日本からの輸出に関する制度

水産物

EUの食品関連の規制

1. 食品規格

調査時点:2019年12月

  1. EU域外から輸入される食品については、欧州議会・理事会規則(EC)No 178/2002に基づきEU規制が求める衛生基準などとの同等性(輸出国と特定の合意がある場合はその合意事項)を満たす必要があります(同規則Article 11)。
  2. EUの食品輸入事業者は、輸入した食品がEUの食品衛生要件を満たしていないと判断した場合、即時に製品を市場から回収する手続きをとり、加盟国の所管当局に通知する義務があります(欧州議会・理事会規則(EC)No 178/2002 Article 19)。また、同規則では、食品がヒトの健康や環境に甚大なリスクをもたらす可能性があると判断された場合、EU が当該食品の上市停止などの緊急措置をとることが認められています(同規則Article 53)。例えば、東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う日本産食品に対する措置は、同規定に基づくものです。
  3. 欧州議会・理事会規則(EC)No 853/2004は、食品事業者に対し、
    • 生食用
    • 殺虫には不十分なマリネ、塩漬けおよびその他の処理しか施されていない
    魚類または頭足類由来の水産物については、加工施設などにおいて特定の温度で一定の期間冷凍処置を施し、寄生虫の殺虫処理を徹底することを義務づけています。
    冷凍処置に際して、食品事業者は、当該水産物のすべての部位について少なくともマイナス20度の温度で24時間以上、またはマイナス35度で15時間以上冷却する必要があります。

    なお、次に該当する水産物に関しては、前述の冷凍処理を実施する必要はありません。

    1. (a) 熱処理を行った、または消費前に熱処理を行うことが意図されている水産物で、これにより寄生虫が殺虫されるもの。吸虫類以外の寄生虫の場合、当該水産物は中心温度60度以上で1分以上加熱されなければならない
    2. 寄生虫を殺虫するのに十分な期間冷凍保存された水産物
      1. 原産漁場が寄生虫の存在に関して健康上の危険をもたらさないことを示す、有効な疫学データがあること
      2. 所轄官庁がそのことを承認していること
    3. 次の条件を満たす、野生で捕獲された水産物
    4. 胚から養殖されたうえで、健康上の危険をもたらす寄生虫を含まない飼料のみを与えられた養殖魚に由来する水産物で、次のいずれかの要件を満たすもの
      1. 寄生虫のいない環境に隔離されて養殖されている
      2. 食品事業者が、当該水産物が寄生虫による健康上のリスクがないことを、所轄官庁が承認した手続きで検証している

これらの水産物を市場に出す際は、最終消費者に供給される場合を除き、冷凍処理を施した業者が作成した冷凍処理の種類を明記した書類が添付されていなければなりません。
また食品事業者は、前述の(c)(d)に該当し、冷凍処理が施されていない、または消費前にその他の殺虫処理を施す予定がない水産物を市場に出す前には、該当水産物が各要件を満たしていることを確認しなければなりません。

また、食品事業者は水産物を市場に出す前に目視検査を実施しなければならず、検査の結果明らかに寄生虫に汚染されている水産物をヒトの食用として市場に出すことはできません。

関連リンク

関係省庁
欧州委員会 保健衛生・食の安全総局(英語) 外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
欧州食品安全機関(EFSA)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
根拠法等
規則(EC)No 178/2002(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
規則(EC)No 853/2004(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
※関連リンクに示したEU法のリンクは、全て制定時の条文へのリンクとなっています。最新の条文を確認するには、ページ左側の「Document information」を選択し、「Relationship between documents」の「All consolidated versions」の中から最新時点のものを選択してください。
その他参考情報
ジェトロ「IUU漁業規則と水産食品の対EU輸出(2014年3月)」
厚生労働省「対EU輸出水産食品の取扱要領」外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

