variola louti(Forsskal)
    • バラフエダイ Lutjanus bohar
    • フエドクタルミ Lutjanus gibbus(Forsskal)
    • オニカマス Spyraena barracuda(Walbaum)(Picuda)
  3. ワックスによる健康被害を起こすおそれのある魚種
    • アブラソコムツ Lepidocybium flavobrunneum
    • バラムツ Puvettus
  4. ビタミンAによる健康被害を起こすおそれのある魚種
    • イシナギ Stereolepis ischinagi

二枚貝、棘皮動物、尾索類および海洋性腹足類由来の水産物は、維持規則(EC)853/2004 ANNEX III第VII節第V章(生きた二枚貝類の衛生条件)に従って生産され、第V章の基準を満たしている場合に、市場に出すことができます。詳細は農林水産省「英国、欧州連合、スイスおよびノルウェー向け輸出水産食品の取扱要綱」別添8-1「EU向け輸出ホタテガイ等二枚貝の生産海域、浄化センター等の認定等に関する基準」を参照してください。

生食用生鮮養殖クロマグロの寄生虫管理

英国では、「食品関連の規制」の「1. 食品規格」に記載のとおり、生食用の魚類または頭足類由来の水産物は、原則として冷凍処置による寄生虫の殺虫処理が義務付けられており、その例外として、胚から養殖されたうえで、健康上の危険をもたらす寄生虫を含まない飼料のみを与えられ、厳格に寄生虫管理された養殖魚については冷凍処置を免除されています。 日本から輸出する生食用生鮮養殖クロマグロについて、食品事業者は、農林水産省「英国及び欧州連合向け輸出生食用生鮮養殖クロマグロの寄生虫管理に関する基準」に従い、 英国向け輸出生食用生鮮養殖クロマグロの寄生虫による健康危害リスクがないことを保証したうえで生食用としての輸出が認められています。

その他、英国向け水産品の輸出には、漁獲証明、関連する市場・施設の衛生認定が必要なため、次項「2. 施設登録、輸出事業者登録、輸出に必要な書類等(輸出者側で必要な手続き)」を必ず確認してください。

関連リンク

関係省庁
英国政府 英国動植物衛生庁(APHA)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
英国食品基準庁(FSA)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
農林水産省外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
水産庁外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
根拠法等
2018年EU(離脱)法(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
2020年EU(離脱協定)法(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
2020年 公的管理(動物、飼料、食品、植物衛生など)(修正)(EU離脱)規則(2020 No. 1481)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
維持規則(EC)178/2002(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
維持規則(EC)852/2004(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
維持規則(EC)853/2004(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
維持規則(EU) 2019/624 (英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
維持規則(EU)2017/625 (英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
維持指令 2011/163/EU(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
維持規則(EU) 2019/626 (英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
※関連リンクに示したリンクは、全て制定時の条文へのリンクとなっています。最新の条文を確認するには、ページ左側の「Latest available (Revised)」で最新時点のものを確認してください。
その他参考情報
英国食品基準庁(FSA)一般食品法(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
英国政府 「ガイダンス:英国向けEU域外からの生きた動物、動物性食品、動物由来でない高リスクの食品および飼料の輸入」(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
英国政府「英国向け生きた動物ならびに動物性食品の輸出の認定国ガイダンス」(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
英国食品基準庁 (FSA)「二枚貝および水産品の輸入ガイダンス」(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
農林水産省「英国及び欧州連合向け輸出生食用生鮮養殖クロマグロの 寄生虫管理に関する基準」PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(143KB)
農林水産省「英国、欧州連合、スイス及びノルウェー向け輸出水産食品の取扱要綱」PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(490KB)

2. 施設登録、輸出事業者登録、輸出に必要な書類等(輸出者側で必要な手続き)

調査時点:2025年9月

英国に輸入する前に必要な手続き(EORI番号の取得など)に関しては、「輸入手続き」の「1. 施設登録、商品登録、輸入ライセンス等(登録に必要な書類)」の項に記載していますので確認してください。

施設の登録および衛生認定手続き

英国に本ページの対象品目である水産物(海藻類を除く)を輸出するためには、一次生産(養殖場、冷凍船、生産漁船)から加工・流通(加工船・市場・倉庫を含む)に至るまで、英国が求める衛生基準を遵守することが求められています。

前述のとおり、日本は本ページの対象品目である水産物について、国レベルでは、英国への輸出が許可された「第三国リスト」に掲載されていますが、事業者レベルでは、次の1および2の条件を満たす必要があります。つまり、加工施設の「英国/EU HACCP認定」取得に加え、原料を供給する漁船や養殖場、市場についても認定を受けている必要があります。

  1. 日本の当局により認定された養殖場・漁船・市場などを経由する(加工施設、倉庫、加工船、冷凍船については、英国・EUへ通報される)
  2. 日本の所轄当局に英国規則に基づく衛生およびHACCP管理基準を満たしている旨の認定を受けた加工施設などで加工する

養殖魚介類を原材料とした製品を製造している施設が認定を取得する場合には、養殖中に使用されるおそれのある動物用医薬品などについて、残留モニタリング検査を実施する必要があります。このため、必要に応じて、事前に都道府県の水産部局へ相談してください。

養殖場・漁船・市場・加工施設にかかる認定の申請先は、施設の形態に応じて、都道府県の水産部局、農林水産省輸出・国際局、厚生労働省地方厚生局、都道府県、保健所設置市または特別区の衛生部局などに分かれています。詳細については、農林水産省のウェブサイトまたは「英国、欧州連合、スイス及びノルウェー向け輸出水産食品の取扱要綱」を確認してください。また、従来は水産庁が認定登録を行っていた施設についても、2021年以降、農林水産省輸出・国際局による認定に変更されている場合がありますので留意してください。

認定登録当局
分類 施設 認定当局
第一次生産 養殖場 都道府県の水産部局
冷凍船 (Freezer vessels)※1
生産漁船 ※3
加工・流通 加工船 (Factory vessels)※2 農林水産省輸出・国際局
市場(産地市場、消費地市場)
(二枚貝などの)浄化センター・出荷センター 農林水産省輸出・国際局
都道府県の水産部局
厚生労働省地方厚生局
保健所設置市または特別区の衛生部局
水産加工施設
倉庫

農林水産省による施設認定では、まずスクリーニング機関が書類審査および現地調査(スクリーニング)を行ったうえで、農林水産省による確認審査が行われます。このため、まずはスクリーニング機関である「一般社団法人日本食品認定機構」に対して申請を行ってください。詳細については、関連リンクの「英国、欧州連合、スイス及びノルウェー向け輸出水産食品取扱施設の認定について」を参照してください。
施設認定の流れについては、「英国、欧州連合、スイス及びノルウェー向け輸出水産食品の取扱要綱」のほか、農林水産省による「EU向け輸出水産食品取扱施設の認定申請ガイドライン」および「EU向け輸出水産食品にかかる生産漁船認定ガイダンス」も参考にしてください。

認定を受けた加工施設などのリストは、関連リンクの農林水産省のウェブサイトまたは英国政府のウェブサイトにおいて確認することができます。なお、輸出向けHACCP対応などの施設整備に関する支援制度については、農林水産省のウェブサイトを参照してください。

公的証明書(衛生証明書)について

英国への水産物の輸出には、政府が発行した英国向けの「公的証明書(衛生証明書)」の添付が必要となります。証明書の発行には最終保管施設の認定施設番号が必要となります。農林水産省による施設の認定を受けた場合は、農林水産省輸出・国際局に、厚生労働省または都道府県知事(水産部局)などにより施設の認定を受けた場合は、都道府県などに、農林水産省のウェブサイトに掲載されている「EU向け輸出水産食品衛生証明書の発行申請書(別紙様式8-1)」を提出し、衛生証明書の発行手続きを依頼します。手続きの詳細や様式は、「英国、欧州連合、スイス及びノルウェー向け輸出水産食品の取扱要綱」および「農林水産省によるEU向け輸出水産食品取扱施設の認定申請ガイドライン」で確認することができます。

なお、衛生証明書の発行にあたり、実際の輸出貨物の内容が衛生証明書の申請内容と相違ないか、当局による現地での確認(荷口確認)があります。

漁獲証明書について

維持規則(EC)1005/2008に基づき、日本船籍の漁船により漁獲された水産物を英国に輸出する際は、当該水産物が違法・無報告・無規制(IUU:Illegal, Unreported and Unregulated)漁業によって漁獲されたものではないことを証明するため、漁獲証明書の提出が必要です。ただし、同規則ANNEX Iに列記されている品目(稚魚から育てられた養殖魚、淡水魚など)については提出が不要です。日本産の原料種を用いて加工された水産品についても漁獲証明書が必要です。

英国/IUU 漁業規則の対象外の品目(一部)
HSコード 英国/IUU 漁業規則の対象外の品目
03類(HSコードの先頭が03の魚ならびに甲殻類、軟体動物およびその他の水棲無脊椎動物) (1) 生きた観賞用の魚(HS030110)
(2) 稚魚または幼生を養殖して生産された養殖水産物 (3) 淡水で漁獲された水産物
(4) 魚および水棲無脊椎動物の粉、ミール並びにペレット(食用に適するものに限る。)(HS030510,030619,030629,030799)
(5) カキ、ホタテガイ、イガイ及び巻き貝 (HS030710,030721,030729,030731,030739,030760)
(6) その他の水棲無脊椎動物(甲殻類、一部のイカなどを除く HS030791,030799)
1604(調製または保存処理済みの魚) (1)稚魚または幼生を養殖して生産された養殖水産物を原料とする調製品
1605(調製または保存処理済みの甲殻類、軟体動物およびその他の水棲無脊椎動物) (2)淡水で漁獲された水産物の調製品
(3)カキ、ホタテガイ、イガイ及び巻き貝の調製品
(4)その他の水棲無脊椎動物(甲殻類、軟体動物を除く)の調製品

また、日本船籍以外の漁船で漁獲された水産物を日本で加工したうえで英国に輸出する場合には、当該船籍国が英国から旗国通知を受けている必要があり、かつ当該国の漁獲証明書に加えて日本で発行した加工証明書が必要です。

漁獲証明書、加工証明書については水産庁で発行しています。発行にかかわる手続きなどの詳細や英国向け漁獲証明書の発給申請に添付して提出する書類については、水産庁のウェブサイト「輸出のための水産物トレーサビリティー導入ガイドライン」で確認することが可能です。

なお、2025年4月1日より、輸出促進法に基づき、国が発行する輸出証明書(衛生証明書、漁獲証明書・加工証明書など)の申請に発行手数料(申請1件あたり870円)が導入されています。都道府県などが発行する場合の手数料については、自治体にご確認ください。

マグロ類の輸出証明書

クロマグロを含むマグロ類を輸出または再輸出する際には、漁獲証明書、統計証明書、輸出証明書または再輸出証明書の添付が必要となります。証明書の発行対象は、クロマグロ、ミナミマグロ、メバチマグロおよびメカジキの魚肉部分となります。具体的に、クロマグロに関しては、漁獲証明書または再輸出証明書が必要となるため、水産庁漁政部加工流通課または都道府県の部局に証明書の発行申請書類を提出する必要があります。これらの書類は、輸出または再輸出の荷物口ごとに書面、電子メール、「NACCS」経由または一元的な輸出証明書発給システムで証明書の発行申請を行います。大西洋クロマグロ(トゥヌス・ティヌス)の場合は大西洋まぐろ類保存国際委員会(ICCAT)の電子申請が必要となります。
その他、申請に必要な書類など、詳細は「まぐろ類の輸出に係る証明書の発行要領」で確認することができます。

原産地証明書

日英包括的経済連携協定(以降「日英・EPA」)の適用を受けるには、原産地証明(日本原産の証明)が必要となります。「日英・EPA」では、自己申告による原産地証明制度が採用されており、輸出者または輸入者のいずれかが自ら原産地を証明することとされています。詳細は税関のウェブサイト「原産地規則ポータル」で確認することができます。
輸出者は、「日英・EPA」 に定める義務を履行できる限り「輸出者自己申告」が可能で、財務省関税局・税関「日英EPA 自己申告及び確認の手引き(2020年12 月)」に記載されているとおり、同EPA 第3章 附属書3-Eに規定された原産地に関する申告文を、日本語または英語で、インボイスその他の商業上の文書に記載することとなっています。申告の際に記載する「輸出者参照番号」とは、日本で登記された企業およびその他の組織に対して国税庁が付与する13桁の法人番号を指します(輸出者が登録番号を有しない場合には、記入欄は空欄で可)。
その他の詳細は、ジェトロ「日英EPA解説書:日英・EPAの特恵関税の活用について(2021年3月)」を参照してください。
また、「環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定(CPTPP)」への英国の加入に関する議定書が2024年12月15日に発効されており、同協定の適用を受ける場合についても、同様に原産地証明が必要となります。

適法漁獲等証明書(一部品目のみ)

アワビ・ナマコおよびその加工品は、2022年12月1日施行の水産流通適正化法により、適法に採捕されたことなどを示す国が発行する適法漁獲等証明書の添付が必要です。ウナギの稚魚は、2025年12月1日から同証明書の添付が必要となります。 詳細については、関連リンクの「特定水産動植物等の国内流通の適正化等に関する法律」を参照してください

