世界の発効済みFTAは417件に、ジェトロFTAデータベース

(世界)

調査部国際経済課

2026年04月07日

ジェトロは4月3日、世界の自由貿易協定(FTA)の最新情報を取りまとめた世界のFTAデータベース(注1)を更新した。同データベースは、全世界のFTA(関税同盟や特恵貿易協定を含む)の新規署名・発効・改定・交渉状況を反映している。

2025年には12協定が新たに発効し、世界の発効済みFTAは2025年12月31日時点で、417件となった(注2)。新たなFTAの発効件数は、2000年代後半から減少傾向にあり、近年は2021年(43件、注3)を除き、毎年の発効件数は9~15件の間で推移している(添付資料図参照)。

2025年はアラブ首長国連邦(UAE)を締約国に含む包括的経済連携協定(CEPA)の新規発効が相次いだ。4月にコスタリカとモーリシャス(2025年4月16日記事参照)、5月にヨルダン、6月にセルビア(2025年6月6日記事参照)、8月にニュージーランド(2025年9月1日記事参照)、10月にオーストラリアとマレーシア(2025年10月3日記事参照)とのCEPAが新たに発効した。UAEはこれらのほかにも8カ国(コロンビア、韓国、ベトナム、ウクライナ、ケニア、中央アフリカ共和国、コンゴ共和国、アンゴラ)とのCEPAに署名済みだ。

また2025~2026年にかけて、2つの大型FTAが署名され、今後の発効に伴う経済効果が期待される。2025年7月には、英国・インドが包括的経済貿易協定(CETA)に署名し、物品貿易に加え、サービス貿易や人の移動を含む幅広い分野での自由化が合意された(2025年7月30日記事参照)。さらに、2026年1月には、EUとメルコスールが政治・協力枠組みを含むパートナーシップ協定(EMPA)および貿易分野を先行適用する暫定貿易協定(iTA)に署名した(2026年1月21日記事参照、注4)。発効すれば、人口・経済規模の観点から世界最大級の自由貿易圏となる。

日本は51カ国との間で22の経済連携協定(EPA)・FTAを署名および発効済みだ。2025年12月にはバングラデシュとのEPAに大筋合意、2026年2月に署名した(2026年2月10日記事参照、注5)。日本はほかにも、トルコや湾岸協力会議(GCC)などの新興国・地域と交渉を行っており、UAEとは2026年3月にCEPAの交渉が妥結した(2026年3月6日記事参照、注6)。

(注1)WTOに通報されていない協定や発効前のFTAも可能な限り掲載しており、日本語で検索できる包括的なデータベース。ジェトロが公開したデータベースには、日本が締約国に含まれる協定や、関心と活用頻度の高い一部FTAの運用上の課題、サービス分野の自由化傾向の内容を記載している。これまでにジェトロが作成したFTA活用マニュアルへのリンクや協定本文のリンクも掲載。

(注2)デジタル貿易協定、重要鉱物協定などの特化型協定、日米貿易協定、関税削減が盛り込まれない経済枠組みは、ジェトロのFTAデータベース上、「その他」の協定に分類。FTAの件数としては、カウントの対象外。

(注3)2021年は英国のEU離脱移行期間終了に伴い、EUとFTAを有する多くの国・経済圏が、英国との間で対EUと同水準のFTAを発効させたため、件数が増加した。

(注4、注5、注6)世界のFTAデータベースは、2026年1月1日時点の情報で更新。EUメルコスール・パートナーシップ協定(EMPA)、日本・バングラデシュ経済連携協定、日本・UAE包括的経済連携協定については、データベース上では「交渉中」のステータス。

(宮島菫)

(世界)

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