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外国人就業規制・在留許可、現地人の雇用

最終更新日:2018年07月17日

外国人就業規制

外国人がブラジル国内で報酬を得る活動をするには、就労を許可したビザが必要。

ブラジルに入国するには渡航目的に応じたビザを取得する必要がある。
ブラジル国内で報酬を得る活動を行うには、就労を認めるビザを取得する必要がある。

在留許可

従来の「外国人規約」に代わって、新たに「移民法」が発令され、ビザに関する規定が大幅に変更された。商談などを目的に短期間の訪問の場合には「訪問ビザ」、駐在等で赴任する場合には「一時滞在ビザ」を取得する。これまで、役員として駐在する場合に取得していた「永住ビザ(パーマネント・ビザ)」の呼称はなくなった。

軍事政権時代の1980年に制定された「外国人規約」(Estatuto do Estrangeiro;1980年8月19日付法令6815号)は、国防と自国労働者保護の観点から外国人の権利を制限する差別的な面があるとして改定が議論されてきた。2017年に新たに施行された「移民法」(Lei de Migração;2017年5月24日付法令13445号)は、人道的な観点から移住者の権利と義務を保障するとともに、移住者や訪問者のブラジル入国や滞在に関するガイドラインを定めている。移民法は施行細目が定まっていない部分が多く、今後も規定や運用の見直しが行われるものと考えられる。なお、同法の施行前に発給されたビザは、有効期間内であれば効力を有するため、ビザの切り替えは不要。

移民法におけるビザの種類
移民法ではビザは次の5種類に区分される。
  1. 訪問ビザ"Visto de Visita"
  2. 一時滞在ビザ"Visto Temporário"
  3. 外交ビザ"Visto Diplomático"
  4. 公用ビザ"Visto Oficial"
  5. 非公式外交ビザ(儀礼ビザ)"Visto de Cortesia"

業務でブラジルを訪問する場合、短期の商談などを目的とする場合には「1.訪問ビザ(商用)」、駐在等で赴任する場合には「2.一時滞在ビザ」を取得する。役員として駐在する場合も、従業員として駐在する場合も、いずれも同じ「2.一時滞在ビザ」を取得するが、手続きや投資要件、ビザの有効期間などが異なる。駐在員の同伴家族は、駐在員本人が呼び寄せ人となり、「2.一時滞在ビザ」を取得する。

「1.訪問ビザ」と「2.一時滞在ビザ」はブラジルへの訪問・滞在の目的によりそれぞれ更に次の通り区分される。

  1. 訪問ビザ
    1. 旅行
    2. 商用
    3. 通過(トランジット)
    4. 文化・スポーツ活動
    5. その他
  2. 一時滞在ビザ
    1. 学術・研究
    2. 医療
    3. 人道的保護
    4. 留学
    5. 労働
    6. ワーキング・ホリデイ
    7. 宗教・ボランティア活動
    8. 個人投資家、顕著な経済・社会・科学・技術または文化活動
    9. 家族呼び寄せ
    10. 芸術・スポーツ活動

訪問ビザ

旅行、商用、通過、文化・スポーツ活動等、短期間の滞在を目的にブラジルを訪問する場合、「訪問ビザ」の取得が必要。訪問ビザでは移住や、報酬を得る活動に従事することは禁じられている。(イベント参加による日当、補助費、出演料、労賃、その他の渡航費用、スポーツ大会および芸術・文化コンクールにおける賞品、賞金の支払いは認められている。)訪問ビザによる滞在可能期間は入国日から数えて90日間。90日を超えて滞在する場合、ブラジル連邦警察で延長手続きが必要。滞在合計日数は過去1年間に180日を超えることはできない。ビザの有効期間は発給日から1年間。ただし、日本国籍者に対し発給される訪問ビザの有効期間は最高3年間。有効期間内に何度でも出入国可能な数次入国ビザ(マルチプルビザ)となっている。訪問目的が後述「例外事例」に該当する場合、有効期間は最高90日間のシングルビザが発給される。所定の手続きを経ることにより、訪問ビザを一時滞在ビザに変更することや居住許可を取得することが認められている。ビザの種類を変更する場合、従来は一旦国外へ退去し新たにビザを申請する必要があったが、新しい移民法では、申請者がブラジル国内に滞在したまま申請できるようになった。