関連リンク

関係省庁
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英国政府 英国動植物衛生庁(APHA)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
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根拠法等
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2020年 公的管理(動物、飼料、食品、植物衛生など)(修正)(EU離脱)規則(2020 No. 1481)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
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その他参考情報
英国政府「英国向け水産品の衛生証明書の様式」(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
英国政府「英国向け混合食品の輸出にかかる動物衛生証明書の様式」(英語)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(209KB)
英国政府「英国におけるEU域外からの生きた動物・動物性食品・非動物由来飼料にかかる輸入ガイダンス」(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
英国食品基準庁 (FSA)「二枚貝および水産品の輸入ガイダンス」(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
DEFRA「違法・無報告・無規制(IUU)漁業の誓約」(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
英国政府「非EU諸国の動物性製品の輸出が認められた非EU諸国の認定施設一覧」(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
水産庁「水産物のEU向け輸出について」外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
水産庁「EUのIUU漁業規則について 〔 EU's IUU Regulation (1005 / 2008) )」外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
水産庁「英国及び欧州連合向け輸出水産製品の漁獲証明書及び加工証明書の取扱要綱」PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(617 KB)
水産庁「英国及び欧州連合向け輸出水産製品の漁獲証明書及び加工証明書の記入要領 」PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(655 KB)
農林水産省「英国、欧州連合、スイス及びノルウェー向け輸出水産食品の取扱要綱」PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(490KB)
農林水産省「農林水産省によるEU向け輸出水産食品取扱施設の認定申請ガイドライン(令和6年3月)」PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(5.6MB)
農林水産省「欧州 : 証明書や施設認定の申請(水産食品)」外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
農林水産省「EU向け輸出水産食品に係る生産漁船の認定ガイドライン」PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(2.1MB)
農林水産省「EU向け輸出水産食品に係る養殖場認定ガイドライン」PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(1.3MB)
水産庁「マグロ類の輸出手続きについて: 再輸出証明書の発行に必要な添付書類」外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
農林水産省「まぐろ類の輸出証明書の取扱要綱」PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(1.2MB)
水産庁「英国及び欧州連合向け輸出水産製品の漁獲証明書及び加工証明書の記入要領 」PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(655 KB)
水産庁「マグロ類の輸出手続きについて: 再輸出証明書の発行に必要な添付書類」外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
一般社団法人日本食品認定機構外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
ジェトロ 英国のEU離脱対応マニュアル(食品関係)(2020年11月)
財務省関税局・税関「日英EPA 自己申告及び確認の手引き(2020 年 12 月)」PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(721KB)
ジェトロ「日英EPA関連情報」
ジェトロレポート「EUにおける新しい公的管理・植物衛生・動物衛生制度に関する調査(2021年3月)」
水産庁「特定水産動植物等の国内流通の適正化等に関する法律」外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

3. 動植物検疫の有無

調査時点:2025年9月

輸出国側での現物検査

日本側での水産品の動物検疫はありませんが、衛生証明書の発行にあたり、実際の輸出貨物の内容が、衛生証明書の申請内容と相違ないか、当局による現地での確認(荷口確認)が行われます。さらに、当局による施設認定後も、定期的な施設の確認が実施され、必要に応じて検査が求められます。

また、維持規則(EU)2017/625および維持実施規則(EU)2019/2007のANNEX Iのリストに掲載のとおり、本ページの対象品目である水産物は、英国の国境での動物検疫の対象となります。「輸入規制」の「2. 施設登録、輸出事業者登録、輸出に必要な書類等(輸出者側で必要な手続き)」の項で説明のとおり、日本での衛生証明書の発行申請先は、厚生労働省または都道府県などで施設認定を受けた場合は、都道府県などの衛生部局が、農林水産省で施設認定を受けた場合は、農林水産省輸出・国際局となります。衛生証明書の発行申請書の様式については、農林水産省「英国、欧州連合、スイス及びノルウェー向け輸出水産食品の取扱要綱」別紙様式で確認することができます。記載不要項目の削除方法などについては、「別添4-1 魚病に関する証明事項の記載方法について」を参照してください。 なお、雛形については、英国政府のウェブサイトにおいても確認することができます。

ただし、一部の水産品の加工食品については、適用される規定や様式が異なるため、注意が必要です。例えば、英国では、魚粉末やカツオエキスなどの動物由来加工製品(動物性加工済原材料)と植物性原材料の両方を含む食品を「混合食品」として、独自の規制を設けています。さらに、水産物のみからなる混合食品であるか、肉製品、乳製品、卵製品を含む混合食品であるか、あるいはその他の条件によって、輸出の可否、申請先および必要書類が異なるため、注意が必要です。混合食品に関する詳細は、本ポータルサイト「英国」の「混合食品」または「菓子」「調味料」、ならびに関連リンクの農林水産省およびジェトロのウェブサイトを確認してください。

(注)「加工」とは加熱、くん製、保蔵、熟成、乾燥、マリネ、抽出、押出成型、またはそれらの組み合わせのことで、粉末化、製粉、スライス、急速冷凍のみは未加工品となる。

衛生の識別マーク

英国に輸出される水産品には、当該水産品が認定施設由来であることを証明する施設番号と、当該施設の所在国名(「JP」などISO基準の2文字略号も可能)を記した「識別マーク」(identification mark)が必要です〔維持規則(EC)853/2004第5条およびANNEX II第I節〕。識別マークは、原則、個々の商品パッケージに貼付または印字する必要があります。ただし、輸送用のコンテナやカートンに入れられ、別の施設において処理、加工、パッケージを予定されている場合については、当該輸送用容器の外面に識別マークを貼付することも認められます。その他「容器包装の封印シール」については「食品関連の規制」の「6. ラベル表示」の項を確認してください。

関連リンク

関係省庁
英国 環境・食料・農村地域省(DEFRA)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
英国政府 英国動植物衛生庁(APHA)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
農林水産省外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
根拠法等
2018年EU(離脱)法(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
2020年EU(離脱協定)法(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
2020年 公的管理(動物、飼料、食品、植物衛生など)(修正)(EU離脱)規則(2020 No. 1481)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
2020年 公的管理(動物、飼料、食品、植物衛生など)(修正)(EU離脱)(No. 2)規則 (2020 No. 1631) (英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
維持規則 (EC) 178/2002(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
維持規則 (EC) 852/2004(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
維持規則 (EC) 853/2004(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
維持規則 (EU)2017/625 (英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
維持実施規則 (EU) 2019/2007(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
維持規則 (EU) 2019/628 (英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
※関連リンクに示したリンクは、全て制定時の条文へのリンクとなっています。最新の条文を確認するには、ページ左側の「Latest available (Revised)」で最新時点のものを確認してください。
その他参考情報
英国政府 「英国向け水産品の衛生証明書の様式」(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
英国政府 「英国におけるEU域外からの生きた動物・動物性食品・非動物由来飼料にかかる輸入ガイダンス」(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
英国食品基準庁 (FSA)「二枚貝および水産品の輸入ガイダンス」(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
農林水産省「欧州 : 証明書や施設認定の申請(水産食品)」外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
農林水産省「EU向け輸出水産食品に係る生産漁船の認定ガイドライン」外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
農林水産省「英国、欧州連合、スイス及びノルウェー向け輸出水産食品の取扱要綱」PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(490KB)
農林水産省「農林水産省によるEU向け輸出水産食品取扱施設の認定申請ガイドライン(令和6年3月)」PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(5.6MB)
ジェトロレポート「EUにおける新しい公的管理・植物衛生・動物衛生制度に関する調査(2021年3月)」

4. その他:加工済み水産品と混合食品

調査時点:2025年9月

混合食品に関して、EUで2021年4月21日から適用されている新規則と異なるため、輸入時に添付すべき書類や混合食品の分類などについて、注意が必要です。

「混合食品」の詳細については、本ポータルサイト「英国」の「混合食品」も必ず確認してください。

水産品、加工済み水産品および混合食品の違い

英国(およびEU)では、動物性加工済原料(Processed products of animal origin)と植物性原材料(Products of plant origin)の両方を含むヒトの消費向け食品を「混合食品」と定義し、特別な規制を設けています(維持規則 決定2007/275/EC 第2条)。

原材料に加工済み肉製品(肉エキス・肉パウダーなどを含む)・加工済みの乳製品(乳糖を含む)・卵製品(液卵含む)・水産品(えびの粉末、かつおエキス含む)と植物性原材料を混合して製造した食品などが「混合食品」とされます。

例えば、刺身(生)とコメからなる「すし」などは未加工動物性食品(未加工水産品)とされ(※1)、魚と塩の発酵によって得られた「魚醤」やツナのオイル漬け(マリネ)などは動物性加工済食品(加工済み水産品:Processed fishery products)と分類されます。 他方で、ツナ缶(加工済み水産品)とトマトソースなど野菜を加工して製造された加工食品やかつお節エキスとしょうゆを混合したエキス入りしょうゆやソースなどの調理済み食品などは「混合食品」とされることがあります 。
※1「未加工食品」とは、加工を受けていない食料品を指し、分割、分離、切断、スライス、骨抜き、刻み、皮剥ぎ、粉末化、切り込み、洗浄、トリミング、殻剥き、製粉、冷却、急速冷凍または解凍された食品も含むと定義されています〔維持規則(EC)852/2004第2条第1項〕。一方、加工とは、当初の(加工前の)材料を実質的に変化させるプロセスのことであり、加熱、くん蒸、保蔵(curing)、熟成、乾燥、マリネ(marinating)、抽出、押出成型、またはそれらの組み合わせも含まれます。

ただし、同一の名称であっても、レシピや使用原材料により分類が異なりますので、判断に迷う場合は、事前に当該製品が混合食品に該当するか、英国の国境管理所(BCP:Border Control Post)に確認するようにしてください。また、混合食品に該当する場合であっても、原材料として含まれる動物性原材料の種類、割合、原産地などによって、適用される規制、必要な証明書、日本からの輸出の可否が異なるため注意が必要です。

なお、ヒトの消費向けでない魚油(fish oil)を同時に製造する施設や、サプリメントとして使用される魚油(fish oil)などについては、別の規制が適用されますが、本ページでは言及しません。

水産品の加工施設の認定

本ページの対象品目である「水産物」同様、英国輸出向け加工済み水産品を製造する施設の認定が必要となります。加工施設にかかる認定の申請先は、都道府県の水産部局、農林水産省輸出・国際局、厚生労働省地方厚生局、都道府県、保健所設置市または特別区の衛生部局など、施設の形態により変わってくるため、管轄地域の当局に問い合わせてください。
加工施設の認定にかかる衛生管理基準(標準手作業基準、微生物検査、自主管理)や要件は「英国、欧州連合、スイス及びノルウェー向け輸出水産食品の取扱要綱」および「農林水産省によるEU向け輸出水産食品取扱施設の認定申請ガイドライン」で確認することができます。

農林水産省による認定では、まずスクリーニング機関が書類審査および現地調査(スクリーニング)を行ったうえで、農林水産省による確認審査が行われます。このため、まずはスクリーニング機関である「一般社団法人日本食品認定機構」に対して申請を行ってください。詳細は関連リンク英国、欧州連合、スイス及びノルウェー向け輸出水産食品取扱施設の認定について」を参照してください。

英国の輸入に際し、一部の混合食品に使用される加工済み水産品も「認定施設」由来であることが求められます。

認定後の衛生証明書の申請

本ページの対象品目である「水産物」同様、英国向けに加工済み水産品を輸出する場合には衛生証明書が必要になります。詳細は「2. 施設登録、輸出事業者登録、輸出に必要な書類等(輸出者側で必要な手続き)」で確認してください。また、必要となる「漁獲証明書および加工証明書」に関しても同項を確認してください。

混合食品

混合食品の詳細は、本ポータルサイト「英国」の「混合食品」「乳・乳製品」「鶏卵・卵製品」「菓子」「調味料」で確認してください。EUにおいては2021年4月21日から新しい混合食品に関する制度が適用され、混合食品の分類や添付書類が英国のものとは異なるため、注意が必要です。

関連リンク

関係省庁
厚生労働省外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
農林水産省外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
動物検疫所外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
英国政府 英国動植物衛生庁(APHA)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
英国食品基準庁(FSA)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
英国 環境・食料・農村地域省(DEFRA)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
根拠法等
2018年EU(離脱)法(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
2020年EU(離脱協定)法(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
2020年 公的管理(動物、飼料、食品、植物衛生など)(修正)(EU離脱)規則(2020 No. 1481)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
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維持規則 (EU)2017/625 (英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
維持規則(EU)28/2012(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
維持規則 決定2007/275/EC(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
維持実施規則 (EU) 2019/2007(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
維持指令 2011/163/EU(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
維持規則 (EU) 2019/625 (英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
維持規則 (EU) 2019/626 (英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
維持決定 2007/777 (英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
維持規則 (EU) 605/2010 (英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
維持規則 (EC) 798/2008(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
維持規則(EU)206/2010 (英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
※関連リンクに示したリンクは、全て制定時の条文へのリンクとなっています。最新の条文を確認するには、ページ左側の「Latest available (Revised)」で最新時点のものを確認してください。
その他参考情報
英国動植物衛生庁(APHA)「ガイドライン: 混合食品の輸入(IIN - CP/1)」(英語)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(348KB)
英国政府 「英国向け混合食品の輸出にかかる動物衛生証明書の様式」(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
英国政府「非EU諸国の動物性製品の輸出が認められた非EU諸国の認定施設一覧」(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
農林水産省「英国及び欧州連合向け輸出食肉製品、乳製品、殻付き卵及び卵製品の取扱要綱」PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(2.8MB)
農林水産省「欧州 : 証明書や施設認定の申請(水産食品)」外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
ジェトロレポート「EUにおける新しい公的管理・植物衛生・動物衛生制度に関する調査(2021年3月)」

英国の食品関連の規制

1. 食品規格

調査時点:2025年9月

英国外から輸入される食品を含め、英国で食品を上市するには、維持規則(EC)178/2002(食品一般法規則)、維持規則(EC)852/2004(一般食品衛生規則)、維持規則(EC)853/2004(動物由来食品衛生規則)、維持規則(EU)2017/625(新公的管理規則)などの食品安全・衛生や公的管理に関する規則にのっとり、一次生産(養殖場、冷凍漁船、生産漁船)から加工・流通(加工船・市場・倉庫を含む)に至るまで英国の求める衛生基準を満たす必要があります。

