卵(鶏卵)の輸入規制、輸入手続き
品目の定義
本ページで定義する卵(鶏卵)のHSコード
040721 : 殻付きの鳥卵(生鮮のものおよび保存に適する処理または加熱による調理をしたものに限る。)
‐鶏(ガルルス・ドメスティクス)のものでふ化用受精卵ではないもの
0408 : 殻付きでない鳥卵および卵黄(生鮮のものおよび乾燥、蒸気または水煮による調理、成型、冷凍その他保存に適する処理をしたものに限るものとし、砂糖その他の甘味料を加えてあるかないかを問わない。)
0408.11 : 殻付きでない、乾燥した卵黄
規則(EC) No 589/2008および規則(EU)1308/2013 のとおり、EU加盟国に消費者に直接販売される殻付き卵を「クラスA卵」、卵製品に使用される原料卵(最終目的地が加工施設など)で「クラスA卵」の基準を満たさない卵を「クラスB卵」とされます。詳細は農林水産省「英国及び欧州連合向け輸出食肉製品、乳製品、殻付き卵及び卵製品の取扱要綱」(以下「取扱要綱」)で確認することができます。
EUにおいて、「加工された動物性食品と植物性原材料の両方を含む食品」を「混合食品」と定義し、特定の規則が課されています。「加工済み卵製品」であるか、「加工済み卵を含む混合食品」であるかで、適用される規則や要求される書類が変わってくるため留意が必要です。「卵製品」と「混合食品」の違いについては、「輸入規制」の「4. その他混合食品」の項を参照してください。
調査時点での最新情報を記載していますが、2019年12月14日から2021年4月にかけて植物衛生、動物衛生、公的管理の規則が新制度に移行されたため、関連規則は常に変更される可能性がある点に留意してください。
また、新制度については、ジェトロ「EUにおける新しい公的管理・植物衛生・動物衛生制度に関する調査(2021年3月)」も参照してください。
混合食品の移行期間の暫定措置の終了に関しては、委任規則(EU) 2021/1329を確認してください。
なお、公的管理とは、次の各分野に関するEU 法令・その他のルールへの適合をEU加盟国当局が統一に管理することを指します。
- 食品安全、生産・加工・流通のあらゆる段階における食品の完全性および健全性、食品と接触する素材および製品(Food Contact Materials、食品包材やキッチン用品など)の製造と使用
- 食品または飼料の生産を目的とする遺伝子組み替え作物の環境への意図的導入
- 飼料の生産、加工および流通のあらゆる段階における安全
- 動物衛生に関する要件
- 動物副産物に由来するヒトや動物の健康へのリスクの予防・削減
- 動物福祉に関する要件
- 植物病害虫に対する保護措置(植物衛生)
- 植物保護製品(農薬)の販売および使用、農薬の持続可能な使用に関する要件
- 有機製品および有機製品のラベル表示
- 原産地呼称保護、地理的表示保護(GI)および伝統的特産品保証の使用とラベル表示
関連リンク
- 関係省庁
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財務省
-
動物検疫所
- 根拠法等
-
規則(EEC)No 2658/87(英語)
-
欧州議会・理事会規則 (EC) 853/2004(英語)
-
規則 (EU) No 1308/2013(英語)
-
規則(EC) No 589/2008(英語)

※関連リンクに示したEU法のリンクは、すべて制定時の条文へのリンクとなっています。最新の条文を確認するには、ページ左側の「Document information」を選択し、「Relationship between documents」の「All consolidated versions」の中から最新時点のものを選択してください。 - その他参考情報
-
動物検疫所「家きんの畜産物の輸出」
-
財務省貿易統計
-
農林水産省「英国及び欧州連合向け輸出食肉製品、乳製品、殻付き卵及び卵製品の取扱要綱」
(7.9MB)
- ジェトロレポート「EUにおける新しい公的管理・植物衛生・動物衛生制度に関する調査(2021年3月)」
EUの食品関連の規制
1. 食品規格
調査時点:2022年2月
農産物市場体系を確立する欧州議会理事会規則(EU)1308/2013第75条と第78条により、いくつかの製品・セクター(対象品目)に関しては、EU域内で流通するための食品の規格または名称の定義が設けられています。卵は、EUの共通農業政策(CAP)における農産品の共通市場制度(CMO)の対象となっており(第78条)、生産者の競争力の向上、需給バランスの維持、伝統と生産者の正当な利益の保護、消費者の保護を目的に、同規則ANNEX VIIの第VI章に卵の格付けの定義やラベル表示義務などの基準が定められています。卵に関するラベリングおよび識別マークついては「食品関連の規制」の「6. ラベル表示」の項を参照してください。
なお、「卵」や「卵製品」の定義については、動物性食品の衛生基準を定める(EC)853/2004に、次のように規定されています。