2. 残留農薬および動物用医薬品

調査時点:2019年12月

欧州委員会規則 (EU) 2017/625に基づき、EU域内に養殖魚介類を輸出することが可能な認定を受けた加工施設などの事業者は、厚生労働省が定めたモニタリング計画および実施要領に従い、残留動物用医薬品などのモニタリング検査の実施が必要です。
サンプリングは毎年、生産量100トンにつき少なくとも1サンプル以上実施されます。検査物質により養殖場の段階で行われる場合と、出荷段階、加工施設あるいは卸売市場の段階で行われる場合とがあります。 検査対象となる残留動物用医薬品などのモニタリング検査の詳細については、厚生労働省の「対EU輸出水産食品の取扱要領」の「10.養殖魚介類を使用した水産食品等の残留動物医薬品等の取扱い」でも確認できます。

なお、本項目に関して、主要加盟国(ドイツ、フランス、イタリア、オランダ)ならびに英国において、EU規制に上乗せで課される独自規制は確認されていませんが、国によってEU規制の運用が異なる場合があることに留意が必要です。

関連リンク

関係省庁
水産庁外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
厚生労働省外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
根拠法等
規則(EU)2017/625(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
※関連リンクに示したEU法のリンクは、全て制定時の条文へのリンクとなっています。最新の条文を確認するには、ページ左側の「Document information」を選択し、「Relationship between documents」の「All consolidated versions」の中から最新時点のものを選択してください。
その他参考情報
厚生労働省「対EU輸出水産食品の取扱要領」外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
水産庁「その他の対EUHACCP関連情報」外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
水産庁「水産庁による対EU輸出水産食品取扱施設に係る認定について」外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
水産庁「水産庁による対EU水産食品の取扱要領」 PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(108KB)

3. 重金属および汚染物質

調査時点:2019年12月

EUでは、欧州委員会規則(EC)1881/2006で食品カテゴリーごとに含まれる汚染物質の上限値を規定しています。ここでの「汚染物質」とは、意図的に食品に添加されたものではなく、食品の生産(作物管理、畜産、獣医療における作業を含む)、製造、加工、調理、処理、包装、梱包、輸送および保管などのプロセスまたは生育環境に由来して、食品中に存在する物質をいいます(欧州理事会規則 (EEC) No315/93 Article 1(1))。
水産物の場合、次のとおり、鉛、カドミウム、水銀、ダイオキシン類、PCB類、メラミンの上限値が規定されています。

汚染物質の上限値(ブリ)
項目 上限値 対象品目
0.30 mg/kg 魚肉(*1)
0.05 mg/kg 飲み物を除く乳幼児向け食品と穀物ベースの加工品
カドミウム 0.050 mg/kg 魚肉(*2)
カドミウム 0.04 mg/kg
水銀 0.50 mg/kg 魚肉(*3)
メラミン 2.5mg/kg 乳児用調製粉乳および乳児用栄養補給調製食品を除くすべての食品
ダイオキシン類の上限値(ブリ)
項目 上限値 対象品目
ダイオキシン類合計〔OMS-PCDD/F-TEQ(ポリ塩化ジベンゾパラジオキシンとポリ塩化ジベンゾフランの毒性等量合計※4)〕 3.5pg/g湿重量 魚肉、水産物とその派生品(*5)
ダイオキシン類、ダイオキシン様PCB類の合計〔OMS-PCDD/F-PCB-TEQ(ポリ塩化ジベンゾパラジオキシン、ポリ塩化ジベンゾフラン、ポリ塩化ビフェニルの毒性等量合計※4)〕 6.5pg/g湿重量 魚肉、水産物とその派生品(*5)
PCB28,PCB52,PCB101,PCB138,PCB153,PCB180の合計(ICES-6) 75ng/g湿重量 魚肉、水産物とその派生品(*5)

さらに、規則(EC)852/2004に記載されている食品衛生基準の順守のほか、鮮度基準を確保するための官能試験、ヒスタミンの限界値、総揮発性窒素、寄生虫、ヒトの健康に有害な毒素に関する保健基準が規則(EC)853/2004により規定されています。

水産物中のヒスタミン濃度の上限値は規則(EC)2073/2005において定められており、濃度基準の測定に際しては、1ロットあたり任意に採取した9サンプルについて検査し、次の基準により判定します。