訪問ビザの目的別の種類と概要

観光

訪問目的:観光、文化・教育活動、レクレーション、家族訪問、学会・講演会・講習会参加、ボランティア活動、研究・教育・学術振興活動への参加。
滞在期間は最大90日。報酬を得る活動は認められない。

商用

訪問目的:会議・展示会・企業イベント参加、新聞の取材、撮影・報道活動、営業活動、契約書の署名、監査・コンサルタント業務、航空機乗員・船員の業務。
滞在可能期間は入国日から数えて90日間。90日を超えて滞在する場合、ブラジル連邦警察で延長手続きが必要。ただし、訪問目的が監査・コンサルタント業務の場合、延長は認められない。商用目的の一時滞在ビザでは報酬を得る活動を行うことはできない。技術援助(機械の据付、メンテナンス、修理等)は商用に当てはまらず、ブラジル労働雇用省の許可と一時滞在ビザが必要。映画制作および映像撮影を行うには、ブラジル国立映画庁(ANCINE – Agência Nacional do Cinema)の事前許可が必要(報道番組の制作を除く)。

通過(トランジット)

訪問目的:航空機等のブラジルでの乗り継ぎ。
最終目的地(第三国)に到達するためにブラジルで乗り継ぎが必要な渡航者のうち、次の両方の条件を満たしている場合、ビザは不要。[1]ブラジルの入国審査を通過することなくブラジルの港または空港の国際トランジットエリアに居続ける。かつ、[2]運行提携のある二社以上の航空会社が発行した場合を含め、航空券を所持している。

文化・スポーツ活動

訪問目的:文化活動やスポーツ活動。
報酬を得る活動はできない。ただし、出演料等の報酬、賞金、賞品の受領は認められる。選手やアーティストの同伴者も訪問ビザの取得が必要。滞在期間は最大90日。ビザの延長はできない。滞在期間が90日を超える場合、一時滞在ビザあるいは居住許可を申請する。

例外事例

訪問目的・対象者:治療、ブラジル人未成年者(18歳未満)の養子縁組、ブラジル居住許可申請手続きを行うための渡航、ブラジル国籍者またはブラジル移住者が養子縁組をした外国籍の未成年者(18歳未満)、ブラジル永住権を保持する60歳以上または障がいのある者で、移住国内登録証(CRNM、従来の外国人登録証RNE)の有効期限が切れている場合、ブラジルにおける滞在登録・滞在延長・居住許可申請控え(PROTOCOLO)所持者。
滞在期間は最大90日で、シングルビザが発給される。

一時滞在ビザ

労働、研究・留学、宗教・ボランティア活動など、居住を目的にブラジルを訪問する場合、「一時滞在ビザ」の取得が必要。一時滞在ビザの有効期間は最大1年間。一時滞在ビザを取得するには、滞在目的に応じた「居住許可」を事前に取得する必要がある。居住許可の有効期間は滞在目的に応じ2年間あるいは無期限となっており、一時滞在ビザの有効期間にかかわらず、居住許可の有効な期間、ブラジルに滞在することができる。ただし、正当な理由なしに継続して2年以上、ブラジル国外に滞在した場合、居住許可は失効する。居住許可の申請は滞在目的に応じブラジル法務省あるいは労働雇用省に対し行う。これまで、ブラジルに設立した現地法人に駐在員を派遣する場合、職務が役員の場合には「永住ビザ(パーマネント・ビザ)」、従業員の場合には「就労ビザ(テンポラリー・ビザ)」を取得していたが、新しい移民法ではいずれの場合も「一時滞在ビザ」および「居住許可」を取得する。

一時滞在ビザの種類と概要

学術・研究

滞在目的が次のいずれかの項目に該当し、滞在期間が90日以上となる場合、一時滞在ビザを取得する。滞在目的が次のa.~g.に該当する場合、ブラジル国内企業・団体との雇用契約を結ぶことはできない。滞在目的が次のh.に該当する場合、ブラジル労働雇用省の労働許可が必要。滞在期間が90日未満の場合には訪問ビザを取得する。

