技術・工業および知的財産権供与に関わる制度

最終更新日:2021年12月21日

技術・工業および知的財産権供与に関わる制度

知的財産法上、知的財産権には1.著作権および著作隣接権、2.工業所有権、3.植物品種権が含まれ、これらの権利のうち工業所有権(周知標章、商号、営業秘密を除く)および植物品種権については、保護を受けるためには所轄当局に対して登録手続きをする必要がある。他方で、著作権については登録の必要はない。各権利の保護内容は、その種類により様々である。

知的財産法

2006年7月1日、知的財産法50/2005/QH11が施行された。
その後、同法を補足、改正する改正法36/2009/QH12が2009年6月19日に公布、2010年1月1日より施行された。さらに、知的財産法50/2005/QH11を補足および改正する改正法42/2019/QH14が2019年6月14日に公布、2019年11月1日より施行されている。現行法の主な内容は次のとおりである。

知的財産法で保護対象と定められているもの

  1. 著作権としては、文学作品、芸術作品、学術著作物、著作隣接権として、実演、映像および音響、放送番組、暗号化された番組伝送衛星信号
  2. 工業所有権としては、特許、半導体のレイアウト設計、工業意匠、商標、原産地名称、商号(企業名)、営業秘密
  3. 植物品種権としては、生殖物質および生殖物質の収穫品

管轄官庁への権利登録制度

前記の2.工業所有権、3.植物品種権が保護されるためには、各関連機関に権利を登録しなければならない。ただし、周知標章、商号、営業秘密は、登録出願をしなくても保護される。また、著作権の登録は、著作権の保護の要件ではないが、登録証明書の発行により、著作権に係る係争が生じた場合の証拠資料となる。なお、商標やその他工業所有権、植物品種権の登録出願については、日本と同様に、厳格な先願主義を採用している。
登録の管轄機関は、その保護対象によって異なる。著作権は、文化スポーツ観光省に直属する著作権局、工業財産は科学技術省直轄の国家知的財産権庁(NOIP)、植物品種権は農業農村開発省に属する植物品種保護事務所となる。

権利の保護・保護期間

  1. 著作権、著作隣接権
    著作権の対象となる著作物の種類(第14条)
    • 文学的または科学的著作物、教科書、教材、文字または他の記号の形態で表現されたその他の著作物
    • 講義、演説、説教の著作物
    • 報道の著作物
    • 音楽の著作物
    • 演劇の著作物
    • 映画の著作物
    • 造形美術、応用美術の著作物
    • 写真の著作物
    • 建築の著作物
    • 地形、建築または学術的な図面、絵画等の著作物
    • 伝統工芸品の著作物
    • コンピュータ・プログラム、編集データの著作物
    1. 著作権

      著作権は、人格権および経済的権利から成る。また、人格権および経済的権利の中に詳細な権利が規定されており、それぞれ次のように保護期間が異なる。保護期間は該当年の12月31日24時に消滅する。詳しくは、知的財産法50/2005/QH11の第27条、その一部改正法36/2009/QH12の第1条8項、政令22/2018/ND-CPの第24条を参照のこと。

      人格権
      1. 作品名の命名権:無期限
      2. 氏名表示権(著者の本名・ペンネーム):無期限
      3. 公表権(著作者または著作者の承認を受けた第三者による作品の公表):
        • 映画作品、写真作品、舞台作品、応用芸術作品および無名著作物:初回の公表から75年
        • その他の作品:著作者の生存中およびその死後50年
      4. 同一性保持権(著作者の同意なく作品の修正・変更することを禁止):無期限
      経済的権利
      1. オリジナルから派生する作品(翻案したもの。翻訳版など)の作成
      2. 著作物の公衆への展示
      3. 著作物の複製
      4. 著作物またはその複製物の頒布・輸入
      5. 有線、無線、電子的情報網またはその他の技術手段(テレビ、ラジオ、インターネット、その他の通信方法)を通じた著作物の放送
      6. 映画およびコンピュータ・プログラムの原作品・複製版の賃貸(有償)貸与
        経済的権利の保護期間は、作品の種別により、次のように異なる。
        • 映画作品、写真作品、舞台作品、応用芸術作品および無名著作物:初回の公表から75年
        • その他の作品:著作者の生存中およびその死後50年
    2. 著作隣接権(著作権に関連する諸権利)
      著作隣接権は、実演家の権利、録音および録画のプロデューサーの権利、放送事業者の権利の3つから成り、それぞれ保護期間が異なる。詳しくは、知的財産法50/2005/QH11の第34条を参照のこと。
      • 実演家の権利:実演が実施、もしくはプログラムが作成された時点の翌年から50年
      • 録音および録画のプロデューサーの権利:録音版および録画の公表時点の翌年から50年
      • 放送事業者の権利:放送番組の作成時点の翌年から50年
  2. 工業所有権
    工業所有権の保護期間は、周知標章、商号および営業秘密を除き、登録証明書の発行日より、工業所有権の種別により異なる。詳しくは、知的財産法50/2005/QH11の第93条を参照のこと。
    • 特許:発明特許の場合、保護証書の付与日に始まり管轄機関への出願日から起算した20年間、実用新案特許の場合、保護証書の付与日に始まり管轄機関への出願日から起算した10年間
    • 工業意匠:保護証書の付与日に始まり管轄機関への出願日から起算した5年間、さらに同じ期間で2回まで更新可能
    • 半導体のレイアウト設計:登録日から有効となり、次の3つのケースのうち一番早い時期に無効となる。[1]管轄機関への出願日から10年、[2]世界のいずれかの場所での権利者および許諾を受けた者による販売開始日から10年、[3]レイアウト設計日から15年
    • 商標:保護証書の付与日に始まり出願日から起算した10年間、さらに、何度でも10年ごとの更新が可能
    • 地理的表示:無期限

