外資に関する奨励

最終更新日:2019年06月18日

奨励業種

外資限定の奨励業種はないが、観光・出版・電力などの分野では、所得税の免税措置がとられている。また、今後の可能性が高いとみられるアグロインダストリー・製造業・サービスセクターを含む19分野への投資促進に力を入れている。各地方自治体による独自の優遇措置もある。

  1. 所得税の免除
    外資に限定した奨励業種はないが、次の事業を実施するに当たり、一定の条件を満たす場合は所得税が免税となる。
    1. クリエーティブ産業
      技術的付加価値やクリエーティブ活動に関連する産業の発展のために、次の要件を満たす場合7年間の法人税免税となる。
      1. コロンビア国内に居住しており、事業目的は技術的付加価値またはクリエーティブ活動とする。
      2. 2021年12月31日までに設立し、事業を開始する。
      3. 税法第235-2条1項のc(金融法第79条により修正)に定められている活動を実施する。
      4. 最低3人の直接雇用。
      5. 最低投資額を4,400 UVT(1億5,078万8,000ペソ、1UVT=3万4,270ペソ)とし、最長3年間の投資を実施する。
      6. 投資プロジェクトの財政的実行可能性、適合性、および能力を、文化省のオレンジ経済委員会に提出する。

      フリートレードゾーンの利用者もこれらの要件を満たせば法人税非課税が適用される(2018年法律第1943号第79条)。

    2. 電力
      非在来型資源によって2033年までに生成された電力の販売に際し、法人税を免除する(2016年法律第1819号第99条第7項)。免税対象となるために、発電事業者は、[1]京都議定書のクリーン開発メカニズムの規定に従い、排出削減量証書を提出。[2]排出削減量証書の販売によって得た利益の少なくとも50%を、プロジェクトを実施する地域の社会福祉へ投資する必要がある。
    3. 収穫までの期間が長い作物
      農業地方開発省が「作付から収穫までの期間が長い作物」と指定するカカオ、ゴム、ヤシ油、柑橘類や果実等の新規栽培による収益にかかる所得税は、2014年12月31日までに作付された作物に関しては、生産開始から10年間免税となる(2003年法律第818号の対象となっている作物も含む、2004年法律第939号、2005年政令第1970号)。
    4. 農村地帯への投資
      農業部門の生産性を高める投資について、次の要件を満たす場合10年間の法人税免税となる。
      1. 農業部門の生産性を高める投資を行う市町村に、本社または管理支部、オペレーション支部を設立する。
      2. 事業目的は農業部門の生産性を高める活動内容に限定する。
      3. 2021年12月31日までに設立し、事業を開始する。
      4. 最低10人の直接雇用。
      5. 投資額は2万5,000 UVT(8億1,175万ペソ)以内とし、最長6年間の投資を実施する。
      6. 投資プロジェクトを農業・地方開発省に提出する。
    5. 観光
      2026年12月31日までに、人口20万人以下の地域に建設される新しいホテルで提供されるサービスについては、法人税が20年間9%となる。また、同日までに増改築が行われたホテルで提供されるサービスについても、条件を満たせば法人税が20年間9%となる。増改築の場合の免除条件は、改築・増築またはそのいずれかが施行された不動産の査定価格に対する、改築・増築費の占める割合によって定められる。
      また、2022年までに、人口20万人以上の地域で新たにホテルを建設する場合は、法人税が10年間9%となる(税法第7章、2002年法律第788号第18条、2003年政令第2755号第4条、2009年政令第920号第1条、2018年法律第1943号第240条)。
    6. エコツーリズム
      2028年12月31日までに、人口20万人以下の地域に建設される、エコツーリズムやアグロツーリズムに関するテーマパークについては、法人税が20年間9%となる。また、2022年までに、人口20万人以上の地域に建設される、エコツーリズムやアグロツーリズムに関するテーマパークについては、法人税が10年間9%となる(2018年法律第1943号第240条)。
    7. 植林
      新規植林、新規製材所、用材樹木の植林への事業投資は、免税となる(税法第7章、2002年法律第788号第18条、2003年政令第2755号第13条)。
    8. 不動産
      住宅用に建設された不動産の購入オプション付きの10年以上の新規リース契約については、2002年12月27日から10年間に署名された契約に関し、免税対象となる(税法第7章、2002年法律第788号第18条)。
    9. 公益事業
      公益事業向けの不動産譲渡にかかる利益は、免税となる(税法第7章、1997年法律第388号第58条b、c、2002年法律第788号第18条、2003年政令第2755号第23条)。
  2. 環境保護へのインセンティブ
    環境保全・改善に向けた投資を行った場合、投資額の25%相当は法人所得税の課税対象から控除できる(税法255条)。
  3. 優先投資誘致セクター
    今後の発展の可能性が高い産業セクターは、投資誘致の対象となっている。詳細は、PROCOLOMBIAのウェブページ(Sectores de Inversión en Colombia外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)を参照。

