為替管理制度

最終更新日:2016年12月15日

管轄官庁/中央銀行

インドネシア中央銀行(Bank Indonesia)


インドネシア中央銀行(Bank Indonesia/外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
所在地:Jl. MH. Thamrin No.2, Jakarta Pusat, Indonesia
Tel: +62-21-500-131


為替相場管理

変動相場制

貿易取引

日本との輸入取引については、L/C(ユーザンスを含む)、D/P・D/A、前払金、委託販売方式など、国際貿易取引での通常の決済方法が可能。輸出代金回収に適用される外国通貨は25カ国・地域の通貨に指定。国内通貨:ルピア


日本を含む62カ国との輸入取引については、L/C(ユーザンスを含む)、D/P・D/A、前払金、委託販売方式など、通常、国際貿易取引で行われている方法で決済可能。62カ国以外の国との取引については、前払金またはL/C(ユーザンスを含む)による決済が原則。期限付払いのL/Cの場合、支払い留保期間は関係者の合意に基づく。

中央銀行は輸出代金回収に適用される外国通貨を次の指定受領外国通貨に指定。なお、輸入決済に関しては通貨の規制はない。
(指定受領通貨:25カ国・地域)
オーストラリア・ドル、ブルネイ・ドル、カナダ・ドル、スイス・フラン、デンマーク・クローネ、ユーロ、英ポンド、香港ドル、円、マレーシア・リンギット、ノルウェー・クローネ、ニュージーランド・ドル、フィリピン・ペソ、スウェーデン・クローナ、シンガポール・ドル、タイ・バーツ、米ドル、インド・ルピー、クウェート・ディナール、パキスタン・ルピー、サウジアラビア・リヤル、スリランカ・ルピー、中国元、韓国ウォン、ミャンマー・チャット

商業省:輸出実績報告および輸出代金回収についての報告(INATRADE Laporan Realisasi Ekspor外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます



輸出代金の国内銀行を通じた受け取り義務
2014年5月14日付インドネシア中央銀行(BI)総裁規則第16-10号(No.16/10/PBI/2014)にて、輸出代金として得られる外貨は、輸出申告書(PEB)の登録月後3カ月目の末日までに、国内の外国為替銀行(Bank Devisa)を通じて受領することが義務付けられている。輸出申告書の金額が1万ドル超あるいは相当額の場合、外国為替銀行を通じて輸出外貨を取得した翌月5日までに、輸出申告書の日付、税関コード番号、輸出申告書の登録番号、輸出業者の納税者番号(NPWP)など、輸出業者が受領した輸出外貨にかかわる輸出申告書における記載情報を外国為替銀行に届ける必要がある。

輸出代金の支払いがユーザンスL/C、Consignment、Open Account、徴収の方法で行われ、その期限が輸出申告書の登録後3カ月を超える場合には、当該支払期限の日から14日以内に、国内の外国為替銀行を通じて輸出外貨を受領することが求められている。ただし、このような支払方法で行われるケースでは、輸出申告書の日付から14日以内に、輸出業者は文書で説明し、輸出申告書、ユーザンスL/C、輸入業者による支払い留保についての証明のコピーなど、証明書類を外国為替銀行に提出する。

受領した輸出外貨の金額が輸出申告書に記載された価額より小さい場合、この差額が5,000万ルピア相当までは、受領される輸出外貨とPEBに記載された価額は同額とみなされる。また、この差額が5,000万ルピア超相当の場合でも、以下の場合は受領する輸出外貨と輸出申告書に記載された価額は同額とみなされる。

1. 為替差、割引、手続き料、その他国際取引にかかわる費用により受領した外貨がPEBの記載額より最大PEB記載額の10%小さい場合

2. マクロン(maklon)、修理サービス、オペレーション/ファイナンスリーシング、品目構成の違い、品質の違い、数量の違いにより受領した外貨がPEBの記載額より小さい場合

