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米英首脳会談で新憲章、航空機補助金やデジタル課税の早期解決追求なども合意

(英国、米国)

ロンドン発

2021年06月11日

米国のジョー・バイデン大統領が6月9日夜、英国イングランド南西部のコーンウォールで11~13日に開催されるG7首脳会議(サミット)参加のため、大統領就任後初めて英国を訪問した。10日には、サミットに先立ち、ボリス・ジョンソン首相と会談。国際社会における米英両国の行動指針を定めた「新大西洋憲章PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)」に合意した。

元の「大西洋憲章」は、第二次大戦下の1941年に両国が発表。領土的野心の放棄や通商の開放、海洋航行の自由など、両国が目指す戦後国際秩序の方向を示したもので、国連や北大西洋条約機構(NATO)の創設などにつながった。今回発表した新憲章では、民主主義の擁護、集団安全保障の維持、公正で持続可能な世界経済の構築などに加え、喫緊の課題である気候変動対策や保健の危機への対応など、8項目を定めた。

両首脳はまた、会談結果を踏まえた共同声明PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)を発表。新憲章と同様に、民主主義や安全保障、通商、気候変動、保健などについて、両国の考えを示した。このうち通商については、航空機補助金をめぐる両国間の紛争(2021年3月5日記事参照)の早期解決に向け努力することで一致。また、先のG7財務相会合で合意した国際課税(2021年6月7日記事参照)を追求し、デジタル課税をめぐる対立(2021年3月31日記事6月3日記事参照)の解決を目指す考えも明言した。

保健分野では、新型コロナウイルスの起源に関する世界保健機関(WHO)の研究について、透明性のある独立したプロセスを支持する考えを表明。その研究には、中国での調査を含むと明記した。

北アイルランドめぐる英EU対立に米が圧力か

共同声明の最後には、北アイルランドをめぐる誓約も記された。両国はベルファスト合意(北アイルランド紛争に関する和平合意)による安定を維持するため、関係者と協働すると明記。背景には、EU離脱協定のアイルランド議定書をめぐる英国とEUの対立(2021年4月30日記事6月11日記事参照)があり、内外メディアはこれらの記述を、ジョンソン首相に解決努力を促すバイデン大統領の圧力と受け止めている。大統領はかねて、同地域の安定を損ないかねない英国の行動に否定的だったとみられている(2020年11月11日記事参照)。

両首脳はまた、通商関係の強化では一致したものの、共同声明では、交渉中の米英自由貿易協定(FTA)に関する具体的な言及はなかった。

(宮崎拓)

(英国、米国)

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