  1. 科学者および研究者として、パートナーシップ、技術拡大、サービス提供、研究プロジェクトおよび科学分野での国際ネットワーク、技術革新および技術拡張へ次のケースで参加する場合:
    1. 海外企業との協力協定、研究センターおよび海外企業の開発、研究、および外国教育センターとブラジルの[1]国内企業、[2]国内企業のインキュベーター、[3]科学技術機関(Instituição Científica, Tecnológica e de Inovação - ICT)、[4]技術イノベーションセンター(Núcleo de Inovação Tecnológica - NIT)、[5]支援財団、[6]テクノロジーパーク、[7]高度技術集積都市、[8]公立および私立の教育研究機関との間で結ばれた協定またはそれに類似するものに基づき渡航する場合。
  2. 出身国または出国地の機関に属したまま、ブラジルの大学と結ばれた協定またはそれに類似するものに基づき渡航する場合
  3. ブラジル教育文化省公認の高等教育の学術・研究奨学金受給者
  4. 高等教育および科学技術研究の支援財団による奨学金受給者がブラジル教育文化省公認の高等教育機関またはブラジル科学技術革新通信省(Ministério da Ciência,Tecnologia, Inovações e Comunicações - MCTIC)公認のその他の国家科学技術機関(1990年法令98830号 第14条)へ参加する場合
  5. 国家科学技術開発審議会(CNPq)、高等教育課程人材育成組織(CAPES)、研究・プロジェクト公社(FINEP)、またはその他の公立研究支援機関による奨学金受給者
  6. 1990年法令第98830号に該当しない科学者、研究者および専門家
  7. 外務省公認の国際協力協定に基づいて派遣される科学者、研究者および専門家
  8. ブラジルで雇用契約のある研究、教育、学術振興活動を行う者
医療

滞在期間が90日以上となる治療等を受けることを目的としてブラジルを訪問する外国人患者および同伴者に対し発給される。就労および報酬を得る活動は認められない。また、ブラジル外務省の事前許可が必要。ビザおよび居住許可の有効期間はいずれも1年間。有効期間は延長が可能。滞在期間が90日未満の場合、訪問ビザを取得する。

留学

ブラジルの教育機関への入学・留学、語学その他の留学、学生研修プログラムやロータリー活動への参加を目的に、90日以上滞在する場合に発給される。滞在期間が90日未満の場合、訪問ビザを取得する。一週間に15時間以上の授業を受ける必要があり、スポーツ留学には適用されない。報酬を受け取る活動は、学業に支障のない範囲で認められる。

労働

滞在目的が次のいずれかに該当する場合に発給される。なお、日本とブラジルとの間ではワーキング・ホリディの協定は締結していない。

  1. ブラジル企業に雇われて仕事をする場合
  2. ブラジル企業の経営者、支配人、理事、管理者として投資する場合
  3. 外国の金融機関の代表として、ブラジルでの雇用契約無しに仕事に従事する場合
  4. ブラジルの企業労働契約や協定を結んで、技術援助・技術移転を行う場合
  5. 外国企業に所属する者が、ブラジルでの雇用契約無しにブラジルの子会社、支社、または本社で職業訓練を受ける場合
  6. ブラジルに本社のあるグループ会社に所属する外国人が、ブラジルでの雇用関係無しに、同じ市民社会、商業社会、複合企業において運用・管理上の技術的機能を果たしている本社において、企業文化や運営方法の訓練および同化を目的とし、また、専門家達によって果たされる職務と不可欠な経験を共有するためにブラジルで働く場合
  7. ブラジルでの雇用契約なしにブラジル政府の仕事または技術補佐の仕事を行う場合
  8. 雇用契約に基づいて研究、教育、学術振興活動を行う場合
  9. プロスポーツ選手がブラジルのスポーツチームとの契約に基づいて活動を行う場合
  10. ブラジルに拠点のある会社と契約があり、ブラジルの海域で漁業を行う予定の(または行っている)外国漁船で、ブラジルでの雇用契約無しに90日を越えて働く乗組員
  11. 有効な国際船員手帳を所持せずにブラジルの海岸線を航行するクルーズ船の乗組員として90日を超えて働く場合
  12. ブラジル海域内で航行する外国船籍の乗務員またはプラットフォームで働く専門家
  13. 雇用契約無しに、特例によりブラジルでの無期限の在住を要する職務に従事する場合

