日本の対中輸出、3年連続減少
2024年の日中貿易(前編)

2025年7月2日

日本の財務省貿易統計と中国の海関(税関)統計を基に、2024年の日中貿易を双方輸入ベースでみたところ、貿易総額は前年比3.3%減と3年連続で減少し、3,235億7,468万ドルだった(表1参照、注1、注2、注3)。対中輸出額は2.7%減の1,564億5,525万ドル、対中輸入額は3.9%減の1,671億1,943万ドルだった。輸出、輸入とも構成比が最大の「電気機器およびその部分品」(HSコード第85類)の減少が最大の下押し要因となった。日本の中国に対する貿易収支は、10億6,642万ドル(3.3%減)で2022年以降3年連続の赤字となった。

本稿では、日中貿易について、2回にわたり報告する。前編では、日本の対中輸出上位品目について分析する。後編では、中国からの輸入上位品目について分析し、日本の財務省貿易統計に基づいて中国の占める構成比などについて報告する。

輸出は2.7%減、集積回路が最大の下押し要因

対中輸出額は前年比2.7%減少の1,564億5,525万ドルで、過去最高額を記録した2021年から3年連続の減少となった。減少幅は、2022年(9.8%減)、2023年(13.0%減)と比較して縮小した。品目別にみると、HSコード2桁で輸出額上位5品目では、第1位の電気機器(第85類)、第3位の精密機器(第90類)、第4位の車両(第87類)で前年から減少した。HSコード4桁ベースでみると、集積回路(8542項)、固有の機能を有する機械類(8479項)、自動車部品(8708項)などの減少が下押し要因となった。このほか、化粧品類(3304項)の落ち込みも響いた。

表1:日中貿易の推移(双方輸入ベース)(単位:1,000ドル、%)(△はマイナス値)
年月 輸出額
(日本→中国)
伸び率 輸入額
(中国→日本)
伸び率 総額 伸び率 貿易収支
2014年 162,512,019 0.2 181,038,865 0.1 343,550,884 0.2 △ 18,526,847
2015年 142,689,642 △ 12.2 160,624,606 △ 11.3 303,314,248 △ 11.7 △ 17,934,964
2016年 144,996,448 1.6 156,631,816 △ 2.5 301,628,264 △ 0.6 △ 11,635,368
2017年 164,999,696 13.8 164,542,081 5.1 329,541,777 9.3 457,615
2018年 180,660,540 9.5 173,598,618 5.5 354,259,158 7.5 7,061,923
2019年 171,768,696 △ 4.9 169,302,509 △ 2.5 341,071,204 △ 3.7 2,466,187
2020年 174,664,319 1.7 164,105,906 △ 3.1 338,770,225 △ 0.7 10,558,413
2021年 204,963,924 17.3 185,511,028 13.0 390,474,953 15.3 19,452,896
2022年 184,830,702 △ 9.8 188,824,567 1.8 373,655,269 △ 4.3 △ 3,993,865
2023年 160,822,831 △ 13.0 173,901,587 △ 7.9 334,724,418 △ 10.4 △ 13,078,756
2024年 156,455,249 △ 2.7 167,119,434 △ 3.9 323,574,684 △ 3.3 △ 10,664,185
2024年1月 11,810,922 9.7 15,113,545 △ 17.6 26,924,468 △ 7.5 △ 3,302,623
2月 10,344,983 △ 17.8 11,943,904 4.0 22,288,887 △ 7.4 △ 1,598,921
3月 13,942,384 △ 8.5 12,179,251 △ 23.1 26,121,636 △ 15.9 1,763,133
4月 13,692,687 3.9 13,744,571 △ 3.8 27,437,258 △ 0.1 △ 51,883
5月 12,604,522 1.6 13,562,606 △ 1.3 26,167,128 0.1 △ 958,084
6月 12,158,577 △ 10.6 12,435,671 △ 10.4 24,594,248 △ 10.5 △ 277,094
7月 12,742,441 △ 4.9 14,551,802 8.0 27,294,243 1.6 △ 1,809,361
8月 12,674,510 △ 1.3 12,899,740 △ 3.2 25,574,250 △ 2.3 △ 225,230
9月 13,243,467 △ 7.1 15,085,194 1.5 28,328,661 △ 2.7 △ 1,841,727
10月 13,557,278 0.8 16,391,789 5.5 29,949,067 3.3 △ 2,834,512
11月 13,762,777 △ 2.5 15,254,601 1.5 29,017,378 △ 0.5 △ 1,491,824
12月 15,920,700 6.3 13,956,760 △ 1.0 29,877,460 2.8 1,963,940