各種優遇措置

次のような各種優遇措置や制度等がある。
フリー・トレードゾーン、輸出経済特区、プラン・バジェホ(Plan Vallejo)制度、大規模輸出者(Altex)、国際リース、一時輸入、原料輸入、国際販売会社(C.I.)、諸税返還証明(CERT)、その他税制優遇措置。
また、投資事業にかかる法的安定性の保証をしている。

各種優遇措置

フリー・トレードゾーン

コロンビアの主なフリー・トレードゾーン(保税地区)は、次のとおり。

PROCOLOMBIAの投資情報ウェブサイト:常設フリー・トレードゾーン(ZF)便覧(2015~2016年)(DIRECTORIO ZONAS FRANCAS外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますPDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(17.81MB)

  1. 概要
    フリー・トレードゾーン(ZF)には、次の4種類がある。
    • 常設ZF(Zona Franca Permanente:ZFP)
    • 特別常設ZF(Zona Franca Permanente Especial:ZFPE)
      常設ZFのうち、社会・経済的な効果をもたらすことを目的として創設された単一法人ZF。従来の地理的に限定された保税地区内にではなく、国内のどこに会社を設立しても、申請が承認されればZFと同様の優遇措置が適用される(2007年大蔵・公債省政令第383号)。認められる事業活動は、財、サービス、アグロインダストリー、医療サービス、港湾サービスの5種類。事業ごとに異なる条件が規定されている。
    • オフショアZF(Zona Franca Permanente Costa Afuera:ZFP-CA)
      オフショアにおいて炭化水素部門に関連する活動が認められている。
    • 一時的ZF(Zona Franca Transitoria:ZFT)
      経済・貿易にとって重要なフェア、展示会、会合、セミナーなどが開催される場所。

    詳細は、PROCOLOMBIAのウェブサイトからダウンロードできる利用マニュアルを参照(スペイン語の方が2017年の最新版であり、情報が新しい)。

    4種類のZFには、それぞれ次のような奨励措置が提供されている。

    1. 常設ZF(ZFPおよびZFPE)
      • ZFPは、投資額または雇用人数に応じて最長30年間まで稼働許可が得られる上に、さらに最長30年間の延長が可能。
      • ZFPEは、投資額または雇用人数に応じて最長30年間まで稼働許可が得られる上に、さらに最長15年間の延長が可能。
      • ZF利用者により海外から持ち込まれる物品に対しては、無関税で付加価値税(IVA)も免税となる。
      • ZFで生産された物品が国内で販売される場合、海外産の原料に対してのみ輸入扱いとなる。
      • ZFの製造工場用の建設機械や機械類は免税となる。
      • 商品持ち込み手続きが簡略化される。
      • ZFにおける外貨支払い用として外貨を所有し、外貨取引ができる。
      • 国内および外国の金融機関の当座預金口座に、外貨を保有できる。
      • ZFの利用者は海外送金税が免除される。

      常設ZFの概要は、PROCOLOMBIAのウェブページ(Zonas Francas Permanentes en Colombia外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)を参照。

      特別常設ZFの概要についても、PROCOLOMBIAのウェブページ(Zonas Francas Permanentes Especiales en Colombia外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)を参照。既存の企業も、規定条件を満たすことで、ZFPEの申請が可能となる。

    2. 一時的ZF(ZFT)
      奨励措置として、ZFT展示利用者により、外国または他のZFから展示目的で持ち込まれる物品、および次のものも無関税での持ち込みが可能。
      • 非売品のサンプル
      • 印刷物、カタログ、その他広告類
      • パビリオンの装飾やメンテナンスに必要な物、備品類
      • 展示会場でデモンストレーション用にのみ利用される物
      • 食品および飲料
  2. 税制優遇
    1. 優遇所得税率の適用:法人税20%(2019年の一般税率は33%)。ZFPEを構成する企業も、この優遇税率を受けられる。
    2. 地域内に持ち込まれる財・サービスに対する関税および付加価値税は免除される。
    3. 利益配当にかかる税金は免除される。
    4. ZF内で生産された製品は、関税および付加価値税を払って輸入(国内製品化)することができる。原材料輸入時に関税を払う方法によっても、製品を国内製品化することができる。
  3. 為替インセンティブ
    1. 外貨の保有、国内外銀行への外貨預金口座の保有が認められる。