「卵(Eggs)」とは、養殖された鳥から産出され、ヒトの直接的な食用または卵製品の調理に適した、殻入りの卵(殻の壊れた、孵化したまたは調理された卵を除く)をいう。
「液卵(Liquid egg)」とは殻を除去した後の卵の未加工の内容物。
「卵製品(Egg products)」とは、卵または卵のさまざまな成分(卵白、卵黄の液卵など)もしくはこれら混合物の加工による加工済製品、または当該加工製品のさらなる加工に由来する加工済製品をいう。
「卵製品」と「混合食品」の違いについては、「輸入規制」の「4. その他混合食品」の項を参照ください。
規則(EC)852/2004第2条により「加工(processing)」とは、当初の製品を実質的に変更する行動(加熱、燻り、硬化、熟成、乾燥、マリネ、抽出、押出しまたはそれら処理の組み合わせなど)のことであり「未加工製品(unprocessed products)」とは、加工を受けていない食料品(分割、分離、切断、スライス、骨抜き、刻み、皮剥ぎ、粉末化、切り込み、洗浄、トリミング、殻剥き、製粉、冷却、急速冷凍または解凍された製品など)と定義される。
- クラスA卵・卵製品の個別基準
- さらに、規則(EU)1308/2013およびEUにおける鶏卵の販売規格にかかる規則(EC))589/2008により、クラスA卵、B卵の個別基準が規定されています。詳細は、農林水産省「英国及び欧州連合向け輸出食肉製品、乳製品、殻付き卵及び卵製品の取扱要綱」(以下「取扱要綱」)の別添3第6および別表4でも確認することができます。
| 殻およびクチクラ | 正常な形、清浄、無傷 |
|---|---|
| 気室 | 深さ6mm、一定、ただし「extra」として販売される卵については 4mm以下 |
| 卵黄 | 透光検査で影が見えるだけで明瞭な輪郭がなく、卵をひっくり返すとわずかに移動するが中心に戻る |
| 卵白 | 透明、半透明 |
| 胚 | ほぼ発達せず |
| 異物 | 認められない |
| 異臭 | 認められない |
| 重量による等級 |
XL(特大) 73g以上 L(大)63g以上73g未満 M(中)53g以上63g未満 S(小)53g未満 |
| 農場登録 | 「サルモネラ管理計画」に基づく登録をされた農場由来であること |
| 検卵 | 検卵の前後で洗浄しないこと |
| 保存 | 保存処理、または温度を人工的に5℃未満に維持された敷地または工場内で冷蔵しないこと。ただし、輸送中に5℃未満に維持された時間が 24 時間以内、あるいは店舗内で5℃未満に維持された時間が 72 時間以内である卵については冷蔵されたとはみなさない。 |
ただし、食品あるいは飼料加工施設向け業務用の原料卵の場合、「クラスA卵」であっても、重量による等級分けは要求されません(規則(EU)1308/2013 ANNEX VII 第VI章)。なお、「品目の定義」に記載のとおり、「クラスA卵」の基準を満たさない卵は「クラスB卵」と分類され、最終目的地が加工施設など、卵製品に使用される業務用の原料卵に使用されます。
その他、「クラスA卵、B卵の個別基準」や卵製品の原料卵の要件、化学物質基準、微生物学的基準、ラベル表示に関しては、「取扱要綱」でも確認することができます。
なお、規則(EU)1308/2013に規定されるEUの養鶏方法に準じていない「鶏卵」に関しては、「non-EC standard」と原産国の表示が必要となります(規則(EC) No 589/2008第30条)。
- 食品衛生
-
さらに、EU域外から輸入される食品についても、欧州議会・理事会規則(EC)No 178/2002に基づきEUが求める衛生基準などとの同等性(輸出国と特定の合意がある場合はその合意事項)を満たす必要があります(同規則第11条)。
このため、EUの食品輸入事業者は、輸入した食品がEUの食品衛生要件を満たしていないと判断した場合、即時に製品を市場から回収する手続きをとり、加盟国の所管当局に通知する義務があります(欧州議会・理事会規則(EC)No 178/2002 第19条)。また、同規則では、食品がヒトの健康や環境に甚大なリスクをもたらす可能性があると判断された場合、EUが当該食品の上市停止などの緊急措置をとることが認められています(同規則第53条)。
EUの衛生法(衛生パッケージ)は規則(EC)178/2002 (食品一般法)、規則(EC)852/2004 (一般食品の衛生規則)、規則(EC)853/2004 (動物性食品の衛生規則)、(EC) 183/2005 (動物の飼料に要求される衛生規則) そして新公的管理規則(EU)2017/625およびこれらの規則を補完する関連規則(例えば、委任規則 (EU) 2019/625など)により構成されています。
関連リンク
- 関係省庁
-
欧州委員会 保健衛生・食の安全総局(英語)
-
欧州食品安全機関(EFSA)(英語)
- 根拠法等
-
規則 (EU) No 1308/2013(英語)
-
規則(EC)No 178/2002(英語)
