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外資に関する規制

最終更新日:2016年03月29日

規制業種・禁止業種

2015年7月1日から有効となっている投資法67/2014/QH13は禁止経営投資分野6分野と条件付き経営投資分野267分野について明記している。


関連法
1996年:ベトナム外国投資法公布
1998年:内国投資奨励法公布
2000年:ベトナム外国投資法の一部条項の修正および補足に関する改正法
2006年:ベトナム外国投資法と内国投資奨励法に取って代わる共通投資法と統一企業法(2006年7月1日より施行)が2005年11月に国会を通過。
2014年:ベトナムにおける投資活動およびベトナム国外における海外投資活動に関する投資法(2015年7月1日より施行)が2014年11月に国会を通過。以降、外国投資家かベトナム投資家かに関わらず、ベトナムにおいて投資・経営活動を行う場合、当法律に従うこととなった。


禁止業種、条件付き事業分野
1. 禁止経営投資分野
(1) 投資法67/2014/QH13別表第1に記載される各麻薬物質に関する事業 
(2) 投資法67/2014/QH13別表第2に記載される各種化学物質、鉱物に関する事業 
(3) 絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約(ワシントン条約)の別表第1に記載される各種野生植物、動物の標本、および当条約の別表第3に記載されるグループIにおける、絶滅のおそれのある希少な各種野生植物、動物の標本に関する事業
(4) 売春事業 
(4') 人身、人の身体組織、部位の売買に関する事業
(5) 人の無性生殖に関する事業

2. 条件付経営投資分野
条件付き経営投資分野は、当該分野の経営投資活動を実施するにあたり、国防、国家の治安、社会の秩序、安全、社会道徳、市民の健康の保持を理由とする条件を満たさなければならない。詳細は別添のとおり。

「各種規制(条件付経営投資分野リスト、投資優遇分野リスト)」PDFファイル(549KB)  

投資法67/2014/QH13の一部ガイダンスである政令118/2015/ND-CP(2015年11月12日発行、2015年12月27日より有効)によると、条件付き経営投資分野の実施に当たり、その分野を専門的に規定する法律に従って、条件を満たす証明書等(書面による許可という)を取得するか、あるいは書面による許可を取得する必要なく条件を満たした場合には実施できる。


WTO加盟に伴うサービス分野の開放
ベトナムは、2007年1月に正式に世界貿易機構(WTO)に加盟。これにより、それまで規制分野であった金融・商業・運輸などのサービス分野の多くが、加盟後5年以内に開放されることとなった。しかし、運輸業や教育業の一部では、従前の100%外資が認められていたにもかかわらず、合弁でしか認められないように改定され、開放に逆行した業種もある。また、すべての事業分野で開放されている訳でなく、輸入販売や小売業など開放後の事業分野でもラインセンスが認可されにくいケースも存在する。


外資系企業による輸入販売および小売
政府は、ベトナムにおける外資系企業が実施する小売業に関する商法の施行細則を定める2007年2月12日付政令Decree 23/2007/ND-CPを交付した。これにより、次の要件を満たす場合に、外資系企業による販売会社設立が認可されるようになった。

・出資者の居住国が、ベトナムの加盟する国際条約(WTO公約など)の締結国であり、またその条約に基づき、ベトナム政府が商品販売およびその関連活動における規制の撤廃を約束した場合。
・投資形態が、ベトナムの加盟する国際条約に定める市場開放政策の内容に整合し、ベトナム国内法に違反しない。
・商品・売買の方法が、ベトナム政府が約束する市場開放政策の内容に整合し、ベトナム国内法に違反しない。
・業務内容が、ベトナムが約束している市場開放政策の内容に整合し、ベトナム国内法に違反しない。

なお、小売業およびその関連事業について規定した開放ロードマップについて、2007年5月21日付商業省(現:商工省)発行の政令Decision No. 10/2007/QD-BTMの付録1では、2009年1月1日から外国投資家が小売業において100%外資系企業を設立することができると規定されているが、小売事業の認可を受けるには、商工省の承認(書面による)を得なければならない。
また、2013年12月24日にて商工省は、政令Decision No. 10/2007/QD-BTMに代わる、外資企業が輸入・輸出・販売不可能な商品に関する通達Circular 34/2013/TT-BCTを発行した。