労働目的の一時滞在ビザの取得にはブラジル労働雇用省の事前許可が必要。さらに居住許可も事前に取得する必要がある。(役員あるいは従業員としてブラジル国内に設立された企業で勤務する場合、いずれにも該当。)ビザの有効期間は1年間。ただし、ビザの期間にかかわらず、居住許可で認められた期間、ブラジルに滞在することができる。居住許可の有効期間は、役員の場合は無期限。従業員の場合は2年間。
従来の外国人規約では、ブラジルに設立した現地法人に役員を派遣するには永住ビザの取得が必要だったが、新たな移民法では永住ビザの呼称はなくなった。また、永住ビザの取得には役員1人分に付き60万レアル相当以上の投資が必要だったが、移民法では、役員用一時滞在ビザ発給のための事前居住許可を申請する際に、60万レアル相当以上の投資証明書(同金額をブラジル中央銀行に外国投資登録した証明書)が必要となった。なお、会社設立あるいは当該役員のブラジル入国後2年以内に最低10人以上の新規雇用を創出する場合、15万レアル以上の投資により居住許可を申請することが認められている。

技術支援・技術移転

現地企業と雇用契約を結ばずに、技術支援や技術移転を目的にブラジルを訪問する場合にも、労働目的の一時滞在ビザと事前居住許可を取得しなくてはいけない。業務継続のために居住許可の有効期間を超えて滞在する必要がある場合、現地企業と雇用契約を締結しなくてはいけない。

技術支援・技術移転

現地企業と雇用契約を結ばずに、技術支援や技術移転を目的にブラジルを訪問する場合にも、労働目的の一時滞在ビザと事前居住許可を取得しなくてはいけない。業務継続のために居住許可の有効期間を超えて滞在する必要がある場合、現地企業と雇用契約を締結しなくてはいけない。

  1. 技術支援・緊急技術支援:
    技術支援を目的とする居住許可は、次の3種類に分けられる。総務業務、会計業務、経営上の技術支援には一時滞在ビザは発給されない。
    1. 技術支援
      居住許可の有効期間は最大1年間。
    2. 技術支援:
      簡略化された手続きにより5営業日以内に、有効期間が180日の居住許可が発給される。
    3. 緊急技術支援
      緊急時には、簡略化された手続きにより2営業日以内に、有効期間が180日の居住許可が発給される。
  2. 技術移転:
    技術移転を目的とする居住許可の有効期間は1年間。
宗教

宗教家や宗教団体のメンバー等が、宗教活動や布教を目的としてブラジルに滞在する場合に発給される。ブラジル側団体との雇用関係は認められない。

ボランティア

ブラジルのNPOあるいは外国政府と連帯している組織でボランティア活動をすることを目的に一時滞在ビザを取得するには、ブラジル外務省の事前許可が必要。ブラジルでの雇用契約の締結および報酬を得る活動は認められない。滞在期間が90日以下の場合、訪問ビザの取得が必要。

個人投資家

個人投資家がブラジル国外にある50万レアル相当額を超える資産をブラジル国内の法人に投資する場合または、ブラジル国内で雇用あるいは所得を生み出す可能性のあるプロジェクトに投資する場合に発給される。投資額が50万レアル相当額を下回る場合でも、投資の目的が科学および技術の革新・基礎研究・応用研究分野への活動にある場合には、ビザの申請が可能。ただし、投資金額は15万レアル相当額を下回ることはできない。居住許可の有効期間は無期限。個人投資家に対する一時滞在ビザの発給にはブラジル労働雇用省の事前許可が必要。

顕著な経済、社会、科学、技術または文化活動

経済、社会、科学、技術または文化面で顕著な活動を行う場合に発給される。

家族呼び寄せ

ブラジル国籍者および居住許可を有する外国人(呼び寄せ人)が、配偶者およびブラジルの法秩序における内縁関係者(性別は問わない)、子供、ブラジル人の子供がいるもの、居住許可を保持する子供がいるもの、父母・祖父母、18歳未満の兄弟姉妹・孫、または年齢を問わず呼び寄せ人に経済的に扶養されていることを証明できる兄弟姉妹、ブラジル人の後見人・監護者・管財人(被呼び寄せ人)を呼び寄せる際に発給される。被呼び寄せ人としてビザもしくは居住許可を得たものは呼び寄せ人にはなれない。駐在員の同伴家族としてブラジルに滞在する場合、駐在員本人が労働目的の一時滞在ビザを取得した後、駐在員本人が呼び寄せ人となり、同伴家族のビザの申請を行う。同伴家族は観光目的の訪問ビザでブラジルに渡航し、ブラジル滞在期間中に訪問ビザを一時滞在ビザへ切り替えることも可能。ビザの有効期間は最高1年間。被呼び寄せ人の居住許可の有効期間は、呼び寄せ人の居住許可の有効期間が無期限の場合には、無期限。呼び寄せ人の居住許可の有効期間が有期の場合には、同じ期間となる。