英国の食品輸入事業者は、輸入した食品が英国の食品衛生要件を満たしていないと判断した場合、即時に製品を市場から回収する手続きをとり、英国政府の所管当局に通知する義務があります〔維持規則(EC)178/2002第19条〕。また、同規則では、食品がヒトの健康や環境に甚大なリスクをもたらす可能性があると判断された場合、英国政府が当該食品の上市停止などの緊急措置をとることが認められています(同規則第53条)。

維持規則(EC)853/2004は、食品事業者に対して、次の魚類または頭足類由来の水産物については、加工施設などにおいて特定の温度で一定の期間冷凍処置を施し、寄生虫の殺虫処理を徹底することを義務付けています。

  • 生食用
  • 殺虫には不十分なマリネ、塩漬けおよびその他の処理しか施されていない

冷凍処置に際して、食品事業者は、当該水産物のすべての部位について少なくとも、「マイナス20度の温度で24時間以上」または「マイナス35度で15時間以上」冷却する必要があります。

なお、次に該当する水産物に関しては、前述の冷凍処理を実施する必要はありません。

  1. 熱処理を行った、または消費前に熱処理を行うことが意図されている水産物で、これにより寄生虫が殺虫されるもの。(吸虫類以外の寄生虫の場合、当該水産物は中心温度60度以上で1分以上加熱されなければならない)
  2. 寄生虫を殺虫するのに十分な期間冷凍保存された水産物
  3. 次の条件を満たす、野生で捕獲された水産物
    1. 原産漁場が寄生虫の存在に関して健康上の危険をもたらさないことを示す、有効な疫学データがあること
    2. 所轄官庁がそのことを承認していること
  4. 胚から養殖されたうえで、健康上の危害をもたらす寄生虫を含まない飼料のみを与えられた養殖魚に由来する水産物で、次のいずれかの要件を満たすもの
    1. 寄生虫のいない環境に隔離されて養殖されている
    2. 食品事業者が、当該水産物に寄生虫による健康上のリスクがないことを、所轄官庁によって承認された手続きで検証している

これらの水産物を市場に出す際は、最終消費者に供給される場合を除き、冷凍処理を施した業者が作成した冷凍処理の種類を明記した書類が添付されなければなりません。
また食品事業者は、前述の(c)(d)に該当し、冷凍処理が施されていない、または消費前にその他の殺虫処理を施す予定がない水産物を市場に出す前に、当該水産物が各要件を満たしていることを確認しなければなりません。

その他、生食用生鮮養殖クロマグロの寄生虫管理に関しては、農林水産省「英国及び欧州連合向け輸出生食用生鮮養殖クロマグロの寄生虫管理に関する基準」を確認してください。

また、水産物の販売基準について定める維持規則(EU)1379/2013により、一部の水産物に販売基準や消費者情報が定められています。例えば、同規則第 35条に基づき、本ページの対象品目である水産物を英国で事業者または消費者に販売する際は、維持規則(EU)1169/2011に規定される表示義務に項目が追加されます(包装されていない水産物を小売り販売する場合は、ポスターなどの手法により提供もできます)。詳細は「食品関連の規制」の「6. ラベル表示」の項で確認できます。

2. 残留農薬および動物用医薬品

調査時点:2025年9月

最大残留農薬基準値(MRL)

英国では、使用可能な農薬について、ポジティブリスト制を採用し、食品や飲料の種類ごとに許容される残留農薬の上限値(MRL:Maximum Residue Limits)が規定されています〔維持規則(EC)396/2005〕。未加工の水産品や水産加工品は同規則ANNEX II、IIIに設定されたMRLを順守する必要があります。同規則のANNEX II、III に掲載のない農薬と水産品や水産加工品との組み合わせに対しては原則、一律基準0.01ミリグラム/キログラム(mg/kg)または不検出が適用されます。同規則第19条により、設定された基準値を上回る原料を使用して加工・混合、または希釈することは禁止されています。

養殖水産物に関する残留動物用医薬品規制

維持規則(EU)2017/625に基づき、英国向け輸出水産食品(その原材料を含む)のうち養殖魚介類を使用したものについて、農林水産省、厚生労働省、都道府県および食品事業者は、養殖中に使用されるおそれのある動物用医薬品などの残留モニタリング検査を実施することとなっています。
サンプリングは毎年、生産量100トンにつき少なくとも1サンプル以上実施されます。
モニタリング検査やサンプリングの詳細については、農林水産省の「英国、欧州連合、スイスおよびノルウェー向け輸出水産食品の取扱要綱」の「8. 養殖魚介類を使用した水産食品等の残留動物医薬品等の取扱い」で確認することができます。
さらに、同要綱の別添6にて「養殖魚介類を用いた対EU輸出水産食品中の残留動物用医薬品等のモニタリング対象物質(EU規則にて定められている物質)」でも確認することができます。

A 禁止物質 : 英国内で未承認の物質(成長促進剤など)
(A1)スチルベン類(Stilbenes)〔例:.ジエチルスチルベストロール(diethylstilbestrol)、ヘキセストロール( hexestrol)、ジエネストロール(dienestrol)〕
(A3)ステロイド系(Steroids)〔例:アンドロゲン(androgens)、 エストロゲン(estrogens) 、ゲスターゲン(gestagens)〕
(A6)維持規則(EEC) No 2377/90 Annex IVに規定される化合物(Compounds)
(1) クロラムフェニコール(Chloramphenicol)
(2) ニトロフラン系(Nitrofurans)
(3) ニトロイミダゾール系(Nitroimidazoles)
B 動物用医薬品および環境汚染物質
(B1)抗菌剤(抗生物質全般Antibacterial substances)
(B2a)駆虫剤(Anthelmintics)
(B3a)有機塩素化合物(PCB を含む)(Organochlorine compounds including PCB)
(B3c)重金属などの化学元素(Chemical elements)
(B3d)マイコトキシン(Mycotoxins)
(B3e)合成色素〔特にマラカイトグリーンおよびその代謝物(Dyesin particular malachite green and its major metabolite leuco malachite green)〕

3. 重金属および汚染物質

調査時点:2025年9月

汚染物質(重金属を含む)に関しては、EUでは、2025年7月から、規則(EC)1881/2006に代わって新規則(EU)2023/915が適用されていますが、英国では引き続き規則(EC)1881/2006が維持規則として適用されています。

維持規則(EC)1881/2006は、食品カテゴリーごとに含まれる汚染物質の上限値を規定しています。ここでの「汚染物質」とは、意図的に食品に添加されたものではなく、食品の生産(作物管理、畜産、獣医療における作業を含む)、製造、加工、調理、処理、包装、梱包、輸送および保管などのプロセスまたは生育環境に由来して、食品中に存在する物質をいいます〔維持規則(EEC)315/93第1条(1)〕。これらの最大規定値を超えるものは原材料としても使用できないとされています。〔維持規則(EC)1881/2006第3条〕

一部の水産品は、次のとおり汚染物質の上限値が規定されています。

汚染物質の上限値(一部の水産物)
項目 上限値 対象品目
スズ(無機) 200 mg/kg 缶入りの食品(飲料は除く)
1.5 mg/kg 二枚貝(ホタテを含む)(※1)
0.30 mg/kg ブリを含む魚肉(※1)
カドミウム 0.050 mg/kg ブリを含む魚肉(※2)
0.10 mg/kg Thunnus属のマグロを含む魚肉(※3)
1.0 mg/kg 二枚貝(ホタテを含む)
水銀 0.50 mg/kg 一部の水産品(ホタテを含む)とブリを含む魚肉(※4)
1.0 mg/Kg マグロを含む一部の魚肉
メラミン 2.5mg/kg 乳児用調製粉乳および乳児用栄養補給調製食品を除くすべての食品
3-クロロプロパン-1,2-ジオール(3-MCPD) 1000 μg/kg 最終消費者向け、または原料として使用される植物油脂、魚油およびほかの海洋生物からの海産動物油
(バージンオイル、乳幼児用向けは別途規定値)
多環芳香族炭化水素(PAHs) ベンゾ[a]ピレン:5 μg/kg 二枚貝(生鮮、冷蔵、冷凍)、カツオブシなど
PAHs合計:30 μg/kg
ベンゾ[a]ピレン:6 μg/kg 燻製した二枚貝
PAHs合計:35 μg/kg
ダイオキシン類の上限値
項目 上限値 対象品目
ダイオキシン類合計〔OMS-PCDD/F-TEQ(ポリ塩化ジベンゾパラジオキシンとポリ塩化ジベンゾフランの毒性等量合計※5)〕 3.5pg/g湿重量 魚肉、水産物とその派生品(※6)
ダイオキシン類、ダイオキシン様PCB類の合計〔OMS-PCDD/F-PCB-TEQ(ポリ塩化ジベンゾパラジオキシン、ポリ塩化ジベンゾフラン、ポリ塩化ビフェニルの毒性等量合計※5)〕 6.5pg/g湿重量
PCB28,PCB52,PCB101,PCB138,PCB153,PCB180の合計(ICES-6) 75ng/g湿重量

なお、英国では、維持規則(EU)2019/1021により、環境残留性と生物蓄積性が高く環境と健康にリスクをもたらすダイオキシン類、ポリ塩化ビフェニル(PCB)、DDTなどの残留性有機汚染物質(POPs)に関して、製造、販売および使用が禁止または厳しく制限されています。

有機フッ素化合物ののうち、ペルフルオロアルキル化合物およびポリフルオロアルキル化合物の総称であるPFAS(ピーファス)については、EUでは規則(EU)2023/915に基づき上限値が設定されていますが、英国ではまだ設定されていません。

水産物特有の衛生基準

水産品(fishery products)特有の衛生基準として、維持規則(EC)853/2004 ANNEX III第VIII節第V章において、維持規則(EC)852/2004が求める微生物学的基準の順守のほか、鮮度基準を確保するための官能検査の実施、ヒスタミン、全揮発性窒素、寄生虫、ヒトの健康に有害な毒素に関して、基準を満たすもののみの市場流通を食品事業者に求めています。同様に、生きた二枚貝等特有の衛生基準として、維持規則(EC)853/2004 ANNEX III第VII節第V章において、維持規則(EC)852/2004が求める微生物学的基準の順守のほか、鮮度および生存度に関わる官能検査の実施、貝毒などの海洋性生物毒素に関して、基準を満たすもののみの市場流通を食品事業者に求めています。
詳細は、農林水産省「英国、欧州連合、スイス及びノルウェー向け輸出水産食品の取扱要綱」の別添1第6または別添8-1第5を確認するようにしてください。

維持実施規則 (EU) 2019/627は、維持規則(EU)2017/625に基づく公的管理の実施にあたり、前述の水産物特有の衛生基準、残留動物用医薬品など、汚染物質、微生物学的検査に関する具体的な基準値や検査手法を規定しています。

例えば、水産物が腐敗・劣化すると、(筋肉中のタンパク質が微生物や内因性酵素により分解され)揮発性の窒素化合物が生成することから、特定の魚種に対しては、未加工時の官能検査で鮮度に疑いが生じた場合には、衛生当局が化学検査〔全揮発性塩基性窒素(TVB-N)の測定〕を実施します。(農林水産省「英国、欧州連合、スイス及びノルウェー向け輸出水産食品の取扱要綱」では、製造者に検査の実施を求めています。)当該魚種(未加工水産物)のTVB-Nが上限値を超えている場合は、市場に出せません。

TVB-N(全揮発性塩基性窒素)の上限値
対象魚種 上限値
メヌケ類、ユメカサゴ、メバル 25mg/100g
カレイ類(オヒョウを除く) 30mg/100g
大西洋サケ、メルルーサ類、タラ類 35mg/100g
食用に供する魚油原材料 60mg/100g

微生物学的基準

維持規則(EC)2073/2005 Annex Iは、維持規則(EC)852/2004が求める微生物学的基準を具体的に規定しています。
ヒスタミンは、特定の魚種に多く含まれるヒスチジンが細菌の酵素によって分解されることで生成される化学物質で、食中毒の原因になりますが、表7のとおり安全基準が定められています。
ヒスチジン含有量の多い魚種(特にサバ科、ニシン科、カタクチイワシ科、シイラ科、オキスズキ科、サンマ科など)由来の食品については留意が必要です。

ヒスタミンの安全基準
食品カテゴリー サンプリング計画(※1) 濃度限界(※2)
n c m M
ヒスチジン含有量の多い魚種(※3)で製造する水産製品 9 2 100 mg/kg 200 mg/kg
ヒスチジン含有量の多い魚種で製造する、塩漬けの酵素熟成処理(発酵処理)を行う水産製品(魚醤を除く) 9 2 200 mg/kg 400 mg/kg
魚醤 1 0 400 mg/kg

そのほか、水産品におけるサルモネラ、調理済食品(Ready-to-eat)におけるリステリア菌、生きた二枚貝などにおける大腸菌(E. coli)などの安全基準が定められています。

二枚貝などの生産海域指定およびモニタリング実施

「輸入規制」の「2. 施設登録、輸出事業者登録、輸出に必要な書類等(輸出者側で必要な手続き)」の項で説明のとおり、二枚貝(ホタテ、カキなど)やウニについては、農林水産省または都道府県などが英国向け輸出の生産海域を指定し、海洋性生物毒素などに関するモニタリングを実施する必要があります。詳細については、前述の農林水産省の「英国、欧州連合、スイスおよびノルウェー向け輸出水産食品の取扱要綱」の「9. ホタテガイ等二枚貝の適合区域の指定等」ならびに同要綱の別添8-1および別添8-2で確認することができます。

4. 食品添加物

調査時点:2025年9月

食品添加物の規則の運用面においては、EUと英国で相違が生じている点に留意してください。
英国では、着色剤や保存料、酸化防止剤、その他乳化剤・安定剤などの食品添加物と、食品香料および食品酵素を区別し、これらを総称して「食品改良剤(Food Improvement Agents)」としています。食品改良剤については、ポジティブリスト形式での規制が採用されており、認可された食品改良剤のみが使用を認められています。