  • すべてのサンプルの平均値が100mg/kgを超えないこと
  • 2サンプルは100mg/kg以上200mg/kg未満でも可
  • すべてのサンプルが200mg/kgを超えない

ヒスチジン含有量の多い魚種由来の食品(特にサバ科、ニシン科、カタクチイワシ科、シイラ科、オキスズキ科、サンマ科など)については留意が必要です。

ブリは該当しませんが、欧州委員会規則(EC)2074/2005では全揮発性塩基性窒素(TVB-N)の上限値が定められています。表の魚種で未加工水産物の場合、TVB-Nが上限値を超えている場合は市場に出すことはできません。

TVB-N(全揮発性塩基性窒素)の上限値
上限値 対象魚種
25mg/100g メヌケ類、ユメカサゴ、メバル
30mg/100g カレイ類(オヒョウを除く)
35mg/100g 大西洋サケ、メルルーサ類、タラ類
60mg/100g 食用に供する魚油原材料

事業者は生寄生虫(viable parasite)の発見を目的とする目視検査を実施し、明らかに寄生虫に汚染されている水産物を、ヒトの食用の市場に出してはならないとしています。

なお、ドイツでは、アフラトキシンおよびオクラトキシンAについて、EU規制に加えて独自規制が課されているため、注意が必要です。スペインにおいても、アフラトキシンについて、EU規制に加えて独自規制が課されているため、注意が必要です。
フランスでは、海藻を対象とする独自の汚染物質規制が定められていますが、その他水産物(海藻以外)に適用され得る独自の汚染物質規制はみられません。
なお、EU実施規則案において、第三国から輸入されるアフラトキシン、残留農薬、ダイオキシンおよびマイコトキシンなど汚染物質に関する国境検査での強化が提案されていますが(例:中国産の茶やインド産青果など)、現在のところ日本産製品はリストアップされていませんが、規則が変更することもあるため、注意が必要です。(SANTE/10898/2019)

関連リンク

根拠法等
規則(EC)No 1881/2006(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
規則(EC)No 2073/2005(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
規則(EC)No 2074/2005(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
規則(EEC)No315/93(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
規則 (EC) No852/2004(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
規則 (EC) No853/2004(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
※関連リンクに示したEU法のリンクは、全て制定時の条文へのリンクとなっています。最新の条文を確認するには、ページ左側の「Document information」を選択し、「Relationship between documents」の「All consolidated versions」の中から最新時点のものを選択してください。
食品中の汚染物質に関する規則(ドイツ語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
食品中のアフラトキシン最大許容量を定める勅令475/1988(スペイン語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
その他参考情報
厚生労働省「対EU輸出水産食品の取扱要領」外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
水産庁「水産庁による対EU水産食品の取扱要領」 PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(108KB)

4. 食品添加物

調査時点:2019年12月

EUでは、食品添加物については欧州議会・理事会規則(EC)No 1333/2008に基づきポジティブリスト形式での規制が課されており、認可を得た食品添加物のみが使用を認められています。
EU規制におけるポジティブリストでは、食品添加物ごとに「使用可能な食品カテゴリー」および「許容含有量(定められていない食品添加物もある)」が定められているため、食品添加物が「09.1.1未加工の水産品」の食品カテゴリーにおいて使用可能かどうかについても確認の必要があります。

ポジティブリストについては、欧州委員会のウェブサイトで検索が可能です。

なお、本項目に関して、主要加盟国(英国、ドイツ、フランス、イタリア、オランダ)において、EU規制に上乗せで課される独自規制は確認されていませんが、加盟国によってEU規制の運用が異なる場合があることに留意が必要です。

関連リンク

関係省庁
欧州食品安全機関(EFSA)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
根拠法等
規則(EC)No 1333/2008(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
※関連リンクに示したEU法のリンクは、全て制定時の条文へのリンクとなっています。最新の条文を確認するには、ページ左側の「Document information」を選択し、「Relationship between documents」の「All consolidated versions」の中から最新時点のものを選択してください。
その他参考情報
食品添加物検索データベース(英語) (化学物質名や食品カテゴリーでの検索が可能)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
ジェトロ「EUにおける食品添加物に関する規制(2014年3月) 」
ジェトロ「食品添加物規制調査 EU(2016年2月)」
ジェトロ「EUにおける食品香料食品酵素に対する規制動向(2017年3月)」

