税制

最終更新日:2019年06月18日

法人税

2018年法律第1943号により、2019年の法人所得税は33%となった。今後、2022年にかけて毎年1%ずつ引き下げられる。

2018年法律第1943号により、法人税率は2019年33%、2020年32%、2021年31%、2022年30%となる。所得が12万UVTを超える金融機関においては、2019年4%、2020年3%、2021年3%の上乗せ課税が課せられる。
フリートレードゾーン(保税地区)における法人所得税は20%。

ただし、次の条件を満たす新設のフリートレードゾーンについては、2019年12月まで15%が適用される。

  • 80ヘクタール以上の新設フリートレードゾーンであること。
  • 40社以上の国内外企業で構成されていること(税法第240条、2006年法律第1111号第12条、2012年法律第1607号第94条)。

課税所得には、キャピタルゲイン、受取配当金、受取利子も含まれる。

二国間租税条約

コロンビアは、アンデス共同体および9カ国・地域と二重課税防止条約を発効済み。日本とは2018年12月19日に署名を行った。今後、両国においてそれぞれの国内手続き(日本においては国会の承認、コロンビアにおいては議会の承認後、憲法裁判所による承認)を経た上で発効となる。

二国間租税条約を発効済みであるのは、アンデス共同体(1980年)、および、スペイン(2008年)、チリ(2009年) 、スイス(2012年) 、カナダ(2012年) 、メキシコ(2013年)、韓国(2014年)、インド(2014年) 、ポルトガル(2015年)、チェコ(2015年)の9カ国・地域。

同条約を署名済みであるのは、フランス(2015年)、英国(2016年)、アラブ首長国連邦(2017年)、イタリア(2018年)、日本(2018年)の5カ国。

その他税制

主な国税は、法人所得税、個人所得税、臨時利益税、金融取引税、付加価値税、消費税、保有資産税、など。
主な地方税は、工業・商業税、自動車税、たばこ税など。

国税

個人所得税(Impuesto sobre la Renta y Complementarios

税法868条(2006年12月27日法律第1111号第50条により改正)により、国税庁(DIAN)によって管理される税金と納税義務に関する規則に含まれる金額を調整する測定方法として、課税基準単位(Unidad de Valor Tributario:UVT)が創設された。同制度は、課税対象額や範囲を単位表示として制度化したもので、1UVT当たりの額は消費者物価指数の変動に基づいて調整され、国家統計庁(DANE)が毎年10月頃に発表する。2019年の1UVTは3万4,270ペソ(約11ドル)となっている(2018年DIAN決議第56号)。
給与所得者等に対する源泉徴収率(税法第383条)は、社会保障制度(医療、年金)への支払額を除いた平均月収(UVT換算)に基づき、規定される(2012年法律第1607号第14条)。128.96UVT未満は非課税で、最高税額(月額所得1,136.92UVT超の労働者)は、月額所得の27%から135.17UVTを控除した額。

年収に基づく個人所得税率(税法第241条、2018年法律第1943号)
月額所得 税率
1,090 UVT以下 非課税
1,091~1,700 UVT UVT換算された課税所得と1,090 UVTとの差額の19%
1,701~4,100 UVT UVT換算された課税所得と1,700 UVTとの差額の28%に116 UVTを加算した額
4,101~8,670 UVT UVT換算された課税所得と4,100 UVTとの差額の33%に788 UVTを加算した額
8,671~18,970 UVT UVT換算された課税所得と8,670 UVTとの差額の35%に2,296 UVTを加算した額
18,971~31,000 UVT UVT換算された課税所得と18,970 UVTとの差額の37%に5,901 UVTを加算した額
31,001UVT以上 UVT換算された課税所得と31,000 UVTとの差額の39%に10,352 UVTを加算した額

臨時利益税(Impuesto sobre Ganancias Ocasionales

税率は、法人・個人ともに10%(税法第313条、2012年法律第1607号第106条および第107条)。課税対象となるのは営業活動によらない収益で、固定資産の売却による収益、企業の精算による収益、遺産相続・贈与・寄付金による収益など。宝くじ、賞金、抽選、およびこれらに類するものによる収益には、20%が課税される(税法317条)。