注1:輸出額は中国の通関統計による対日輸入額、輸入額は日本の財務省貿易統計による対中輸入額。
いずれも貿易データベースGlobal Trade Atlas(ドルベース)を基に作成。
注2:伸び率は前年比、前年同月比。
注3:機械処理の関係上、他の統計とは計数の値が異なる場合がある。
参考:為替レート(円/ドル):2014年105.74、2015年121.05、2016年108.66、2017年112.10、2018年110.40、2019年109.02、2020年106.78、2021年109.84、2022年131.46、2023年140.50、2024年151.46(米国連邦準備制度理事会発表)。
出所:Global Trade Atlasからジェトロ作成(データ抽出日:2025年4月1日)

表2:2024年の日本の対中輸出(中国の対日輸入) (単位:1,000ドル、%)(△はマイナス値、-は値なし)
HSコード品目 金額 伸び率 構成比 寄与度
総額 156,455,249 △ 2.7 100.0
第85類 電気機器およびその部分品 41,674,469 △ 5.3 26.6 △ 1.4
階層レベル2の項目8542 集積回路 19,392,386 △ 6.7 12.4 △ 0.9
階層レベル2の項目8532 コンデンサー 3,369,872 2.4 2.2 0.0
階層レベル2の項目8541 ダイオード、トランジスターその他これらに類する半導体デバイス、光電性半導体デバイス(光電池を含む) 3,211,765 △ 3.9 2.1 △ 0.1
階層レベル2の項目8536 電気回路の開閉用、保護用または接続用の機器 2,639,040 △ 5.0 1.7 △ 0.1
階層レベル2の項目8504 トランスフォーマー、スタティックコンバーターおよびインダクター 1,739,114 △ 9.6 1.1 △ 0.1
階層レベル2の項目8524 フラットパネルディスプレイモジュール 1,575,695 14.1 1.0 0.1
階層レベル2の項目8534 印刷回路 1,571,413 △ 0.4 1.0 △ 0.0
第84類 原子炉、ボイラーおよび機械類 34,712,211 2.0 22.2 0.4
階層レベル2の項目8486 半導体、集積回路またはフラットパネルディスプレイの製造用機器 14,296,108 24.9 9.1 1.8
階層レベル2の項目8479 機械類(固有の機能を有するものに限る) 3,034,687 △ 18.9 1.9 △ 0.4
階層レベル2の項目8443 印刷機とその部分品および付属品 1,785,303 2.8 1.1 0.0
第90類 光学機器、写真用機器、映画用機器、測定機器、検査機器、精密機器および医療用機器 11,363,469 △ 6.1 7.3 △ 0.5
階層レベル2の項目9031 測定用・検査用の機器および輪郭投影機 2,296,595 5.9 1.5 0.1
階層レベル2の項目9001 光ファイバー、光ファイバーケーブル、偏光材料製のシートおよび板並びにレンズ 1,705,283 △ 10.7 1.1 △ 0.1
第87類 鉄道用および軌道用以外の車両 11,319,342 △ 6.6 7.2 △ 0.5
階層レベル2の項目8703 乗用自動車その他の自動車 7,583,178 △ 4.6 4.8 △ 0.2
階層レベル2の項目8708 自動車の部分品および附属品 3,267,519 △ 15.5 2.1 △ 0.4
第39類 プラスチックおよびその製品 9,777,643 4.8 6.2 0.3
階層レベル2の項目3920 プラスチック製のその他の板、シート、フィルム、はくおよびストリップ 3,035,343 9.8 1.9 0.2
第74類 銅およびその製品 5,889,767 14.9 3.8 0.5
階層レベル2の項目7403 精製銅または銅合金の塊 2,352,584 34.7 1.5 0.4
階層レベル2の項目7404 銅のくず 2,216,271 1.7 1.4 0.0
第29類 有機化学品 4,656,454 △ 10.6 3.0 △ 0.3
階層レベル2の項目2902 環式炭化水素 2,006,338 △ 11.7 1.3 △ 0.2
第38類 各種の化学工業生産品 3,950,632 1.3 2.5 0.0
階層レベル2の項目3824 鋳物用の鋳型、中子の調製粘結剤、化学工業において生産される化学品および調製品 1,784,770 4.0 1.1 0.0
第71類 真珠、貴石、半貴石、貴金属およびこれらの製品、身辺用模造細貨類並びに貨幣 3,359,972 3.6 2.1 0.1
階層レベル2の項目7108 金 1,758,040 2.7 1.1 0.0
第72類 鉄鋼 3,170,302 △ 13.4 2.0 △ 0.3
第33類 精油、レジノイド、調製香料および化粧品類 2,903,457 △ 26.7 1.9 △ 0.7
階層レベル2の項目3304 化粧品類(美容用、メーキャップ用調整品等) 2,545,424 △ 27.3 1.6 △ 0.6
第30類 医療用品 2,056,673 25.9 1.3 0.3
階層レベル2の項目3004 医薬品 1,802,169 28.7 1.2 0.3
第73類 鉄鋼製品 1,859,708 △ 8.5 1.2 △ 0.1
第37類 写真用又は映画用の材料 1,850,576 14.5 1.2 0.1
第34類 せっけん、有機界面活性剤、洗剤、調製潤滑剤 1,593,856 0.2 1.0 0.0