    商号、営業秘密の所有権は、国家知的財産権庁に登録する必要がない。よって、商号、営業秘密について紛争が発生した際は、権利所有者は、正当な証拠を裁判所に提供しなければならない。原則として、商号については、権利所有者は商号の使用期間、使用領域など、営業秘密については、営業秘密によりもたらされる付加価値(情報)、営業秘密の保護の方法などを提示する必要がある。

    周知標章は、周知状況を基準として判断され、登録手続には依拠しない。なお、知的財産法第75条によると、周知標章の判断に際しては、次の事情が参酌されるとされている。

    1. 当該標章を付した商品もしくはサービスの購入もしくは使用を通じて、または広告を通じて当該標章を知っている関係消費者の数
    2. 当該標章を付した商品またはサービスの流通の地域範囲
    3. 当該標章を付した商品もしくはサービスの販売もしくは提供の売上高、または販売された商品もしくは提供されたサービスの量
    4. 当該標章の継続使用の期間
    5. 当該標章を付した商品またはサービスの広範な評判
    6. 当該標章に保護を付与している国の数
    7. 当該標章を周知標章として認めている国の数
    8. 当該標章に関する譲渡の価値、ライセンス許諾価値、または投下資本寄与の価値
  3. 植物品種権
    詳しくは、知的財産法50/2005/QH11の第169条を参照のこと。
    植物品種権:樹木およびつる植物は保護証書の付与日から25年間、その他の植物は20年間

知的財産法に関する主なガイドライン

政令22/2018/ND-CP

政府は2018年2月23日付で、2006年9月21日付政令100/2006/ND-CPおよび2011年9月20日付政令100/2006/ND-CPを修正する政令85/2011/ND-CPに置き換わる政令22/2018/ND-CPを制定し、2018年4月10日に施行した。この政令は、著作権および著作者隣接権についての知的財産法および改正知的財産法の条項の実施ガイダンスを規定するものである。
知的財産法50/2005/QH11第45条により著作者、著作権および著作隣接権の所有者は、合意により著作権および著作隣接権を譲渡することが可能である。ただし、著作者は公表権を除く著作者人格権を譲渡することはできず、また実演家も実演家人格権を譲渡することはできない。現在のところ、かかる点に関する細則は存在しない。著作権および著作隣接権に関する紛争は民事訴訟法の規定または仲裁規則にしたがって解決される。

政令103/2006/ND-CP

政府は、2006年9月22日付で工業所有権に関する細則を定めるとともに、知的財産法の一部条項の施行細則を規定する政令103/2006/ND-CPを公布した。
また、政令103/2006/ND-CPの一部を修正および補足する政令122/2010/ND-CPが2010年12月31日に公布され、2011年2月20日より施行となった。
さらに2006年9月22日付政令103/2006/ND-CPに関する施行ガイドラインとして、科学技術省は2007年2月14日付通達01/2007/TT-BKHCNを発行した。同通達は2010年7月30日付通達13/2010/TT-BKHCN、2011年7月22日付通達18/2011/TT-BKHCN、2013年2月20日付通達05/2013/TT-BKHCNおよび2016年6月30日付通達16/2016/TT-BKHCNにより改正および補足されている。