輸出経済特区(Zonas Especiales Economicas de Exportacion:ZEEE)

輸出経済特区は、雇用の増加、技術移転、地方開発などに裨益する輸出を目的とした新規投資を促進するため、国内の特定の場所に適用される特別制度である(2001年法律第677号)。2016年以降の新規投資については7万5,000UVT(約74万827ドル)以上とし、製品・サービスの50%以上を輸出することなどが義務付けられる。一方、輸入関税や付加価値税の免除、輸出利益に対する所得税の免除、労働契約の弾力的適用が認められる。
コロンビア政府は、2001年法律第677号、2002年政令第1227号、2003年政令第045号、第2484号によって輸出経済特区について規定しており、ブエナベントゥーラ(バジェ・デル・カウカ県)、ククタ(ノルテ・デ・サンタンデール県)、バジェドゥパール(セサル県)、イピアレス市がZEEEに指定されている。
ZEEEの恩典利用企業となる場合は商工観光省との事前契約が必要であり、契約期間は5年から20年である。

プラン・バジェホ(Plan Vallejo)制度(輸出向け生産のための関税・付加価値税優遇措置)

輸出向け生産に使用される原材料や機械設備の輸入に対しては、関税の免除および付加価値税の支払い猶予、より効率的な税関手続きの適用などを中心とする優遇措置がとられる。ただし、その適用については商工観光省との事前契約が必要となる。
現在有効なプラン・バジェホの形態は、原材料および投入財向けプラン・バジェホ、農業部門の資本財向けプラン・バジェホ、サービスの輸出向けプラン・バジェホ、ジュニア・プラン・バジェホ、スペア部品に関するプラン・バジェホとなっている。

詳細は、PROCOLOMBIAのウェブサイトからダウンロードできる。

大規模輸出者(Los Usuarios Altamente Exportadores:ALTEX)

申請前年度における輸出額がFOB価格で200万ドル以上あり、かつ直接あるいは取引貿易会社を通じて売上総額の30%相当以上を輸出した企業を奨励するために創設されたシステム。ただし、前述の2つの基準を満たさない場合は、申請前年度の直接または間接輸出額(FOB価格)が、2,100万ドル以上であることを証明すればよい(1999年政令第2685号35条、その改正版2007年政令第4879号)。またALTEXとして認定されるためには、DIANの国際貿易局登記管理部に申請を行うことが必要である。

輸出に対する特典:

  • 国内で生産されていない機材の輸入については、付加価値税(IVA)が免税となる。
  • 工業生産のための原料や投入物については、無関税または付加価値税(IVA)なしでの輸入が可能となる。
  • 国税庁(DIAN)に対する手続きが簡略化される。
  • 輸出入商品に対する税関での現物検査が免除される。

※2016年政令390号により、同年3月より新規申請は受け付けられていない。申請を希望する事業者は、認定経済事業者(Operador Económico Autorizado:OEA)の申請をDIANに対して行う。すでにAltex許可をもつ事業者は最長4年間の更新が可能であるが、更新時期が過ぎればOEAに移行される。

国際リース

国際リースは、資本財の一時輸入調達の際に適用でき、関税・付加価値税の支払いを分割して行うことで、キャッシュフローへの圧迫を軽減することができる。この場合、国内における一時輸入滞留期間は5年を超えることが可能。同様に、当該資本財の一時輸入滞留期間に輸入される場合に限り、別便で到着する付属品、部品、交換部品の長期一時輸入が許可されることもある。

税務当局の課税(関税、付加価値税)は半年ごとで、財の一時輸入滞留期間が5年を超える場合でも、支払い猶予期間は5年である。契約期間が5年を超える場合は、支払い猶予期間(5年)の最後の分割支払いを行う際に、未払いの税金をすべて支払わなくてはならない。

リース料を受け取る賃貸人がコロンビアに住所を置かない国際リース会社である場合、所得税および補完的な税の源泉徴収の対象となり、税率は14%である(資本および国内労働収入)。

一時輸入

このプログラムは、一時的に国内に入るが、通常の使用による劣化以外は何の変化を受けることなく、一定期間内に再輸出される商品について適用される。本制度の利点は、輸入関税や付加価値税の累積を受けないこと、そして一時的輸入のために定められた形態により、通常輸入とは異なる関税が適用されることである。こうした特典を受けるためには、次の要件を満たす必要がある。