-
規則(EC) No 852/2004 (英語)
-
規則(EC)No 853/2004(英語)
-
規則 (EU) 2017/625(英語)

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規則(EC) No 589/2008(英語)
-
規則 (EC) 183/2005(英語)
-
委任規則 (EU) 2019/625 (英語)
- その他参考情報
-
農林水産省「英国及び欧州連合向け輸出食肉製品、乳製品、殻付き卵及び卵製品の取扱要綱」
(7.9MB)
2. 残留農薬および動物用医薬品
調査時点:2022年2月
前述のとおり、欧州委員会規則(EU)2017/625に基づき、EU域内に鶏卵を輸出することが可能な認定を受けた加工施設などの事業者は、別途定められたモニタリング計画および実施要領(危害分析およびHACCP 計画)に従い、定期的な天然毒素、微生物学的汚染物質、化学的汚染物質農薬や残留動物用医薬品などのモニタリング検査の実施が必要です。
また、2021年4月21日以降、家畜の伝染病予防に関する動物の衛生要件に関して、一般要件および個別要件を規定する委任規則(EU)2020/692が施行されます。卵・卵製品のモニタリング計画は同規則のANNEX IIに適合し、あるいは国際獣疫事務局(OIE)の定める規定に沿って実施されます。また、卵・卵製品の疾病リスクを軽減するために講じる措置は、同規則ANNEX XXVIIIに規定されています。
EUでは、使用可能な農薬について、ポジティブリスト制を採用し、食品の種類ごとに許容される残留農薬の上限値(Maximum Residue Limit:MRL)が規定されています(欧州議会・理事会規則(EC)396/2005)。MRLsはEU農薬データベースの「鶏卵(Birds Eggs Chicken)」で確認することができます。当該食品1キログラムあたりに許容される農薬量(mg/kg)として示され、MRLsが設定されていない農薬と食品の組み合わせに対しては、一律0.01mg/kgの上限値が適用されます。なお、加工食品についても本規制の対象となりますが、加工食品に適用されるMRLsは調査時点で設定されていないため、原材料として使用する「鶏卵」のMRLsに注意してください。
EUにおける動物由来食品向け(動物用医薬品中の)残留薬理的活性物質(pharmacologically active substances)に関しては、EU規則(EC) 470/2009および規則(EU) No 37/2010 ANNEXに記載されています。これらの、関連規則に関しては、欧州委員会の残留動物医薬品などに関するウェブサイトで確認することができます。
関連リンク
- 関係省庁
-
農林水産省
-
厚生労働省
- 根拠法等
-
規則 (EU) 2017/625(英語)
-
委任規則 (EU)2020/692 (英語)

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規則(EU)2019/6(英語)
-
欧州議会・理事会規則(EC)No 396/2005(英語)
-
規則(EC) 470/2009(英語)
-
規則(EU) No 37/2010(英語)

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-
農林水産省「英国及び欧州連合向け輸出食肉製品、乳製品、殻付き卵及び卵製品の取扱要綱」
(7.9MB)
-
欧州委員会「残留動物医薬品に関する規則」
-
農林水産省「EUの新たな動物用医薬品規則への対応」
-
農林水産省「英国、欧州連合、スイス、リヒテンシュタイン及びノルウェー向け輸出食肉の取扱要綱」
2128KB
-
EU農薬データベース(英語)
- ジェトロ「EUにおける残留農薬に関する規制」(2015年2月)
3. 重金属および汚染物質(最大残留基準値/禁止)
調査時点:2022年2月
EUでは、欧州委員会規則(EC)1881/2006で食品カテゴリーごとに含まれる汚染物質の上限値を規定しています。ここでの「汚染物質」とは、意図的に食品に添加されたものではなく、食品の生産(作物管理、畜産、獣医療における作業を含む)、製造、加工、調理、処理、包装、梱包、輸送および保管などのプロセスまたは生育環境に由来して、食品中に存在する物質をいいます(欧州理事会規則(EEC)No315/93 第1条(1))。 鶏卵が該当する汚染物質の上限値は、次のとおりです。ただし、ここに記載されている以外に、乳児・幼児用の食品、医療用栄養食品に関しては別途上限値が規定されているため注意が必要です。
| 項目 | 上限値 ※2 | 対象品目 |
|---|---|---|
|
ダイオキシン類合計 (WHO-PCDD/F-TEQ(ポリ塩化ジベンゾパラジオキシンとポリ塩化ジベンゾフランの毒性等量合計※1) |
2.5pg/脂肪1g当たり | 鶏卵および卵製品 |