政令88/2010/ND-CP

政府は、2010年8月16日付政令88/2010/ND-CPを公布し、2010年10月1日より施行となった。同政令は、2006年9月22日付政令104/2006/ND-CPに代替する。本政令には、前述3の植物品種権成立の手続き、登録証明書保有者の権利および義務、植物品種権の使用許諾および譲渡その他植物品種権の詳細が規定されている。2011年10月26日付政令98/2011/ND-CPにより、政府は政令88/2010/ND-CPを修正・補足し、その中で植物品種権の権限にかかわる規定を修正した。政令98/2011/ND-CPは2011年12月15日より施行となった。

政令105/2006/ND-CP

政府は、2006年9月22日付政令105/2006/ND-CP、その修正・補足となる2010年12月30日付政令119/2010/ND-CPおよび2018年11月9日付政令154/2018/ND-CPを公布し、知的財産権の保護と知的財産の国家管理に関する細則を定めるとともに、知的財産法の一部条項の施行細則を示した。政令105/2006/ND-CPには、知的財産の所有権の侵害行為確定、侵害程度、侵害行為による損害確定および侵害処分のほか、知的財産の所有権にかかわる輸出入品の監督および知的財産所有の鑑定が詳細に規定された。

政令99/2013/ND-CP

前述2の工業所有権の侵害に対する行政処罰については、政府発行の2013年8月29日付政令99/2013/ND-CPに規定している。本政令は、物品の商標、工業意匠、原産地名称と関連した物品偽造に関する2010年9月21日付政令97/2010/ND-CPに代替した。

政令131/2013/ND-CP

政府は、前述1の著作権および著作隣接権侵害の行政処分に関する2013年10月16日付政令131/2013/ND-CPを発行した。当政令は、2009年5月13日付政令47/2009/ND-CPおよび2011年12月2日付政令109/2011/ND-CPに代替した。概要は次のとおりである。

  1. 著作権または著作隣接権侵害に対する罰金の最高額は、個人は2億5,000万ドン、組織は5億ドン。
  2. 侵害とされる行為は、所有者の許可を得ずに作品を複製する行為、作品の原本あるいは複製版の販売権・賃貸権・放送権などの盗用行為等である。著作権侵害行為に対する罰金規定の一部として次のものがある。
    • 著作権登録証書または付随権利登録証書の申請にあたり不正確な申告を行った場合、当該違反を行った者は、罰金として300万~500万ドンを科される(政令131/2013/ND-CP第4条2項)。なお、組織に対する罰金額は前記金額の2倍とされる(同政令第2条2項、以下同様)。
    • 管轄機関が、著作権または著作隣接権の登録証明書を無効または没収する旨の正式な決定を発行したにもかかわらず、登録証明書を返上しなかった場合、罰金として200万~300万ドンを科される(政令131/2013/ND-CP第4条1項)。
    • 管轄機関が、著作権または著作隣接権の登録証明書を無効または没収する旨の正式な決定を発行したにもかかわらず、登録証明書を使用し続けた場合、罰金として500万~800万ドンを科される(政令131/2013/ND-CP第4条3項)。

    これらの罰金に加えて、回復措置すなわち登録証明書の取消あるいは没収、製品の破棄などの措置が取られる。

  3. 2017年3月20日、政府は、政令131/2013/ND-CPの行政処分に関する管轄機関に関する条項を修正、補足する政令28/2017/ND-CPを公布した。行政処分を管轄する機関は、監察院、全レベルの人民委員会、国境警備隊、海上警察、税関および市場管理当局である(政令28/2017/ND-CPの第1.4条および第1.6条により改正)。

商法により義務付けられるラベル表示

2005年6月14日に国会で承認され、2006年1月1日より施行した商法により、ラベル表示は義務付けられている。政府は2006年8月30日付でラベル表示の詳細を規定する政令89/2006/ND-CPを公布した。また、2017年4月14日付政令89/2006/ND-CPに代替する政令43/2017/ND-CPが制定され、2017年6月1日より施行されている。これにより、2007年4月6日付政令89/2006/ND-CPの実施細則を規定する通達09/2007/TT-BKHCNおよび2007年7月25日付通達09/2007/TT-BKHCNを補足する通達14/2007/TT-BKHCNは同日に失効した。失効した通達09/2007/TT-BKHCNおよび通達14/2007/TT-BKHCNに代わる新通達05/2019/TT-BKHCNは、2019年6月26日に公布され、2021年1月1日から施行されている。