金融取引税(Gravamen a los movimientos financieros

銀行振込や口座間取引、口座からの引き出しや引き落とし等に対して、金融取引税の0.4%(1,000ペソに対し4ペソ)が課税される(2006年法律第1111号第4章)。

付加価値税(IVA)

付加価値税の標準税率は19%だが、品目・サービスの種類に応じて5%、0%の特別税率がある。2018年法律第1943号(金融法)により、次の品目およびサービスが新たな課税対象に加えられた。

  1. 再保険サービス
  2. フランチャイズ契約
  3. 美容トリートメント
  4. プログラムや機器の遠隔保守
  5. 投資運用会社が受領する手数料、政府基金の管理サービス、生命保険の付保に支払われる手数料、証券資産化に支払われる手数料
特別税率と主な品目(2018年法律第1943号)
税率 主な品目
0% 生活最低必需食料(野菜、果物、コーヒー生豆、米、パン等)。牛(闘牛を除く)、豚、羊等生きた動物類。生きた魚類(熱帯魚を除く)、乳製品、種子植物、販売価格が50UVT以下のコンピューター、販売価格が22UVT以下のスマートフォンおよびタブレット、エストラト(社会経済階層)1、2 の世帯におけるインターネット接続サービス、旅客輸送の公共交通用車両、積荷輸送のための公用または私用の車両など。
5% 焙煎済コーヒー、カフェイン抜きのコーヒー、コーヒー豆の果皮、工業用の小麦・トウモロコシ、小麦粉その他粉類、砂糖、チョコレート、パスタ類、ケーキ類、農具・農業機械など。

消費税(Impuesto Nacional al Consumo

標準税率は8%で、特別税率として4%、16%がある(税法第512条、2012年法律第1607号第71~83条)。なお、金融法により26,800 UVTを超える新築および中古不動産の販売に消費税が適用されることになった。ただし、補助金付住宅は対象外となる。不動産の売却については、売主または譲渡人が責任を負うものとし、税率は、販売価格全体の2%である。

消費税率
税率 主な品目
4% 携帯電話サービス(付加価値税課税前の利用額に対して課税)
8% 飲食店のサービス(フランチャイズや利権営業などの商業施設・店舗には適用されず、付加価値税が課税される。サンアンドレス諸島、アマゾン地域で一部例外あり)、FOBまたはFOB相当価格3万ドル未満のファミリーカー、ジープ(ともにHSコード8703)とピックアップトラック(同8704)。排気量200cc超のオートバイ(同8711)、娯楽・スポーツ用船舶(同8903)。なお、飲食の提供によって得た前年課税所得が3,500UVT以下の個人および最大1カ所の飲食施設を有する個人も飲食店に属するものとする。
16% FOBまたはFOB相当価格3万ドル以上のファミリーカー、ジープ、ピックアップトラック、飛行船(HSコード8801)およびヘリコプターなどの航空機(同8802)(私用に限る)。

配当税(Impuestos a los dividendos

配当税は、株主総会が配当を承認した時点で課税され、支店の場合、配当が海外に送金されるときに課税される。本税の適用対象は、居住者、法人、非居住者である。

配当税
分類 配当金額(単位:UVT) 税率
法人(居住者および非居住者)、個人(非居住者) 一律 7.5%
個人(居住者) 0~300 0%
301以上 15%

地方税

工業・商業税(Impuesto de Industria y Comercio:ICA)

すべての工業、商業活動、サービス業に対し、輸出を除く前年の所得をベースに課税される。税率は各地方自治体によって異なるが、工業は0.2~0.7%、商業・サービス業は0.2%~1.0%、ただしボゴタ市の場合は、工業は0.41~1.14%、商業・サービス業は0.41~1.38%程度。早期に支払えば割引になる。

固定資産税(Impuesto Predial

税率は、不動産が存在する地方自治体が不動産価格に基づいて決定するため、不動産の所在地によって異なるが、不動産査定額の0.5~1.6%程度。市街化可能地区で市街化されていない不動産に対する本税の上限税率は3.3%。ボゴタ市の場合は、0.2~1.5%程度。

路線価効果税(Valorizacion

道路等のインフラ整備事業費として、ボゴタ市などでは投資便益を享受する地域の不動産所有者に対し、本税を課すことができる。プロジェクトが立ち上げられるときに、臨時に徴税される。