芸術・スポーツ等の各種イベントへの参加

芸術・スポーツ等の各種イベントへの参加、アミューズメントショーの技術者またはアーティスト、アスリートのアシスタントとして活動する場合にも、一時滞在ビザの取得が必要。個人または法人との雇用関係の無い、期間限定契約に限られ、ブラジル労働雇用省の事前許可が必要。14歳以上18歳未満の青少年が文化センターまたはスポーツ団体が提供するスポーツトレーニングへ参加する場合(滞在期間は最長1年)や、14歳以上の者が学校休業期間に限ってスポーツ交流に参加する場合(滞在期間は最長90日間で延長不可)にも、一時滞在ビザの取得が必要。ブラジル外務省の事前許可が必要。滞在期間が90日以下の場合、訪問ビザを申請する。

その他のビザ

外交ビザ:
公務でブラジルへ渡航する外交官およびその同伴家族に発給される。ビザの有効期間は最大3年間。外交・領事・他の公務のためにブラジルに渡航する外交パスポート所持者の場合、滞在期間を問わず、ビザは免除される(外交パスポートを持つ家族についても免除)。外交・領事・他の公務以外の目的のために、ブラジルに渡航する外交パスポートの所持者については、滞在日数が90日を超えない場合は、ビザは免除される。就職、永住、自由業、他の生業(報酬を得ることを目的とする芸能およびスポーツを含む)に従事することを目的とする場合は、ビザの取得が必要。

公用ビザ:
ブラジルが承認している国家または国際機関の公務で渡航される者およびその同伴家族に発給される。ビザの有効期間は最大3年間。外交・領事・他の公務のためにブラジルに渡航する公用パスポートの所持者の場合、滞在期間を問わず、ビザは免除される(公用パスポートを持つ家族についても免除)。外交・領事・他の公務以外の目的のために、ブラジルに渡航する公用パスポートの所持者については、滞在日数が90日を超えない場合は、ビザは免除される。就職、永住、自由業、他の生業(報酬を得ることを目的とする芸能およびスポーツを含む)に従事することを目的とする場合は、ビザが必要。

非公式ビザ:
外交官の家庭内就労者や、ブラジルへ非公式で訪れる政府高官およびその家族、外交ビザ・公用ビザ・非公式ビザ保持者の家族およびその家事就労者、外交使節団としてブラジルにおいて報酬を受けない、文化的意義の高い無償の芸術・スポーツイベントに参加する場合に発給される。ビザの有効期間は最大3年間。

居住許可:
ブラジル国内に滞在するには、一時滞在ビザとは別に「居住許可」を取得する必要がある。一時滞在ビザの取得を希望する、海外に居住する外国人には「事前居住許可」を発給。すでにブラジル国内に滞在する外国人には「居住許可」が発給される。訪問ビザ、外交ビザ、公用ビザ、非公式ビザでブラジルを訪問する外国人の場合、居住許可は不要。ただし、これらのビザを居住許可に切り替えることも認められている。

学術・研究、労働、投資、顕著な経済・科学・技術または文化活動、宗教活動、ボランティア活動を目的とする一時滞在ビザの取得が必要な場合、労働省に対し居住許可を申請する。滞在目的がその他に該当する場合、法務省に対し居住許可を申請する。

労働を目的とする居住許可は、雇用契約あるいは役務提供契約がある場合に発給される。ただし、次のいずれかに該当する場合、雇用関係がなくても居住許可が発給される。

  • 役務提供・技術援助がブラジル政府に対して行われる場合
  • 役務提供が国際協調の合意に基づいて行われる場合
  • 役務提供が技術援助・技術移転を伴う場合
  • 外国に所在する金融機関の、ブラジル国内の代表者となる場合
  • 非営利の民間法人の代表者となる場合
  • ブラジル国内に所在する本社・支店で職業訓練を受ける場合
  • 技術研修者やトレーニーになる場合
  • 新聞・雑誌・ラジオ・テレビ・外国報道局の特派員活動を行う場合
  • 90日を超えて監査・コンサルタント業務を行う場合