外資系企業による物品売買に関する2007年2月12日付政令Decree 23/2007/ND-CPの新たな施行ガイダンス
商工省は、2013年4月22日付通達Circular 08/2013/TT-BCTを発行し、以前のCircular 09/2007/TT-BTMとCircular 05/2008/TT-BCTに取って代わり、商法に基づく外国投資企業による物品売買およびその他直接関連する活動に関する2007年2月12日付政令Decree 23/2007/ND-CPの施行ガイダンス細則を案内している。
通達Circular 08/2013/TT-BCTの重要な改正規定は下記のとおりである。

●EPE企業の輸出入・販売事業ライセンスについて
従来までは、EPE企業の輸出入および販売事業ライセンスの取得可否や税務の優遇措置の取扱いについて一部不明確な点もあった。しかし、本通達により[1] EPE企業が輸出入・販売事業ライセンス取得・実施が可能であること、[2] EPE企業の税務優遇については当該輸出入・販売事業については、適用外であることが明確になった。 本通達において下記のとおり記載されている。
-輸出入を許可されたEPE企業は、本通達の第3条および第4条の規定のとおりに輸出入を行う。
-販売事業を許可されたEPE企業は、本通達の第5条の規定のとおりに販売事業を行う。
-EPE企業に対する税務優遇措置については、当該輸出入および販売活動には適用されない。

●Economic Needs Test(ENT)の例外規定について
従来、商品販売業務が許可される外資系企業は、最初の小売店を開設する際に小売店設立手続を行う必要がないが、2店舗目の小売店からは省級の人民委員会の許可(ENT)を受ける必要があると規定されていた。しかし、Circular 08/2013/TT-BCTでは、ENTを受ける必要がない例外について言及している。その例外として、物品取引活動のために計画され既にそのインフラ設備の建設が完了している地域においては、面積が500m2未満の小売店舗であればENTの対象とはならないことが定められた。

●輸出権の内容の明確化
従来の実務上、販売会社を設立する場合は投資ライセンス内に「輸出権の実施範囲には、輸入商品を輸出することは含まれない」と記載されることが多かった。当該文言の意図・効力については法令根拠もなく、また当局へ問い合わせを行っても明確な回答は得られず、文言だけを見ると、「輸入商品をそのまま海外に輸出することはできない」と解釈することもできることから、多くの会社が困惑していた。 しかしながら、本通達により、販売会社が輸入商品をそのまま輸出することが可能であることが改めて明確となった。


外資系企業による投資分野の規制に関する現行法令
詳細は、別添のとおり。
「各事業分野での規制」PDFファイル(278KB) 


・広告法16/2012/QH13
融機関法No. 47/2010/QH12
・商務銀行、外国銀行支店、外国金融機関・銀行業務を展開する他外国組織のベトナム代表事務所の設立、運営、管理に関しての国家銀行発行の2011年12月15日付通達40/2011/TT-NHNN
・商務裁定官法No. 54/2010/QH12
・通信法No. 41/2009/QH12
・郵便法No. 49/2010/QH12
・映画法No. 62/2006/QH11、映画法の一部条項の修正および補足に関する法No. 31/2009/QH12
・不動産事業法66/2014/QH13
・弁護士に関する法律No. 65/2006/QH11、法律No. 65/2006/QH11の一部修正に関する法律No. 20/2012/QH13
・ベトナム民間航空に関する法律No. 66/2006/QH11
・情報技術に関する法律No. 67/2006/QH11
・基準および技術認証に関する法律No. 68/2006/QH11
・証券法No. 70/2006/QH11、証券法の一部条項の修正に関する法律62/2010/QH12
・ゴールド事業に関する政令Decree No. 24/2012/ND-CP
・薬事法の施行ガイドラインに関する政令Decree No. 79/2006/ND-CP
・自動車を利用した輸送事業のガイドラインに関する政令Decree No. 86/2014/ND-CP
・住宅法のガイドラインに関する政令Decree No. 71/2010/ND-CP
・建設投資案件の管理に関する政令Decree 12/2009/ND-CP、Decree 12の一部修正に関する政令Decree 83/2009/ND-CP、2015年8月5日から有効となる政令Decree 59/2015/ND-CP

出資比率

100%外国投資の形態が認められない条件付投資分野の事業については、ロジスティック分野や通信分野など、各事業分野でベトナム出資者と外国人投資家の出資比率が定められている。

外国企業の土地所有の可否

外資系企業、あるいは事業協力契約の外国当事者は、投資案件の実施にあたり土地を所有することは認められず、ベトナム政府から土地を賃貸する形になる。


土地使用権
ベトナムでは、土地は国民の共有財産であるとともに、政府の管理下に置かれている。
外資系企業、あるいは事業協力契約の外国当事者は、投資案件の実施にあたり土地を所有することは認められず、ベトナム政府から土地を賃貸する形になる。その場合、2014年6月30日付Circular 36/2014/TT-BTNMTに従い、土地、水面、海面の使用料を算定し、賃貸料を支払う。


