外国人就業規制・在留許可、現地人の雇用

最終更新日:2024年03月07日

外国人就業規制

外国人がイタリア国内で就業するには、正規の労働許可証や労働目的の入国ビザなどを取得する必要がある。ただし、制度や運用は頻繁に変更されるため、必ず関係機関に確認する必要がある。

労働許可証、入国ビザ、滞在許可証の取得の手順

  1. 労働許可証の取得
    外国人が、連続する6カ月間のうち90日を超えてイタリア国内に滞在して労働する場合、イタリアの入国管理当局に労働許可証を申請し、イタリア労働局から許可証を取得しなければならない。
  2. 入国ビザの取得
    労働許可証を受領後、自国内のイタリア大使館や領事館において、労働目的の入国ビザを申請し取得する。
    入国ビザを取得後、当該ビザをもってイタリアに入国する。
  3. 滞在許可証の取得
    イタリアに入国後、滞在許可証の申請を郵便局で行い、警察から滞在許可証を取得する。

ただし、こうした手続きは頻繁に変更されるため、在日イタリア大使館や在大阪イタリア総領事館に、詳細は確認のこと。連絡先は次のとおり。

在留許可

イタリアに入国後、滞在許可証の申請を郵便局で行い、地元の警察から滞在許可証を取得する。

現地人の雇用義務

特に、現地人に関する雇用規則はない。ただし、障害者の労働ポストを保障する法律がある(企業規模により、障害者の雇用人数や比率に関する規定は異なり、例外もある)。

その他

同一の企業グループのイタリア拠点に転勤する場合は、ICT(企業内転勤)許可制度を活用できる。

2017年より、多国籍企業においてEU域外の国民が同一の企業グループのイタリア拠点で一時的に働く場合、ICT(企業内転勤)許可制度を活用できるようになった。ただし、本制度を利用する場合も主な手続きの流れは変わらず、労働許可の取得→入国ビザの取得→ICT許可の取得となる。
制度の利用にあたっては、申請時にEU域外に居住している、あるいは他のEU加盟国においてICT指令に基づく許可を得ていること、またイタリア拠点への転勤までに3カ月以上雇用されていることなどが条件となる。加えて、対象者は管理職や専門職、研修生などに限定される。許可証の有効期間は通常1~3年で、職種によって異なる。