居住許可の有効期間は2年間。さらに2年間の延長、あるいは無期限の居住許可への変更が可能。企業経営者および契約期間が無制限の学術・研究者へは、無期限の居住許可が発給される。個人投資家が自己の対外資産でブラジルの法人に投資する場合や、新たに会社を設立する場合、雇用および所得を生み出す可能性のあるプロジェクトに投資する場合、外資誘致政策に準拠して投資する場合にも、無期限の居住許可が発給される。ただし、投資計画を履行しない場合、居住許可は取消されることがある。家族呼び寄せの場合、被呼び寄せ人には呼び寄せ人と同一の有効期間の居住許可が与えられる。留学目的の居住許可の有効期間は1年間で、延長可能。訪問ビザ、外交ビザ、公用ビザ、非公式ビザを居住許可に切り替えた場合、有効期間1年間の居住許可が発給される。

移住国内登録証(CRNM)

一時滞在ビザあるいは居住許可によりブラジル国内に滞在する外国人は、ブラジル連邦警察で移住国内登録証 (CRNM)を取得しなくてはいけない。移住国内登録証は従来の外国人規約において発行されていた外国人登録証 (RNE)に代わるもので、外国人のブラジル滞在中の身分を保証する。一時滞在ビザによりブラジルに入国した外国人は、入国後90日以内にブラジル連邦警察で移住国内登録証の申請を行わなくてはいけない。既にブラジル国内にいる外国人が居住許可を申請し、承認された場合には、承認日から30日以内に移住国内登録証の申請を行わなくてはいけない。移住国内登録証の有効期間は居住許可の有効期間と同一となる。ただし、居住許可の有効期間が「無期限」の場合、移住国内登録証の有効期間は9年間となる。移住国内登録証の有効期限までに60歳に達する場合、移住国内登録証の有効期間は「無期限」となる。既に発行済みの外国人登録証は有効期限までは効力を有するが、有効期限が切れる前に居住許可への切り替えが必要となる。

電子ビザ発給システム(e-Visa)

2018年1月より、日本および米国、カナダ、オーストラリアの4カ国からの渡航者に対し、「電子ビザ発給システム(e-Visa)」が開始された。e-Visaは商用・商談(技術指導、機械操作、メンテナンス不可)、監査またはコンサルティング業務、観光、通過、文化・スポーツイベントへの参加、90日以内の講演会・学術会議・学術研究・講習会・留学・ボランティア活動等への参加などの短期滞在ビザを申請する際に利用できる。e-Visaでは報酬を得る活動を行うことはできないが、出演料等の報酬、賞金、賞品の受領や講演会等への参加による報酬、滞在費等の必要経費の返金は認められる。ビザの有効期間は最長で2年間。1年間に90日を限度に滞在できる。ビザ発給を受ける際、手持ちのパスポートの有効期間が2年未満の場合は、パスポートの有効期間が最長有効期間となる。e-Visaは、ブラジル外務省のウェブサイトもしくはスマートフォンやタブレット向けのアプリから申請が可能。申請から72時間程度でビザの取得が可能。

現地人の雇用義務

従業員の3分の2以上が、ブラジル人労働者でなければいけない。

従業員数ベースおよび支払給与額ベースで、全体の3分の2以上がブラジル人労働者でなければならない。〔統一労働法第352条、第354条〕

役員、ブラジルに10年以上居住する外国人、ブラジル人の配偶者あるいは子を持つ外国人は、ブラジル人とみなして計算される。〔同法第353条〕
また、外国人と同じ業務に就くブラジル人に対し、外国人より少額の賃金を支払うことは認められない。〔同法第358条〕

その他

年金の二重加入解消を目的に、2010年に日本ブラジル社会保障協定を締結。

日本とブラジルは2010年7月、年金制度への二重加入の解消および年金保険料の掛捨て防止を内容とする「社会保障に関する日本国とブラジル連邦共和国との間の協定」(日本ブラジル社会保障協定)を締結。
同協定により、ブラジルで就労する日本人は、日本あるいはブラジルのいずれか1カ国で、年金制度に加入すればよいことになった。

  1. ブラジルでの就労期間が5年以下と見込まれる場合
    日本の社会保障制度に加入していることを証明する「適用証明書」の交付を受けることにより、ブラジルの社会保障制度への加入が免除される。
    「適用証明書」は日本の事業主が年金事務所で申請する。就労者が現地企業の「役員」であるか否かを問わず適用される。
  2. 就労期間が5年を超えると見込まれる場合
    日本の事業主が厚生年金保険および健康保険の資格喪失届を年金事務所へ届け出て、ブラジルの社会保障制度のみに加入する。
    ブラジルの年金制度に加入した場合には、両国での保険期間を通算し、それぞれの国の年金受給権を確立できることになった。

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