土地使用権証書、家屋所有権証書、およびその他資産の所有権証書に関する新たな規則
天然資源環境省は、2014年5月19日にCircular 17/2009/TT-BTNMTに代わりCircular 23/2014/TT-BTNMTを発行し、土地使用権証書、家屋所有権証書、およびその他資産の所有権証書(レッドブック)に関するガイドラインを公表した。
Circular 23はCircular 17よりレッドブックへの記入方法について細かく規定されているが、他の内容はほぼ同様である。具体的には、土地、家屋、およびその他資産を譲渡、贈与、賃貸、または資本拠出するとき、土地使用権保有者は管轄当局に登録を行う必要がある。
その申請書類は[1] 譲渡、賃貸、資本拠出の契約、[2] 土地、家屋、その他資産の所有権に関する書類(土地使用権証書、家屋所有権証書、およびその他資産の所有権証書)となる。必要書類を完成後、土地使用権保有者は申請書類を土地使用権証書登録局とその他管轄当局に提出する。また、海外在住ベトナム人やベトナム滞在外国人の土地使用権と関連する情報は天然資源環境省の公式ウェブサイト上で公知される。

資本金に関する規制

一部の条件付投資分野に関しては法定資本が定められている(銀行業、保険業、海外向け労働者派遣、不動産、航空サービス、映画制作など)。


法定資本比率
従来、外資系企業に適用されていた外国投資法では、会社の法定資本を総投資額の30%以上に設定するよう義務付けられていた(特定の条件を満たす場合は20%以上と設定されている)。2006年7月1日より施行された投資法においては、そのような法定資本の規制は廃止された。ただし、条件付き投資分野に該当する業種の中には、法定資本が定められている業種(銀行業、保険業、海外向労働者派遣、不動産、航空サービス、映画作成など)もある。
「法定資本金および出資比率制限について」PDFファイル(224KB) 

その他規制

投資形態および会社形態の制限
ベトナム証券市場における外資投資家保有率の拡大
各事業分野での規制 など


<投資形態および会社形態の制限>
投資法67/2014/QH13によると、2015年7月1日から外国投資家は下記の形態で投資活動を行うことを選択できる。

(1) 現地法人の設立
(2) 企業への追加出資:企業の株または持分の買収
(3) PPP契約
Public-Private Partnership contract:投資プロジェクトを実施するために権限を有する国家機関と投資家、プロジェクト企業との間で締結される契約。
(4) BCC契約(Business corporate contract:事業協力契約)

また、(1)の形態について、企業法に基づき、会社形態は個人事業、合名会社、有限会社、株式会社の4種類から選択が可能となる。その中でも設立についての手続きが明確な有限会社が一般的に多くの投資家に選択される。有限会社の中でも、出資者(有限会社の場合、社員という)が1人の場合を1人有限会社、出資者が2人以上の場合を2人以上有限会社と定義される。原則として、外資系企業は株式会社の設立は可能だが、あまり一般的ではない。


<ベトナム証券市場における外資投資家保有率の拡大>
公開企業における外国投資家の保有比率について規定する政令58号/2012/ND-CPを修正する政令60/2015/ND-CPが2015年6月26日に公布され、9月1日より施行された。これまでは、ベトナムの証券市場で証券を売買する外国投資家は、どのような場合でも、公開企業の株式を最大49%保有することが許可されていたが、政令第60/2015/ND-CPによると、2015年9月1日以降、ベトナムの公開企業における外資比率は以下のとおり規定される。 

- ベトナムが加盟する国際条約で外資比率が定められている場合は、それに従う。 

- 投資法または関連法にて、外資比率の定めがある業種におけるベトナム公開企業の場合、外資比率はその法令に従うものとする。外国投資家に対する条件が定められている業種の企業で、外資比率に関する具体的な規定がなければ、外資比率は最大49%とする。

- 公開企業が複数の事業を行い、それらの事業それぞれに対して法律で外資比率が規定されている場合、外資比率の上限はそれらの事業に認められた外資比率のうち最も低いものに従うものとする。ただし、国際条約において外資比率について規定されている場合には、国際条約に従うものとする。

- 上記の場合に該当しない公開企業の外資比率には制限を設けない(ただし、会社定款に別の定めがある場合を除く)。


<各事業分野での規制>
「各事業分野での規制PDFファイル(278KB) 」


関連情報

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