税制
最終更新日:2026年10月02日
- 最近の制度変更

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2026年7月23日
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法人税
一般法人税の最高税率は34%。
法人所得税は、「所得税法」(2015年12月30日付官報第6,210号)により規定されている。一般法人には、同法第52条の税率表第2号が適用される。
2025年6月2日付官報第43,140号に掲載された国家税関租税統合庁(SENIAT)の行政決議第SNAT/2025/000048号により、租税単位(UT)は1UT当たり43ボリバルに設定された。期間税については、原則として課税期間終了時に有効なUT額が用いられる。
一般法人に適用される税率は、次のとおりである。
- 課税所得2,000UT以下:15%
- 2,000UT超3,000UT以下:22%から140UTを控除
- 3,000UT超:34%から500UTを控除
現行のUT額では3,000UTが12万9,000ボリバルに相当するため、多くの法人は実務上、34%の税率区分に該当する。
配当
配当については、支払法人の会計上の利益のうち、法人段階で所得税が課されていない部分を原資とする配当に対し、原則34%の比例税率が適用される。
ロイヤルティー
ベネズエラ国内に住所または所在地を有しない受益者に対して、ベネズエラ源泉のロイヤルティーその他これに類する対価を支払う場合、所得税法第48条に基づき、当該受益者の純所得は受取総額の90%とみなされる。ここでいう90%は税率または源泉徴収率ではなく、課税所得を算定するためのみなし純所得率である。一般法人に適用される34%の税率を前提に単純計算すると、総支払額に対する税負担は30.6%となる。
所得税法第48条にいうロイヤルティーその他これに類する対価には、特許、商標、著作権、製造方法その他の手順、または天然資源の探査・採掘権などの使用・享受を理由として、生産量、販売量、探査量または採掘量などに関連付けて支払われる金額が含まれる。契約上の名称にかかわらず、取引の実質に基づいて判断される。
受取人がベネズエラ国内に住所または所在地を有する場合、第48条の90%のみなし純所得規定は適用されず、原則として通常の所得計算により課税所得を算定する。
実際の源泉徴収額については、所得税法のほか、源泉徴収規則、受取人の法的属性、ベネズエラ国内における恒久的施設の有無、および租税条約の適用の有無を確認する必要がある。
利子
国外で設立され、ベネズエラ国内に住所または所在地を有しない金融機関に支払われる貸付金等の利子には、原則として4.95%の源泉徴収率が適用される。
これ以外の非居住者に支払われる一定の利子については、政令第1,808号「所得税源泉徴収規則」第9条により、支払総額の95%を源泉徴収計算の基礎とし、これに34%の税率を適用する。この場合の総支払額に対する実効源泉徴収率は32.3%となる。
ただし、32.3%の取扱いは国外への支払い全般に適用されるものではなく、ベネズエラ国内で所得を生み出すために使用された資本に係る一定の利子に適用される。受領者の属性、恒久的施設の有無、関連者間取引、および租税条約の適用の有無によって取扱いが異なる場合がある。
炭化水素事業者
炭化水素の採掘および関連活動に従事する法人等には、所得税法第53条の税率表第3号に基づき、原則として50%の比例税率が適用される。ただし、非随伴ガス関連事業、炭化水素の精製だけを行う企業、および重質・超重質原油の改質だけを行う企業は、この50%課税制度から除外される。
なお、炭化水素事業者には、法人所得税とは別に、総収入を課税標準とする炭化水素統合税が課される。詳細は「その他の税制」を参照。
二国間租税条約
二重課税防止条約を34カ国と締結。日本とは締結していない。
日本とベネズエラとの間では、二重課税防止条約は締結されていない。このため、日本企業などがベネズエラで所得を得る場合は、原則として両国の国内税法に基づいて課税関係を確認する必要がある。日本の国内法上の要件を満たす場合には、ベネズエラで納付した所得税について、外国税額控除を受けられる場合がある。日本の財務省が公表する租税条約等の一覧にも、ベネズエラは含まれていない。
ベネズエラの国家税関租税統合庁(SENIAT)は、次の国・地域との二重課税防止条約を適用中の条約として掲載している。