5. 食品包装(食品容器の品質または基準)

調査時点:2019年12月

EUでは、食品用の容器・包装をはじめ、調理器具や食品製造機械、食品輸送用のコンテナなど、食品と接触することが意図されている、または通常の使用条件において食品と接触することが合理的に予見されるあらゆる素材・製品(Food Contact Material:食品接触素材)について、健康被害を引き起こしてはならない、食品成分に許容できない変化を引き起こしてはならない、食品の味・香り・食感などを劣化させてはならない旨が定められています(欧州議会・理事会規則(EC)No 1935/2004)。また、欧州委員会規則(EC)No 2023/2006においては、食品接触素材の製造工程における適正製造規範(Good Manufacturing Practice:GMP)が定められています。
特にプラスチック素材については、ポジティブリスト形式での使用規制がなされており、欧州委員会規則(EU)No 10/2011 ANNEX Iのリストに掲載されている物質を原料として製造されたプラスチックのみが、食品接触素材として使用可能となっています(ただし、複数のプラスチック層からなる食品接触素材で、食品と接触しない層に使われるプラスチック原料については、当該層が機能的なバリア層によって食品接触層から隔離されており、かつ、当該原料が食品に移行しないことが検査によって確認できていれば、ANNEX Iのリストに記載されていない物質も利用することができます)。このリストは科学的評価に基づき更新されるため、随時確認する必要があります。

鮮度保持などの目的で食品から物質を吸収する素材(吸湿材など)、容器内に物質を放出する素材(防腐剤を放出する鮮度保持材など)、食品の状態を監視する素材(温度変化に反応する素材など)については、食品と誤認されるおそれがある場合には、委員会規則(EC)No 450/2009の規定により、3mm以上のフォントサイズで‘DO NOT EAT’と表記する必要があります。なお、これらの素材についても、今後、ポジティブリスト規制が導入されるとされていますが、調査時点では、ポジティブリストは制定されていません。

また、欧州委員会規則(EC)No 1895/2005により、ビスフェノールFジグリシジルエーテル(BFDGE)、ノボラックグルシジルエーテル(NOGE)は、食品接触素材(吸湿剤などを含む)への使用が禁止されるとともに、ビスフェノールAジグリシジルエーテル(BADGE)およびその派生物は、食品接触素材(吸湿剤などを含む)に使用する場合の上限値が定められています。

なお、EUレベルでの法規制に加えて、EU加盟国は独自規制を導入することが可能となっています。 フランスでは、ゴム、ステンレススチール、アルミニウム、スズ、亜鉛、紙、印字インクなどについて独自規定が設けられているため、それぞれ該当規定を確認する必要があります。また、法令No 2012-1442に基づき、食品に接触するすべての包装容器などについてビスフェノールAの使用が禁止されています。
オランダでは、紙、コーティング剤、ゴム、金属、木材・コルク、布、着色料・顔料、エポキシ樹脂、ガラス、エナメルなどについて独自規制が定められているため、それぞれ該当規定を確認する必要があります。また、プラスチックについても、EUのポジティブリストに加え、独自の規定が設けられています。
イタリアでは、再生セルロース、ゴム、紙、段ボール、ガラス、アルミニウムなどについて独自規制が定められているため、それぞれ該当規定を確認する必要があります。
ドイツでは、接着剤、紙、ゴム、シリコン、ワックスなどについて、法的拘束力を有さない自主規制(勧告)が定められています。
英国に関しては、食品接触素材に関する独自規制はみられません。

6. ラベル表示

調査時点:2019年12月

EU域内に輸出される水産物には、当該水産物の加工などを行った認定施設の施設番号と、当該施設の所在国名(「JP」などISO基準の2文字略号も可能)を記した「識別マーク」(identification mark)が必要です(規則(EC)No 853/2004 Article 5およびANNEX II Section I)。識別マークは、原則、個々の商品パッケージに貼付または印字する必要があります。ただし、輸送用の容器に入れられており、さらなる小分け、加工などがされるものについては、当該輸送用容器の外面に識別マークを貼付することも認められます。