英国における食品改良剤の定義
食品改良剤 根拠法 定義
食品添加物 維持規則(EC)1333/2008 それ自体は通常は食品として消費されないもの、栄養価の有無を問われないもので、食品の一般的な原材料としては通常は使用されない物質で、食品の製造、加工、調理、処理、包装、輸送、保存の段階において技術的な効果(防腐、酸化防止、色の定着など)を意図的に追加することにより、その物質やその副産物が直接的・間接的に食品の構成要素となるか、なることが十分に予想される物質。E番号で表示される。
ただし、次の物質は食品添加物として使用されない場合、本規則の適用外である。
加工助剤(processing aids)
植物の健康に関する共同体ルール(EU加盟当時の植物衛生関連規則のこと)に従って植物や植物製品の保護のために使用される物質
栄養素(nutrients)として食品に添加される物質
維持指令98/83/ECの範囲に該当するヒトの消費を意図した水の処理などで使用される物質
維持規則(EC)1334/2008の範囲に該当する香味料
その他、添加物とみなされないものについては同規則第3条を確認のこと。
食品香料 維持規則(EC)1334/2008 それ自体は食品として消費されず、香りや風味を添えるか、もしくは変えるために食品に添加される製品。香料物質、香料調整品、熱処理香料、スモーク香料、香味料前駆体、その他香料およびこれらの複合物からなる。
”flavouring”というそのままの表示、あるいは具体的な香料の名称または香料の説明(description)で表示。天然(Natural)の記載については同規則第16条の条件を満たす必要がある。
食品酵素 維持規則(EC)1332/2008 植物、動物、微生物、または植物、動物、微生物に由来する製品から得られる製品で、微生物の発酵によって得られる製品も含む。
同規則で定められている食品酵素の名称または販売時の説明(description)を考慮して表示。

食品添加物のポジティブリストは、英国食品基準庁(FSA)の「承認された食品添加物・E番号一覧」または「英国食品・飼料規制製品登録簿(Register of regulated Food and Feed Products for Great Britain)」で確認できます。

2025年4月1日より英国では、「2025年食品・飼料(規制製品)(改正、廃止、関連規定および経過規定)規則」の施行により、維持規則(EC)1333/2008等が大幅に改正され、承認が必要な製品(規制製品)である飼料添加物、食品添加物、食品酵素、食品香料、食品接触素材、遺伝子組換え製品、新規食品および燻液について、承認制度の簡素化や承認製品の公表方法の変更が段階的に進められています。食品添加物を含め、英国で承認されている規制製品は、順次、英国食品・飼料規制製品登録簿への掲載が一元化されることになっています。ただし、2025年9月現在、経過措置期間の状態であり、次の説明については、今後運用面で変更される可能性がある点に留意してください。

食品添加物の使用条件(使用可能な食品カテゴリー、濃度限度など)は、これまで維持規則(EC)1333/2008のANNEX II(食品への使用が承認されている食品添加物のリストおよび使用条件)ならびにANNEX III〔食品添加物、食品酵素、食品香料、栄養素への使用が承認されている食品添加物(担体を含む)のリストおよび使用条件〕により示されていましたが、同規則の改正により削除されています。食品添加物の使用条件は、英国食品・飼料規制製品登録簿に掲載されることになっていますが、2025年9月現在、当該登録簿では、過去の維持規則(EC)1333/2008のANNEX IIおよびANNEX IIIを参照する仕様となっています。

なお、ANNEX IIのうち、キャリーオーバー(注)の原則に基づく添加物または着色料の存在が認められない食品のリストを定めていたTable 1およびTable 2については、ANNEX Iaとして同規則に引き続き残されています。未加工の水産品は、Table 1およびTable 2における「未加工食品」に該当するため、キャリーオーバーによる添加物や着色料の存在は認められていません。
ただし、未加工の水産品(Unprocessed fish and fisheries products)に酸化防止のため一部認められる食品添加物と条件については、ANNEX II Paer E(09.1.1 Unprocessed fish/ 09.1.2 Unprocessed molluscs and crustaceans)に規定されます。

(注)添加物が直接添加されていない場合であっても、その添加物の使用が認められている原材料から持ち越され、食品中に存在すること。ただし、最終食品中の添加物の量が、適切な技術的条件および適正製造規範(GMP)に基づいて原材料を使用した場合に導入される量を超えないことが条件。

食品香料については、食品添加物と同様に、英国食品・飼料規制製品登録簿への移行が進められています。食品酵素については、調査時点においてポジティブリストが完成していないため、ポジティブリスト形式による使用規制は適用されていません。

なお、栄養的・生理学的な効果を有する、ビタミン・ミネラルなどの食品への添加(※これらは食品添加物に該当しません。)については、維持規則(EC)1925/2006により規定されています。2021年4月1日に同規則が改正され、最終消費者向け食品(小売り、レストランなど)のトランス脂肪酸は、天然由来の動物性の脂肪酸を除き、脂質100グラムあたり2グラムを超えてはならないとされています。また、業務向けでこの数値を超える場合は、トランス脂肪酸の量に関する情報を供給先の食品事業者に提供する必要があります。

その他、食品香料や食品酵素に関しては、ジェトロレポート「EUにおける食品香料・食品酵素に対する規制動向(2017年3月)」でも確認することができます。

関連リンク

英国保健省(DHSC)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
根拠法等
維持規則 (EC) 1332/2008(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
維持規則 (EC) 1333/2008(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
維持規則 (EC) 1334/2008(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
維持規則 (EC) 1925/2006(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
維持規則 (EC) 2019/649(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
「2025年 食品及び飼料[規制食品(改正、廃止、影響ならびに経過規定)] 規則 N°361」(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
※関連リンクに示したリンクは、全て制定時の条文へのリンクとなっています。最新の条文を確認するには、ページ左側の「Latest available (Revised)」で最新時点のものを確認してください。
その他参考情報
英国食品基準庁(FSA) 食品添加物について(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
※関連リンクに示したリンクは、全て制定時の条文へのリンクとなっています。最新の条文を確認するには、ページ左側の「Latest available (Revised)」で最新時点のものを確認してください。
英国政府 「英国規制食品・飼料登録簿」(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
英国食品基準庁(FSA)「認可食品添加物登録簿の使用に関するガイダンス」(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
英国政府 承認された食品添加物・E番号一覧(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
FSA「認可食品添加物に関するガイダンス」(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
DHSC 「ガイダンス : 食品へのビタミン、ミネラル、その他特定物質の添加に関する英国登録簿」(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
ジェトロ 食品添加物規制調査 EU(2016年2月)
ジェトロ EUにおける食品香料・食品酵素に対する規制動向(2017年3月)

5. 食品包装(食品容器の品質または基準)

調査時点:2025年10月

食品接触素材(Food Contact Material)に関する規制

英国では、食品用の容器・包装をはじめ、調理器具や食品製造機械、食品輸送用のコンテナなど、食品と接触することが意図されている、または通常の使用条件において食品と接触することが合理的に予見されるあらゆる素材・製品を「食品接触素材(FCM:Food Contact Material)」と定義しています。維持規則(EC)1935/2004により、すべての食品接触素材は、消費者への健康被害ならびに食品成分に許容できない変化を引き起こしてはならないこと、食品の味・香り・食感などを劣化させてはならない旨が定められています。また、維持規則(EC)2023/2006においては、食品接触素材の製造工程における適正製造規範(Good Manufacturing Practice:GMP)がそれぞれ規定されています。
なお、すべての素材の食品接触材について、英国政府当局に求められた場合には、製品のトレーサビリティー情報、品質保証・品質管理関連資料を英国政府当局の求めに応じて提示する必要があります。〔維持規則(EU)1935/2004第17条、維持規則(EU)2023/2006第7条〕 これらの一般原則を定める規則に加え、特定の食品接触素材について、個別の規則が定められており、定められた条件に準拠していることを示す適合宣言書の添付が求められています。

さらに、2025年4月1日より英国では、「2025年食品・飼料(規制製品)(改正、廃止、関連規定および経過規定)規則」の施行により、承認されている食品接触素材についても、順次、英国食品・飼料規制製品登録簿への掲載が一元化されることとなっています。ただし、2025年9月現在は経過措置期間であり、今後、運用面で変更される可能性がある点に留意してください。

食品接触素材に関する主な規制
食品接触素材 規則・指令 主な内容
プラスチック・熱可塑性エラストマ-(TPE) 維持規則(EU)10/2011 ポジティブリスト形式での使用規制がなされており、同規則ANNEX Iのリストに掲載されている物質を原料として製造されたプラスチックのみが、食品接触素材として使用可能となっている。このリストは科学的評価に基づき更新されるため、随時確認する必要がある。
アクティブ・ インテリジェント素材 維持規則(EC)450/2009 〔鮮度保持などの目的で食品から物質を吸収する素材(吸湿材など)、容器内に物質を放出する素材(防腐剤を放出する鮮度保持材など)、食品の状態を監視する素材(温度変化に反応する素材など)〕
食品と誤認されるおそれがある場合には、3mm以上のフォントサイズで“DO NOT EAT’’と表記する必要がある。
再生プラスチック 維持規則(EC)282/2008 FSA により承認された「認可されたリサイクル工程(authorised recycling process)」から得られた物質を原料として再生されたプラスチックに限定される。安全性を担保できること(汚染物質の除去、原料の管理、最終製品の適合性試験等)を示すデータに基づいて評価される。
セラミック 維持指令 84/500/EEC カドミウムと鉛の検出上限値が規定されている。
再生セルロース フィルム 維持指令 2007/42/EC ポジティブリスト形式での使用規制がなされており、同規則ANNEX IIのリストに掲載されている物質を原料として製造された再生セルロースのみが、食品接触素材として使用可能となっている。
ビスフェノールA(BPA) 維持規則(EU)2018/213 乳幼児向け食品に接触することが意図された包装材の原料への使用が禁止されている。
エポキシ樹脂 維持規則(EC)1895/2005 エポキシ誘導体の定義と使用制限が規定されている。
ゴム 維持指令 93/11/EEC エラストマーまたはゴムに由来するN-ニトロソアミンおよびN-ニトロソアミンに転化可能な物質の放出、基準、分析方法について規定されている。

なお、EUでは、食品接触を意図した「再生プラスチック」に関して、旧規則である規則(EC)282/2008が廃止され、2022年10月10日から新規則(EU)2022/1616が施行されています。一方、英国で引き続き旧規則が適用されているため注意が必要です。また、EUにおいては、2025年1月に、ビスフェノールA(BPA)などを食品接触素材用途において使用禁止とする規則(EU)2024/3190が施行されていますが、英国では適用されていません。ただし、2025年10月2日から12月24日まで、BPAなどの食品接触素材用途での使用禁止に関する意見公募が実施されており、今後、2026年後半以降に段階的に使用が禁止される可能性があります。

さらに、英国では安全の予防的観点から、竹やその他の植物由来の材料(もみ殻、麦わら、麻など)を含むプラスチック製の容器や調理器具の流通が禁止されているため、注意が必要です(植物由来の材料のみの容器は流通可能です)。

また、イングランド、ウェールズ、スコットランドで地域ごとに食品接触素材の規則が制定されています。詳細は、関連リンクの「根拠法等」を参照してください。

水産物の包装に関する規制

維持規則(EC)853/2004(動物由来食品衛生規則)では、水産品(fishery products)の包装について、次のことが求められます。

  1. 生鮮水産品を氷の下で保管する容器は、耐水性でなければならず、また溶解水が製品に接触したままにならないようにする必要がある。
  2. 船上で調製された冷凍ブロックは、陸揚げ前に適切に包装されなければならない。
  3. 水産品を漁船上で包装する場合、食品事業者は、包装材料について次の事項を確保しなければならない。
    • 包装材が、汚染源ではないこと
    • 包装材が、汚染のリスクにさらされない方法で保管されること
    • 再利用を予定する包装材が、容易に清浄でき、必要に応じて容易に消毒できること

生きた二枚貝などについても、次のことが求められます。

  1. カキは、殻の凹面を下にして包装または梱包しなければならない。
  2. 発送センターから出荷される、または別の発送センターに送られる生きた二枚貝の包装はすべて封をしなければならない。直接小売販売を目的とした生きた二枚貝の包装は、最終消費者に販売されるまで封をしたままにしなければならない。

その他、木箱やパレットなど木製の梱包に関する規制は本ポータルサイト「英国」の「花き」を確認してください。

プラスチック包装税(Plastic Packaging Tax)

英国では、2022年4月1日以降「プラスチック包装税(Plastic Packaging Tax)」が導入されており、12カ月の間に10トン以上の完成プラスチック包装部品(finished plastic packaging components)を製造または輸入する事業者は、登録・報告義務が課されています。税制の登録事業者は、再生プラスチックの重量比30%未満のプラスチック包装部品に対し、1トンあたり223.69ポンドが課税されます。(※2025年4月1日より変更、税率は年度ごとに更新されます。)

複数の素材で構成される包装の場合、ほかの素材に比較して、重量比でプラスチックが多く含まれる場合は「プラスチック包装部品」とみなされます。例えば、プラスチック・アルミニウム・厚紙を含む封入包装で、プラスチック部分の重量比がほかの素材よりも大きい場合には、その封入包装全体の重量が「プラスチック包装部品」とされます。

【例1】 プラスチック:アルミニウム:厚紙 = 4グラム : 3グラム : 3グラムの場合、10グラムすべてプラスチック包装税の課税対象となります。

【例2】 再生プラスチック:バージンプラスチック:再生アルミニウム:再生段ボール紙 = 1グラム : 4グラム : 2グラム : 3グラムの複合素材の包装の場合、プラスチック成分のうち、再生プラスチックの割合が20%となり、30%未満であること、プラスチック成分の包装全体に占める割合が50%であることから、包装全体10グラムが課税対象となります。

