米USTR、2027年のUSMCA見直し会合に向け意見公募を開始

(米国、カナダ、メキシコ)

ニューヨーク発

2026年10月06日

米国通商代表部(USTR)は10月5日、2027年に実施する米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)の共同見直し会合に向けてパブリックコメントの募集を開始すると官報で公示外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。USTRがUSMCAの見直しに関して意見を公募するのは、2025年に続いて2回目となる。

USMCAに参加する3カ国は条文に従い、協定発効から6年が経過した2026年7月に初の見直し会合を行った。会合で米国がUSMCAの更新に同意しなかったため、3カ国は2027年以降も毎年見直しを継続する見通しとなっている。3カ国が延長に合意できない場合、USMCAは2036年に失効する(2026年7月2日記事参照)。

USTRは今回、2027年の見直し会合に向けて、利害関係者から意見を公募する。米国の国内法であるUSMCA実施法はUSTRに対し、3カ国による見直しを実施する前に協定の運用などについてパブコメを募集するよう義務付けている。2026年の見直し会合に先立って募集したパブコメに対しては、産業界などから1,500件を超える意見が提出外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますされた。今回のパブコメでも前回と同様、協定順守に関する課題や見直しに当たってUSTRが提案すべき具体的措置などについて意見を募る(注1)。

パブリックコメントは2027年1月12日までUSTRのポータルサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますから提出できる。USTRは公聴会も開催する予定で、詳細は後日公表する。

USMCAの見直しを巡って、これまでに米国はメキシコと公式協議を3回行っている(2026年7月28日記事参照)。政治専門紙「ポリティコ」(9月17日)によると、米国のドナルド・トランプ大統領は9月16日、メキシコのクラウディア・シェインバウム大統領と電話会談し、USMCAも議題に上がったもようだ。米国政府高官は「両国の協議は活発に行われており、前向きな方向に進んでいる」と説明した(注2)。一方、米国はカナダとは公式協議を開始していない。両国は互いに追加関税を課すなど、通商上の摩擦が続いている(2026年9月15日記事参照)。

USMCAの条文では、見直し会合で延長合意に至らなかった場合に実施される年次見直しの具体的な手順などについては定められていない。USTRのジェミソン・グリア代表は2026年末までにメキシコ、カナダ各国と暫定的な取り決めを結び、2027年以降に原産地規則などに関する議論を進める意向を示している。

(注1)USMCA見直しのポイントは、2026年2月20日付地域・分析レポート参照。USMCAを巡る最新動向については、ジェトロ特集ページ「米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)を取り巻く環境」を参照。

(注2)メキシコ政府高官によると、米国とメキシコによる4回目の公式協議は当初、9月下旬に行われる予定だったが、米中首脳会談などの日程上の都合により、10月以降に延期された(「ロイター」9月23日)。

(甲斐野裕之)

(米国、カナダ、メキシコ)

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