外国企業の会社設立手続き・必要書類

最終更新日:2021年09月26日

外国企業の会社設立手続き・必要書類

現地法人、駐在員事務所、連絡事務所、支店、公共部門との合弁会社の設立手続き

管轄官庁

バングラデシュ投資開発庁(Bangladesh Investment Development Authority:BIDA外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

所在地:E-6/B Agargaon, Sher-e-Bangla Nagar, Dhaka-1207
Tel:880-2-55007241-45
Fax:880-2-55007238-40

バングラデシュ中央銀行(Bangladesh Bank

所在地:Motijheel C/A, Dhaka 1000
Tel:880-2-9555000
Fax:880-2-9566212

国家歳入庁(National Board of Revenue:NBR)

所在地:Segunbagicha, Dhaka
Tel:880-2-8318120
Fax:880-2-8316143
NBRより、課税識別番号(Taxpayer Identification Number:TIN)を取得する。

商業登記所(Registrar of Joint Stock Companies And Firms

所在地:TCB Bhaban (6th Floor),1 Kawran Bazar, Dhaka - 1215
Tel:880-2-55013776
Fax:880-2-8189402

現地法人の設立手続き

バングラデシュ国内で設立された企業、またはバングラデシュで登録された外国企業が事業を遂行できる。
バングラデシュでの企業の設立と登録は〔1994年会社法(Company Law)〕で規定され、商業登記所で管理されている。

企業の登記は、株式有限責任会社(非公開および公開有限責任会社)、保証有限責任会社、無限責任会社の3種類が認められている。

公認会計士/弁護士の選定

公認会計士/弁護士に会社法に則った定款作成を依頼する。

会社名登録(商業登記所)

バングラデシュにおいて設立予定の社名承認(Name Clearance(国内に同一企業名の有無確認))を得るには、一般に公認会計士を通じて、商業省所管の商業登記所(the Register of Joint Stock Companies & Firms)に申し込まなければならない。
なお、商業登記所への社名登録手続きは、同登記所ウェブサイトからも可能。Name Clearanceの有効期間は30日で、その間に同社名にて登記申請を行う必要がある。

商業登記所(the Register of Joint Stock Companies & Firms外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(ベンガル語、英語)

定款の作成

公認会計士に依頼し、〔会社法〕に則った定款を作成する。
基本定款(Memorandum of Association)には、会社名称、公開有限責任会社か非公開有限責任会社か、会社の登録事務所の所在地などを記載する。また、設立趣旨、授権資本額、一定額の株式への資本分割、構成員の責任範囲についても、明確に記載する。
付随定款(Articles of Association)には会社の内部規則、運営方法などを規定し、基本定款に付随・帰属する。
この作業には約1~2週間を要する。

銀行口座の開設

商業銀行で法人名義の銀行口座を開設する際に、一般的に必要となる書類は次のとおり。

  1. 開設申込書(銀行が定めた書式に記入)
  2. 権限委任状(Letter of Authorization、出納責任者に任せる場合に必要。「誰々を当社の出納責任者として権限を委ねる」という内容)
  3. 商業登記所で発行された会社設立承認証
  4. パスポートのコピー(代表者もしくは出納責任者)
  5. 写真(出納責任者)
  6. 役員会議事録(「この銀行で口座を開設、出納人は誰」という内容)
  7. 定款
  8. 役員氏名、住所のリスト
  9. 営業許可証のコピー
  10. オフィス賃貸契約書

〔外国為替法18B条〕に基づく許認可を得るには、口座のある商業銀行を通して、バングラデシュ中央銀行に申請する。

会社設立承認証の取得(商業登記所)

現地法人の登記を行う場合には、定款1部を商業登記所に提出し、会社設立承認証(Certificate of Incorporation)を得なければならない。
株式非公開企業としての登録には、株主の数は2~50人としなければならない。
株式公開企業としての登録には、株主は7人以上、役員は3人以上とし、〔会社法(1994年)〕および〔証券取引委員会法(1933年)〕に則った目論見書を通じて、株式、債券の募集を行う。

申請のための主な必要書類は、次のとおり。

  1. 適切に記入、署名、捺印された申請用紙
  2. 適切に署名、捺印された基本定款
  3. 適切に署名、捺印された付随定款
  4. 社名承認証
  5. 書類登記料(2,400タカ)
  6. 登記料(資本金による料金区分あり)
  7. 基本定款の印紙代(1,000タカ)
  8. 付随定款の印紙代(資本金による料金区分あり)
  9. Form ⅰ:会社登記宣誓書
  10. Form ⅵ:登録事務所の現状および変更事項に関する通知
  11. Form ⅸ:取締役の同意
  12. Form ⅹ:取締役に同意する人物一覧
  13. Form ⅺ:株主の同意
  14. Form ⅻ:取締役、管理職、管理代行機関に関する詳細事項および変更事項
  15. 換金証明書(Encashment Certificate