【例3】 ガラス瓶とプラスチック製の蓋および紙製の外箱からなる調味料などの包装の場合には、それぞれが個々の要素の包装と捉えて算定されます。例えば、プラスチック蓋のみを一つの包装と捉え、再生プラスチックの含有割合が30%未満の場合、蓋部品に対して課税されます。

課税の対象や登録方法、重量の計算方法に関しては、英国歳入関税庁が公表しているガイダンスを確認してください。レトルトパウチ(flexible food pouches)や真空パック(sous vide bags)なども同ガイダンスで課税対象として例示されています。

包装の拡大生産者責任(Extended Producer Responsibility for packaging)

また、英国では、2025年1月1日に施行された「2024年生産者責任義務(包装および包装廃棄物)規則」に基づき、包装商品を製造または輸入する事業者が包装廃棄物の処理費用を負担する仕組みである「包装に関する拡大生産者責任」(EPR; Extended Producer Responsibility for packaging)が導入されています。2025年10月以降、大規模生産者を対象として、廃棄物の処理費用の請求が開始されています。

年間50トン超の包装を製造または輸入する、年間売上高200万ポンド超の事業者を「大規模生産者」、年間 25トン超 (50トン未満)の包装を製造または輸入する、年間売上高が100万ポンド超の事業者を「小規模生産者」と定義(個人事業主、子会社、グループ会社含む)しています。大規模事業者または小規模事業者に該当する事業者は、自らが英国市場に投入した包装について、包装種類、素材、数量、供給国、消費国などの詳細データを定期的に収集し、報告しなければなりません。さらに、大規模事業者については、表10の包装廃棄物の処理費用を負担することになります。

2025/26年度の包装廃棄物処理費用の基本料金単価(トンあたり)
素材 基本料金
アルミニウム 266ポンド
繊維複合材料 461ポンド
ガラス 192ポンド
紙または板紙 196ポンド
プラスチック 423ポンド
259ポンド
木材 280ポンド
その他(竹、セラミック、銅、コルク、麻、ゴム等) 259ポンド

また、年間登録料として、大規模生産者は2,620ポンド、小規模生産者は1,216ポンドを支払わなければなりません。

一義的に責任を有するのは包装を英国市場に投入する製造者または輸入者ですが、詳細なデータを報告する必要があるため、例えば日本から食品を輸出する場合でも、輸出者は輸入者から包装に関するデータの照会を受ける可能性がある点に留意してください。
詳細については、英国政府のガイダンスで確認できます。

使い捨てプラスチックの一部制限と禁止

2023年10月1日から、イングランドでは、一部の使い捨てプラスチック製品のオンラインまたは店頭での販売・提供が禁止されています。具体的には、「ポリスチレン製の食品および飲料の容器」「ドリンク用マドラー」「風船の棒」「カトラリー」が該当します。一方で、「皿、ボウル、トレイ」「ストロー」「綿棒」についても販売・提供制限の対象ですが、一定の免除要件が設けられています。例えば、レストランなどでの使い捨てプラスチック製「ストロー」については、顧客が自由に取れない場所に保管し、顧客から求めがあった場合のみ、提供することが認められています。

また、テイクアウトなど、購入後すぐに消費される食品や飲料の場合、使い捨てのポリスチレン(発泡スチロール)製容器で提供することが禁止されています。ただし、サプライチェーンを通じて未加工または未調理の食品を輸送するために使用されるポリスチレン製の食品容器および飲料容器については、引き続き供給が可能です(例:鮮魚の保管および輸送を目的としたポリスチレン製の箱など)。なお、本制限の対象となる「発泡スチロール」の技術的な定義に関しては、英国政府のガイダンスで確認してください。

さらに、スコットランドおよびウェールズでも使い捨てプラスチックの販売・提供に関する制限が導入されていますが、対象製品や制限・禁止の範囲はそれぞれ異なります。

関連リンク

関係省庁
英国食品基準庁(FSA)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
英国 環境・食料・農村地域省(DEFRA)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
英国歳入関税庁 (HMRC)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
根拠法等
維持規則(EC)1935/2004(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
維持規則(EC)2023/2006(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
維持規則(EC)1895/2005(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
維持規則(EU)10/2011(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
維持規則(EC)450/2009(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
維持指令 2007/42/EC(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
維持指令 84/500/EEC (英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
維持規則(EC)282/2008 (英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
2018年EU(離脱)法(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
維持規則(EU)2018/213 (英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
維持指令 93/11/EEC (英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
維持規則 (EC) 853/2004(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
2012年食品接触素材・物品に関する規則(イングランド)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
2012年食品接触素材・物品に関する規則(ウェールズ)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
2012年食品接触素材・物品に関する規則(スコットランド)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
「生産者責任義務(包装および包装廃棄物)規則 2024 No.1332」(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
「2025年 食品及び飼料[規制食品(改正、廃止、影響ならびに経過規定)] 規則 N°361」(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
※関連リンクに示したリンクは、全て制定時の条文へのリンクとなっています。最新の条文を確認するには、ページ左側の「Latest available (Revised)」で最新時点のものを確認してください。
その他参考情報
英国食品基準庁(FSA) 食品接触材について(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
英国食品基準庁(FSA) 食品接触材の規則 (英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
英国政府 「英国規制食品・飼料登録簿」(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
英国食品基準庁(FSA)「認可食品接触プラスチック材料の物質登録簿の使用に関するガイダンス」(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
HMRC「プラスチック包装税の完成部品と大幅な変更の定義」(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
DEFRA「ガイダンス : 包装の拡大生産者責任:リサイクル義務と廃棄物処理手数料」(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
DEFRA「包装に関する拡大生産者責任:規制当局の合意の立場と技術的な解釈(英語)」外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
DEFRA「ガイダンス:包装に関する生産者責任の拡大:包装データファイルの作成」(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
DEFRA「ガイダンス:包装の拡大生産者責任(EPR)のファイルを作成する方法」(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
DEFRA 「ガイダンス : 使い捨てプラスチックの禁止と制限」(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
食品との接触を意図したプラスチック素材と製品に関する規則(EU)No 10/2011に関するEUガイドライン(英語)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(884KB)
EU加盟国の食品接触素材に対する独自規制に関するレポート(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
ジェトロ「海外向け食品の包装制度調査」

6. ラベル表示

調査時点:2025年9月

認定施設由来であることを証明する衛生識別マーク

英国に輸出される水産物には、次のとおり、幅6.5 センチメートル、高さ4.5 センチメートル以上の楕円形に認定施設の施設番号と、当該施設の所在国名(「JP」などISO基準の2文字略号も可能)を記した「識別マーク」(identification mark)が必要です〔維持規則(EC)853/2004第5条およびANNEX II第 I節〕。識別マークは、原則、個々の商品パッケージに貼付または印字する必要があります。ただし、輸送用の容器に入れられており、さらなる小分け、加工などがされるものについては、当該輸送用容器の外面に識別マークを貼付することも認められます。

図1:EU産の識別マーク

図2:英国産の識別マーク
(一例)

図3:日本産の識別マーク
(一例)

識別マークには次の情報が記載されています。

  • ISO 国名コード
  • 県の番号 (EU由来のみ)
  • 自治体(市町村)の番号 (EU由来のみ)
  • 認可施設の番号
  • EU加盟国内であるという意味の略語(EU由来のみ)「EC」マーク (フランス語で「CE」各加盟国の言語で表記できる。)

なお、英国はEU加盟国から離脱したため、2021年1月1日以降は「EC」マークがなくなっています。日本も同様にECの記載は不要です。

消費者向け事前包装された食品のラベル表示規則

英国で流通する事前包装された食品(レストランなどで提供される食品を含む)のラベル表示は、維持規則(EU)1169/2011および2014年食品情報規則で規定されており、輸入食品についても同様に適用されます。英国で流通し消費者に販売される時点から、輸入者もしくは販売者に対して表示の義務が課されます。アレルギー物質や栄養成分の表示など、日本と比べて義務表示の対象が広い項目もあるため、注意が必要です。

包装済みの水産物を輸出する場合、維持規則(EU)1169/2011第9条などに基づき次の項目を表示する義務があります。 また、特定栄養用途食品や英国規則で特例が認められている場合を除き、いかなる食品情報についても、ヒトの病気を予防、治療または治癒する特性があるかのような表示や、そのような特性に言及したりすることは禁止されています。これらは、オンライン販売などの手法により遠隔地から販売を行う事業者にも同様の規定が適用されます。

英国におけるラベル表示に関する規則
項目 補足説明
食品の名称 食品の名称は、次の優先順位で記載する必要があります。
  1. 法的名称:英国の法律、規則などで定められた名称。水産物については、維持規則(EU)1379/2013および維持規則(EC)853/2004に従い、当該水産物の商業上の名称に加えて、学術名を明示する必要があります。
  2. 慣習的名称:英国で消費者に食品名称として受け入れられている名称。その名称以外に説明が不要なもの。
  3. 説明的名称:製品の本質が消費者に分かり、混同しやすい他の製品と区別できる食品を形容した説明、および必要に応じてその用途を示す名称。
    なお、商標やブランド名を食品の名称として使用することはできません。
原材料リスト 原則として、すべての原材料(食品添加物や酵素を含む。)を重量順に表示する必要があります。食品に占める割合が2%未満の原材料については、重量順と異なるかたちで列挙することも可能です。複合原材料についても、複合原材料の表示名を記載したうえで、その後に括弧書きで当該構成要素(サブ原材料)を総重量順で記載する必要があります。食品添加物および食品香料は、その機能カテゴリー(酸化防止剤、防腐剤、着色料など)を示し、続けて物質名またはE番号を表示する必要があります。加工助剤や最終製品で技術的な機能を持たない担体(キャリア)などについては同規則第20条を参照してください。(加工助剤は通常、成分表示の義務対象外ですが、加工助剤が製品中に残留してアレルゲン性を生じる場合は表示義務あり)
原材料の量の表示は同規則ANNEX VIIIを参考にしてください。
単一原材料で次の場合は表示不要です (i) 食品名が成分名と同一 (ii) 食品名が成分の性質を明確に識別できる
その他の表示免除に関しては、第19~20条、ANNEX VIIを確認してください。特に、アレルゲン由来の成分が関与する場合などは、表示免除が適用外になります。
アレルギー物質 食品の名称が、当該物質で明確に記載されている場合は不要ですが、表示が義務付けられているアレルギー物質は、次のとおりです。
原材料リストの標記を太字や異なるフォント (下線)や対照的な色を使用して強調して表記する必要があります。
  • グルテンを含む穀物(小麦、大麦、オーツ麦など)および同製品(一部例外あり)
  • 甲殻類および同製品
  • 卵および同製品
  • 魚および同製品(一部例外あり)
  • ピーナッツおよび同製品
  • 大豆および同製品(一部例外あり)
  • 乳(ラクトースを含む)および同製品(一部例外あり)
  • ナッツ類および同製品
  • セロリおよび同製品
  • 辛子および同製品
  • ゴマおよび同製品
  • 濃度が 1kg/1ℓあたり10mg 超の二酸化硫黄または亜硫酸塩
  • ルピナス(マメ科植物)および同製品
  • 軟体動物および同製品
また、アレルゲン表示のアドバイスを記載することも可能です。(例)「‘Allergen Advice: for allergens, see ingredients in bold’(アレルゲンに関するアドバイス:アレルゲンについては、太字の成分を参照してください)」
食品がアレルゲンの交差汚染の影響を受けるリスクがある場合で、徹底した評価管理の元でもリスクを除去できない場合のみに、予防的アレルゲンの次のいずれかの記述を含めることが可能です。「may contain X (Xを含む可能性がある)」「not suitable for someone with X allergy (Xアレルギーのある方には適していません)」
特定原材料の分量 次の場合、食品の製造または調理時に使用された原材料の量的表示 (%)を表示する必要があります。
  • 当該原材料が、商品名に使用される、消費者がその名称から通常連想する場合(例 'strawberry yoghurt'という名称の場合、イチゴの割合(%)を表示)
  • 当該原材料がラベル上で言葉・写真・図で強調されている場合(例:「チーズ追加」)
  • 当該原材料がある食品を特徴づけ、通常、消費者は名前と関連付けて考えることが想定される場合(例 サマープディングのフルーツ)
  • 特定の要件や量の表示が不要な例外についてはANNEX VIIIに規定
正味量 任意表示ですが、eマークを正味量の横に表示することが可能です。
その場合、表示されている正味量が関連するEU維持規制に準拠する必要があります。
公称重量 文字の高さ
50g以下 2mm以上
50g超200gまで 3mm以上
200g超1,000gまで 4mm以上
1,000g超 6mm以上

また、容量誤差の許容範囲(容器に記載された公称重量と実質重量の誤差)については、維持指令76/211/EEC により、次のとおり規定されています。

公称重量
(g)
許容範囲
(公称容量より少ない場合)
公称重量
に対する%
g
5 ~ 50 9
50 ~ 100 4.5
100 ~ 200 4.5
200 ~ 300 9
300 ~ 500 3
500 ~ 1,000 15
1,000 ~ 10,000 1.5

表示されている正味量が関連するEU維持規制に準拠していることを示すため、eマークを正味量の横に表示することが可能です。

〇g

図:eマーク

賞味期限または消費期限 事前包装されている食品に関して、微生物学の視点からみて傷みやすく、短期間で危険となりうる食品の場合、日本と同様に、品質保持期限/賞味期限(the date of minimum durability)に代えて「消費」期限(the ‘use by’ date)を表示する必要があります。
冷凍未加工水産物の場合は、冷凍日を「Frozen on 日/月/年」(複数回冷凍されている場合には最初の冷凍日)と表示する義務が追加されます(維持規則(EU)1169/2011ANNEX III.6)
特殊な保存条件や使用条件

