日本からの輸出に関する制度

牛肉の輸入規制、輸入手続き

品目の定義

本ページで定義する牛肉のHSコード

0201.30:牛の肉(生鮮のものおよび冷蔵したものに限る)のうち、骨付きでない肉

調査時点での最新情報を記載していますが、英国は、EU離脱に伴う諸規制の移行期間にあり、記載事項は常に変更される可能性がある点に留意してください。また、英国では、多くのEU規制が引き継がれますが、2019年12月14日から2021年4月にかけてEUの植物衛生、動物衛生、公的管理の規則が新制度に移行中である点にも留意してください。なお、同制度については、ジェトロ「EUにおける新しい公的管理・植物衛生・動物衛生制度に関する調査(2020年3月)」も参照してください。

なお、公的管理とは、国外から入国する食品などに関して、次の各分野に関する英国国内法化されたEU 法令・その他のルールへの適合を政府当局が統一的な手続きなどにより確認・検査することを指します。

  1. 食品安全、生産・加工・流通のあらゆる段階における食品の完全性および健全性、食品と接触する素材および製品(Food Contact Materials、食品包材やキッチン用品など) の製造と使用
  2. 食品または飼料の生産を目的とする遺伝子組み替え作物の環境への意図的導入
  3. 飼料の生産、加工および流通のあらゆる段階における安全
  4. 動物衛生に関する要件
  5. 動物副産物に由来する人や動物の健康へのリスクの予防・削減
  6. 動物福祉に関する要件
  7. 物病害虫に対する保護措置(植物衛生)
  8. 植物保護製品(農薬)の販売および使用、農薬の持続可能な使用に関する要件
  9. 有機製品および有機製品のラベル表示
  10. 原産地呼称保護、地理的表示保護(GI)および伝統的特産品保証の使用とラベル表示

関連リンク

根拠法等
規則(EEC)No 2658/87(英語) 外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
※関連リンクに示したEU法のリンクは、すべて制定時の条文へのリンクとなっています。最新の条文を確認するには、ページ左側の「Document information」を選択し、「Relationship between documents」の「All consolidated versions」の中から最新時点のものを選択してください。
その他参考情報
財務省貿易統計外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
ジェトロレポート「EUにおける新しい公的管理・植物衛生・動物衛生制度に関する調査(2020年3月)」

英国の輸入規制

1. 輸入禁止(停止)、制限品目(放射性物質規制等)

調査時点:2020年12月

英国では、2018年EU離脱法(2020年EU(離脱協定)法にて改正)に基づき、EU法は、原則的に英国国内法体系に、直接組み込まれています(EU規則は、国内法となり、EU指令に基づく国内法の効力も維持)。そのため、以後、EU法としての記述は、そのまま英国国内法規定として読み替えてください。

BSE(牛海綿状脳症)感染のリスクが高いとして、欧州議会・理事会規則(EC)999/2001 ANNEX Vで定められた次の特定危険部位は、英国への輸入が禁止されています。

  • 12カ月齢超の牛の頭蓋(下あごを除き、脳・眼を含む)および脊髄
  • 30カ月齢超の牛の脊柱(尾椎、頸椎・胸椎・腰椎の棘突起および横突起、正中仙骨稜、仙骨翼を除き、背根神経節を含む)
  • (月齢にかかわらず)扁桃、小腸の後部4メートル、盲腸および腸間膜

なお、日本における特定危険部位は次のとおりですが、前述の英国国内法化されたEU規制と一部差異があるため留意が必要です。

  • (月齢にかかわらず)扁桃、回腸遠位部(盲腸と回腸の接続部分から2メートルまでの部分)
  • 30カ月齢超の牛の頭部(舌・頬肉・皮を除く)、脊髄、背根神経節を含む脊柱
英国への入域条件
EU域内(英国を含む)に生鮮牛肉を輸出するには、国レベルでは、
  1. 規則(EU)2017/625に基づき、『残留物質モニタリング計画』の承認を受ける EU向け(英国を含む)輸出牛肉は、
    1. 輸出検疫証明書を交付する日において、過去12カ月間牛疫および口蹄疫に関して清浄な国であり、また、同時期に当該疾病に対するワクチンの接種がなされていないこと。
    2. 牛海綿状脳症(BSE)に関して無視できるリスク国であること。
  2. 欧州委員会規則(EU)206/2010の生鮮牛肉についての『第三国リスト』に掲載されている必要があります。
    また、事業者レベルでは、
  3. 輸出元国の所轄当局にEU規則に基づく衛生およびHACCP管理基準を満たしている旨の認定を受けたと畜場・加工施設でと畜・加工する必要があります(加工施設のEU HACCP認定および識別マークの添付)。
  4. 委任規則(生鮮肉については、規則(EU)206/2010)に定められた動物衛生に関する要件を満たすこと。
さらに、輸出製品は、公的管理関連規則に定められる要件あるいは同等と認められる要件に適合していることを示す公的証明書や証憑、宣誓書が添付されている必要があります。
日本は、生鮮牛肉について、残留物質モニタリング計画の承認を受け、実施規則(EU)196/2013により第三国リストに掲載されたため、対EU認定施設で生産・加工された生鮮牛肉は、衛生証明書や獣医検疫証明書を添付して英国に輸出することが可能です。
なお、2021年4月21日から、新しい動物衛生規則(EU)2016/429の適用が開始されるにあたり、前述の規則(EU)206/2010は廃止され、生鮮肉および肉調製品に関連する家畜の伝染病予防に関する衛生要件などは実施規則(EU)2020/692に置き換えられます。2021年1月現在、牛肉や肉調製品の第三国リストに関しては実施規則(EU)2019/626第3条により、規則(EU)206/2010に掲載の第三国リストが維持されるとされていますが、新たに実施規則が採択されるかどうかは確認されていません。
なお、EU(英国を含む)における「肉調製品(Meat preparations)」とは、食材、香味料もしくはそこに加えられた添加物を含む、または肉の内部筋繊維組織の改変に不十分な処理を施しこれにより生鮮肉(fresh meat)の特性をなくした、生鮮肉(fresh meat)(断片化された肉を含む)を指し、本原稿において加工食品の場合は「肉製品」という用語が使用されます。
また、EU(英国を含む)では、加工された動物性食品と植物性原材料の両方を含む食品を「混合食品」と定義し(欧州委員会決定2007/275/EC Article2)、特別な規制を設けています。
肉製品と混合食品の違いについては、「4.その他:混合食品」を参照してください。
※本項以降では、EU規制に加え、英国がEU規制に上乗せで定めている独自規制についても言及していますが、これは、ジェトロで把握できた範囲において言及しているものです。

関連リンク

2. 施設登録、事業者登録、輸出に必要な書類等(輸出者側で必要な手続き)

調査時点:2020年12月

英国では、2018年EU離脱法(2020年EU(離脱協定)法にて改正)に基づき、EU法は、原則的に英国国内法体系に、直接組み込まれています(EU規則は、国内法となり、EU指令に基づく国内法の効力も維持)。そのため、以後、EU法としての記述は、そのまま英国国内法規定として読み替えてください。