食品のラベル表示は、欧州議会・理事会規則(EU)No 1169/2011で規定されています。同規制は EU 域内で流通する食品全般(ケータリング向け食品含む)に適用され、輸入食品にも適用されます。EU 市場で流通し消費者に販売される時点から、輸入者もしくは販売者に表示の義務が課されます。アレルギー物質や栄養素の表示など、日本よりも義務表示の対象が広い項目もあるため、注意が必要です。

水産物を輸出する場合、同規則Article 9に基づき次の項目を表示する義務があります。
なお、消費者を惑わせる表示や医学的効能を宣伝する表示が禁止されているほか、オンライン販売などの手法により遠隔地から販売する事業者にも同様の規定が適用されます。

  1. 食品名
  2. 原材料リスト(食品添加物を添加した場合)
  3. アレルゲン(該当物質は次のとおり。詳細については、同規則のANNEX IIを参照。)
    • グルテンを含む穀物(小麦、大麦、オーツ麦など)および同製品(一部例外あり)
    • 甲殻類および同製品
    • 卵および同製品
    • 魚および同製品(一部例外あり)
    • ピーナッツおよび同製品
    • 大豆および同製品(一部例外あり)
    • 乳(ラクトースを含む)および同製品(一部例外あり)
    • ナッツ類およびその製品
    • セロリおよび同製品
    • 辛子および同製品
    • ゴマおよびその製品
    • 濃度が 1キログラムまたは1リットル当たり10mg 超の二酸化硫黄または亜硫酸塩
    • ルピナス(マメ科植物)および同製品
    • 軟体動物および同製品
  4. 正味量
  5. 賞味期限/消費期限
  6. 特別な貯蔵条件/使用条件(ある場合)
  7. (当該商品について責任を負う)EU域内の事業者あるいは輸入業者の名称と住所
  8. 使用方法(指示がないと使用が困難と思われる場合)

その他、冷凍未加工水産物の場合は、冷凍日を『Frozen on 日/月/年』(複数回冷凍されている場合には最初の冷凍日)の表示義務が追加されます(同規則ANEX III.6)。

また、密閉した包装容器内の空気を除去し、窒素などその他のガスを充填したガス充てん包装がなされた食品については、「packaged in a protective atmosphere」と表示する義務が追加されます(同規則ANEX III.1)。

切り身、骨付き、スライス、塊、フィレ、または魚全身の外観を有する水産加工品および水産調製品で、添加水が最終製品の重量の5%を超える場合は、食品の名称に添加水の存在の表示を含める必要があります(同規則ANNEX VI Part A)。

これらに加え、水産物のマーケティング標準について定める欧州議会・理事会規則(EU)No 1379/2013 Article 35に基づき、次のHSコードに該当する水産物をEU域内で実需者または消費者に販売する際は、表示義務項目が追加されます(包装されていない水産物を小売販売する場合は、ポスターなどの手法により提供もできます)。

該当HSコード
03 魚ならびに甲殻類、軟体動物およびその他の水棲無脊椎動物
(ただし、0308に該当する水棲無脊椎動物(ナマコ、ウニ、クラゲなど)は対象外)
1212.2- 海藻その他の藻類
追加義務表示項目
  1. 当該水産物の商業上の名称および学名
  2. 生産方法(漁獲/淡水漁獲/養殖)
  3. 漁獲/養殖された海域および漁獲に使用された漁具の分類
    (規則(EU)No 1379/2013 ANNEX IIIの漁具コードを用いて表記)
  4. 当該水産物が解凍されたかどうか(ただし、生産過程において凍結が不可避な場合、衛生目的で凍結された場合、くん製・塩蔵・酢漬け・調理・乾燥の前に行われた解凍については対象外)
  5. (該当する場合には)品質保持期限(the date of minimum durability
食品のラベルに使用される言語は、EUの公用語であれば複数の記載も可能ですが、当該製品を販売する国の公用語を必ず使用する必要があります(欧州議会・理事会規則(EU)No 1169/2011 Article 15)。
また、ラベル表示に使用する文字の大きさについても、同規則において次のとおり指定されています。
  • 包装面の最大面積が80 cm2以上の場合、「x」の文字の高さ(図中の6)は1.2mm以上
  • 包装面の最大面積が80 cm2未満の場合、「x」の文字の高さは0.9mm以上