登記料は次のとおり。

  • 授権資本2万タカ未満:無料
  • 授権資本2万~100万タカまで、1万タカ追加ごと:無料
  • 授権資本100万~500万タカまで、1万タカ追加ごと:50タカ
  • 授権資本500万タカ以上、10万タカ追加ごと:80タカ

付随定款の印紙代は次のとおり。

  1. 授権資本100万タカ未満:2,000タカ
  2. 授権資本100万~3,000万タカ未満:4,000タカ
  3. 授権資本3,000万タカ以上:10,000タカ

バングラデシュ投資開発庁(BIDA)への登録

駐在員事務所または支店形態の場合には登記せず、バングラデシュ投資開発庁(BIDA)への登録(Office Permission)のみ行う。
所定の申請用紙は、BIDA事務所で取得するか、ウェブサイトからダウンロード可能。また、必要書類の書式も、投資開発庁のウェブサイトからダウンロード可能。インターネットによる申し込みが必要。

現地法人の場合、以下の書類の提出・申請(BIDA Registration)が必要。

  1. BIDAからの要請に対する回答書
  2. 産業政策2016に定める管轄省庁から発行された異議なし証明書(NOC)
  3. 換金証明書(Encashment Certificate
  4. 調達機械リスト(現地調達および輸入した品目)
  5. 進出計画の概要(投資額が1億タカを超える場合)
  6. 当該法人の幹部名簿(国籍、住所含む)
  7. 土地の購入または賃貸契約書
  8. 最新の納税者識別番号証明書(TIN certificate
  9. 当該法人の定款
  10. 会社設立承認証(現地法人の場合)
  11. その他書類(必要な場合)

現地法人の登録申請(BIDA Registration)の手数料は以下のとおり。

手数料(単位:タカ)
設立予定の会社の資本額 手数料
1億以下 5,000
1億超~2億5,000万以下 10,000
2億5,000万超~5億以下 25,000
5億超~10億以下 50,000
10億超 100,000

Office Permissionに必要な書類は次のとおり。

  1. 親会社の直近(申請の前年度)の監査報告書
  2. 当該駐在員事務所または支店の幹部名簿および組織図(外国人、現地採用含む)
  3. 親会社の事業内容および当該駐在員事務所または支店の活動内容
  4. 親会社の会長または設立者の氏名および国籍情報
  5. 親会社の定款
  6. 会社設立承認証(現地法人の場合)

中央銀行の許可

中央銀行の許認可を得るには、口座のある商業銀行を通してバングラデシュ中央銀行に申請する。
取得には最短で約2カ月を要し、毎年更新が必要。手数料不要〔外国為替法18B(現地法人に対するもの)〕。

就労許可証(投資庁)とマルチビザ(移民局)の取得

  1. 就労許可証(Work Permit
    駐在員を派遣する場合、外国人就労許可証の申請を投資開発庁(BIDA)に対して行う。
    手数料は、1人につき1年分が5,000タカ。
    申請書は、BIDAウェブサイトからダウンロード可能。インターネットによる申し込みも可能。
    就労許可証の取得には、最短で約1カ月を要する。
  2. マルチビザ
    就労許可証を得た後、移民パスポ-ト局(Department of Immigration & Passport)ないし在京バングラデシュ大使館で、EビザおよびPIビザの申請が可能。

外国人就業規則・在留許可、現地人雇用」の項目を参照。

営業許可証(Trade License)の取得(地方自治体)

法人所在地の地方自治体(Dhaka South City Corporationなど)に申請し、交付を受ける。申請に必要な書類は、業種によって異なる。毎年更新が必要である。

課税識別番号(Taxpayer's Identification Number:TIN)の取得(国家歳入庁)

国家歳入庁(NBR)より、課税識別番号(TIN)を取得する。手続きは、次のウェブサイトからできる。

国家歳入庁(NBR):e-TIN Registration外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

付加価値税の事業者登録(歳入庁)

バングラデシュ国内で販売をする場合、付加価値税(VAT)の事業者登録を歳入庁(NBR)に対して行う。

手続きに必要な書類は、次のとおり。

  1. 申請書
  2. 申込書(定められた書式に記入)
  3. 営業許可証
  4. 申請者の写真
  5. 課税識別番号
  6. すべての役員の身分証明証
  7. 銀行口座の証明書
  8. 輸出入業者の場合:輸入登録証明書(IRC)/輸出登録証明書(ERC)
  9. 不動産のレイアウト計画
  10. 不動産の契約書(売買/賃貸)
  11. 委任状
  12. 定款
  13. 全拠点のリスト(住所記載)

手続きは、次のウェブサイトからできる。
"National Board of Revenue(NBR)"外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

駐在員事務所、連絡事務所、支店の設立手続き

所定の申請用紙に次の書類を添えて、投資開発庁(BIDA)に提出する。

  1. 適切に記入、署名された申請用紙
  2. 適切に署名された本社の基本定款・付随定款
  3. 会社設立承認証 ※定款、設立承認証は、日本企業は登記簿謄本
  4. 本社取締役・発起人の氏名および国籍
  5. バングラデシュに支店、連絡事務所、駐在員事務所を開設する旨の取締役会決議
  6. 前年度の監査済み会計報告書
  7. 新組織の組織図(案)
  8. 新組織の事業内容リスト