政令43/2017/ND-CPによると、ベトナム領域内で流通する製品については、次のものを除いて、本政令の規定を遵守したラベルを貼付しなければならない。

  • 不動産
  • 再輸出される一時輸入品、フェアまたは展示会後の再輸出される一時輸入品、通過貨物、中継貨物
  • 出入国者の私物、個人の所持品
  • 競売にかけられた没収品
  • 消費者に直接販売される未包装の生鮮食品および加工食品
  • 燃料および原料(農業製品、漁業製品または鉱物)、建設資材(ブロック、タイル、石灰石、砂、石、砂利、セメント、モルタル、コンクリート)および(製造および事業活動により排出された)廃棄物のうち未包装で消費者に直接販売されるもの
  • 商業用の包装がされておらず、コンテナまたはタンク内で保存されるガソリン、石油、液化ガス(LPG、CMG、LNG)およびセメント
  • 中古品
  • 国内販売をしない輸出品
  • 国防および安全分野の製品、放射能物質からなる製品、自然災害または疫病への対抗措置として緊急事態に使用する製品、鉄道、内陸水路または空路輸送手段に関連する製品

政令43/2017/ND-CP第10条によると、製品に貼付されるラベルには、次の情報を明記する必要がある。

  • 製品の名称
  • 製品に対して責任を負う個人、団体の名称と住所、原材料、内容量
  • 原産地
  • その他の内容は、政令43/2017/ND-CPの別紙1において製品の性質に応じて規定されており、またその他の関連法令の規定も遵守しなければならない。

なお、政令43/2017/ND-CPには、ラベルを貼付する位置、大きさ、色、言語、補助ラベルなどの要件についても規定している。ラベルは、製品の見やすい位置で必要な情報が分散しない形で貼付しなければならず、ラベル上の言語、数字、図画等の色は鮮明でなければならない等の規定がある。

ベトナム政府は2021年12月9日、政令43/2017/ND-CPの一部を修正、補足する政令111/2021/ND-CPを公布した。政令43/2017/ND-CPの適用対象は、前述の通り国内流通品および輸入品に限られているが、政令111/2021/ND-CPでは輸出品も規制対象に追加されている。輸出品については、輸出先国の法令に適合したラベルを貼付するが、「商品の原産地」が記載される場合、政令111/2021/ND-CPにおいて定められた商品の原産地に関する規定を厳守しなければならず、さらに、輸出される商品のラベルには国家間紛争その他ベトナムの治安・政治・経済・社会・外交関係・伝統に影響するセンシティブな画像または情報を掲載してはならないとしている。政令111/2021/ND-CPは2022年2月15日から施行される。

科学技術省の通達10/2020/TT-BKHCNは商品のコードおよびバーコードについて規定しており、第6条3項にその監督機関STAMEQについて規定している。また、製品商品品質法の条項の一部の施行ガイドラインを規定する2008年12月31日付政令132/2008/ND-CP(2018年5月15日付政令74/2018/ND-CPにより一部改正)第19b条2項b号は、ベトナム国内において営業する組織がGS1規格に基づいた外国のバーコード等を印刷する場合であっても、その使用組織はSTAMEQに書面で通知し、外国のバーコードの使用に関する確認を得なければならないと義務付けている。

政令119/2017/ND-CP(2019年5月16日付政令42/2019/ND-CPにより一部補充)の第31条ないし第33条およびその詳細を定める2018年12月18日付通達18/2018/TT-BKHCNでは模倣ラベルの製造等、およびバーコード使用の事前登録義務、書類提示義務、不正使用に関する罰則を定めており、ベトナム国内で事業を行う場合に注意が必要。
政令119/2017/ND-CP第31条5項によると、他の業者の氏名または住所の下にラベルまたはパッケージが添付された製品を含む偽造ラベルの添付された製品の流通;商号または製品名の偽造;登録識別番号、バーコード、他の業者のパッケージの改竄;原産地、生産梱包または製品組立地を偽造するラベルまたはパッケージのある製品に対して罰金として、純正品の数量に相当する違法品の価格に応じて20万~5,000万ドンが科される。その他、製品が食品、医薬品および人間用予防薬で刑事責任の追及がされていない場合;飼料、肥料、動物用薬物、農薬、作物品種、家畜品種で刑事責任の追及がされていない場合;食品添加物、保存料、加工補助剤、機能性食品、化粧品、洗剤、殺虫剤、医療機器、セメント、建設用鋼鉄およびヘルメットの場合には、罰金額が2倍となる(政令119/2017/ND-CP第31条5項)。さらに、ラベルが偽造されている製品の製造に対しては、前記の罰金額の2倍の罰金が科される(政令119/2017/ND-CP第31条6項)。
バーコードの利用規制に関連して、政令119/2017/ND-CP第32条よって事業ライセンス上の商号、住所の変更の際に管轄当局への再登録を怠った場合、バーコード利用証明書の紛失または損傷の際に書面により通知しなかった場合、管轄国家管理のバーコードに基づくサービス、解決策およびアプリ開発、提供をした場合等の事由に対しては200万~5,000万ドンの罰金が科される。また、バーコードに関する規定に違反した製品の取引に対しては、違法品の価格に応じて50万~1,500万ドンの罰金が科される。なお、個人による違反の場合、罰金額は半額となる(政令119/2017/ND-CP第3条2項)。