EORI番号について
英国のEU離脱移行期間終了に伴い、英国はEUの制度から独立したEORI番号(Economic Operators Registration & Identification number)制度を導入します。そのため、英国において、英国外の国との輸出入を行う場合、英国によって発行されたGBで始まる12桁のGB EORI番号が必要となります。 GB EORI番号は、英国で輸出入通関手続きを行う(輸入申告の延期を含む)すべての企業に必要です。GB EORI番号を申請するための詳細については、英国政府のウェブサイト(Get an EORI number)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを参照してください。番号申請には5〜10分、取得には最大で 5営業日ほどかかります。EU諸国との貿易をしているVAT登録事業者は、既にEORI番号を登録しているため、該当事業所のEORI番号を確認し、「GB」で始まる番号でない場合はGB EORI番号の申請をしてください。
と畜場および牛肉処理場のEU HACCP施設認定手続き
と畜場などの認定を受けるための手続きは、厚生労働省が実施しており、認定取得後も定期的な監視・検査が行われます。EU HACCP方式による衛生管理基準(標準手作業基準、微生物検査、自主管理)や要件(動物福祉基準なども含む)などに関しては、農林水産省の「英国、欧州連合、スイス、リヒテンシュタイン及びノルウェー向け輸出食肉の取扱要綱」外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(以下「牛肉等取扱要綱」)で確認することができます。と畜場の申請には牛肉等取扱要綱の別紙様式1 を、食肉処理施設の場合は別紙様式2を当該と畜場などを管轄する都道府県知事または保健所を設置する市の市長を経由して、厚生労働省に申請します。
認定を受けた加工施設などのリストは、農林水産省のウェブサイトにおいて確認することができます。
認定後の食肉衛生検査申請書
施設の認定終了後、英国に食肉を輸出するために獣畜をと畜・解体および分割しようとする者は、と畜場法施行令(昭和 28 年政令第 216 号)第7条に規定する検査申請書に「フードチェーン情報申告書(牛)」(牛肉等取扱要綱別紙様式5-1)を添えて、管轄する食肉衛生検査所長にあらかじめ提出し、EU向け輸出食肉の検査申請を行います。
NACCSによる食肉衛生証明書の発行手続きについては牛肉等取扱要綱の別添7に記載されています。
食肉衛生証明書の申請
前述の食肉検査に合格した食肉に対して、食肉衛生検査所長(食品衛生当局)は「EU向け牛肉衛生証明書」(牛肉等取扱要綱別紙様式6 -1)を発行します。この書類は、動物検疫所において「輸出検疫証明書」(Export Quarantine Certificate)として英国に要求される書式「輸出検疫証明書様式(牛肉)」(同別紙様式7 -1) の発行に必要とされます。
また、検査に合格した食肉を認定されたと畜場の外部施設に搬出して保管する際は、衛生証明書の再発行が必要となります。
原産地表示とトレーサビリティの管理
トレーサビリティの観点から、牛肉の食肉処理場はと畜場に併設され、と畜・解体から分割まで一貫して行われている必要があります。また、英国向けに処理される牛は日本において生まれ、飼養されて、洗浄・消毒された車両で輸送されている必要があります。
輸出検疫証明書の発行
輸出検疫の申請・証明書の発行手続きについては「3.動植物検疫の有無」を参照してください(動物衛生当局による発行)。
輸出時と輸入時の動物検疫(獣医学検査)に関しては、「3. 動植物検疫の有無」または「輸入手続き」の「3. 輸入時の検査・動物検疫」を参照してください。
また、不正の防止の観点から検印、封印シールおよび格付印などにかかる基準が定められています。詳細は、「食品関連の規制」の「6.ラベル表示」の項を参照してください。
なお、2020年12月時点では前述のとおりですが、新動物衛生規則(EU)2016/429および家畜の伝染病予防に関する一般要件(同規則第4条、第6〜10条)と、生鮮肉に課される個別要件(パートIV タイトル4第124〜128条)およびリスクの低減措置(ANNEX XXIII~XXV)を規定する委任規則(EU)2020/692が2021年4月21日から施行されるため、前述の内容が変更される可能性があります。肉製品に関しては「4.その他:混合食品」を参照してください。
新規則の概要に関しては、ジェトロ「EUにおける新しい公的管理・植物衛生・動物衛生制度に関する調査(2020年3月)」でも確認ができます。

関連リンク

3. 動植物検疫の有無

調査時点:2020年12月

英国では、2018年EU離脱法(2020年EU(離脱協定)法にて改正)に基づき、EU法は、原則的に英国国内法体系に、直接組み込まれています(EU規則は、国内法となり、EU指令に基づく国内法の効力も維持)。そのため、以後、EU法としての記述は、そのまま英国国内法規定として読み替えてください。

EU域内(英国を含む)への生鮮牛肉の輸出に際しては、「2. 施設登録、事業者登録、輸出に必要な書類など(輸出者側で必要な手続き)」に記載の施設登録の要件を満たしたうえで、輸出元国の所轄当局が発行する衛生証明書を提出のうえ、動物検疫を受ける必要があります。動物検疫の対象となる食品のリストは、実施規則(EU)2019/2007に示されています。

ヒトの消費向け動物性・動物由来製品の輸入に関する公的証明書(衛生証明書)には、食品公衆衛生 (ヒトが食べて安全か)の観点のみから発行されるものと、公衆衛生と獣医証明(家畜などの伝染病の予防や動物衛生)の両方の観点から発行されるものがあり、牛肉や肉製品には後者の公的証明書が求められます。

動物検疫所への輸出検疫検査の申請
2.施設登録、事業者登録、輸出に必要な書類等(輸出者側で必要な手続き)で記載したとおり、「EU向け牛肉衛生証明書」(食肉衛生検査所が発行)、「英国、欧州連合、スイス、リヒテンシュタイン及びノルウェー向け輸出食肉の取扱要綱」外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(以下「牛肉等取扱要綱」)別紙様式6 -1)などを元にして規則(EU)206/2010のANNEX IIおよび実施規則2019/628(牛肉等取扱要綱別紙様式7-1)に規定されている条件を満たしていることを確認したうえで、動物検疫所が、EU(英国を含む)への輸出が可能であることを確認のうえ、輸出検疫証明書(Export Quarantine Certificate)としてEU(英国を含む)が定める書式の獣医検疫(衛生)証明書(Veterinary Certificate for Export) を発行します。
また、EU域内(英国を含む)に輸出される生鮮牛肉には、当該生鮮牛肉の処理などをした認定施設の施設番号と、当該施設の所在国名(「JP」などISO基準の2文字略号も可能)を記した「識別マーク」(identification mark)が必要です(規則(EC)No 853/2004第5条およびANNEX II Section I)。識別マークは、原則、個々の商品パッケージに貼付または印字する必要があります。ただし、輸送用のコンテナやカートンに入れられ、別の施設において処理、加工、パッケージを予定されている場合については、当該輸送用容器の外面に識別マークを貼付することも認められます。
2021年4月21日以降、動物衛生上の観点から、委任規則(EU)2020/692に定められる動物、胚製品および動物由来製品(生鮮牛肉を含む)は、次の要件を最低限満たしていないとEU(英国を含む)への入域ができません。
  1. 第三国リスト掲載国に由来している
  2. 当該貨物が本規則に定める一般要件(第6 条~第10 条)および該当する個別要件(パート II~パート VI)を満たすことを発送元の第三国の当局が証明している
  3. b)の 要件を満たすことを第三国の当局が保証する次の文書が添付されている
    • 第三国の公的獣医により発行された動物衛生証明書 (animal health certificate)
    • 宣言(declaration)およびその他の文書(本委任規則により求められる場合)
さらに、前述のとおり、生鮮牛肉は同規則の第4条、第6条〜第10条(一般要件)とパートIVタイトル4第124条〜第128条およびリスクの低減措置(ANNEX XXIII~XXV)に適合している必要があります。なお、2021年4月21日以降、規則(EC)798/2008は規則(EU)2020/692により廃止されるため、公的証明書(衛生証明書や獣医検疫証明書)の様式や要求される内容が変更になる可能性があります。
動物由来原料がEU域内あるいは第三国リスト掲載国のEU認定施設由来であることなどを証明するために、日本の公的機関が発行する(公的獣医による)公的証明書(Official Certificate)または、事業者による自己宣誓書(Private Attestation)の様式が定められています(規則(EU)2020/2235)。公的証明書(official certificate)」の様式にはEUの動物の福祉・衛生に関する第三国の同等性を証明する要件(動物衛生と公衆衛生の公的機関に発行された証明書による補完)が求められています。
公衆衛生に関しては、食品関連の規制の項「1.食品規格」を確認してください。
なお、本項目に関して、英国において、EU規制に上乗せで課される独自規制は確認されていません。

