税制

最終更新日:2017年03月31日

法人税

連邦税は課税対象所得の15.825%で、法人税と連帯付加税からなる。法人税は、法人(株式会社AG、有限会社GmbHなど)の所得に対して課せられる。連帯付加税は法人税額の5.5%(課税対象所得の0.825%)。
このほか、地方税として営業税がある。自治体によって税率が異なっているため、全国統一の税率がない。3つの税を合わせた実効税率は29.83%(2015年平均)。
合名会社(OHG)、合資会社(GbR)などパートナーシップ形態の会社は法人とはみなされず、法人税の代わりに出資者に対して所得税が課される。

担当官庁・関連法

ドイツ貿易・投資振興機関(Germany Trade and Invest:GTAI)
※税環境(Tax System外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
※法人税(Corporate Income Tax for Corporations外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

連邦財務省(Bundesministerium der Finanzen:BMF/Federal Ministry of Finance外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
※主要な税の国際比較(Die wich-tigs-ten Steu-ern im in-ter-na-tio-na-len Ver-gleich 2015 - Aus-ga-be 2016外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます) 2016年6月21日

法人税法(Körperschaftsteuergesetz外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

法人税(Körperschaftssteuer)

連邦税で、その対象は、居住法人である有限会社および株式会社、非居住法人の支店など恒久的施設。法人税率は2008年以降、企業の年間所得の15%と定められている。
合名会社(OHG)、合資会社(KG)などのパートナーシップ形態の会社は法人とはみなされない。その場合、会社全体の課税対象額を算出し、出資額に応じて、個々の出資者に所得として分配する。

課税対象所得が免税対象額(8,652ユーロ)を超える場合、所得に応じ、14~42%の所得税率が課される(累進課税)。25万4,446ユーロを超えた所得に対しては、45%の割増し税率が課される。

パートナーシップ形態の会社の税負担が法人に比べて、累進課税であるために大きいことから、両者の課税調和を目的として、2008年1月に税制が改正され、パートナーシップ形態の会社の留保利益に対して、28.25%(連帯付加税と合計すると29.8%)の一律税率(優遇税率)適用の申請ができるようになった。

連帯付加税(Solidaritaetszuschlag)

東西ドイツ統一にあたり旧東独支援を目的として創設された。税率は法人税額の5.5%(課税対象額の0.825%)。パートナーシップ形態の会社に対しても法人と同様に課される。

営業税(Gewerbesteuer)   

法人税、連帯付加税に加えて、地方税である営業税が加算される。
営業税は地方税で、ドイツ国内で事業を営む事業者(法人およびパートナーシップ形態の会社の両方)の所得に対して課税される。
医師、建築士、弁護士、芸術家などの自由業者には営業税の納入義務はない。
3.5%の全国共通の課税基準率に市町村が毎年設定する賦課率(Hebesatz)を乗じた額。

主要都市の2014年の営業税率はデュッセルドルフ15.4%(賦課率440%)、フランクフルト16.1%(460%)、ハンブルク16.45%(470%)、ミュンヘン17.15%(490%)、シュツットガルト14.7%(420%)、ベルリン14.35%(410%)。
賦課率は200~490%で、200%未満は法律で禁止されており、都市部の方が高い。

※計算方法(デュッセルドルフ市の場合)
課税対象所得が100万ユーロだとすると、営業税額は100万ユーロ×3.5%×440%=15万4,000ユーロ

なお、法人とパートナーシップ形態の会社への課税を調和させるため、パートナーシップ形態の会社については営業税納税額のうち、課税対象額に380%乗じた金額を上限に所得税への算入が認められている。

  • ドイツ貿易・投資振興機関(GTAI):営業税(Trade Tax外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)  
  • 営業税法(Gewerbesteuergesetz外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)  
  • ドイツ商工会議所(Deutsche Industrie- und Handelskammertag:DIHK外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
    2015年度以降のドイツ諸都市(人口2万人以上)の賦課率をドイツ商工会議所ウェブサイトで州ごとに検索できるほか、同ウェブサイトから賦課率をまとめたエクセル表をダウンロードできる。
    ※賦課率の検索ができるウェブサイト(Realsteuer-Hebesätze外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)      
補償金課税(Abgeltungssteuer)

2009年1月から補償金課税が導入された。税率は25%で、投資者の収入となる配当金や投資利益が課税対象となる。

二国間租税条約

あり(1966年4月締結、1979年4月修正、1980年11月発効、1983年2月一部修正、2015年12月全面的に修正、2016年10月28日に新協定発効)。配当に対する課税限度は原則15%、利子およびロイヤルティーは免税。

  1. 配当課税
    法人居住国(すなわち登録国)における課税限度は、原則15%まで。持ち株割合25%以上・保有期間18カ月以上の場合免税、持ち株割合10%以上・保有期間6カ月以上の場合5%、その他は15%。
  2. 利子課税
    日本・ドイツ双方で免税。
  3. ロイヤルティーに対する課税

    著作権、特許権、商標権、意匠、ノウハウなどのロイヤルティーについては、日本・ドイツ双方で免税。

なお、日本とドイツは2011年12月から日独租税条約改定に向けた交渉の結果、2015年12月17日に新たな租税協定が調印され、2016年10月28日発効。
旧協定と新協定の投資所得に対する課税の比較は次のとおり。

旧協定 改正後
配当 10%(日本法人支払配当、持株割合25%以上・保有期間12月以上)
15%(その他)
免税(持株割合25%以上・保有期間18月以上)
5%(持株割合10%以上・保有期間6月以上)
15%(その他)
利子 免税(国債等の利子)
10%(その他)
免税
ロイヤルティー 10% 免税

その他税制

所得税、連帯付加税、付加価値税など。

  1. 所得税(Einkommensteuer)
    ドイツに年間6カ月以上居住する住民の給与・利子・配当所得などすべての所得に対して課税され、国外での所得もその対象となる。
    ドイツでの居住が6カ月未満もしくはドイツでの雇用期間が183日未満の場合、ドイツ国内で得た所得と資産所得のみが課税対象となる。(日本とドイツの二国間租税条約第14条2aの規定による。日本人以外の場合は、租税条約の内容によって異なる可能性がある)

    所得税率は比例累進課税で15~42%。限界税率は45%。
    課税対象額は単身か夫婦世帯かによって異なる。
    • 最低課税対象年収:単身者8,652ユーロ、夫婦世帯1万7,304ユーロ。
    • 税率42%が適用される年収:単身者5万3,665ユーロ以上、夫婦世帯10万7,330ユーロ以上。
    • 限界税率45%が適用される年収:単身者25万4,447ユーロ以上、夫婦世帯50万8,894ユーロ以上。

    〔出所〕連邦中央税務庁(BZSt)税金情報局(Steuerliches Info-Center):SIC-Portal外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
     
  2. 連帯付加税(Solidaritaetszuschlag)
    東西ドイツ統一にあたり旧東独支援を目的として創設され、法人同様に個人の所得に対しても課される。税率は所得税額の5.5%。

    〔出所〕Solidaritätszuschlaggesetz 1995 (SolzG 1995)§ 4 Zuschlagsatz外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
  3. 付加価値税(Mehrwertsteuer:MWSt)
    19%(標準税率)、7%(軽減税率)

    〔出所〕売上税法(Umsatzsteuergesetz (UStG)§ 12 Steuersätze外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

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