登記税(Impuesto de registro

商工会議所や公文書登記所(Oficinas de Instrumentos Publicos)に対して行う、法に基づいた行為、契約、商取引、書類の登記手続き、商業登録等に課せられる税。税率は県議会が決定し、手続きの内容により税率が異なる。代表者や経営者の変更等、貨幣価値を伴わない手続きの場合は、法定最低賃金日額の2~4日分(ボゴタ商工会議所の場合4日分)、会社設立に伴う商業登記等の貨幣価値を伴う手続きについては、商工会議所への登記は手続き書類に記載されている金額(資本金等)の0.3~0.7%、公文書登記所への登記は0.5~1%と規定されている。

自動車税(Impuesto sobre vehiculos automotores

税率は、車種や製造年、排気量等による評価額に基づき、毎年見直される(大蔵・公債省のウェブサイトにて概算可能)。ボゴタ市の場合は1.5~3.5%。公共車両は0.5%。

広告・掲示補完税(Impuesto sobre publicidad y propaganda comercial

これは地方税で、工業・商業税(ICA)を補完し、公共のスペースにおける広告板、広告、掲示板の設置に対して課税される。対象の地方自治体において工業・商業・サービス活動を実施する個人、法人または匿名組合で、これらの媒体を使って公共のスペースにおいて事業の広告・宣伝行為を行うすべての者に課せられる。ICAの支払額が課税ベースとなっており、税率は15%である。

その他

環境

  1. 環境税

    大気・水・土壌について、直接または間接に利用するか、排出または廃棄物を伴うあらゆるビジネス、プロジェクト、工事、または活動が本税の課税対象となる。環境税は、1993年法律第99号と1997年政令第901号によれば所得税でも取引税でもなく、環境・持続的開発省が最低税率やケースごとの課税基準を設定する。
    環境税の税率は環境および社会的な損害による価値下落の程度や資源の再生コストに応じ、ケースごとに環境・持続的開発省が計算する。例えば排水に関しては、その中に含まれた汚染を除去するのに必要なコストがこの税の目的である。地域要素、排出量とその頻度、および排出される物質に関する要素などが、この税の計算の基礎となる。さらに、毎年の不動産税収入の一部は、当該管轄地域公団に振り向けられる。また2012年のリオデジャネイロ環境サミットにおいて、現大統領は、二酸化炭素を削減するための新税を導入する考えを明らかにしているほか、パリ協定に署名したコロンビアは、2030年までに温室効果ガスの排出を20%削減することを目指している。

  2. 電力・エネルギー部門の社会的負担

    1993年法律第99号に従い、1994年政令第1933号で規制される電力部門は、次のように、総売上の一定割合を社会的負担として支払わなければならない。

    すなわち水力発電会社は、総売上の3%を地域公団へ、1.5%をダムの主要水源がある市町村へ、1.5%をその他のダム水源がある市町村へ支払わなければならない(政令第1933号第5条)。また火力発電会社は、総売上の2.5%を地域公団へ、1.5%を所在地の市町村に支払わなければならない(同第6条)。支払いを受けた公団・市町村は、その資金を、環境保護と被害を受けた地区の復興に当てなければならない。1万kW以上を発電する設備を持つあらゆる公営・私営の企業が販売する電力について、本規制は適用される。

鉱業と炭化水素部門

鉱物および炭化水素は国家の所有物であることから、コロンビア政府は、これらを採掘する対価として、ロイヤルティーやその他の権利、補償について定める権利があると解釈している。対価の額は採掘される鉱物の種類によって異なるが、一般的に対価は権利維持料金およびロイヤルティーの2種類に分かれる。
うち権利維持料金は主に鉱区の規模および占有表面積によって定められ、ロイヤルティーは採掘される鉱物により固定率または変動率で適用され、政府の選択によって現金または現物で支払われる。細かい規制や適用率は、鉱種、容量、炭化水素の質、鉱床の場所(オンショアまたはオフショア)などによって異なる。これらは、1994年法律第141号、2002年法律第756号に定められており、その関連条項は鉱区契約に含まれなければならない。

税制の概要

PROCOLOMBIA投資情報専用ウェブサイトには、税制の概要についてのガイドが掲載されているため、参照されたい。

また、上院のウェブサイトから、直近の税制改正である2016年12月と2018年12月の改正の内容をみることができる。

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