関連リンク

関係省庁
厚生労働省外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
動物検疫所外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
根拠法等
規則(EU)No 206/2010(英語) 外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
規則(EU) 2019/2007(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
決定2007/275/EC(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
規則(EU)No 196/2013(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
規則(EC)No 853/2004(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
実施規則(EU) 2019/628 (英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
委任規則 (EU)2020/692 (英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
※関連リンクに示したEU法のリンクは、すべて制定時の条文へのリンクとなっています。最新の条文を確認するには、ページ左側の「Document information」を選択し、「Relationship between documents」の「All consolidated versions」の中から最新時点のものを選択してください。
その他参考情報
農林水産省「英国、欧州連合、スイス、リヒテンシュタイン及びノルウェー向け輸出食肉の取扱要綱」PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(1.4MB)
動物検疫所 偶蹄類の畜産物の輸出外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

4. その他:混合食品

調査時点:2020年12月

英国では、2018年EU離脱法(2020年EU(離脱協定)法にて改正)に基づき、EU法は、原則的に英国国内法体系に、直接組み込まれています(EU規則は、国内法となり、EU指令に基づく国内法の効力も維持)。そのため、以後、EU法としての記述は、そのまま英国国内法規定として読み替えてください。

肉製品(加工食品)と混合食品
EUにおいて「肉製品(Meat products)」とは、当該製品がもはや生鮮肉(fresh meat)の特性を有しないことがその切断面からわかるように施された、肉の加工または当該加工済み製品のさらなる加工に由来する加工済み製品を指します。
なお、EU(英国を含む)において「未加工食品」とは、加工を受けていない食料品をいい、分割、分離、切断、スライス、骨抜き、刻み、皮剥ぎ、粉末化、切り込み、洗浄、トリミング、殻剥き、製粉、冷却、急速冷凍または解凍された食品も含むと定義され(欧州議会・理事会規則 (EC) 852/2004第2条 の1項)、一方、加工とは、当初の(加工前の)材料を実質的に変化させるプロセスのことであり、加熱、くん蒸、保蔵(curing)、熟成、乾燥、マリネ(marinating)、抽出、押出成型、またはそれらの組み合わせも含まれます。
肉製品であってもEU向け(英国を含む)の場合、生鮮牛肉同様、残留モニタリング計画により、第三国リストに掲載された国由来かつ認定施設で加工された肉製品のみが輸出することが可能です。日本は肉製品も第三国リスト入りしていますが、2020年12月現在、肉製品の認定施設は存在していません。
「肉製品」の加工施設の認定の場合
EU輸出向け肉製品を製造する施設には対EU施設認定が必要となります。農林水産省「英国及び欧州連合向け輸出食肉製品、乳製品、殻付き卵及び卵製品の取扱要綱」PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(7.7MB)(以下「食肉製品等取扱要綱」)に記載されている衛生管理基準(標準手作業基準、微生物検査、自主管理)や要件にのっとり、食肉製品等取扱要綱別紙様式3を当該施設管轄の都道府県知事などを経由して厚生労働省に申請します。
原料の食肉は、EU認定施設においてと畜、処理(解体や分解を含む)をされている必要があります。ただし、輸入した原料肉を使用して食肉製品を製造する場合は、英国の衛生要件を満たしていることを証明する外国政府機関が発行した証明書が必要となります。
認定後の輸出事務手続き
  1. 牛肉を原料とする肉製品を輸出する場合、あらかじめ原料肉にかかる「原料食肉証明書」の提出を(国内認定施設由来の場合は原本)原料食肉製造者に依頼し、原料食肉製造者は食肉製品等取扱要綱別紙様式6の「食肉検査申請書」を申請し、「原料食肉証明書」の発行を、EU向け輸出食肉認定施設を管轄する食肉衛生検査所などに申請します。電子メールによる申請方法については、別添4により発行を依頼できます。合格した原料肉には「原料食肉証明書」(別紙様式7)が発行されます。
  2. 前述の「食肉製品等取扱要綱」の別紙様式8-1および8-2に要求される内容を満たしたうえで、同様式8-1により衛生証明書発行申請書について施設を管轄する保健所に提出し、衛生証明書の発行手続きを行う(NACCSを利用する場合は、同「取扱要綱」別添4のとおり)。
  3. 実施規則(EU) 2019/628および決定2007/777/ECに規定される肉製品の輸出獣医検疫・衛生証明書および「食肉製品等取扱要綱」別紙様式11-1に規定される要求を満たしたうえで、「輸出検査申請書」と「衛生証明書」の原本を添付し、動物検疫所に輸出検疫を依頼します。動物検疫所による確認の後、交付された輸出検疫証明書を当該製品に添付することにより輸出が可能となります。
混合食品
一方、EU(英国を含む)では、加工された動物性食品(注1)と植物性原材料の両方を含む食品を「混合食品」と定義し(欧州委員会決定2007/275/EC Article2)、特別な規制を設けています。 例えば、生鮮肉と野菜のくし刺(冷凍)などは未加工動物性食品とされ、たまねぎと牛ひき肉がいっしょに入った缶詰やトマトに生鮮肉を詰めたファルシーなどは肉製品(加工済み動物性食品)と分類されます。一方で、肉エキスや野菜製品のスープの素(固形)や焼きベーコン、野菜、ピザ生地を同時に焼いたものなど(調理済み食品)は混合食品とされることがあります。
詳細は、関連リンクに記載のジェトロレポート「動物性原材料を含む食品のEU向け輸出に関する規制について(2017年3月発行 / 2019年5月更新)で確認してください。
基本的には肉製品(肉エキスを含む)を含む混合食品においては、規則(EC) 28/2012に規定される様式の衛生証明書と肉製品の輸出同様、日本で発行された獣医検疫証明書が必要とされ、EU側での検疫対象となります。2021年4月21日以降本規則は廃止されるとされていますが、現在移行期間中のため、新しい様式などに関しては、ジェトロレポート「EUにおける新しい公的管理・植物衛生・動物衛生制度に関する調査(2020年3月)」を確認してください。また、2021年4月21日以降の混合食品を輸出する際の対応に関しては、農林水産省のウェブサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますでも確認ができます。

