アルゼンチンに対するメルコスール・シンガポールFTAが発効

(シンガポール、アルゼンチン)

シンガポール発

2026年11月04日

シンガポールのエネルギー・貿易産業省(METI)と在シンガポール・アルゼンチン大使館は11月1日、メルコスール・シンガポール自由貿易協定(MCSFTA)が、シンガポール・アルゼンチンの間で発効したと共同で発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。これにより、MCSFTAは、シンガポールとメルコスール加盟4カ国全てとの間で発効したことになる。

本協定に基づき、メルコスールは15年以内にシンガポールからの輸入品の約96%(品目ベース)について関税を段階的に撤廃する。また、約25%の関税品目について即時に自由化する。一方、シンガポールが輸入関税を課している唯一の品目群であるアルコール飲料8品目については、メルコスール原産品のシンガポール側の輸入関税率がゼロとなる(注1)。また、原産地規則の統一やより透明度の高い通関手続きなどを通じた貿易円滑化のほか、サービス事業者や投資家に対する投資環境の改善や、起業、デジタル化、サイバーセキュリティー、持続可能な開発、零細・中小企業の成長などの領域における協力も促進する。

MCSFTAは2023年12月にシンガポール・メルコスール間で署名された。その後、2026年2月にパラグアイ、同3月にウルグアイ、同8月にブラジルとの間で、それぞれ発効していた(2026年2月3日記事、2026年3月6日記事、2026年8月7日記事参照)。

シンガポールでは近年、多国間・地域間の枠組みを通じて、中南米諸国とのFTAネットワークの拡充が進んでいる。環太平洋パートナーシップに関する包括的および先進的な協定(CPTPP)では、メキシコ(2018年12月)、ペルー(2021年9月)、チリ(2023年2月)が順次発効したことにより、これらの国との間で同協定の特恵措置を利用できるようになった。また、太平洋同盟・シンガポール自由貿易協定(PASFTA)も、2025年5月にペルーおよびチリとの間で発効している(2025年5月9日記事参照、注2)。このほか、2国間FTAとしては、パナマ(2006年7月)、ペルー(2009年8月)、コスタリカ(2013年7月)との協定を有している。

(注1)シンガポール国内における物品税(Excise Duty)は、従来どおり適用される。シンガポール税関によるMCSFTA優遇関税措置の適用申請に関する通達は輸入PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)、輸出PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)ともに更新されているが、手続きの概要はこれまでと同様である(2026年2月9日記事参照)。

(注2)太平洋同盟は、メキシコ、コロンビア、ペルー、チリで構成される地域経済連携の枠組み。PASFTAは、メキシコとコロンビアについては、各国の国内批准手続きの完了後に発効予定。

(広木拓)

(シンガポール、アルゼンチン)

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