注1:輸出額は中国の通関統計による対日輸入額。貿易データベースGlobal Trade Atlas(ドルベース)を基に作成。
注2:HSコード2桁、4桁分類で構成比1.0%以上の品目を抽出し、金額降順。
注3:太字は2桁分類の金額ベースで上位5位。
出所:表1に同じ

品目別ハイライト

電気機器およびその部分品(第85類)
金額:416億7,447万ドル、構成比:26.6%
伸び率:マイナス5.3%、寄与度:マイナス1.4
輸出額全体の12.4%、この類の46.5%を占める「集積回路」(8542項)の輸出額は、前年比6.7%減の193億9,239万ドルだった。輸出全体に対する寄与度はマイナス0.9で、HSコード4桁ベース(構成比1.0%以上、以下同)で最大の輸出押し下げ要因となった。うち、「プロセッサーおよびコントローラー」(854231号、8542項に占める構成比40.4%)は、数量ベースでは13.0%増となったものの、金額ベースでは10.0%減少した。2018年から2023年にかけて単価ベースでは上昇が続いていたが、2024年は下落に転じ、金額ベースでの減少につながった。 また、輸出額全体に占める構成比2.1%の「半導体デバイス」(8541項)が3.9%減(32億1,177万ドル)、構成比1.7%の「電気回路の開閉用などの機器」(8536項)が5.0%減(26億3,904万ドル)、構成比1.1%の「トランスフォーマー」(8504項)が9.6%減(17億3,911万ドル)、構成比1.0%の「印刷回路」(8534項)が0.4%減(15億7,141万ドル)と、マイナスが目立った。
他方、構成比2.2%の「コンデンサー」(8532項)は2.4%増(33億6,987万ドル)となった。構成比1.0%の「フラットパネルディスプレイモジュール」(8524項)は14.1%増と、85類の主要品目(HSコード4桁ベース)の中で最大の伸び率をみせた。36.8%減だった前年の反動増と考えられる。
機械類(第84類)
金額:347億1,221万ドル、構成比:22.2%
伸び率:2.0%、寄与度:0.4
輸出額全体の9.1%を占め、この類の41.2%を占める「半導体、集積回路またはフラットディスプレイの製造用機器」(8486項)が前年比24.9%増の142億9,611万ドルとなった。寄与度はHSコード4桁ベースで最大の1.8だった。同品目(8486項)を構成する品目のうち、「半導体デバイスまたは集積回路製造用の機器」(848620号、8486項に占める構成比67.4%)は28.1%増の96億2,923万ドルで、2年連続で過去最高額を更新した。数量は0.4%増とほぼ横ばいだったことから、単価の上昇が輸出額の増加に寄与したとみられる。日本半導体製造装置協会(SEAJ)は2025年1月、2024年度の日本製半導体製造装置販売高について、前年度比20%増と予測。うち中国市場については、既存および新興メーカーによる汎用(はんよう)品への投資が回復したと指摘している。なお、日本の財務省の貿易統計で、日本の「半導体デバイスまたは集積回路製造用の機器」(848620号)の輸出額全体に占める中国の構成比をみると、2024年は53.6%で、初めて5割を上回った。2019年時点(24.9%)から28.7ポイント上昇した。
一方、輸出全体の1.9%を占め、この類の8.7%を占める「固有の機能を有する機械類」(8479項)は18.9%減の30億3,468万ドルで、3年連続の2桁減となった。うち「産業用ロボット」(847950号、8479項に占める構成比15.9%)が49.9%減少、「部分品」(847990号、8479項に占める構成比4.9%)も49.2%減少とほぼ半減した。中国国家統計局によると、2024年の中国の産業用ロボット生産量は14.2%増だった。産業用ロボットは、中国政府が2015年に発表した2025年までの製造業の発展戦略「中国製造2025」(注4)で、10の重点分野に含まれ、中国政府が掲げる科学技術の「自立自強」を推進している製品分野の1つとされている。
精密機器および医療用機器(第90類)
金額:113億6,347万ドル、構成比:7.3%
伸び率:マイナス6.1%、寄与度:マイナス0.5
輸出額全体の1.5%を占め、この類の19.0%を占める「測定用・検査用機器など」(9031項)は前年比5.9%増(22億9,659万ドル)となった。「半導体ウエハー・半導体デバイスの検査用の機器」(903141号/9031項に占める構成比11.3%)が36.8%増となったことなどが同品目(9031項)全体の増加に寄与した。