英国の食品関連の規制

1. 食品規格

調査時点:2020年12月

英国では、2018年EU離脱法(2020年EU(離脱協定)法にて改正)に基づき、EU法は、原則的に英国国内法体系に、直接組み込まれています(EU規則は、国内法となり、EU指令に基づく国内法の効力も維持)。そのため、以後、EU法としての記述は、そのまま英国国内法規定として読み替えてください。

英国における販売名称として、8カ月齢未満の子牛(カテゴリーV)は「veal」となり、8~12カ月齢未満の子牛(カテゴリー Z)は「beef」となります。

食品公衆衛生
英国外から輸入される食品については、英国国内法化された欧州議会・理事会規則(EC)No 178/2002に基づき英国が求める衛生基準などとの同等性(輸出国と特定の合意がある場合はその合意事項)を満たす必要があります(同規則第11条)。
そのため、英国 の食品輸入事業者は、輸入した食品が 英国の食品衛生要件を満たしていないと判断した場合、即時に製品を市場から回収する手続きをとり、英国の所管当局に通知する義務があります(英国国内法化された欧州議会・理事会規則(EC)No 178/2002 第19条)。
EU(英国を含む)の食品衛生関連の法令は規則(EC)No 178/2002 (食品一般法)、規則(EC)852/2004 (一般食品の衛生規則)、規則(EC)853/2004 (動物性食品の衛生規則)、(EC) 183/2005 (動物の飼料に要求される衛生規則) そして新公的管理規則(EU)2017/625およびこれらの規則を補完する関連規則(例えば、委任規則 (EU) 2019/625など)により構成されています。

関連リンク

関係省庁
欧州委員会 保健衛生・食の安全総局(英語) 外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
欧州食品安全機関(EFSA)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
英国 動植物検疫庁外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
根拠法等
規則(EC)No 178/2002(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
規則(EC)No 853/2004(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
規則(EC) No 852/2004 (英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
規則 (EU) 2017/625(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
規則 (EU) 183/2005(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
※関連リンクに示したEU法のリンクは、すべて制定時の条文へのリンクとなっています。最新の条文を確認するには、ページ左側の「Document information」を選択し、「Relationship between documents」の「All consolidated versions」の中から最新時点のものを選択してください。
英国国内法化された(EC)No 178/2002外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
英国国内法化された(EC)No 178/2002の改正法外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

2. 残留農薬(残留動物用医薬品規制)

調査時点:2020年12月

英国では、2018年EU離脱法(2020年EU(離脱協定)法にて改正)に基づき、EU法は、原則的に英国国内法体系に、直接組み込まれています(EU規則は、国内法となり、EU指令に基づく国内法の効力も維持)。そのため、以後、EU法としての記述は、そのまま英国国内法規定として読み替えてください。

欧州委員会規則 (EU) 2017/625に基づき、EU域内(英国を含む)に牛肉を輸出することが可能な認定を受けた加工施設などの事業者は、別途定められたモニタリング計画および実施要領(危害分析およびHACCP 計画)に従い、天然毒素、微生物学的汚染物質、化学的汚染物質農薬や残留動物用医薬品などのモニタリング検査の実施が必要です。

また、2021年4月21日以降、家畜の伝染病予防に関する動物の衛生要件に関して一般要件および個別要件を規定する委任規則(EU)2020/692が施行されます。牛肉のモニタリング計画は同規則および国際獣疫事務局(OIE)の定める規定に沿って実施されます。

詳細は農林水産省「英国、欧州連合、スイス、リヒテンシュタイン及びノルウェー向け輸出食肉の取扱要綱(以下「牛肉等取扱要綱」)別添4「フードチェーン情報の管理」を確認してください。

なお、本項目に関して、英国において、EU規制に上乗せで課される独自規制は確認されていません。

関連リンク

関係省庁
英国 健康安全局(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
厚生労働省外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
根拠法等
規則 (EU) 2017/625(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
委任規則 (EU)2020/692 (英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
※関連リンクに示したEU法のリンクは、すべて制定時の条文へのリンクとなっています。最新の条文を確認するには、ページ左側の「Document information」を選択し、「Relationship between documents」の「All consolidated versions」の中から最新時点のものを選択してください。
その他参考情報
農林水産省「英国、欧州連合、スイス、リヒテンシュタイン及びノルウェー向け輸出食肉の取扱要綱」PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(1.4MB)

3. 重金属および汚染物質(最大残留基準値/禁止)

調査時点:2020年12月

英国では、2018年EU離脱法(2020年EU(離脱協定)法にて改正)に基づき、EU法は、原則的に英国国内法体系に、直接組み込まれています(EU規則は、国内法となり、EU指令に基づく国内法の効力も維持)。そのため、以後、EU法としての記述は、そのまま英国国内法規定として読み替えてください。

英国では、英国国内法化された欧州委員会規則(EC)1881/2006で食品カテゴリーごとに含まれる汚染物質の上限値を規定しています。ここでの「汚染物質」とは、意図的に食品に添加されたものではなく、食品の生産(作物管理、畜産、獣医療における作業を含む)、製造、加工、調理、処理、包装、梱包、輸送および保管などのプロセスまたは生育環境に由来して、食品中に存在する物質をいいます(欧州理事会規則 (EEC) No315/93 第1条(1))。
骨付きでない生鮮牛肉が該当する汚染物質の上限値は、次のとおりです。ただし、ここに記載されている以外にも、乳児・幼児用の食品、医療用栄養食品に関して別途上限値が規定されているため注意が必要です。

汚染物質の上限値(骨付きでない生鮮牛肉)
項目 上限値 対象品目
0.10mg/kg 牛肉(内臓は除く)
0.5 mg/kg 牛肉の内臓
カドミウム 0.050mg/kg 牛肉(内臓は除く)
0.5 mg/kg 牛肉の肝臓(レバー)
1.0 mg/kg 牛肉の腎臓
スズ 200 mg/kg 飲料をのぞくすべての保存食品
メラミン 2.5mg/kg 乳児用調製粉乳および乳児用栄養補給調整食品を除くすべての食品
ダイオキシン類の上限値(骨付きでない生鮮牛肉)
項目 上限値 対象品目
ダイオキシン類合計(WHO-PCDD/F-TEQ(ポリ塩化ジベンゾパラジオキシンとポリ塩化ジベンゾフランの毒性等量合計※1) 2.5pg/脂肪1 gあたり 牛肉、牛肉製品
0.3pg/脂肪1 gあたり 牛肉の肝臓およびその派生品
0.1 pg/脂肪1g あたり 乳幼児向け食品
ダイオキシン類、ダイオキシン様PCB類の合計(WHO-PCDD/F-PCB-TEQ(ポリ塩化ジベンゾパラジオキシン、ポリ塩化ジベンゾフラン、ポリ塩化ビフェニルの毒性等量合計※1) 4.0pg/脂肪1gあたり 牛肉、牛肉製品
0.5 pg/脂肪1g あたり 牛肉の肝臓およびその派生品
0.2 pg/脂肪1g あたり 乳幼児向け食品
PCB28,PCB52,PCB101,PCB138,PCB153,PCB180の合計(ICES-6) 40ng/脂肪1gあたり 牛肉、牛肉製品
3.0 pg/脂肪1g あたり 牛肉の肝臓およびその派生品
1.0 ng/脂肪1g あたり 乳幼児向け食品
過塩素酸イオン 0.01mg/kg 乳幼児用向け食品など