3. 輸入業者が契約不履行(wanprestasi)、破産、あるいはforce majeureに陥ったことにより受領した外貨がPEBの記載額より小さい場合

4. 価格、品目構成、品質、数量の違いにより受領した外貨がPEBの記載額より小さい鉱業製品で、受領した外貨がPEBの記載額より最大PEB記載額の10%小さい場合

5. 輸出外貨を国内で現金で受領した場合 

また、輸出請求と輸出業者の債務の間でのネッティングにより、輸出申告書の価額に満たない輸出外貨を受領する場合は、当該輸出活動にかかわる決済のネッティングのみが認められることになった。輸出業者と輸入業者(カウンターパート)との間にネッティングの契約があることが条件。


鉱物等輸出のL/C決済義務
2015年1月24日付商業大臣規定2015年第4号(No.04/M-DAG/PER/1/2015、2015年8月31日付商業大臣規定第67号(No.67/M-DAG/PER/8/2015)で変更)にて、HSコード10桁ベースで鉱物43品目、石炭7品目、パーム油2品目の輸出にL/C決済が義務付けられた。対象品目の詳細は、商業省ウェブサイトの法令のページ(Kementerian Perdagagan Jaringan Dokumentasi dan Informasi Hukum外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)で確認できる。
L/Cに記載される価格は最低でも国際価格と同じでなければならず、L/C決済は国内の外為銀行で行うことが義務付けられている。また、L/C決済でなければ、サーベイヤーレポートが発行されないことになっている。

貿易外取引

持ち出し/持ち込み制限, 外国人や外国法人などとの特定のルピア取引や外貨与信取引の禁止/規制, ルピアによる外貨購入規制, ルピア使用義務


1. 持ち出し/持ち込み制限
2002年第4号中銀通達
a. 現金1億ルピア以上を国外に持ち出す場合は、事前に中銀の許可を得ること。
b. 現金1億ルピア以上を国内に持ち込む場合は、事前に税関による偽札識別検査を受けること。
※違反者には、持ち出し/持ち込みルピア総額の10%相当に最大3億ルピアを加算した罰金が科せられる。

2010年10月22日付第8号マネーロンダリング法
1億ルピア以上あるいは相当額以上の外貨の現金や小切手などを海外へ持ち出す、あるいは海外から持ち込む場合は関税総局に届けること。


2. 外国人や外国法人などとの特定のルピア取引や外貨与信取引の禁止/規制
インドネシア中央銀行(BI)は、2005年6月14日付BI規定No.7/14/PBI/2005、および2005年7月8日付BI回状No.7/23/DPDにて、外国人や外国法人などとの特定のルピア取引や外貨与信取引を禁止/規制した。
取引禁止/規制の対象になるのは、外国人、海外で設立された外国法人あるいは外国のその他の機関、インドネシアに本店を有する銀行やインドネシア法人会社の海外支店などを指す。
外国人にはインドネシアにおける居住許可を有する者が含まれる。

また、PMA会社は外国法人には含まれないが、駐在員事務所は対象となる。禁止される取引は、ルピア建ておよび/あるいは外貨建ての融資供与(シンジケートローン、クレジットカード、消費者ローンなどは除く)、外国法人等によって発行されたルピア建て有価証券の購入、ルピア建て本支店間請求、ルピア建て資本金払込み等。
外国人がインドネシア国内の銀行に開設した口座にルピア建て給与を送金する等、特定の取引は例外とされているが、この場合は経済活動の種類について説明した書面の提出等が必要になる。

このほか、銀行が海外にいる非外国側へルピア送金することも禁止された。
一方、外国人等とのルピアに対する各種外貨売買デリバティブ取引は、個人取引ごと、各行の各売買デリバティブ取引のアウトスタンディング・ポジションごとに額面で最高100万ドル、あるいは相当額に制限された。


3. ルピアによる外貨購入規制
インドネシア中央銀行(BI)は、2008年11月12日付BI総裁規定No.10/28/PBI/2008にて、ルピアによる外貨購入に制限を加えた。2008年12月1日から実施されている。
個人、銀行以外の法人、あるいは外国個人、外国法人、海外支店が国内の銀行にてルピアで外貨を購入しようとする場合、1カ月間に1顧客あたり10万ドル相当を超える外貨購入には、外貨購入が必要であることを証明する書類の提出が義務付けられる。
証明書類を要しないルピアによる外貨購入は、1カ月間に1顧客あたり10万ドルまでに制限された。

