ジェトロ・グローバル・アクセラレーション・ハブ トロント

米国市場へのアクセスのしやすさを維持しつつ、米国より相対的に低い投資コストが魅力。人種・文化・出身国含めて多様性の上に成り立っているコミュニティは新規参入にオープンで「フレンドリー・シリコンバレー」とも呼ばれる。

エコシステムの特徴・トレンド

  • 世界のスタートアップエコシステムを調査するスタートアップブリンク(StartupBlink)が発表した2020年版「Startup Ecosystem Rankings」で、カナダは、米国、英国、イスラエルと並んで「世界で最も強力なスタートアップエコシステムを確立している国」としてランキングされている。
  • 北米地域を重要な市場として捉える日本企業にとって、米国へのアクセスのしやすさを維持しつつ、優秀な人材、相対的に米国より低い投資コストで拠点を構えることができるという点で、カナダは大きな強みを持つ。
  • カナダは人種・文化・出身国含めて多様性の上に成り立っており、各地域のコミュニティが新規参入にオープンであることから「フレンドリー・シリコンバレー」と呼ばれることもある。
  • カナダ最大の経済都市、トロント大都市圏は634万人の人口規模を誇る。世界でも有数の金融、ライフサイエンス、自動車メーカーを始めとする製造業などの既存産業に応用できるテクノロジーのメッカとして多国籍企業から注目される。
  • 近接したウォータールー地域はブラックベリーの発祥の地として知られる研究学園都市。トロントと併せ、この2つの都市にはイノベーション創出に注力した経済環境が構築され、「トロント・ウォータールーコリドー(回廊)」と呼ばれている。コリドーにはGoogleやAmazon、Uberなどの大手企業群と、ShopifyやVidyardなどさらなる成長が期待される新興企業群を含む1万5,000社超の企業、これらの企業の成長を支えるインキュベータ・アクセラレータ・サポーター組織が拠点を構える。
  • AI分野の「ゴッドファーザー」とも呼ばれるトロント大学ジェフリー・ヒントン教授の存在も大きく、同教授が主任科学顧問を務めるベクター研究所は、トロントにおけるAI研究・人材育成の中心となっている。そしてその教え子たちが様々な企業において、AI技術を活用した医療・医薬品、生命科学、金融、工業、MaaS(Mobility as a Service)、リテールサービスなどの幅広い領域で技術開発やイノベーション創出に関わっている。

提携先

在日カナダ大使館商務部(Canada Trade Commissioner Service日本国内窓口)

グローバル連携省(GAC)傘下の行政機関で、カナダ企業の日本進出及び日本企業との提携を推進するとともに、スタートアップを含む日本企業のカナダ進出やR&D連携を支援する。北米進出を模索するGAH採択企業、オープン・イノベーション連携を推進する大手中堅企業に対しては、カナダ各都市のイノベーション・エコシステムツアーを提供し、ビジネス人脈構築を通じてGAHを側面支援する。

トロントグローバル

トロント大都市圏(GTA)の投資誘致を行う非営利組織。GTAにある各エコシステム関係者や自治体と強い関係を有する。Eモビリティ、AI、カーボンニュートラル、フィンテック、ヘルスケア、製造業、外食産業など同地域の強みとなる産業分野の調査などを行っている。拠点設立の手続きやビザなど進出に係る相談も可能。

※トロントハブでは、原則ジェトロによる個別メンタリング、カナダ進出支援を提供。必要に応じて、提携先をはじめとした現地ネットワークの紹介を行う。

メンター例

Ms. Catherine Lee, Msc. Advisor, Investment Attraction – Asia, Toronto Global
トロント大都市圏(GTA)の投資誘致を行う非営利組織, Toronto Globalのアドバイザー。スタートアップから大企業までのコンサルティングを手掛ける。現地アクセラレータや政府機関等との人脈が強み。 最近の成功プロジェクトは、自動運転関連スタートアップの現地拠点設立等。

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ジェトロ・スタートアップ課
E-mail: JHUB@jetro.go.jp