関連リンク

根拠法等
規則(EC)No 1881/2006(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
規則(EEC)No 315/93(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
規則(EU)2020/685 (英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
規則(EU) 2019/1021 (英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
規則(EC) 2073/2005 (英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
※関連リンクに示したEU法のリンクは、すべて制定時の条文へのリンクとなっています。最新の条文を確認するには、ページ左側の「Document information」を選択し、「Relationship between documents」の「All consolidated versions」の中から最新時点のものを選択してください。
その他参考情報
ジェトロ EU 輸入品目規制「特定危険化学品に関する規制」PDFファイル(528KB)

4. 食品添加物

調査時点:2020年12月

英国では、2018年EU離脱法(2020年EU(離脱協定)法にて改正)に基づき、EU法は、原則的に英国国内法体系に、直接組み込まれています(EU規則は、国内法となり、EU指令に基づく国内法の効力も維持)。そのため、以後、EU法としての記述は、そのまま英国国内法規定として読み替えてください。

英国では、食品添加物については英国国内法化された欧州議会・理事会規則(EC)1333/2008に基づきポジティブリスト形式で規制が課されており、認可を得た食品添加物のみが使用を認められています。 EU規制におけるポジティブリストでは、食品添加物ごとに「使用可能な食品カテゴリー」および「許容含有量(定められていない食品添加物もある)」が定められているため、食品添加物が「08.1肉調製品を除く生鮮肉」の食品カテゴリーにおいて使用可能かどうかを確認する必要があります。

ポジティブリストについては、欧州委員会のウェブサイト(食品添加物検索データベース)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで検索が可能です。

また、規則(EU) 2019/649により、ビタミン・ミネラルなどの食品への添加に関する規則(EC)1925/2006が改正され、2021年4月1日から、最終消費者向け食品(小売り、レストランなど)のトランス脂肪酸は天然由来の動物性の脂肪酸を除き、脂質100gあたり2gを超えてはならないとされています。また、業務向けでこの数値を超える場合は、トランス脂肪酸の量に関する情報を提供する必要があります。 牛肉などの未加工品に添加することはできませんが、食品に添加できるビタミン剤およびミネラル成分に関しては、規則(EC)1925/2006のANNEX IIに記載されています。

その他、酵素に関しては、規則(EC)1332/2008、香料に関しては規則(EC)1334/2008を確認する必要があります。ただし、生の食品に香料の規則は適用されません。詳細はジェトロレポート「EU における 食品香料・食品酵素に対する規制動向(2017年3月)」でも確認できます。

なお、本項目に関して、英国において、EU規制に上乗せで課される独自規制は確認されていませんが、規則(EC)1925/2006の第9条に基づき、グレートブリテンビタミン・ミネラル等一覧表(the GB VMS Register)が公表されています。

5. 食品包装規制

調査時点:2020年12月

英国では、2018年EU離脱法(2020年EU(離脱協定)法にて改正)に基づき、EU法は、原則的に英国国内法体系に、直接組み込まれています(EU規則は、国内法となり、EU指令に基づく国内法の効力も維持)。そのため、以後、EU法としての記述は、そのまま英国国内法規定として読み替えてください。

英国では、食品用の容器・包装をはじめ、調理器具や食品製造機械、食品輸送用のコンテナなど、食品と接触することが意図されているまたは通常の使用条件において食品と接触することが合理的に予見されるあらゆる素材・製品(Food Contact Material:食品接触素材)について、健康被害を引き起こしてはならない、食品成分に許容できない変化を引き起こしてはならない、食品の味・香り・食感などを劣化させてはならない旨が定められています(英国国内法化された欧州議会・理事会規則(EC)No 1935/2004)。また、英国国内法化された規則(EC)No 2023/2006においては、食品接触素材の製造工程における適正製造規範(Good Manufacturing Practice: GMP)が定められています。

欧州議会・理事会規則(EC)No 1935/2004 ANNEX Iには、食品接触素材の製造に使われる17の素材および製品(アクティブ・インテリジェント素材、接着剤、セラミック、コルク、ゴム、ガラス、イオン交換樹脂、金属・合金、紙・ダンボール紙、プラスチック、印刷用インク、再生セルロース、シリコン、繊維、ニス・コーティング材、ワックス、木材)が列挙されていますが、そのうちアクティブ・インテリジェント素材、セラミック、プラスチック、再生セルロースにのみEUレベル(英国を含む)で特定の規則が定められています。

アクティブ・インテリジェント素材 (鮮度保持などの目的で食品から物質を吸収する素材(吸湿材など)、容器内に物質を放出する素材(防腐剤を放出する鮮度保持材など)、食品の状態を監視する素材(温度変化に反応する素材など))については、食品と誤認される恐れがある場合には、委員会規則(EC)No 450/2009の規定により、3mm以上のフォントサイズで‘DO NOT EAT’と表記する必要があります。なお、これらの素材についても、今後、ポジティブリスト規制が導入されることとされていますが、調査時点では、ポジティブリストは制定されていません。

セラミック素材については、カドミウムと鉛の検出上限値が欧州理事会指令(EEC)No 84/500に規定されています。

プラスチック素材については、ポジティブリスト形式での使用規制がなされており、欧州委員会規則(EU)No 10/2011 ANNEX Iのリストに掲載されている物質を原料として製造されたプラスチックのみが、食品接触素材として使用可能となっています(ただし、複数のプラスチック層からなる食品接触素材で、食品と接触しない層に使われるプラスチック原料については、当該層が機能的なバリア層によって食品接触層から隔離されており、かつ、当該原料が食品に移行しないことが検査によって確認できていれば、ANNEX Iのリストに記載されていない物質も利用することができます)。このリストは科学的評価に基づき更新されるため、随時確認する必要があります。

なお、(EU)10/2011は、2020年9月に(EU)2020/1245により変更が加えられています。ANNEXIのポジティブリストが更新されたほか、プラスチック素材から食品への物質移行に関する制限を定めるANNEXIIも更新されました。また、適合宣言に記載しなければならない内容(ANNEX IV)や適合試験の一般要件(ANNEX V)についても変更されていますので注意が必要です。
(EU)2020/1245は2020年9月23日に発効しましたが、同規則の発効前に規則(EU)No 10/2011に準拠するかたちで、2021年3月23日以前に初めて市場に出されたプラスチック材料および製品は、2022年9月23日まで市場に出荷することができ、またそれらは在庫がなくなるまで市場に残ることが可能です。

また、再生セルロースについてもポジティブリスト形式での使用規制がなされており、欧州委員会指令(EC)No 2007/42 ANNEX IIのリストに掲載されている物質を原料として製造された再生セルロースのみが、食品接触素材として使用可能となっています。

さらに、欧州委員会規則(EC)No 1895/2005により、ビスフェノールFジグリシジルエーテル(BFDGE)、ノボラックグルシジルエーテル(NOGE)は、食品接触素材(吸湿剤などを含む)への使用が禁止されるとともに、ビスフェノールAジグリシジルエーテル(BADGE)およびその派生物は、食品接触素材(吸湿剤などを含む)に使用する場合の上限値が定められています。

