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為替管理制度

最終更新日:2016年02月08日

管轄官庁/中央銀行

広範囲な通貨・金融政策を担当してきた通貨金融庁(MAS)は、2002年10月1日、造幣業務を担当してきたシンガポール通貨理事会(BCCS)を吸収し、シンガポールの中央銀行として機能している。


シンガポール通貨金融庁(Monetary Authority of Singapore:MAS)
10 Shenton Way, MAS Building
Singapore 079117
Tel:(65) 6225-5577
Fax:(65) 6229-9229
URL:http://www.mas.gov.sg外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

<適用法>
MAS法、通貨法、銀行法、金融会社法、保険法、両替・送金事業法、証券先物法、金融顧問法、事業信託法などがある。


<業務内容>
1. シンガポールの中央銀行として、通貨政策(通貨バスケット制度の管理、シンガポール・ドルの非国際化政策等を含む(「為替相場管理」の項を参照))の立案と政策実施、通貨発行、決済システムの監督、国庫金の取り扱い

2. 金融サービス(銀行、保険、証券、金融先物など)の包括的監督と金融安定化監視

3. 外貨準備管理

4. 国際金融センターとしてシンガポールの地位確立など

MASは2002年10月1日、造幣業務を担当してきたシンガポール通貨理事会(Board of Commissioners of Currency, Singapore:BCCS)を吸収した。


<管轄金融機関>
商業銀行(123行、うち地場銀行5行、外国銀行118行、外国銀行のうち28行がフルバンクのステータスを保有)、マーチャント・バンク(35行)、オフショア金融機関(155行)、保険会社(179社)、資本市場サービス会社(証券、金融先物、為替、ファンド管理など521社)、外国銀行の駐在員事務所(43社)など(2016年1月14日現在)。


関連ウェブサイト
https://masnetsvc.mas.gov.sg/FID.html外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

為替相場管理

1. バスケット方式による管理型変動相場制、2. 非居住金融機関に対するSドル貸出規制


外国為替管理制度は1978年に廃止されている。しかし、経済規模が小さいシンガポールでは、通貨投機などによる為替の乱高下を避け、シンガポール・ドル(Sドル)の安定を図るため、外国通貨取引と自国通貨取引を完全に切り離す政策(Sドルの非国際化政策)を実施している。


1. 通貨バスケット制度
シンガポールでは名目為替実効レート(NEER)の管理により金融政策を毎年4月と10月に調整している。NEERの目標レートは主要な貿易相手国・地域の通貨を各国・地域との貿易量で加重平均する通貨バスケット制度を採用。為替相場の変動幅が一定の変動幅(為替バンド)内に収まるように運営されている。通貨バスケットの構成通貨、構成比率および変動幅については、公表されない。MASは金融政策で消費者物価指数(CPI)の上昇ペースを重視し、CPI上昇ペースが鈍化すると通貨の切り上げペースを緩和することで景気を刺激し、CPI上昇ペースが高まるとNEERの誘導レンジを上方シフトさせ金融引き締めを行っている。
2010年以降、上昇基調が続いたCPI上昇率が、2014年は前年比1.0%増と軟化したことを受け、2015年1月、シンガポール通貨金融庁(MAS)はインフレ対策として継続してきた金融引き締め政策を金融緩和に転じた。この要因としては、これまで主な物価上昇圧力になっていた自動車所有権証書(Certificate of Entitlement:COE)価格と住宅賃料の緩やかな下落傾向、世界的な原油価格の急落による輸入物価の下落、医療費補助の拡充による負担の軽減などが挙げられる。今回のように臨時に金融緩和政策の変更を発表するのは異例で、ITバブルが崩壊した2001年以来となる。


2. 非居住金融機関に対するSドル貸出(Lending of S$ to Non-Resident Financial Institutions)規制
国外でのSドル取引市場の発生と拡大を制限し、Sドル為替レートの安定を図るための政策で、2004年まで「シンガポール・ドルの非国際化」政策と呼ばれていた。具体的には、[1] 非居住金融機関に対する一定額以上の貸し出し(500万Sドル以上)に対するMASの事前承認取得義務、[2] 銀行業免許の種類によるSドル取扱業務への参入制限、[3] 国内資本市場から調達したSドルの国外使用制限(海外投融資等に当たっては、外貨転換等を行う必要がある)などがあげられる。

貿易取引

決済通貨、決済手段、外貨支払・受取時のMASの許認可・報告義務などにかかわる規制・制限はない。

貿易外取引

運賃、保険料などサービス役務、仲介貿易における外貨支払に対する規制・制限はない。自国保険主義の規制・制限もない。また、技術援助契約に基づくロイヤルティー支払に対する規制・制限もない。

資本取引

特に制限なし。ただし、非居住金融機関に対するSドル貸出規制により、Sドルの使用方法については一定の制限がある。


資本取引における制限は概ねないが、非居住金融機関に対するSドル貸出規制によりいくつかの例外措置がある。

1. 非居住金融機関に対する商業銀行の信用供与に関する規制
銀行は国内外での投資のための資金を非居住金融機関に貸し付けることができる。ただし、1法人当たりの貸付総額が500万Sドルを超え、かつ資金が国外で使用される場合、供与されるSドルは外貨に転換またはスワップされなければならない。銀行は毎月の貸付残高についてMASに報告義務がある。


2. 非居住金融機関による債券の発行、販売に関する規制
非居住金融機関は、MASの事前許可なしに、シンガポール市場でSドル建て債券を発行できるが、その発行代り金(Sドル)はシンガポールでの経済活動に使用されねばならない。事前に認められた以外の目的や国外での活動に使用される場合は、海外に送金する前に外貨に転換またはスワップしなければならない。


3. デリバティブ商品等の取引に関する規制
銀行がSドル建てデリバティブ商品を、非居住者と取引する場合は、MASの事前許可が必要となる。

関連法

1. 銀行法、2. 通貨金融庁通達


1. 銀行法(Banking Act (Cap19))
銀行業務の基準、規制、制限等を定めた法律。


2. 通貨金融庁通達(MAS Notice)
非居住金融機関に対するSドル貸出規制は金融機関の種類ごとに定められている。
(1) 銀行:MAS Notice 757(2004年5月28日付)
(2) マーチャント・バンク:MAS Notice 1105(同上)
(3) ファイナンス・カンパニー:MAS Notice 816(同上)
(4) 保険会社:MAS Notice 109(同上)
(5) 資本市場サービス会社:MAS Notice SFA 04-N04(同上)

その他

特になし

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