UAE、オーストラリアおよびマレーシアとのCEPA発効

(アラブ首長国連邦、マレーシア、オーストラリア)

ドバイ発

2025年10月03日

アラブ首長国連邦(UAE)は10月1日、オーストラリア、マレーシアとの包括的経済連携協定(CEPA)がそれぞれ発効したと発表した。オーストラリアにとっては中東北アフリカ(MENA)地域の国と締結する初の貿易協定で、マレーシアにとっては湾岸協力会議(GCC)加盟国と締結する初の貿易協定となるという〔10月1日付エミレーツ国営通信(WAM)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます10月1日付同WAM外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます〕。

オーストラリアとのCEPAでは、2国間貿易を2024年の42億ドルから2032年までに100億ドル超へ拡大する目標を掲げている。2025年上半期の貿易額(非石油部門)は前年比33.4%増の30億3,000万ドルに達した。UAE側は、今回のCEPA発効により、再生可能エネルギーやインフラ、食料安全保障、テクノロジーなどの主要分野での新たな投資機会拡大を強調した(10月1日付WAM)。一方、オーストラリア側は、世界有数の政府系ファンドの誘致や、再エネ、デジタルインフラ、農業、鉱物資源など幅広い分野での投資の促進につながるとしている(9月29日付、同国のドン・ファレル貿易・観光相によるリリース)。

マレーシアとのCEPAでは、2032年までに貿易額(非石油部門)を2024年の55億ドルから135億ドルへ拡大することを目標としている。2025年上半期の貿易額(非石油部門)は前年同期比30.9%増の33億ドルだった。UAE側は、医療や人工知能(AI)、再エネ、物流などの主要分野における投資機会拡大を見込んでいる(10月1日付WAM)。

UAEのCEPAプログラムは、2031年までに貿易総額1兆ドル達成し、2030年までに経済規模を8,000億ドルへ倍増させることを目指す同国の成長戦略の重要な柱となる。

(清水美香)

(アラブ首長国連邦、マレーシア、オーストラリア)

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