技術移転法

技術移転法80/2006/QH11(2006年11月29日公布)は、べトナム国内、べトナムから外国、外国からべトナムへの技術移転に関して規定した法令であり、技術移転の促進を目的とした、種々の税制優遇措置についても定めていた。2017年6月19日、国会は技術移転法80/2006/QH11に代替する技術移転法07/2017/QH14を公布し、2018年7月1日より施行された。

技術移転法80/2006/QH11においては技術移転契約の登録は任意であったが、技術移転法07/2017/QH14の下においては、他国からべトナムへの技術移転やべトナムから他国への技術移転、国家資本または国家予算を使用するべトナム国内での技術移転(科学的および技術的課題の実施結果の登録に関する証明書が既に発行されている場合を除く)などの場合、技術移転契約を登録しなければならない。
詳細は別添のとおり。

ジェトロ:技術移転についてPDFファイル(577KB)

技術移転法に関する主なガイドライン

政令76/2018/ND-CP

2018年5月15日、政府は技術移転法07/2017/QH14の一部条項の実施細則を規定する政令76/2018/ND-CPを制定し、2018年7月1日より施行した。政令76/2018/ND-CPに規定される主な内容は次のとおり。

  • 技術の一覧、技術移転活動の管理
  • 技術承認、評価および鑑定
  • 技術移転の支援、促進および科学技術市場の発展
政令51/2019/ND-CP

政府は、2019年6月13日に、政令51/2019/ND-CPを公布し、2019年8月1日より施行した。当該政令の施行に伴い、従前適用されていた、技術移転の違反に適用される行政処分に関する規則を規定した政令64/2013/ND-CPおよびその一部条項を変更する93/2014/ND-CPは、当該政令に置き換えられ効力を失った。

政令51/2019/ND-CPは、科学、技術および技術移転の分野で営業している個人および事業体に対する、科学的・技術的活動および技術移転に起因する違反への行政罰等を規定している。
一般的な行政違反処罰規定の例として、次のものがある。

  • 技術移転の許諾なくして移転制限技術リストに属する技術を移転する行為:個人は3,000万~4,000万ドン、組織は6,000万~8,000万ドンの罰金
  • 移転禁止技術リストに属する技術をベトナムから外国に、または外国からベトナムに移転する行為:個人は4,000万~5,000万ドン、組織は8,000万~1億ドンの罰金
  • 回復措置:技術情報に基づき生産された製品の破棄、ベトナムの領域からの除去、持ち込まれた当該製品の再輸出

そのほか、違反行為によっては次の処分も適用される可能性がある。

  • 不実の情報の強制的訂正
  • 違反行為により得た不法利得の強制返還
  • 虚偽のデータおよび情報を含む書類の強制的除去
  • 科学的な研究過程、内容および発見に関する真正でない報告書の強制破棄
  • 不法に充当された金額の強制返還
  • 不正または反復目的で使用された金額の強制明渡し
  • 支払期限を過ぎた金額の強制引渡し
  • 商品、目的物、設備および手段のベトナムの国境を越えた強制移動または強制再輸出
  • 受賞表彰成果の強制破棄
  • 科学的研究発見および技術的発展の事業化から生じた利益のあらかじめ定められた比率での強制的分配

政令51/2019/ND-CPの第3.4条によれば、違反した個人または機関は、違反の性質および程度に応じて次の一つまたは複数の追加的罰則を科される可能性がある。

  1. 1カ月から3カ月間の以下にかかる使用権の剥奪
    科学技術登録証明書、駐在事務所および支店の営業証明書、技術移転証明書、情報技術登録証明書、技術移転の内容の延長、修正および補足の登録証明書、技術評価および試験サービスのライセンス要件への適合証明書
  2. 行政違反を犯すために使用された証拠および手段の没収
通達02/2018/TT-BKHCN

政府は、2018年5月15日に、通達02/2018/TT-BKHCNを公布し、2018年7月1日より施行した。通達02/2018/TT-BKHCNは、移転制限技術リストに属する技術移転に関する契約の報告制度、ならびに技術移転ライセンスの取得申請、延長申請、技術移転契約の修正および補充の申請における書式を定めている。