  • 輸入商品は、消費目的ではないもので、保税在庫の管理のために種類・数量等が完全に特定されていなければならない。
  • 一時輸入滞留期間が終了する際には、諸税の支払いに関する義務を履行するという保証が必要。
  • 輸入者は、一時的輸入期間が切れた場合は、商品を再輸出するか、または輸入制度を一時的輸入制度から確定輸入制度に変更し、その場合には適切な額の関税を支払う旨約束すること。

原料輸入

輸入された原料や消費財を利用して国内で製造した製品を、法的要件を満たして輸出する者は、原料や消費財の輸入実績額を上限として、これらに対して課税された税金やその他納付金が免除される。1967年法令第444号第179条で規定されている。

国際販売会社(Comercializacion Internacional:C.I.)

コロンビアに設立された企業で、海外においてコロンビア製品を販売することを主な目的とする場合、国税庁(DIAN)の登記管理部で国際販売会社(C.I.)としての登記を行うことができる。この登記を行った企業は、輸出向けに国内で購入した製品に対する付加価値税(IVA)が免除されるほか、輸出商品の納入業者への支払いに課される源泉徴収(通常3.5%)が免除され、国際販売会社に納入する業者による販売は間接的輸出とみなされ、付加価値税(IVA)の還付といった優遇税制措置が得られる。これらの優遇措置を利用するためには、企業は法が定める要件を満たすとともに、輸出計画を添えてDIANに登録しなければならない。

国際販売会社(C.I.)として認定・登録された後、国内市場で商品を購入する場合には、購入先業者には納入業者証明(C.P.)と呼ばれる書類が必要となり、購入した商品は6カ月以内に輸出しなければならない。しかし、購入した商品(原料など)を輸出前に加工する場合には、国内市場で加工輸出用の原料を購入した時点から1年以内に輸出しなければならない。1979年法律第67号により、本制度は創設された。

諸税返還証明(Certificado de Reembolso Tributario:CERT)

この証明書所持者には、輸出対象製品の製造プロセスや販売プロセスにおいて、輸出業者により支払われた税金や間接税の全部または一部が返還される。このCERTの還付基準は、輸出製品およびその製品に影響する間接税に基づき、コロンビア政府が定める(2002年政令第1989号参照)。

その他税制優遇措置

  1. 商品とサービスの輸出にかかわる工業・商業(営業)税(ICA)の免除
    特定の市や地方では、企業が商品やサービスの輸出によって得た収入を、ICAの課税所得から控除することが認められている。
  2. 即時償却・追加所得控除
    • 科学面、技術面、あるいは革新的なプロジェクトへの投資については、投資金額の100%相当が課税所得から控除される(即時償却扱い)。
    • 身体的障害のある労働者に支払われた給与と給付金については、同金額の200%相当(通常の100%増し)が課税所得から控除される。
  3. 所得税減免(税額控除)
    次の税金等は所得税から直接差し引かれる。控除額が税額を超えることはない。
    • 海外で支払われた税金。
    • 基礎工業用に購入された重機に関して支払われた付加価値税(IVA)。
    • 収益性の高い農牧業企業に対する株式に投資をし、最低2年間投資を維持した者は、純所得額の1%を上限として、投資額を所得税から差し引くことができる。
    • 科学面、技術面、あるいは革新的なプロジェクトへの投資については、投資金額の25%相当を所得税額から控除できる(税法256条、2016年法律第1819号)。

投資事業にかかる法的安定性の保証

コロンビアは、「コロンビアにおける投資家のための法的安定性に関する法律」(2005年法律第963号、2005年政令第2950号、2008年政令第1474号)により、投資家に対する法的安定性を確保している。同法により、国内外の投資家はコロンビア政府との間に保護契約関係を持つこととなり、法規制の改正等によって生じるリスクを軽減することが可能となった。
同法の下で交わされる「法的安定性に基づいた契約」は、契約実施中に投資にかかる規則(例外あり)や契約に定められた事項の解釈が投資家にとって不利な方向に変更された場合、こうした変更の適用を受けないことを保証するものである。同契約は3~20年の期間を対象として締結することが可能で、法定月額最低賃金7万5,000カ月分(約190万ドル)以上の投資を行う投資家が対象となる。なお、法的安定性を得られる代わりに、対象企業は、契約年度に応じて年間投資額の一定率(2017年は、4.15~11.23%)に相当する額を、代価としてコロンビア政府に支払わなければならない。同契約に関する情報は、商工観光省のウェブページ(Contratos de Estabilidad Jurídica外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)を参照。

その他

特になし

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