6. ラベル表示

調査時点:2020年12月

英国政府のガイダンスでは、英国(北アイルランドを除く)内で販売する商品は、2022年9月30日までにラベル表示を英国の規則に基づいて変更する必要があることが書かれています。ラベルの変更実施の責任機関は英国(北アイルランドを除く)の自治体にあり、別市場のラベル付け要件に準拠する必要がある場合は、ラベルにほかの情報を含めることは可能です。北アイルランドについては、アイルランド/北アイルランド議定書に基づき北アイルランドで販売する商品のラベル表示はEU規則の順守を継続するとされているものの、英国政府は事業者に新たな規則に対応するための時間が必要だと認識しているとされています。英国政府は北アイルランドの農業・環境・地域省と地域議会と連携して、北アイルランド市場でのラベル表示要件の実施手法について検討を行っています。識別マーク、FBO住所、英国(北アイルランド)原産表示に関する実施手法はラベル表示の変更点に沿いながら、適切でリスクに基づいたものになるとしています。
なお、北アイルランドで販売される牛肉と子牛肉は、2021 年 1 月 1 日以降、それらが EU 域外で生まれ、飼育され、またはと畜されて、その完全な個々の国情報がない場合、「原産地:非 EU」を指す場合があります。英国(北アイルランドを除く)で販売される牛肉と子牛肉は、2022 年 9 月 30 日まで「非EU」を記載できます。2022年10月1日以降、完全な個々の国情報がない場合は、「英国以外」を使用する必要があります。

従来のEUの衛生識別マークについては、英国および北アイルランドで製造および販売される動物由来製品、または英国外に輸出される動物由来製品は、2022年9月30日までに、新しい英国の健康および識別マークに置き換える必要があると記載されています。新しい英国衛生識別マークに関するガイダンスは、食品基準庁のウェブサイトを確認してください。 そのうえで、EU規制(英国を含む)として、次のとおり定められています。

牛肉の識別マーク
英国外から輸入される生鮮牛肉に関しては、EU離脱に伴う改正法(2019 No. 822)および牛肉と牛肉製品のラベル表示に関する牛肉の識別システムと登録システムに関する英国国内法化された欧州議会・理事会規則(EC)No 1760/2000第13条 および 第15条に基づき次の項目を記載することが規定されています。
  1. 牛肉と家畜の関連性を保証するコードまたは番号。この番号は、肉の由来となる動物または動物の集団の識別番号である。
  2. 動物または動物の集団のと畜が行われると畜場の施設の認定番号とそのと畜場が所在する国名を「Slaughtered in (国名) (認定番号)」と記載する。
  3. 枝肉のカットのプロセスを行う施設の認定番号とその施設の所在する国名を「Cutting in: (国名)(認定番号)」と記載する。
しかしながら、輸入牛肉に関してこれらの対応が難しい場合は 、「Origin:non-UK(非英国産)」と「Slaughtered in 国名(と畜が行われた国)」の表示義務だけでよいとされています。
加工食品に少なくとも8%の肉が含まれる場合も同様です。
規則(EC)853/2004ANNEX IIの第I編に記載のとおり、製造者は認定施設から出荷する前に、読みやすく、消えないように識別マークを表示する必要があります。また、出荷国名および施設認定番号を楕円マークの中に明示します。表示は製品、包装または梱包に直接印刷するか、印刷するラベルを貼付します。なお、施設番号はEU加盟国と誤認するような略語を用いないようにすることとされています。
また、不正防止の観点から、都道府県などは封印シールおよび容器包装に印刷する検査済証に関して、厚生労働省に検査済証および必要な表示事項の印刷見本をあらかじめ作成し、承認を得る必要があり、様式や詳細は牛肉等取扱要綱別添5で確認できます。 同様に、牛に対する検印についても都道府県などは厚生労働省に届け出をして、承認を得る必要があります。
その他、消費者向け事前包装された食品のラベル表示は、欧州議会・理事会規則(EU)No 1169/2011で規定されています。同規制は EU 域内(英国を含む)で流通する食品全般(ケータリング向け食品含む)に適用され、輸入食品にも適用されます。EU 市場(英国を含む)で流通し消費者に販売される時点から、輸入者もしくは販売者に表示の義務が課されます。アレルギー物質や栄養素の表示など、日本よりも義務表示の対象が広い項目もあるため、注意が必要です。

生鮮牛肉を輸出する場合、同規則第9条に基づき次の項目を表示する義務があります。 なお、消費者を惑わせる表示や医学的効能を宣伝する表示が禁止されているほか、オンライン販売などの手法により遠隔地から販売する事業者にも同様の規定が適用されます。

  1. 食品名
  2. 原材料リスト(食品添加物を添加した場合)
  3. アレルゲン物質(該当物質については、同規則のANNEXIIを参照。)
  4. 正味量
  5. 賞味期限/消費期限
  6. 特別な貯蔵条件/使用条件(ある場合)
  7. (当該商品について責任を負う)英国内の事業者あるいは輸入業者の名称と住所
  8. 使用方法(指示がないと使用が困難と思われる場合)

その他、冷凍牛肉の場合は、冷凍日を『Frozen on 日/月/年』(複数回冷凍されている場合には最初の冷凍日)の表示義務が追加されます(同規則ANEX III.6)。

また、密閉した包装容器内の空気を除去し、窒素などその他のガスを充てんしたガス充填包装がなされた食品については、「packaged in a protective atmosphere」と表示する義務が追加されます(同規則ANNEX III.1)。

肉の切り身、骨付き肉、スライス、塊、または枝肉の外観を有する肉製品および肉調製品で、添加水が最終製品の重量の5%を超える場合は、食品の名称に添加水の存在の表示を含める必要があります(同規則ANNEX VI Part A)。

その他、一片の肉から成るような印象を与えるものの、実は複数片からなる食肉製品や調製品、異なる動物に由来するタンパク質を添加した食肉製品や調製品には別途記載の規定が定められています。

食品のラベルに使用される言語は、英語となり、文字の大きさについては、次のとおり指定されています(欧州議会・理事会規則(EU)No 1169/2011 Article 15)。
また、ラベル表示に使用する文字の大きさについても、同規則において次のとおり指定されています。

  • 包装面の最大面積が80cm2以上の場合、「x」の文字の高さ(図中の6)は1.2mm以上
  • 包装面の最大面積が80cm2未満の場合、「x」の文字の高さは0.9mm以上

2021年1月1日付で、日英経済連携協定(日英・EPA)が発効しました。これに伴い、日本の地理的表示(GI)として、「但馬牛/但馬ビーフ」「神戸ビーフ/神戸肉/神戸牛/KOBE BEEF」「特産松阪牛/TOKUSAN MATSUSAKA USHI」「米沢牛/YONEZAWAGYU」「前沢牛/MAESAWA BEEF」「宮崎牛/Miyazaki Wagyu/Miyazaki Beef」「近江牛/OMI BEEF」「鹿児島黒牛/KAGOSHIMA WAGYU」が英国でも保護されます。なお、発効時点で、英国側のGIとして保護される英国産牛肉の地理的表示はありません。