当該食品が特別な保存条件や使用条件を必要とする場合には、その旨表示が必要となります。また、開封後の食品の適切な保存または使用を可能にするために、必要に応じて保存条件や消費期限を表示することができます。
例:「Keep in the fridge below 5℃(冷蔵庫で5℃未満で保管)」

(食品情報について責任を負う)食品事業者の名称または商号、および所在地 包装済み食品を当該名称または商号で販売している食品事業者(FBO)(英国内事業者でない場合は、英国の輸入者)の名称または商号および所在地を表示する必要があります。
原産地 消費者が真の原産国または起源地について誤解し得る場合、食品に添えられた情報またはラベルが異なる国または起源地を暗示する場合、原産国の表示が必要です。原産地を想起させる国旗などがパッケージに表示されている場合も、同様です。
最終製品の原産地と、最終製品に含まれる主原料の原産地が異なる場合には、当該主原料の原産地を記載するか、「(〇○:主原料)は(××:最終製品の原産地)に由来しない」(○○ does not originate from ××)と記載する必要があります。例えば、最終製品の「ミートパイ」の原産国が英国で、主原料の「ミート」の原産地が異なる場合、ラベルに「ミートは〇〇産」か「ミートは英国産ではない」と明記します。(維持実施規則(EU)2018/775)。
主原料とは、最終製品の50%以上を占める原材料、または、製品の名称から消費者が通常想起する原材料(「ミートパイ」における「ミート」)を指します。
使用方法の指示 記載がなければ適切な使用が困難な場合に記載する必要があります。
特別な保存条件や使用条件を必要とする場合や開封後の食品の適切な保存または使用を可能にするために、必要に応じて保存条件や消費期限を表示することが可能。例:「冷暗所で保管」
栄養表示

単一原材料、または同一カテゴリーの未加工品(unprocessed single-ingredient or single-category productsに関しては栄養表示義務が免除されます。栄養表示が義務付けられている場合、以下の項目を100gまたは100mlあたりで表示する。これに加え、一食あたりの栄養素を表示することも可能。
義務が免除されている場合でも、「栄養や健康に関する強調表示」をしている場合は栄養表示が義務付けられる。

  • エネルギー量(kJ/kcalの両方を記載する必要があります)
  • 脂肪(g)
  • 飽和脂肪酸(g)
  • 炭水化物(g)
  • 糖類(g)(単糖類および二糖類の合計値のことを指します。)
  • タンパク質(g)
  • 塩分(g)〔(塩分)=(ナトリウム含有量)×2.5で算出することとなっています〕
製造ロット番号 維持指令2011/91/EUおよび「1996年食品(ロット印字)規則」により英国内で流通する包装済み食品は、製造ロット番号を表示する必要があります。EUでは「L」の文字に続けてロット番号を表示することが推奨されていますが、英国では、賞味期限や消費期限が日/月形式で表示されている場合、この情報をロット番号とすることが可能です
補完のラベル表示義務(特定の原材料に関する注意喚起) 維持規則(EU)1169/2011のANNEX IIIに基づき、追加表示義務があります。(例 密閉した包装容器内の空気を除去し、窒素などその他のガスを充てんしたガスを充てんした「ガス充てん包装」済み食品については、「packaged in a protective atmosphere」と表示する義務が追加されます)
水産品の追加義務表示 魚(活、生鮮、冷蔵、冷凍、切り身を含む)またはカニの場合、追加要件として、維持規則(EU)1379/2013第35条に記載される下記の表示が必要とされます。
  1. 商業名と学名
  2. 生産方法(漁獲/淡水漁獲/養殖)
  3. 漁獲/養殖された海域
  4. 漁獲に使用された漁具の分類(同規則ANNEX IIIの漁具コードを用いて表記)
  5. 当該水産物が解凍されたかどうか (ただし生産過程において凍結が不可避な場合、衛生目的で凍結された場合、くん製・塩蔵・酢漬け・調理・乾燥の前に行われた解凍については対象外)
    なお、情報の一部または全部をQRコードで概説することも可能です。

北アイルランド向け食品のラベル表示

グレートブリテン(イングランド・スコットランド・ウェールズ)から北アイルランドに移送された製品がアイルランド国境を通じてEU市場に流入することを防ぐ目的で、2023年10月から段階的に、グレートブリテンから北アイルランド向けに販売される製品について、「Not for EU」の個別ラベル表示が義務付けられています。 本規則は、グレートブリテン内で販売される製品に対しては適用されません。 肉製品および乳製品から義務付けが始まり、2025年7月1日以降は、特定の混合食品、果物と野菜、魚(すべての鮮魚、冷凍魚、加工水産品)その他の動物由来製品(卵、ハチミツなど)に対し、適用されます。具体的なラベル表示要件や例外となる食品に関しては、環境・食料・農村地区省(DEFRA)のガイダンスで確認ができます。

着色料と子供の多動性の関連性

英国政府の調査プロジェクトで「特定の人工食品着色料を摂取すると、一部の子供の多動性が高まる可能性がある」と結論が出たことから、次の着色料のいずれかを含む食品または飲料に関して、代替品の着色料を使用することが奨励されており、使用する場合には包装に「May have an adverse effect on activity and attention in children’(子供の活動や注意力に悪影響を与える可能性があります)」と注意書きをすることが求められます。

  • sunset yellow FCF (E110 サンセットイエローFCF 『黄色5号』)
  • quinoline yellow (E104 キノリンエロー『黄色203号』日本では医薬品や化粧品への使用のみ)
  • carmoisine (E122 カルモイシン/アゾルビン 指定外着色料)
  • allura red (E129 アルラレッド 『赤色40号』)
  • tartrazine (E102 タートラジン『黄色4号』)
  • ponceau 4R (E124 ニューコクシン 『赤色102号』)

その他追加表示項目(任意)

維持規則(EU)1379/2013第39条により、明確かつ明白である限り、任意で次の消費者向け情報を表示することができます。

  • 水産品の漁獲日または養殖製品の収穫日
  • 水産品の水揚げ日または水揚げされた港の情報
  • 同規則ANNEX III第2欄に記載される漁具の種類に関するより詳細な情報
  • 海で漁獲された漁業製品の場合、同製品を水揚げした船舶の旗国の詳細
  • 環境情報
  • 倫理的または社会的性質に関する情報
  • 生産技術・慣行に関する情報
  • 製品の栄養成分に関する情報

ただし、これらの任意の情報は、標示またはラベル表示の必須情報に利用できる欄を損なうような表示をしてはならず、立証できない任意の情報は含まれないものとします。

食品のラベルに使用される言語は、英語となり、文字の大きさについては、次のとおり指定されています〔維持規則(EU)1169/2011第15条〕。

  • 包装面の最大面積が80平方センチメートル 以上の場合、「x」の文字の高さ(図中の6)は1.2mm以上
  • 包装面の最大面積が80 平方センチメートル未満の場合、「x」の文字の高さは0.9mm以上

栄養・健康に関する強調表示

維持規則(EC)1924/2006および「2019年栄養・健康の強調表示(その他の修正)(EU離脱)規則」により、栄養・健康に関する強調表示(例:「DHA は正常な血圧の維持に寄与します」、「脂肪分0%」)に関する規制が定められています。食品ラベル上に記載可能な強調表示はポジティブリスト形式(英国リスト)で定められており、強調表示が可能な栄養素など、記載可能な表現・強調表示を行うために含まれるべき栄養素などの基準が詳細に定められています。強調表示を行う場合には、注意が必要です。

例えば、治療・治癒をうたう表示(例:「風邪の時に利用できる」「にきびが治癒する」)、ポジティブリストに掲載されていない表示(例:「コロナに打ち勝つ」「お茶は消化を助ける」)、許可された表示の意味を変える表現(例:ポジティブリストで表示が許可されている「ビタミンCは正常な免疫系機能の維持に寄与する」との表現ではなく「ビタミンCは免疫力を増加させる」との記載)、「一般的」な強調表現(例:「スーパーフルーツ」「デトックス」)、製品の組成と異なる栄養強調表示は禁止されています。

その他、使用できる栄養・健康に関する強調表示のポジティブリストは、英国独自の登録簿「英国の栄養・強調表示(NHC)登録簿」を必ず確認してください。 その他、健康表示が承認も拒否もされず、規制上「保留中」の状態にある健康表示について、 「On-hold(保留中)健康強調表示」にリスト化されており、条件付き使用が可能です(科学的根拠が十分で、表示文言も変更しない、誤解を与えないなどの場合)。

関連リンク

関係省庁
英国 環境・食料・農村地域省(DEFRA)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
英国食品基準庁(FSA)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
英国保健省(DHSC)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
国民保健サービス(NHS: National Health Service)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
英国 安全・基準局 (OPSS Office for Product Safety and Standards)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
根拠法等
維持実施規則(EU)2018/775(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
2018年EU(離脱)法(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
2020年EU(離脱協定)法(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
維持規則(EU) 1379/2013(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
維持規則 (EC) 853/2004(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
維持規則(EU)1169/2011(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
「2014年 食品情報規則 No.1855」(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
維持指令 76/211/EEC (英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
「2006年度量衡(包装商品)規則 No.659」(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
維持規則 (EC) 1924/2006 (英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
「2019年栄養・健康の強調表示(その他の修正)(EU離脱)規則 No.651」外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
維持指令 2011/91/EU(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
※関連リンクに示したリンクは、全て制定時の条文へのリンクとなっています。最新の条文を確認するには、ページ左側の「Latest available (Revised)」で最新時点のものを確認してください。
その他参考情報
英国政府 食品ラベル : 消費者向け食品情報に関するガイダンス(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
英国政府 包装済み食品 : 重量と測定の規則に関するガイダンス(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
DHSC「栄養および健康強調表示規則(EC)1924/2006にかかるガイダンス」(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
DHSC「ガイダンス 英国の栄養・健康強調表示(NHC)登録簿」外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
英国食品基準庁「2021年1月1日以降適用される衛生の識別マークに関するガイダンス」(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
DHSC「ガイダンス : 食品に関する 『‘On hold’(保留中)』健康強調表示」(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
DEFRA 「ガイダンス : 英国から北アイルランドに流通する特定製品の北アイルランド小売スキームに基づくラベル表示要件」(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
ジェトロ EUにおける食品ラベル表示に関する規制(2014年3月)
ジェトロ 英国のEU離脱対応マニュアル(食品関係)(2020年11月)
ジェトロ ビジネス短信 「EU向けでない食品ラベルの英国全体への適用を見直し(2024年08月13日)」

7. その他

調査時点:2025年9月

有機食品に関する規制

英国に有機食品を輸入する場合、英国政府に認可された有機認証団体から認可を受け、英国向けの検査証明書(COI:Certificate of Inspection)を発行してもらうことで、英国において商品のラベルに「Organic(有機)」と表示することが可能となります。また、日本と英国との間で一部の食品に関して有機認証の相互同等性が認められているため、日本で「有機JAS」認証を取得した食品は、所定の手続きをすることにより、英国(北アイルランドを除くグレートブリテン)で有機食品として販売できます。

ただし、水産物(藻類を除く)は、日本の有機JAS制度における認証の対象外となっているため、英国において有機食品として販売することを希望する場合には、英国有機の認定を新たに取得する必要があります。ただし、英国規制における有機制度は養殖水産物には適用されますが、天然生物を漁獲したものについては有機生産とはみなされません。また、有機藻類のJAS認証を受けたものであっても、「同等性」を利用することができません。

なお、EUの有機ロゴの使用については、EUの有機規則〔規則(EU)2018/848〕で求められる要件を満たした場合に限り可能です。英国は、EU、ノルウェー、アイスランド、リヒテンシュタイン、スイス(以降EU等)との間で有機認証の相互同等性を認めているため、EU等で有機認証されている食品は、一定の手続きをすることで、英国で有機食品として表示できますが、相互同等性が認められるのはEU等で生産・加工された有機食品に限られるので、日本の有機食品がEU等で有機認証されたとしても、副次的に英国で有機食品として販売できるわけではありません。

有機JAS製品の同等性を利用して、英国で有機食品として販売する場合

最終的に日本国内で生産・加工され、日本の有機JAS 制度に基づき、既に有機JASとして格付された有機農産物および有機農産物加工食品に関しては、維持規則(EC)1235/2008 ANNEX IIIにより、英国との間で同等性が認められていますが、「有機JAS」認証を取得した食品が無条件に英国域内で有機食品として販売できるわけではなく、有機JAS製品の同等性を利用して、英国で有機食品として販売する場合には一定の手続きが必要な点に注意してください。

ただし、前述のとおり、水産物は、日本の有機JAS制度における認証の対象外となっているため、英国内で有機食品として販売することを希望する場合は、英国有機の認定を取得する必要があります。
なお、日本で有機JASを取得していても、英国での有機認証を取得していない商品の包装に「Organic」と印刷することは違反行為となり、輸入国でラベルを張り替える、「Organic」を塗りつぶすなどの措置が求められることにも注意が必要です。

有機JAS製品の同等性を利用せずに、英国で有機食品として販売する場合

有機JAS製品の同等性を利用せずに、英国で有機食品として販売する場合、有機JAS対象外品目や「同等性」の対象外品目については、維持規則(EC)1235/2008第10条に基づき、英国政府に認可された有機認証団体(同規則ANNEX IVおよび英国政府のウェブサイトのリストに掲載)から直接認証を受けることで、英国で有機食品としての販売が可能となります。英国の有機生産規則に準拠した、原料、添加物、加工助剤を使用する必要があります。

ただし、リストに掲載されていても、実質的には認定が不可能なケースもあるため、詳細は有機認証団体に直接問い合わせてください。

英国政府に認可された英国国外の有機認定団体のリストは維持規則(EC)1235/2008 ANNEX IVに掲載されていますが、EUの認定団体と異なる場合がある点に注意してください。英国政府ウェブサイト「Recognised non-UK control bodies and control authorities」でも確認できます。 なお、英国における「英国政府認可の有機食品の認定団体」については、英国政府ウェブサイトまたは農林水産省ウェブサイトのリスト「EU加盟国、スイス、英国の証明書を発行する機関の名称及び住所」で確認できます。