これら書類はすべて、本社所在国のバングラデシュ大使館、申請者の本国のバングラデシュ大使館、または本社所在国の商工会議所による認証が必要である。
また、日本語で作成されている書類については、法定翻訳を行うか、翻訳者の宣言書に対する公証、公証に対する日本の法務局、外務省による承認印の手続きが必要。

公共部門との合弁会社設立手続き

個人の起業家は、バングラデシュ人、外国人を問わず、公共部門と共同で企業を設立できる。
民間部門の出資額が全体の50%超の場合、BIDAへの登録が必要で、民間プロジェクトとみなされる。公共部門からの出資分には、所管大臣の承認が必要である。
公共部門の出資額が全体の50%超の場合、公共プロジェクトとみなされる。公共プロジェクトは、政府の最高レベルの経済政策決定機関である国家経済委員会理事会、企画委員会の承認と関連する省庁によって遂行される。

※輸出加工区(EPZ)内での工場設立の場合、電気、水道、ガス等の接続の際、保証金を輸出加工区庁(BEPZA)に預ける必要がある。保証金の金額は、工場の所在地によって異なる。

※輸出加工区(EPZ内)の企業の場合、毎月“Grant for EPZ Workers Welfare Fund(仮訳:従業員向け福祉基金への助成)”と”Subscription for Medical Trustee Board(仮訳:診療・治療に係る評議員会への加盟)”という費用を支払う必要がある。金額は、従業員の雇用人数に応じて異なる。詳細はBEPZAに確認。

外国企業の会社清算手続き・必要書類

手続き申請先、手続きの流れ

手続き申請先

外国企業の清算手続き(closing of the operation of foreign companies)は、設立手続きを行った政府機関に対して行う必要がある。
一般的に、次の政府機関に対して清算手続きを行う。

  1. 商業登記所(RJSC):会社設立の登録の抹消
  2. バングラデシュ投資開発庁(BIDA):閉鎖の許可
  3. 輸出加工区庁(BEPZA):BEPZAからの認可の抹消
  4. 歳入庁(NBR)
    1. 清算にあたっての会社の税の査定
    2. 付加価値税(VAT)登録の抹消
    3. 保税ライセンス(Bond License)の抹消
  5. 中央銀行(Bangladesh Bank):清算の承認
  6. 銀行:口座の閉鎖

その他、従業員への給与の支払い、その他のライセンス・許認可の抹消も行う。

手続きの流れ

  1. 株主総会(General Meeting)での会社清算の決定
  2. 清算人(Liquidator)の指名
  3. 資産・負債の査定
  4. 業績報告書(Statement of Affairs)の作成
  5. 債権者集会を開催
  6. 会社の負債の清算

その他

国内の金融機関を通じた資金調達、海外からの資金調達

国内の金融機関を通じた資金調達

  1. 輸出加工区(EPZ)以外の地域に進出した外国企業の場合
    タカ建て(現地通貨)であれば、中央銀行の許可なく、商業銀行から融資を受けられる。
    借入限度額は、総資本(払い込み済み資本+準備金)の50%。
  2. 輸出加工区(EPZ)に進出した外国企業の場合(基本的に製造業のみ対象)
    • Aタイプ(100%外資)、Bタイプ(外資と地場との合弁)の企業:タカ建て(現地通貨)であれば、商業銀行から融資を受けられる。借入限度額は、総資本(払い込み済み資本+準備金)の50%。
    • Cタイプ(100%地場資本)の企業:明確ではないが、商業銀行から融資を受けられる。

海外からの資金調達

海外の親会社によるバングラデシュ現地法人への運転資金調達のための貸出(以下、親子ローン)については、操業6年以内の製造業およびサービス業(ただし、貿易業は対象外)を対象に可能。親子間で定める返済時の金利の設定は、ローン総額に対して年間3%を上限と定められている。また、製造業を対象に、設備投資のための親子ローンは可能。
なお、バングラデシュの法人が海外から資金調達を行う際、資金調達計画を投資開発庁(BIDA)に事前申請する。BIDAは、中央銀行と協議の上、承認を行う。
融資の金利は親子ローンを除き、「国際金融市場における該当通貨、該当借入期間の金利と比較した際に適当な利率」とされており、明確な定義はなく、その他の条件とともに、承認次第となる。

経済特区内(EPZ内)の企業が海外から資金調達する際は、輸出加工区庁(BEPZA)に事前申請する。BEPZAは、中央銀行と協議の上、承認を行う。

OPC(One Person Company

バングラデシュの会社法で、OPC(One Person Company)が追加された。従来は現地法人の登記を行うには最低2名以上の株主および取締役の登録が必要であったが、株主および取締役1名のみで構成される企業はOPCとして登記が可能となる。払込資本金は、最低250万タカで5,000万タカを超えない範囲で設定される。