一方、「光ファイバーおよび偏光板など」(9001項)は10.7%減(17億528万ドル)だった。
車両(第87類)
金額:113億1,934万ドル、構成比:7.2%
伸び率:マイナス6.6%、寄与度:マイナス0.5
輸出額全体の4.8%を占め、この類の67.0%を占める「乗用車」(8703項)は前年比4.6%減(75億8,318万ドル)だった。2021年から4年連続で減少したものの、減少幅は前年(18.1%減)から縮小した。うち「ハイブリッド車」(870340号、8703項に占める構成比52.1%)は0.5%減と3年連続減少したが、前年(2.0%減)から減少幅は縮小した。「ガソリン車」(870321~870324号、8703項に占める構成比44.4%)は0.9%増と微増し、2年ぶりに増加に転じたものの、2019年比では56.8%減と大きく落ち込んでいる。このほか、「電気自動車」(EV、870380号)と「プラグインハイブリッド車」(PHEV、870360号)は、2023年には前年比でそれぞれ2.8倍、3.8倍だったものの、一転して2024年はそれぞれ77.2%減、46.2%減となった。なお、輸出台数でみると、「電気自動車」は2023年に7,144台(前年比2.9倍)、「プラグインハイブリッド車」は5,996台(前年比3.4倍)となったが、2024年にはそれぞれ1,827台(前年比74.4%減)、3,017台(同49.7%減)と落ち込んだ。
中国では2024年、買い替え補助金政策などを受け、自動車販売台数が前年比3.7%増の3,128万台(輸出を含む)と過去最高を記録した。うち40.9%を占めた新エネルギー車(NEV)の伸び率は35.5%増で、全体の伸び率を大きく上回った。こうした中で、乗用車販売台数に占める中国ブランドのシェアは65.2%と、前年から10ポイント近く上昇。対して外資系は軒並みシェアを落とし、日系のシェアは11.2%と、前年から3.2ポイント低下、4年間で約半減した(2025年1月16日付ビジネス短信参照)。
中国の「乗用車」の国別輸入台数をみると、日本は22万5,606台(前年比1.4%増)で1位を記録し、19万1,476台(同16.7%減)のドイツ、10万5,764台(同8.9%減)の米国、6万2,412台(同26.8%減)のスロバキア、4万5,073台(同12.8%減)の英国が続いた。日本は上位5カ国で唯一、前年比で増加している。なお、中国の「乗用車」の国別の輸入額をみると、第2位の日本を含む上位5カ国(1位から順にドイツ、日本、米国、英国、スロバキア)で軒並み減少した。
また、輸出額全体の2.1%を占め、この類の28.9%を占める「自動車部品」(8708項)は前年比15.5%減の32億6,752万ドルだった。3年連続で2桁減となり、2019年比では52.3%減と約半減した。同品目(8708項)のうち53.4%と過半を占める「ギヤボックス・同部品」(870840号)が前年比27.8%減となった。
プラスチック(第39類)
金額:97億7,764万ドル、構成比:6.2%
伸び率:4.8%、寄与度:0.3
輸出額全体の1.9%を占め、この類の31.0%を占める「プラスチック製のシート、フィルムなど」(3920項)は前年比9.8%増(30億3,534万ドル)だった。
化粧品類(第33類)
金額:29億346万ドル、構成比:1.9%
伸び率:マイナス26.7%、寄与度:マイナス0.7
輸出額全体の1.6%を占め、この類の87.7%を占める「美容用、メーキャップ用調整品など」(3304項)は前年比27.3%減の25億4,542万ドルだった。寄与度はマイナス0.6と、HSコード4桁ベースで「集積回路」(8542項、寄与度マイナス0.9)に次ぐ押し下げ要因となった。同品目(3304項)の輸出額は、2021年(49億8,671万ドル)をピークに、2022年から3年連続で減少し、2024年は2021年と比較して49.0%減と、ほぼ半減している。
医療用品(第30類)
金額:20億5,667万ドル、構成比:1.3%
伸び率:25.9%、寄与度:0.3
この類の87.6%を占める「医薬品」(3004項)は前年比28.7%増の18億217万ドルとなり、前年(9.4%増)から増加幅が拡大した。