英国に有機食品を輸入する際、EUのTRACESシステムは利用できません。暫定的に、手動で英国の有機輸入システムで手続き〔認証機関が検査証明書(COI)を英国の輸入者へ電子メールで送る〕を行うこととなっています。詳細は、農林水産省「手引き:グレートブリテン(GB)へ有機製品を輸入する(仮訳)」で確認することができます。ただし、北アイルランド向けの場合はEUのTRACESシステムを経由する必要があります。詳細は本ポータルサイト「EU」の「有機食品に関する規制」の項で確認することができます。

有機食品のラベル表示

英国では、有機食品を第三国から輸入、販売するための要件およびそのラベル表示に関する規制は、維持規則(EC)834/2007および維持規則(EC)1235/2008で規定されています。

包装済み食品の農産物原料の95%が有機製品である場合のみ、「Organic」の表示をすることができます。有機製品が英国産の場合のコードは「GB-ORG-XX」となります。なお、有機生産規則の基準を満たさない、かつ有機認証団体に認定を受けていない非有機製品や商品名(ブランド)や社名に例えば「〇〇's Organic」という名前を使用することはできません。このため条件を満たさない場合、成分表示リストや説明などに無条件に「Organic」(例:有機砂糖 ‘organic sugar’)を含めることはできません。

ただし、製品としては非有機であっても、原料が有機の場合は英国の有機認証団体から認証を得ることで、当該原料に関して有機と記載することは可能となります。 例えば、有機農産物原料が95 %未満の場合であっても、認証を受けることで、商品ラベルや付属文書の成分表示リストのみに「Organic」(例:有機砂糖 ‘organic sugar’)を使用することは可能となります。他方で、商品名や説明書きに「Organic」を表示することはできません。 前述のとおり、有機JAS製品の同等性を利用せずに、英国の有機生産規則に準拠して規則で認められた原材料や添加物、加工助剤などのみを使用して有機認証団体に直接認定を受けた場合に限り、「Organic」の表示をすることができます。

また、英国で製造した包装済み有機食品のラベルには、農産物原料の原産地について次のいずれかの記述を含める必要があります。

「UK Agriculture」:農産物原料の98%以上が英国内で栽培されている場合
「UK or non-UK Agriculture」:農産物原料が英国内外で栽培された農産物が混合されている場合
「Non-UK Agriculture」:農産物原料の98%以上が英国外で栽培されている場合

詳細は、環境・食料・農村地域省(DEFRA)または、前述の英国政府に認可された有機認証団体に問い合わせてください。

プライベートスタンダードについて

プライベートスタンダードとは、国・地域が取得・適合を必須要件として定める規制・規格・認証ではありませんが、商取引を行うにあたり、各事業者などが任意で取得・適合する民間基準です。
水産物分野では、環境・自然保護への取り組みが高まっていることを背景に、「海のエコラベル」とも呼ばれる水産物の認証制度があります。天然魚を対象とするMSC認証やMEL認証、養殖魚を対象とするASC認証やAEL認証などがあります。

現地の大手小売り事業者との商談などにおいて、これらの認証が求められることがあります。MSC認証〔英国の海洋管理協議会(MSC)が所有する、持続可能な漁業により魚獲された水産物を認証するラベル〕をはじめとする水産物関係の認証の詳細については、関連リンクの「その他参考情報」を参照してください。

関連リンク

関係省庁
英国 環境・食料・農村地域省(DEFRA)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
農林水産省外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
マリン・エコラベル・ジャパン協議会(MEL)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
海洋管理協議会(Marine Stewardship Council:MSC)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
Aquaculture Stewardship Council Japan(ASC、水産養殖管理協議会)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
日本食育者協会(AEL)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
根拠法等
維持規則(EC)834/2007(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
維持規則(EU)1235/2008 (英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
※関連リンクに示したリンクは、全て制定時の条文へのリンクとなっています。最新の条文を確認するには、ページ左側の「Latest available (Revised)」で最新時点のものを確認してください。
その他参考情報
ジェトロ EUにおける水産物市場動向に関する調査(英国、フランス、イタリア、ベルギー)(2019年2月)
ジェトロ 農林水産物・食品輸出に向けたプライベートスタンダード調査(2019年3月)
水産庁 水産エコラベルの推進について外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
英国政府 有機食品のラベル表示と公告に関する規則(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
※関連リンクに示したEU法のリンクは、全て制定時の条文へのリンクとなっています。最新の条文を確認するには、ページ左側の「Document information」を選択し、「Relationship between documents」の「All consolidated versions」の中から最新時点のものを選択してください。
英国政府 有機食品の輸入と輸出(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
農林水産省 有機食品の検査認証制度 (認証事業者)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
英国政府「英国輸出向けEUおよび第三国の有機製品認可団体のリスト」外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
農林水産省「有機農産物等の輸出に係る証明書を発行できる登録認証機関一覧(2025.9)」PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(169KB)
農林水産省「英国の証明書を発行する機関の名称及び住所」PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(196KB)
農林水産省「日本と英国の有機同等性について(令和7年 10 月 1 日版)」PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(120KB)
農林水産省「手引き : グレート ブリテン(GB)へ有機製品を輸入する(仮訳)」PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(168KB)
農林水産省「GB 検査証明書(CoI)説明書き(仮訳)」PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(188KB)
農林水産省「よくある質問: グレートブリテン(GB)への有機製品の 輸入(仮訳)」PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(302KB)

英国での輸入手続き

1. 施設登録、商品登録、輸入ライセンス等(登録に必要な書類)

調査時点:2025年9月

「水産品」の英国への入域条件は、「輸入規制」の「1. 輸入禁止(停止)、制限品目(放射性物質規制等)」の項を、英国輸入時の公的管理に必要な書類や手続きは、「輸入手続き」の「2. 輸入通関手続き(通関に必要な書類)」および「3. 輸入時の検査・検疫」の項を必ず確認してください。

英国の輸入業者として必要な情報
英国への物品の輸入の際に使用するEORI番号(Economic Operators Registration & Identification number)の取得などにあたりVAT番号、納税者固有番号(UTR:Unique Taxpayer Reference)、事業開始日および産業分類(SIC:Standard Industrial Classification)コード、「Government Gateway(英国政府ウェブサイト)」に登録したアカウントなどの情報が必要となります。 その他、詳細はジェトロレポート「移行期間終了後の英国ビジネス関連制度 1. 英国の輸入にかかる通関手続き」を確認してください。
EORI番号について
英国のEU離脱移行期間終了に伴い、英国はEUの制度から独立したEORI番号(Economic Operators Registration & Identification number)制度を導入しました。そのため、英国において、英国外の国との輸出入を行う場合、英国によって発行されたGBで始まる12桁のGB EORI番号が必要となります。
GB EORI番号は、英国で輸出入通関を行う(輸入申告の延期を含む)すべての企業に必要です。GB EORI番号を申請するための詳細については、英国政府のウェブサイト(Get an EORI number)を参照してください。番号申請には5〜10分、取得には最大で5営業日ほどかかります。EU諸国との貿易をしているVAT登録事業者は、既にEORI番号を登録しているため、当該事業所のEORI番号を確認し、「GB」で始まる番号でない場合は、GB EORI番号の申請をしてください。
輸入ライセンスなど
英国では、特定の動物製品の輸入に際して、輸入ライセンスの取得を必要としています。水産物はその対象ですが、本ページに記載している一連の英国/EUによる輸入条件の設定により適用を中止しているため、実際には、調査時点で輸入ライセンスの取得は必要ありません。

「輸入規制」の「2. 施設登録、輸出事業者登録、輸出に必要な書類等(輸出者側で必要な手続き)」の項で記載したとおり、維持規則(EC)1005/2008に基づき、日本船籍の漁船により漁獲されたHSコード03類ならびに1604(調製または保存処理済みの魚)、1605(調製または保存処理済みの甲殻類、軟体動物およびその他の水棲無脊椎動物)に該当する水産物を英国に輸出する際は、当該水産物が違法・無報告・無規制(IUU:Illegal, Unreported and Unregulated)漁業で漁獲されたものではない旨を証明するため、漁獲証明書の提出が必要です。また、日本船籍以外の漁船で漁獲された水産物を、日本で加工したうえで英国に輸出する場合には、当該船籍国の漁獲証明書に加えて加工証明書が必要です。

漁獲証明書、加工証明書については水産庁で発行しています。発行にかかる詳細や英国向け漁獲証明書の発給申請に添付して提出する書類については、水産庁のウェブサイトおよび水産庁「英国及び欧州連合向け輸出水産製品の漁獲証明書及び加工証明書の取扱要綱」」で確認することができます。

その他、「マグロ類の輸出証明書」など、輸出者側で必要な書類に関しては、「輸入規制」の「2.施設登録、輸出事業者登録、輸出に必要な書類等(輸出者側で必要な手続き)」の項で確認してください。

2. 輸入通関手続き(通関に必要な書類)

調査時点:2025年9月

日本から英国に水産物を輸出する際には、次の書類が必要になります。

  1. 通関申告書〔単一管理文書 (SAD : Single Administrative Document)〕
    英国外の第三国とのすべての輸出入手続きに必要な共通申請書。様式は維持実施規則(EU)2016/341 Appendix B1および英国政府のサイトに記載されている。
  2. インボイス(商業送り状)
  3. パッキングリスト(包装明細書: P/L)
  4. 価格申告書(Customs Value Declaration)
    CIF価格が2万ユーロを超える場合、SADとあわせて価格申告書の提出を求められる。様式は維持規則(EU)2016/341 ANNEX 8に記載されている。
  5. 船荷証券(Bill of Lading: B/L)/航空運送状(Air Waybill: AWB)
  6. 公的証明書(衛生証明書:Health certificates)および識別マーク・その他必要に応じた証明書。共通衛生入域文書(Common Health Entry Documents: CHED-P)
  7. 英国のIUU漁業規制に基づく漁獲証明書
  8. 加工証明書(該当する場合)
  9. マグロ類の輸出証明書(該当する場合)

なお、水産品を英国に輸入する場合、公的管理の維持規則(EC)2017/625により、貨物の到着1日前までに電子システムIPAFFS(Import of products, animals, food and feed system)経由で国境管理所(BCP:Border Control Post)に通知する必要があります。また、漁獲証明書が必要な水産品の場合、海上輸送で72時間前、航空・鉄道輸送で4時間前、道路輸送で1時間前までに、別途、漁獲証明書に関する事前通知を行う必要があります。

また、日英包括的経済連携協定(以降「日英・EPA」)や環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定(CPTPP)の適用を受けるには、当該輸出品の原産地が日本である旨を証明する原産地証明が必要となります。原産地証明書については、「輸入規制」の「2. 施設登録、輸出事業者登録、輸出に必要な書類等(輸出者側で必要な手続き)」の項を参照してください。

関連リンク

関係省庁
英国食品基準庁(FSA)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
英国 環境・食料・農村地域省(DEFRA)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
英国政府 英国動植物衛生庁(APHA)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
農林水産省外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
水産庁外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
根拠法等
2018年 EU(離脱)法(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
2020年 EU(離脱協定)法(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
2020年 公的管理(動物、飼料、食品、植物衛生など)(修正)(EU離脱)規則(2020 No. 1481)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
維持規則 (EC) 178/2002(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
維持規則 (EC) 852/2004(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
維持規則 (EC) 853/2004(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
維持規則 (EU)2017/625 (英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
維持指令 2011/163/EU(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
維持規則 (EU) 2019/626 (英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
維持規則(EU) 2019/627(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
維持規則 (EU) 2019/628 (英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
維持規則(EC) 1005/2008(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
維持実施規則(EU)2016/341(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
※関連リンクに示したリンクは、全て制定時の条文へのリンクとなっています。最新の条文を確認するには、ページ左側の「Latest available (Revised)」で最新時点のものを確認してください。
英国食品基準庁 (FSA)「英国への輸入」(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
その他参考情報
英国食品基準庁(FSA)一般食品法(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
英国政府 「英国向け水産品の衛生証明書の様式」(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
英国政府 「英国向け混合食品の輸出にかかる動物衛生証明書の様式」(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
英国政府 「英国におけるEU域外からの生きた動物・動物性食品・非動物由来飼料にかかる輸入ガイダンス」(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
英国食品基準庁 (FSA)「二枚貝および水産品の輸入ガイダンス」(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
英国政府 IPAFFS(飼料、食品、動物および製品の輸入システム)のガイダンス(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
英国政府「英国国境管理所(BCPs):動物、動物由来食品、高リスク非動物由来食品・飼料(HRFNAO)の輸入」(英語)」(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
水産庁「EUのIUU漁業規則について ( EU's IUU Regulation (1005 / 2008) )」外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

3. 輸入時の検査・検疫

調査時点:2025年9月

国境目標運用モデル(BTOM)

英国では、EU離脱後の輸入品に対する国境管理として、「国境目標運用モデル(Border Target Operating Model:BTOM)」を導入し、動物・植物・食品に関しては、リスク分類に基づく検査・検疫を実施しています。2024年4月30日からは、日本を含むEU域外から英国へ輸入される食品についてもBTOMが導入されました。日本から輸入される水産物は、製造・加工形態、保存方法などに応じて、「中リスク」または「低リスク」に区分されます。「中リスク」に分類される場合は、衛生証明書が必要で、事前通知、文書検査、同一性検査、現物検査が実施されます。「低リスク」に分類される場合は、電子システムIPAFFS(Import of products, animals, food and feed system)による事前通知や商業文書のみで通関できます(衛生証明書は不要)。
日本から輸入される魚および水産品(カニを含む)については、常温で安定かつ殺菌済みの製品であれば「低リスク」、そうでない場合は「中リスク」となりますので、HSコード0302-0309項の製品は基本的に「中リスク」に分類され、15%の頻度で現物検査が実施されます。ただし、常温で安定を保つことを目的とした密閉容器に入っていない養殖水産品および二枚貝については、同じく「中リスク」ですが、30%の頻度で現物検査が実施されます。文書検査および同一性検査については、いずれの「中リスク」製品でも100%実施されます。なお、本ページの対象ではありませんが、生きた魚や繁殖目的の魚卵などは「高リスク」に分類され、100%の頻度で現物検査が実施されます。どのリスク分類に該当するかはHSコード単位でも整理されているので、英国政府のガイダンスを参照してください。