アラブ首長国連邦、イタリア、イラン、インドネシア、英国、オーストリア、オランダ、カタール、カナダ、韓国、キューバ、クウェート、サウジアラビア、スイス、スウェーデン、スペイン、チェコ、中国、デンマーク、ドイツ、トリニダード・トバゴ、トルコ、ノルウェー、パレスチナ国、バルバドス、フランス、ブラジル、ベトナム、ベラルーシ、ベルギー、ポルトガル、マレーシア、米国およびロシア。
なお、これらには国際航空・海運所得だけを対象とする個別の二重課税防止条約は含まれていない。
各条約の適用に当たっては、対象となる租税、居住者証明書、恒久的施設の有無、実質的受益者の要件、ならびに配当、利子およびロイヤルティーに対する限度税率などを、条約ごとに確認する必要がある。
また、パレスチナ国およびトルコとの条約については、SENIATが適用中の条約として掲載している一方、一部の国際税務資料では発効状況を確認できないとの注記がある。このため、実際に条約上の軽減税率その他の特典を適用する際には、SENIATに適用状況を確認することが望ましい。
その他税制
付加価値税(IVA)は16%(法令4,079号、2019年12月26日付官報41,788号)。その他、特定の法律に基づく課税がある。
付加価値税
般税率は16%。IVA法第64条に基づき、食肉処理用または繁殖・飼育用の山羊、羊および小型家畜、一定の食肉・動物性油脂、これらの家畜向け飼料等の輸入・販売、公的機関に提供される一定の非商行為的な知的専門サービス、ならびに国内航空旅客運送には、8%の軽減税率が適用される。
薬物対策拠出金
「薬物組織法」に基づき、労働者を50人以上雇用する民間法人、コンソーシアムおよび事業活動を行う公的機関・公法人は、当該事業年度の事業利益の1%を国家薬物対策基金(Fondo Nacional Antidrogas:FONA)に納付しなければならない。経済グループに属する法人については、同義務の判定・履行に当たり、グループ単位で情報を連結する。拠出金は、事業年度の終了後60日以内に申告・納付する。FONAは、この拠出金を、職場における薬物使用防止、児童・青少年を対象とする包括的予防、薬物の不正取引防止、およびFONAの管理・運営などに配分する。
また、酒類、たばこおよびそれらの混合物の製造業者または輸入業者は、当該事業年度の事業利益の2%を特別拠出金としてFONAに納付しなければならない。当該特別拠出金は、依存症治療施設の設置・維持・運営や、政府が策定する薬物使用の包括的予防プログラムなどに充てられる。
科学・技術・イノベーションのための拠出金
「科学・技術・イノベーション組織法」(LOCTI)に基づき、ベネズエラ国内で経済活動を行う法人、公的・民間団体、恒久的施設などのうち、直前事業年度の年間総収入が、ベネズエラ中央銀行(BCV)が公表する最も価値の高い通貨の公式為替レートの15万倍を超える者は、国家科学・技術・イノベーション基金(Fondo Nacional de Ciencia, Tecnología e Innovación:FONACIT)への拠出義務を負う。実務上、「最も価値の高い通貨」には通常ユーロが用いられるため、この基準は、おおむね直前事業年度の年間総収入が15万ユーロ相当額を超える法人等を意味する。
拠出義務者に該当するかどうかは、原則として、直前事業年度の年間総収入を、同事業年度終了日の翌日におけるBCV公式為替レートで換算して判定する。 例えば、基準日におけるBCVの公式為替レートが1ユーロ=1,000ボリバルの場合、判定基準となる年間総収入は次のとおりとなる。
15万 × 1,000ボリバル = 1億5,000万ボリバル
この場合、直前事業年度の年間総収入が1億5,000万ボリバルを超える法人等が、翌事業年度の拠出義務者となる。なお、この基準は拠出義務の有無を判定するためのものであり、15万ユーロを拠出するという意味ではない。 拠出率は、経済活動の種類に応じて次のとおり。
- カジノ、ビンゴホール、スロットマシンに関する活動、ならびにエチルアルコール、酒類およびたばこの生産、取引・販売に関連する活動:総収入の2%
- 炭化水素、ガス状炭化水素、金その他の戦略的鉱物の探査・採掘に関する法令の対象となる活動を行う民間資本企業:総収入の1%
- 同活動を行う公的資本企業:総収入の0.5%
- その他の経済活動:総収入の0.5%
2022年のLOCTI改正により、拠出金は月次で計算、申告および納付する制度に変更された。2024年2月5日付官報第42,813号に掲載されたFONACIT行政規則第015-004-2024号に基づき、拠出義務者は事業年度の開始時に当該年度の年間総収入を見積もり、適用される拠出率に基づく年間拠出見込額の月平均額を、各月の終了後15日以内に申告・納付する。