なお、オランダでは、内容量の表示に関して、おおよその重量を表す「e」マークを使用する際の条件が、独自に定められています。
英国、フランス、ドイツ、イタリア、スペインに関しては、水産物に適用され得るラベル表示の独自規制はみられません。

関連リンク

関係省庁
欧州委員会 貿易総局(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
欧州委員会 保健衛生・食の安全総局(英語) 外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
欧州食品安全機関(EFSA)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
英国食品基準庁(FSA)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
根拠法等
規則(EU)No 1169/2011(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
規則(EU)No 1379/2013(英語) 外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
※関連リンクに示したEU法のリンクは、全て制定時の条文へのリンクとなっています。最新の条文を確認するには、ページ左側の「Document information」を選択し、「Relationship between documents」の「All consolidated versions」の中から最新時点のものを選択してください。
商品法包装数量表示法令(オランダ語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
その他参考情報
ジェトロ「EUにおける食品ラベル表示に関する規制(2014年3月)」

7. その他

調査時点:2019年12月

プライベートスタンダードについて

プライベートスタンダードとは、国・地域が取得・適合を必須要件として定める規制・規格・認証ではないが、商取引を行うにあたり各事業者などが任意で取得・適合する民間基準です。 水産物関係では、環境・自然保護に対する取組みが高まっていることを受けて「海のエコラベル」とも呼ばれる水産物の認証制度が存在します。天然魚を対象とするMSC認証やMEL認証、養殖魚を対象とするASC認証やAEL認証などが存在します。

現地の大手小売との商談などでこれらの認証が求められることがあります。 MSC認証をはじめとする水産物関係の認証の詳細については、その他の参考情報を参照してください。

その他

調査時点:2019年10月

有機食品に関する規制
EU域内で有機食品を販売するための要件およびそのラベル表示に関する規制は、欧州理事会規則(EC)No 834/2007で規定されています。
「ブリ」を含む水産物は、日本の有機JAS制度における認証の対象外となっているため、EU域内で有機商品として販売することを希望する場合は、EU有機の認定を取得する必要があります。ただし、EU規制における有機制度は養殖水産物には適用されますが、天然生物を漁獲したものについては有機生産とはみなされません。
日本国内にはEU有機の認定を行っている認定機関があります。EU有機は、有機JASと要求条件が異なる点があるため、取得に際しては注意が必要です。なお、EU輸出時に提出する有機証明書は、2017年10月19日からTRACESシステムを用いて電子的に提出することが義務付けられており、証明書を発行する登録認定機関がTRACESに登録されている必要があります。
輸入有機食品の場合、EUの有機ロゴ(ユーロリーフ)の使用は、任意となります。ロゴを使用する場合は、ラベルに「non-EU Agriculture」の表示を記載する必要があります。生産国が日本のみの場合は、「non-EU」を国名で代替・補足することも可能です。
欧州理事会規則(EC)No 834/2007および欧州委員会規則(EC)No 889/2008に基づき、EU域内に有機食品を輸入・流通させるにあたっては、EU側の輸入者・販売者にも当局への登録、査察の受入れ、証明書の保持などが義務付けられています。このため、輸出に際してはEU域内の相手方事業者がこれらの要件を満たす事業者であるかどうかについて確認を行うことも必要です。
なお、本項目に関して、主要加盟国(英国、ドイツ、フランス、イタリア、オランダ)において、EU規制に上乗せで課される独自規制は確認されていませんが、加盟国によってEU規制の運用が異なる場合があることに留意が必要です。

関連リンク

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