注1:
本稿での分析は、日本の対中輸出を中国の輸入統計でみる「双方輸入ベース」に基づいている。貿易統計は輸出を仕向け地主義、輸入を原産地主義で計上することになっている。その結果、香港経由の対中輸出(仕向け地を香港としている財)が日本の統計では対中輸出に計上されない。他方で、中国の輸入統計には日本を原産とする財が全て計上される。
こうしてみると、日中間の貿易は、両国の輸入統計で確認することで最も実態に近くなると考えられる。このため、日本の対中輸出は中国の通関統計による対日輸入を、対中輸入は日本の財務省統計による対中輸入を使用した。
注2:
財務省貿易統計の円ベース(確々報、2025年3月13日)では、日中貿易総額が44兆1,680億円(前年比4.7%増)。うち輸出(日本の対中輸出)が18兆8,625億円(6.2%増)、輸入が25兆3,055億円(3.6%増)だった。
なお、財務省が2025年1月30日付で発表したところ、2024年下半期、日本の対中貿易における取引通貨の比率は、次のとおりだった。
  • 輸出:円47.2%、ドル41.2%。
  • 輸入:ドル71.6%、円19.7%。
注3:
中国の海関(税関)統計で2024年の中国と世界各国・地域との貿易をみると、中国の貿易総額は前年比3.8%増の6兆1,623億ドル、うち輸出は5.9%増の3兆5,772億ドル、輸入は1.1%増の2兆5,850億ドルとなっており、輸出入ともに増加している(2025年2月4日付ビジネス短信参照)。
注4:
「中国製造2025」は、2015年から2025年までの10年間の製造業の発展戦略を示したもの。2015年5月に中国政府が公表し、10の重点分野を掲げている(同計画の詳細は2015年6月12日付2015年6月15日付ビジネス短信参照)。2015年3月25日に当時の李克強首相が国務院常務会議を主宰し、製造業の高度化実現に向けた計画の推進を加速することを指示したことに始まる。

2024年の日中貿易

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執筆者紹介
ジェトロ調査部中国北アジア課
刈屋 壮二郎(かりや そうじろう)
2022年、ジェトロ入構。知的資産部知的財産課を経て、2024年10月より現職。