関連リンク

関係省庁
欧州委員会 貿易総局(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
欧州委員会 保健衛生・食の安全総局(英語) 外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
欧州食品安全機関(EFSA)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
英国食品基準庁(FSA)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
根拠法等
規則(EU)No 1169/2011(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
規則(EC)No 1760/2000 (英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
規則(EC)No 853/2004(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
※関連リンクに示したEU法のリンクは、すべて制定時の条文へのリンクとなっています。最新の条文を確認するには、ページ左側の「Document information」を選択し、「Relationship between documents」の「All consolidated versions」の中から最新時点のものを選択してください。
EU離脱に伴う改正法(2019 No. 822)(The Market Measures (Marketing Standards) (Amendment) (EU Exit) Regulations 2019)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
英国国内法化された(EC) No 1760/2000外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
その他参考情報
農林水産省 日EU・EPAにおける地理的表示(GI)の取扱いについてPDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(3.16MB)
ジェトロ「EUにおける食品ラベル表示に関する規制」(2014年3月)
英国政府2021年1月1日からの飲食物のラベル表示の変更について(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
英国政府「食品ラベルと包装」(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
ジェトロ「英国のEU離脱対応マニュアル(食品関係)」
ジェトロ「EU向け食品ラベルの翻訳例」(2020年12月)
欧州委員会「Food Labelling Information System (FLIS)」(食品ラベル規則の検索ツール)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
農林水産省「地理的表示について」外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

7. その他

調査時点:2020年12月

なし

英国での輸入手続き

1. 輸入許可、輸入ライセンス、商品の事前登録等(登録に必要な書類)

調査時点:2020年12月

英国では、2018年EU離脱法(2020年EU(離脱協定)法にて改正)に基づき、EU法は、原則的に英国国内法体系に、直接組み込まれています(EU規則は、国内法となり、EU指令に基づく国内法の効力も維持)。そのため、以後、EU法としての記述は、そのまま英国国内法規定として読み替えてください。

英国では、牛肉の輸入にあたって種類、国などに応じた複雑な輸入ライセンスおよび関税割当の制度がありますが、日本からは、日英経済連携協定に基づくことにより、輸入ライセンス不要、関税割当制限なし、関税ゼロで輸出することができます。

なお、EU規則 (EU) 2017/625 第47条および実施規則2019/2007に記載のとおり、生鮮・冷凍にかかわらず、牛肉はすべて国境検疫検査(公的管理)の対象とされています。個人消費目的の手荷物、サンプル品などを除き、動物検疫の検査が国境管理所(BCP, Border Control Post)で実施されます。
このため、英国に輸出される生鮮牛肉は、必ず、動物検疫検査の実施が可能なBCPが設置されている港または空港を仕向地としなければなりません。指定されたBCPと対象アイテムのリストは英国政府のウェブサイトで確認することができます。

委任規則2019/1602に記載されているとおり、第三国由来の動物性食品をEUに輸出するには、BCPに貨物が到着する24時間前までに事前通知を行う必要があります。この事前通知は、EUのウェブシステム「TRACES」から、英国独自の電子システムであるIPAFFSに変更されました。また、英国向けに輸出を行う場合、EU 向け輸出製造者として TRACES に登録している情報をIPAFFS に改めて登録する必要があります。または この事前通知には、輸出者、荷受人、貨物の責任者名、輸入者、原産地、貨物の出国地、衛生証明書の番号および発行日など、共通衛生入域文書(CHED)で要求される情報を添える必要があります。(2019年12月13日までは「共通動物検疫入国証」(CVED)と非動物性製品の「共通入域文書」(CED)と分けられていましたが、CHEDに統一されました。)

2. 輸入通関手続き(通関に必要な書類)

調査時点:2020年12月

英国では、2018年EU離脱法(2020年EU(離脱協定)法にて改正)に基づき、現行のEU法は、原則的に英国国内法体系に、直接組み込まれています(EU規則は、国内法となり、EU指令に基づく国内法の効力も維持)。そのため、以後、EU法としての記述は、そのまま英国国内法規定として読み替えてください。

日本から生鮮牛肉を英国に輸入する際には、次の書類が必要になります。

通常の通関書類(インボイスおよびパッキングリスト)に加えて、「輸入規制」の「3. 動植物検疫の有無」に記載のとおり「輸出検疫証明書(Export Quarantine Certificate)」および識別マークの貼付が必要です。

  1. 通関申告書(単一管理文書 (SAD : Single Administrative Document))
    EU域外の第三国とのすべての輸出入手続きに必要な共通申請書。様式は委員会実施規則(EU) 2016/341 Appendix B1に記載されています。
  2. インボイス(商業送り状)
  3. パッキングリスト(包装明細書: P/L)
  4. 価格申告書(Customs Value Declaration)
    CIF価格が2万ユーロを超える場合、SADとあわせて価格申告書の提出を求められます。様式は規則(EU)2016/341 ANNEX 8に記載されています。
  5. 船荷証券(Bill of Lading: B/L)/航空運送状(Air Waybill: AWB)
  6. 動物衛生証明書や公衆衛生証明書および識別マーク・その他必要に応じた公的証明書や事業者による宣言書。共通衛生入域文書(Common Health Entry Documents: CHED-P)システム申請のため入力事項
  7. 放射性物質検査証明書または産地証明書(該当する場合)

さらに、「1.輸入許可、輸入ライセンス、商品の事前登録など(登録に必要な書類)」のとおり、第三国由来の動物性食品を英国に輸出するには、国境検疫所における公的管理の対象となるため、委任規則2019/1602に記載されているとおり、貨物が到着する24時間前までに「共通衛生入域文書(CHED)」に必要な情報を事前通知する必要があります。国境管理所における動物検疫に合格した際に「共通衛生入域書」が発行されます。

空白や不完全な記載がある場合、関係当局は署名をしないとされています。また、完全なCHEDが提示されるまで、通関手続き(関税の支払いなど)の通過は認められません。なお、様式については、委員会規則(EC)No実施規則(EU)2019/628で確認できます。

輸入時の検査については、「3.輸入時の検査・検疫」を確認してください。

関連リンク

関係省庁
英国国境管理所(BCP)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
根拠法等
委任規則 (EU) 2019/1602 (英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
実施規則(EU) 2016/341 (英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
実施規則(EU) 2019/628 (英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
※関連リンクに示したEU法のリンクは、すべて制定時の条文へのリンクとなっています。最新の条文を確認するには、ページ左側の「Document information」を選択し、「Relationship between documents」の「All consolidated versions」の中から最新時点のものを選択してください。

3. 輸入時の検査・検疫

調査時点:2020年12月

英国では、2018年EU離脱法(2020年EU(離脱協定)法にて改正)に基づき、EU法は、原則的に英国国内法体系に、直接組み込まれています(EU規則は、国内法となり、EU指令に基づく国内法の効力も維持)。そのため、以後、EU法としての記述は、そのまま英国国内法規定として読み替えてください。

