ICT 全体概況

ICT 全体概況

5Gがもたらす社会全体のデジタル化とBeyond 5G


2020年初頭より世界で爆発的に拡大した新型コロナウィルス感染症(以下、新型コロナ)に対応するため、日本政府は、感染リスクを下げる目的から、不要不急の外出やイベント開催の自粛を呼びかけています。これを受け、自治体や事業者により、テレワークの導入やオンライン教育の実施、さらにはオンライン診療に係る規制の緩和等が行われることになりました。現場における作業を中心とした製造業、インフラ・建設業等では機械の遠隔操作・制御を活用して生産活動を持続したり、教育分野でも校務の効率化のためのICTソリューションや、生徒一人ひとりの習熟度・理解度等に合わせて最適な学習を提供するAIが紹介されたり等、これまでデジタル化があまり進まなかった領域においても、デジタル化が進み始めています。

このような社会全体のデジタル化を促進する上では、その基盤であるICT市場の役割が重要となります。日本の情報通信産業の名目GDPは44.2兆円であり、全産業の8.7%を占め、商業(61.4兆円)、不動産(59.4兆円)に次ぐ規模となっています(図表1)。


日本の主な産業の名目GDP(2018年)の円グラフ。 全産業の名目GDP規模は508.2兆円(2018年)。 全産業に占める割合は、情報通信産業8.7%、商業12.1%、不動産11.7%、医療・福祉8.5%、建設5.8%、対事業所サービス8.3%、輸送機器2.3%、対個人サービス5.6%、その他産業37.1%。 総務省のデータを元に作成。


さらに、通信サービスの普及や通信ネットワークの整備・高度化等を通じて発展した日本のICT市場は、世界で6.4%のシェアを占めています。これは、EUを除き、米国、中国に次ぐ世界第3位の市場規模であり、日本経済における主力産業の一つとなっています(図表2)。


情報通信技術(ICT)市場の世界シェア(2013~2019年)の棒グラフ。 2019年の内訳は、米国が31.3%、EUが19.1%、中国が13.0%、日本が6.4%、その他30.2%となっている。 Statistaのデータを元に作成。


日本では、ICTインフラの整備やデジタル技術の活用によるデジタル・トランスフォーメーションを通じて、産業の効率化や高付加価値化が進められ、その過程において、サイバー空間とリアル空間の融合が推進されています。今後、人々の活動の場は、リアル空間からサイバー空間へと移行していくと予想されており、第5世代移動通信システム(5G)をはじめとするICTインフラやクラウド、量子コンピュータといったデジタル技術の活用に今まで以上の期待が寄せられています。

各産業・分野において、デジタル・トランスフォーメーションを推進していくにあたり、5Gがそれを支えるインフラとしての役割を果たすことが期待されています。政府は、サイバー空間と現実空間を高度に融合させたシステムにより実現する「Society 5.0」を提唱し、5Gが促すデジタル変革を推進するための「Beyond 5G推進戦略」のような政策を通じてその実現を目指しています。5G関連政策を実施するための予算(総務省基準)を2019年の1284億円から、2020年は1571億円に約20%増やしたこともその一環です。このような、5G技術に対する取り組みにより、日本は2025年には世界5Gサービス市場規模において、中国、米国に次いで世界第3位になると予測されています(図表3)。


世界の5Gサービス市場予測(2019年と2025年)の棒グラフ。 日本の2019年の予測は1億ドル程度だが、2025年には244億ドルに拡大する見込み。これは中国の2025年の予測788億ドル、米国の364億ドルに次ぐ世界第3位。 第4位以降は、韓国128億ドル、イギリス44億ドル、ドイツ42億ドル、カナダ22億ドル、イタリア15億ドル、フランス12億ドルと続く。 Mordor Intelligenceのデータを元に作成。


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