事前通知と輸入港

動物検疫が必要な水産物〔国境目標運用モデル(BTOM)の「中リスク」製品〕は、必ず、国境管理所(BCP : Border Control Post)が設置されている港または空港を仕向地としなければなりません。品目の種類によって、対応可能な国境管理所が異なるため、指定されたBCPと対象アイテムのリストを英国政府および英国動植物衛生庁(APHA)欧州委員会のウェブサイトで必ず確認してください。

国境検疫対象の動物由来食品の場合、貨物が到着する24時間前までに電子システムIPAFFS(Import of products, animals, food and feed system)経由で、「共通衛生入域文書(CHED)」に必要な情報を記載して国境検疫所に事前通知し、国境管理所における動物検疫に合格した際に共通衛生入域文書(CHED)が発行されます。
事前通知に使用されるウェブシステムは、EUのTRACESから、英国独自の電子システムであるIPAFFSに変更されています。また、英国向けに輸出を行う場合、EU向け輸出製造者としてTRACESに登録している情報をIPAFFSにあらためて登録する必要があります。
この事前通知には、輸出者、荷受人、貨物の責任者名、輸入者、原産地、貨物の出国地、衛生証明書の番号および発行日など、「共通検疫入国証」(Common Veterinary Entry Document)のPart 1で求められる情報を添える必要があります。
空白や情報に不備がある場合、関係当局は署名をしないとされています。
衛生証明書の様式は維持規則(EU)2019/628または英国政府のウェブサイトにおいて確認することができます。
また、漁獲証明書が必要な水産品の場合、別途、漁獲証明書に関する事前通知を行う必要があります。

国境管理所における検査

国境管理所において文書検査が実施され、リスクに応じて同一性検査と現物検査が実施されます。維持規則(EU)2017/625および関連規則に動物検疫の手続きなどについて規定されています。
動物検疫は、次の3段階により実施されます。

  1. 文書検査(衛生証明書などの必要書類の確認、輸入条件への適合状況の確認など)
  2. 同一性検査(貨物が提出書類と一致しているかの確認)
  3. 現物検査(官能検査、簡単な化学検査、ラボラトリー検査)

1の文書検査において、衛生証明書は必ず原本でなければならず、写しやファックスは認められません。また、3の現物検査については、過去の違反事例や健康被害リスクなどを踏まえ、検査官が必要と判断した場合に実施されます。動物検疫の結果、輸入条件に適合することが確認されると、検査官から共通検疫入国証が発行され、貨物を国境検疫所から移動させることができます。

これら動物検疫上の検査に加えて、食品添加物規制や残留農薬基準など、食品衛生に関するほかの英国/EU規制についても、適合状況をあわせて検査される場合があります〔維持規則(EU)2017/625 第44条〕。

いずれの検査についても、要した費用が請求されますが、BCPによって金額が異なりますので、詳細は利用するBCPに問い合わせてください。
また、ドーバー港またはユーロトンネルを通って英国に輸入される動物性製品、植物および植物製品に対して、2024年4月30日から「共通使用料(Common User Charge)」が導入されています。日本など非EU地域からの輸入でも賦課され、トランジットも対象です。「高リスク」または「中リスク」の動物性製品の輸入は共通衛生入域文書(CHED)の商品ラインごとに29ポンド、「低リスク」の動物性製品の輸入や動物性製品のトランジットは同10ポンドが請求されます。なお、1つのCHEDに対して、5つを超える商品ラインがあっても、5つの商品ラインの料金が上限となります。共通使用料は、検査が実施されなくても課されるのでご注意ください。

関連リンク

根拠法等
2018年EU(離脱)法(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
2020年EU(離脱協定)法(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
2020年 公的管理(動物、飼料、食品、植物衛生など)(修正)(EU離脱)規則(2020 No. 1481)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
2020年 公的管理(動物、飼料、食品、植物衛生など)(修正)(EU離脱)(No. 2)規則 (2020 No. 1631) (英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
維持規則 (EC) 178/2002(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
維持規則 (EC) 852/2004(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
維持規則 (EC) 853/2004(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
維持規則 (EU) 2019/624 (英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
維持規則 (EU)2017/625 (英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
維持規則 (EU)2019/626 (英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
維持規則(EU) 2019/627(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
維持規則 (EU) 2019/628 (英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
維持実施規則 (EU) 2019/2007(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
※関連リンクに示したリンクは、全て制定時の条文へのリンクとなっています。最新の条文を確認するには、ページ左側の「Latest available (Revised)」で最新時点のものを確認してください。
その他参考情報
英国食品基準庁 (FSA)「英国への輸入」(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
英国政府「英国国境管理所(BCPs):動物、動物由来食品、高リスク非動物由来食品・飼料(HRFNAO)の輸入」(英語)」(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
英国政府「ガイダンス:非EU諸国から輸入される動物・動物製品のリスク分類、検査率および関連規則」(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
英国政府 「英国向け水産品の衛生証明書の様式」(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
英国政府 「英国向け混合食品の輸出にかかる動物衛生証明書の様式」(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
DEFRA 「BCP(Border Control Post)ガイダンス」(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
英国政府 「ガイダンス:英国向けEU域外からの生きた動物、動物性食品、動物由来でない高リスクの食品および飼料の輸入」(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
英国食品基準庁 (FSA)「二枚貝および水産品の輸入ガイダンス」(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
水産庁「英国及び欧州連合向け輸出水産製品の漁獲証明書及び加工証明書の記入要領 」PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(655 KB)
水産庁「マグロ類の輸出手続きについて: 再輸出証明書の発行に必要な添付書類」外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
英国政府 英国への商品輸入:ステップ・バイ・ステップ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

4. 販売許可手続き

調査時点:2025年9月

食品事業者は英国法または英国国内法に組み込まれたEUの衛生法に従い動物性由来の原材料を含む食品を取り扱う場合、第一次産業、家庭用消費を除き、管轄当局により各施設の登録、通知、または承認を受けることが義務付けられていることがあります〔維持規則(EC)852/2004(一般食品衛生規則)第6条および維持規則(EC)853/2004(動物由来食品衛生規則)第4条〕。

英国において食品事業を開始する際も、その施設を登録しなくてはならず、管轄の地域の自治体に開業の28日前までに登録・通知する必要があります。レストラン、小売り、テイクアウト、ケータリングだけでなく、遠隔販売、宅配、一時的なポップアップストアなど、食品を調理、料理、保管、流通、供給、販売などの取り扱いをする事業者は登録が必要です。

また、食肉、生乳、卵や水産物など動物性食品を製造・加工する食品事業者は施設認定が必要となりますが、直接消費者に販売する商店(肉屋や魚屋など)は前述の自治体への登録・通知のみとなります。ただし、例外規定もあるため管轄地域の当局に問い合わせる必要があります。詳細は英国食品基準庁(FSA)のウェブサイトで確認することができます。

これらの衛生に関する要件は、維持規則(EC)178/2002(食品一般法規則)、維持規則(EC)852/2004 (一般食品衛生規則)、維持規則(EC)853/2004 (動物由来食品衛生規則)そして、維持規則(EU)2017/625(新公的管理規則)により補完されます。

関連リンク

関係省庁
英国食品基準庁(FSA)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
根拠法等
2018年EU(離脱)法(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
2020年EU(離脱協定)法(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
維持規則 (EC) 178/2002(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
維持規則 (EC) 852/2004(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
維持規則 (EC) 853/2004(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
維持規則 (EU)2017/625 (英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
※関連リンクに示したリンクは、全て制定時の条文へのリンクとなっています。最新の条文を確認するには、ページ左側の「Latest available (Revised)」で最新時点のものを確認してください。
その他参考情報
英国食品基準庁(FSA)一般食品法(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
ジェトロレポート「外食産業の英国進出課題調査(2025年3月)」

5. その他

調査時点:2025年9月

なし

英国内の輸入関税等

1. 関税

調査時点:2025年9月

英国の関税はThe UK Global Tariff(以降「UKGT」)として英国政府のウェブサイトに掲載されていますので、該当する品目の関税率を特定する必要があります。なお、日英包括的経済連携協定(以降「日英・EPA」)および環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定(以降「CPTPP」)適用後の関税率は、表のとおりです。ただし、「日英・EPA」や「CPTPP」が適用されない場合(同EPA のルール上の原産性を満たさない場合など)、前述の「UKGT」による税率が適用されます。

「日英・EPA」や「CPTPP」の適用を受けるには、当該輸出品の原産地が日本である旨を証明する原産地証明が必要となります。「日英・EPA」および「CPTPP」では、自己申告による原産地証明制度が採用されており、輸出者、輸入者のいずれかが、自ら原産地を証明することになります。原産地証明に関しては、税関のウェブサイトで確認することができます。
原産地証明書については、「輸入規制」の「2. 施設登録、輸出事業者登録、輸出に必要な書類等(輸出者側で必要な手続き)」の項を参照してください。原産地の判断が困難な場合は、事前教示の制度により税関当局に照会することができます。

主な水産物のUKGTコードと関税率
UKGTコード/品目
 
関税率
通常 日英・
EPA適用
日英・
EPA適用
0302.35.19.00
生鮮・冷蔵の他のどのHSコードにも属さない一部の魚
20% 非課税
(0%)
非課税
(0%)
0302.35.99.00
生鮮・冷蔵の太平洋クロマグロ(1604項の業務加工用を除く)
20% 非課税
(0%)
非課税
(0%)
0302.85.90.00
生鮮・冷蔵のタイ(ヨーロッパヘダイ、ヨーロッパマダイ、ヘダイ属を除く)
14% 非課税
(0%)
非課税
(0%)
0302.89.90.90
生鮮・冷蔵のその他の魚(ブリを含む)
14.0% 非課税
(0%)
非課税
(0%)
0303.45.18.00
冷凍の大西洋クロマグロ(1604項の業務加工用を除く)
20% 非課税
(0%)
非課税
(0%)
0303.45.99.00
冷凍の大西洋クロマグロ(1604項の業務加工用を除く)
20% 12.4% 非課税
(0%)
0303.89.90.92
冷凍のその他の魚(ブリを含む)
14.0% 非課税
(0%)
5.6%
0304.49.90.30
冷蔵の大西洋クロマグロのフィレ
18% 非課税
(0%)
非課税
(0%)
0304.49.90.40
冷蔵のメバチマグロのフィレ
18% 非課税
(0%)
非課税
(0%)
0304.49.90.90
冷蔵のその他の魚(ブリ、マダイを含む)のフィレ
14.0% 非課税
(0%)
非課税
(0%)
0304.87.00.100
冷凍の大西洋クロマグロのフィレ
18.0 %  非課税
(0%)
非課税
(0%)
0304.87.00.20
冷凍のメバチマグロのフィレ
18.0 %  非課税
(0%)
非課税
(0%)
0304.87.00.90
冷凍のその他のマグロ類およびカツオのフィレ
18.0 %  非課税
(0%)
非課税
(0%)
0304.89.90.90
冷凍のその他の魚(ブリ、マダイを含む)のフィレ
14%  非課税
(0%)
5.6%
0307.22.95.00
冷凍のホタテガイ(クイーンスキャロップ、Pecten属、Chlamys属、Placopecten属以外)
10% 1% 非課税
(0%)
0307.29.90.90
生鮮・冷蔵・冷凍・くん製以外のホタテガイ(クイーンスキャロップ、Pecten属、Chlamys属、Placopecten属以外
10% 1% 非課税
(0%)
0308.22.00.00
冷凍のうに(ムラサキウニ属、ヨーロッパムラサキウニ、チリウニ、ヨーロッパオオウニ)
10% 非課税
(0%)
非課税
(0%)
1604.14.28.00
はがつお調製品(ロイン部位のフィレ以外)
20% 非課税
(0%)
11.4%
1604.17.00.00
うなぎ調製品
20% 非課税
(0%)
非課税
(0%)
1604.20.05.00
すり身製品
20% 非課税
(0%)
非課税
(0%)
1604.20.90.90
その他の魚の調製品または保存品(キャビア、キャビア代用品を除く)
14% 1.8% 5.6%
1604.32.00.90
キャビア代用品(加工用を除く)
20% 非課税
(0%)
非課税
(0%)

※UKGTコードは参考として記載していますが、変更になるため、必ず英国の関税検索サイトまたは仕向け地の税関で確認してください。

また、「環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定(CPTPP)」への英国の加入に関する議定書は、2024年12月15日に発効しており、同協定の適用を受ける場合も同様に原産地証明書が必要です。原則的に本定義品目のUKGTコードの関税に関しては、日英・EPAと同じく協定発効時に即時撤廃となっており、日英・EPAとCPTPPのどちらを適用しても非課税で輸入できます。

2. その他の税

調査時点:2025年9月

英国では、「品目の定義」のHSコードに該当する水産物の販売に、VATは課されません。

関連リンク

関係省庁
英国歳入関税庁 (HMRC)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
根拠法等
維持指令 2006/112/EC(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
※関連リンクに示したリンクは、全て制定時の条文へのリンクとなっています。最新の条文を確認するには、ページ左側の「Latest available (Revised)」で最新時点のものを確認してください。
その他参考情報
英国政府 関税検索サイト(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

3. その他

なし