公的管理・国境管理所におけるチェック
「ヒトの消費を目的とする特定の動物および製品の貨物の EU (英国を含む)への入域に関する要件に関 し、欧州議会・理事会規則(EU) 2017/625 を補完する欧州委員会委任規則(EU) 2019/625」により、第三国から EU (英国を含む)に輸入されるヒトの消費を目的とする動物および製品に課される要件を規定し、動物由来食品に関する現行の衛生要件(規則(EC)853/2004)との整合が図られています。
「1.輸入許可、輸入ライセンス、商品の事前登録等(登録に必要な書類)」で記載のとおり、生鮮牛肉は輸入時に公的管理の対象となります。EU規則(EU)2017/625の第47条および実施規則2019/2007の規定にのっとり、動物検疫の検査が国境管理所(BCP Border Control Post)で実施されます(個人消費目的の手荷物、サンプル品などを除く)。
これらの CNコードに該当する動物や動物由来製品などは、国境管理所において書類検査が実施され、リスクに応じて同一性検査と現物検査が実施されます。
このため、英国に輸出される生鮮牛肉は、必ず、国境管理所(BCP)が設置されている港または空港を仕向地としなければなりません。指定されたBCPと対象アイテムのリストは英国政府のウェブサイトで確認することができます。
まず、貨物が到着する24時間前までに「共通衛生入域文書(CHED)」に必要な情報を国境管理所に事前通知し、国境管理所での動物検疫に合格した際に「共通衛生入域書」が発行されます。
動物検疫の手続きなどについては、EU規則(EU)2017/625および関連規則に規定されています。
動物検疫は、(1)文書検査(衛生証明書などの必要書類の確認、輸入条件への適合状況の確認など)、(2)同一性検査(貨物が提出書類と対応しているかの確認)、(3)現物検査(官能検査、簡単な化学検査、ラボラトリー検査)の3段階により行われます。(1)の文書検査において、衛生証明書は必ず原本でなければならず、コピーやファックスは認められません。また、(3)の現物検査については、過去の違反事例や健康被害リスクなどを踏まえ、検査官が必要と判断した場合に実施されます(牛肉など生鮮肉の現物検査の実施頻度は約3割となっています)。動物検疫の結果、輸入条件に適合することが確認されると、検査官から共通衛生入域文書(CHEDが発行され、貨物を国境検疫所から移動させることができます。
これら動物検疫上の検査に加えて、食品添加物規制や残留農薬基準など、食品衛生に関するほかのEU規制についても、適合状況をあわせて検査される場合があります(規則(EU)No 2017/625 第45条)。
いずれの検査についても、要した費用は請求されます。
また、公的管理の強化期間中に同じ業者または国からの貨物が同じ違反を3回繰り返した場合は、英国政府は発送国の当局に対して、必要な調査と是正が要請されます。

関連リンク

関係省庁
欧州委員会 指定国境検査所 (英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
英国国境管理所(BCP)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
根拠法等
実施規則 (EU) 2019/2007(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
規則 (EU) 2017/625(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
実施規則(EU) 2019/625 (英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
実施規則 (EU) 2019/628 (英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
実施規則 (EU) 2019/1715 (英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
※関連リンクに示したEU法のリンクは、すべて制定時の条文へのリンクとなっています。最新の条文を確認するには、ページ左側の「Document information」を選択し、「Relationship between documents」の「All consolidated versions」の中から最新時点のものを選択してください。
その他参考情報
EU域外から英国への動物性製品の輸入にかかる動物検疫に関するインフォメーション・ノート(英国動植物衛生庁)(英語)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(144KB)
欧州委員会 TRACES(英語) 外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

4. 販売許可手続き

調査時点:2020年12月

食品事業者は英国法または英国国内法に組み込まれたEUの食品衛生関連法令に従い動物性由来の原材料を含む食品を取り扱う場合、第一次産業、家庭用消費を除き、管轄当局により各施設の登録、通知、または承認を受けることが義務付けられている場合があります。(「一般食品に関する衛生規則」規則(EC) No 852/2004第6条ならびに「動物性食品に関する衛生規則」規則(EC) No 853/2004第4条)

関連リンク

関係省庁
英国食品基準庁(FSA)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
根拠法等
規則(EC) No 852/2004 (英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
規則(EC) No 853/2004 (英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
※関連リンクに示したEU法のリンクは、すべて制定時の条文へのリンクとなっています。最新の条文を確認するには、ページ左側の「Document information」を選択し、「Relationship between documents」の「All consolidated versions」の中から最新時点のものを選択してください。

5. その他

調査時点:2020年12月

なし

英国内の輸入関税等

1. 関税

調査時点:2020年12月

英国は、EU離脱移行期間終了後、EU共通の関税ではなく、英国独自の関税であるThe UKGlobal Tariff (以下「UKGT」)が適用されています。これは、英国政府のウェブサイトに掲載されていますので、該当する品目の関税率を特定する必要があります。

なお、日本から英国への輸出品は、EU離脱移行期間終了後、日EU・EPAが適用されない一方、日英包括的経済連携協定(以下「日英・EPA」)が適用されています。ただし、日英・EPAが適用されない場合(同EPAのルール上の原産性を満たさないなど)、前述のUKGTによる税率が適用されます。

なお、日英・EPA適用後の関税率は、表のとおりです。

また、日英・EPAの適用を受けるには、当該輸出品の原産地が日本である旨を証明する原産地証明が必要となります。日英・EPAでは、自己申告による原産地証明制度が採用されており、輸出者、輸入者のいずれか(または通関業者も可能と推測)が、自ら原産地を証明することになります。原産地証明に関しては、税関のウェブサイトで確認できますが、現時点では、手続きの詳細は公表されていません。また、商品に非日本産原料が含まれており、原産地の判断が困難な場合は、事前教示の制度により税関当局に照会することができます。

日EU・EPAにおける生鮮牛肉が該当するCNコードと関税率
CNコード/品目 関税率:通常 関税率:日EU・EPA適用
0201300031
生鮮または冷蔵された高品質の骨なし牛肉
12.80%
+303.40 ユーロ/100kg
非課税
(0%)
0201300090
前述以外の生鮮または冷蔵された骨なし牛肉
(スイギュウの肉を除く)
12.80%
+303.40 ユーロ/100kg
非課税
(0%)
日英・EPAにおける生鮮牛肉が該当するUKGTコードと関税率
日英・EPAにおける生鮮牛肉が該当するUKGTコードと関税率UKGTコード/品目 関税率:通常 関税率:日英・EPA適用
0201300031
生鮮または冷蔵された骨なし牛肉
12.00%
+253 ポンド/100kg
非課税
(0%)

2. その他の税

調査時点:2020年12月

英国への輸入には、輸入関税に加え、付加価値税(VAT)や物品税が品目によって課されますが、生鮮牛肉に該当するHSコード(020130)の販売にVATは課されません。

関連リンク

3. その他

調査時点:2020年12月

なし

その他

調査時点:2020年12月

有機食品に関する規制
2021年1月1日以降、英国で有機食品を取引する場合、英国の規則(イングランド、ウェールズ、スコットランド)を順守する必要があり、EUの規則と類似のものとなっています。 英国に有機食品を輸入する場合、英国の有機認証団体から認可を受け、その詳細を商品のラベルに記載することが必要です。
なお、英国とEUの間で、2023年12月31日まで、有機認証の相互同等性を認めているため、EUで有機認証されている食品は、英国でも有機食品として表示できます。
日本の特定の有機食品は、英国との間で同等性が認められており、そのような商品は、英国に有機食品として輸出できますが、すべての食品に対して同等性が認められているわけではありません。詳細は、環境・食糧・農村地域省(DEFRA)にお問い合わせください。
英国に有機食品を輸入する際、EUの TRACESシステムは利用できなくなります。そのため、2021年1月1日以降、英国の暫定的な有機輸入システムを利用する必要があります。さらに、英国(イングランド、ウェールズ、スコットランド)へ有機食品を輸入するには、検査証明書を取得しなければなりません。 EU域内(英国を含む)で有機食品を第三国より輸入、販売するための要件およびそのラベル表示に関する規制は、欧州理事会規則(EC)No 834/2007および規則(EC)1235/2008で規定されていますが、新公的管理の規則(EU)No 2017/625に照らし合わせ、新規則 (EU) 2018/848が2021年1月1日から適用されます。