さらにBIは2008年11月27日付BI副総裁回状No.10/42/DPDを発出し、ルピアによる外貨購入は投機目的でない取引に限る、特に1カ月間に1顧客当たり10万ドル相当を超えるルピアによる外貨購入は、次のような取引に限ると定めた。
a. 内国人の場合:モノ・サービスの輸入活動、海外への医療費・海外のコンサルタント利用に対する支払いやインドネシアでの外国人雇用にかかわる支払いといったサービスの支払い、外貨建て債務の返済、海外での資産購入の支払い、ノンバンクの外貨取引事業活動、トラベルエージェントの事業活動、外貨建て預金

b. 外国人の場合:ルピア建て資産・投資の引き出し、債務者からの返済受領、キャピタルゲイン・クーポン・利息・配当などの投資からの所得等

実際の交換では、1カ月間に1顧客あたり10万ドル相当を超える外貨購入には外貨購入の必要性についての証明書類のほか、その真偽性についての顧客の誓約書が必要。
また、顧客には顧客の身分証明書類と納税者番号(NPWP)のコピーの提出も求められる。


4. ルピア使用義務
2011年6月28日付第7号通貨法にて、インドネシア国内における支払い目的の取引、金銭による債務履行、銀行への送金活動を含むその他金銭取引にはルピアを使用することを義務付けると規定された。

そして2015年3月31日付インドネシア中央銀行(BI)規則No.17/3/PBI/2015にて、国内で行われる取引は、現金決済でも非現金決済でも、ルピアを使用することが義務付けられた。
対象取引は次のとおり。
a. 支払い目的を有する取引のすべて
b. 金で満たさなければならないその他の債務履行
c. その他の金融取引

次の取引はルピア使用義務の例外とする。
a. 国家予算の執行の枠組みでの特定の取引
b. 海外からの/への贈与の授受/供与
c. 海外からの/へのモノの輸出入活動や国境を超えて行われるサービス取引活動の国際貿易取引
d. 外貨建て銀行預金
e. リースの供与者あるいは受理者のうち、いずれかが海外に居住している国際リース取引

事業者はルピアでの価格表示が義務付けられ、支払い手段に紙幣および/または貨幣を用いる現金取引でも、小切手、チェック、クレジットカード、デビットカード、ATMカード、電子マネーなど現金を用いない支払いメカニズム、手段を使用する非現金取引も、ルピア使用が義務付けられる。
ただし、2015年7月1日より前に作成された契約書に基づく外貨建て非現金決済取引は、その契約書の有効期限まで有効。

なお、これより前に2012年1月6日付インドネシア中央銀行(BI)規則No.14/2/PBI/2012において、クレジットカードや現金預払機(ATM)カード、デビットカードを使用したインドネシア国内での支払いや債務履行にはルピアの使用が義務付けられた。これにより、クレジットカードの請求額支払い、これらカードによる商品購入代金の支払いはすべてルピアで行うこととなり、ATMでの預金引出し・送金もルピアに限定されることになった。

資本取引

基本的に、投資家は外貨建て口座を通じて資金を自由に国内外に送金できる。


1. 投資家は、外貨建て口座を通じて資金を自由に国内外に送金できる。
*2000年4月より、1万ドル相当以上の外貨の国内外での受け払いについては、中銀宛に報告する義務がある。
*2001年2月より、ルピアの外為取引についてはインドネシア国内銀行が行うこと、非居住者の銀行同士によるルピア送金の禁止を柱とする中銀通達が適用されている。

2. 投資調整庁(BKPM)から承認を得た外貨は、株式払い込み外貨をルピア建て資本勘定に計上するための換算レートが指定される。

3. 税制上の優遇措置を受けている期間中の外国投資元本の本国への送金は許可が必要。

4. 本国の親会社など海外から借入れを行う場合は、インドネシア中央銀行(BI)に海外借入れ報告を行う義務がある(「外国企業の会社設立手続き・必要書類」の記載参照)。

関連法

外国為替管理法という単一法はない。中銀による「外国為替取引施行細則(HKPLLD)」を中心に、大統領令、財務大臣規定、中銀通達等により管理されている。

その他

特になし

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