FONACITは、事業年度終了後に見積額と実際の総収入を検証し、必要な調整を行う。見積額に基づく納付額が実際の拠出額を上回る場合には、超過額が税額控除として認められ、譲渡または相殺の対象となる場合がある。
なお、BCVの為替レートは、主として拠出義務者に該当するかを判定する年間総収入基準に用いられる。実際の月次拠出額は、原則としてボリバル建ての総収入または総収入見積額に、上記の拠出率を適用して算定する。
なお、ベネズエラ国内で電気通信サービスを提供し、「電気通信組織法」第152条に基づき電気通信研究開発基金(FIDETEL)へ拠出している法人等については、当該FIDETEL拠出額がLOCTI上の拠出額の計算において認められる。したがって、FIDETELへの拠出額に応じてFONACITへの納付額が減額され、追加納付が生じない場合があるが、LOCTI上の拠出義務および申告手続きから一律に免除されるわけではない。
炭化水素統合税
2026年1月29日付官報第6,978号で公布された「炭化水素組織法」改正により、炭化水素事業に対する業種別税として「炭化水素統合税」が導入された。同税は法人所得税とは別個の税であり、原則として対象事業から生じる総収入を課税標準とする。法定税率の上限は15%で、具体的な税率は事業活動またはプロジェクトの特性に応じて定められる。
探鉱・採掘などの第一次活動には、原則として15%またはプロジェクトごとに割り当てられた税率が適用される。第一次活動については、ロイヤルティーと炭化水素統合税を合算した負担率が、未開発油田は20%、超重質油田等は25%、開発済み・生産停止油田は30%、開発済み・生産中油田は35%とされ、その範囲内で個別の税率が設定される。一定の洋上開発や改質・精製設備を伴うプロジェクトについては、合算負担率が引き下げられる場合がある。
その他の活動に適用される税率は、第三者向けの原油改質・精製サービスが5%、石油派生品の工業化が3%、所管省の許可・承認を受けた石油派生品の国内販売が0%、一定の石油関連専門サービスが5%である。0%が適用される場合でも、申告・情報提出義務は課される。
スポーツ振興のための拠出金
「スポーツ・運動・体育組織法」に基づき、ベネズエラ国内で営利目的の経済活動を行う公的・民間の法人等で、年間の純利益または会計上の利益が2万租税単位(UT)を超える者は、その1%を「スポーツ・運動・体育発展国家基金」(Fondo Nacional para el Desarrollo del Deporte, la Actividad Física y la Educación Física)に拠出しなければならない。拠出金は、原則として事業年度終了後120日以内に申告・納付する。
拠出者は、拠出額の最大50%を、国家スポーツ庁の指針に従い、自ら実施するスポーツ、身体活動、体育、健全な生活習慣の促進またはスポーツ支援に関するプロジェクトに充てることができる。残額は同基金に納付され、スポーツ振興、競技者支援その他の法定目的に使用される。したがって、拠出者が最大50%を自由な裁量で使用できるわけではなく、所定の指針および承認手続きに従う必要がある。同拠出金は、所得税法上の特別控除(desgravamen)を構成しないと定められている。
大口金融取引税(IGTF)
2022年2月25日付官報第6,687号で「大規模金融取引税法」の改正法が公布され、公布から30日後に施行された。同改正により、外貨または共和国が発行したもの以外の暗号資産による一定の支払いが課税対象に追加された。
現行の経過措置では、国内の銀行等を通じて行う一定の外貨・暗号資産による支払い、および銀行等を介さず特別納税義務者に対して行う一定の外貨・暗号資産による支払いには、3%の税率が適用される。ただし、外貨の保有・受領や、個人・法人によるすべての外貨取引が課税対象となるわけではない。
一定の取引には個別の免税措置が設けられている。例えば、2026年1月9日付官報第43,292号の大統領令第5,207号により、所定の主体が行う炭化水素由来燃料、ガソリン品質改善用投入財および添加剤の国内販売について、IGTFが免除されている。同措置は2026年1月12日から最長1年間適用される。
市の経済活動税(旧称:商工業営業税)
特定の市域内で企業が行う経済活動に課される地方税である。税額は純収入ではなく総収入を課税標準として計算され、税率は、市および商業・工業活動の業種コードに応じて、0.5%から5%の範囲で設定される。





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