| 0.1pg/脂肪1g当たり | 乳幼児向け食品 | |
|
ダイオキシン類、ダイオキシン様PCB類の合計 (WHO-PCDD/F-PCB-TEQ(ポリ塩化ジベンゾパラジオキシン、ポリ塩化ジベンゾフラン、ポリ塩化ビフェニルの毒性等量合計※1) |
5.0pg/脂肪1g当たり | 鶏卵および卵製品 |
| 0.2 pg/脂肪1g 当たり | 乳幼児向け食品 | |
|
PCB28,PCB52,PCB101,PCB138,PCB153,PCB180の合計 (ICES-6) |
40ng/脂肪1g当たり | 鶏卵および卵製品 |
| 1.0ng/脂肪1g 当たり | 乳幼児向け食品 | |
| 過塩素酸イオン | 0.01 mg/kg | 乳幼児用向け食品など |
- 化学物質に関する基準
-
その他、規則 853/2004 ANNEX III 第X編および農林水産省「英国及び欧州連合向け輸出食肉製品、乳製品、殻付き卵及び卵製品の取扱要綱」(以下「取扱要綱」)のとおり、
が求められています。
- 未変性卵製品(unmodified egg product)の 3-ヒドロキシ酪酸含有量は10 mg/kg (乾物量Dry matter)を超えないこと
- 原料卵の乳酸は1 g/kg (乾物量Dry matter)を超えないこと
- 卵殻・膜の残留は卵製品中、100 mg/kg を超えないこと
- 微生物に関する基準
-
その他、食品事業者に適用されるEU規則「食品の微生物学的基準に関する委員会規則(EC) 2073/2005」によりEUにおける食品中の微生物学的判断の基準が規定されています。同規則により卵製品の腸内細菌科菌群およびサルモネラの上限値が定められています(ただし、製造工程においてサルモネラ菌を不活化させる製造方法または組成を採用している製品は除きます)。
「腸内細菌科菌群」に関してはEN/ISO21538-2、「サルモネラ属菌」に関してはEN/ISO6579の国際標準化機構(ISO)の定量分析方法または同等と認められる方法で、微生物検査を行う必要があります。検体は、ISOまたはコーデックスのガイドラインに基づいて採取することとなります。 - 腸内細菌科菌群の「卵製品」の微生物に関する基準
- 毎週実施する複数検体の検査の結果の平均を求め、次表のとおり、1ロットあたり任意に採取した5サンプルについて検査し、その内M超えの値(不適合レベル)が2検体以下であることが必要です。
| 検体数・検出許容検体数(検体数 (n)) | 検体数・検出許容検体数(検出数 (c)) | 優良レベル(m未満) | 許容レベル (mからMの間) | 不適合レベ ル(M超え) |
|---|---|---|---|---|
| 5検体 | 2検体 | 10 CFU/g or ml | 10–100 CFU/g or ml | 100 CFU/g or mll |
「サルモネラ属菌」の卵製品の濃度基準の測定に際しては、1ロットあたり任意に採取した5サンプルについて検査し、すべてのサンプルの25g中サルモネラが検出されないこととされています。
詳細は、「取扱要綱」や「別添3 HACCP 方式による衛生管理実施基準」で確認することができます。
関連リンク
- 関係省庁
-
欧州委員会 保健衛生・食の安全総局(英語)
-
欧州食品安全機関(EFSA)(英語)
- 根拠法等
-
規則(EC)No 1881/2006(英語)
-
規則(EEC)No 315/93(英語)
-
規則(EU)2020/685 (英語)
-
規則(EU) 2019/1021 (英語)
-
規則(EC) 2073/2005 (英語)

※関連リンクに示したEU法のリンクは、すべて制定時の条文へのリンクとなっています。最新の条文を確認するには、ページ左側の「Document information」を選択し、「Relationship between documents」の「All consolidated versions」の中から最新時点のものを選択してください。 -
規則(EU) 2021/1323 (英語)
-
規則(EU) 2021/1317 (英語)

※関連リンクに示したEU法のリンクは、全て制定時の条文へのリンクとなっています。最新の条文を確認するには、ページ左側の「Document information」を選択し、「Relationship between documents」の「All consolidated versions」の中から最新時点のものを選択してください。 -
規則(EC)No 853/2004(英語)
- その他参考情報
-
農林水産省「英国及び欧州連合向け輸出食肉製品、乳製品、殻付き卵及び卵製品の取扱要綱」
(7.9MB)
4. 食品添加物
調査時点:2022年2月
EUでは、着色剤や保存料、酸化防止剤、その他乳化剤・安定剤などの食品添加物と、食品香料および食品酵素を区別し、これらを合わせて「食品改良剤(Food Improvement Agents)」)と総称しています。食品改良剤については、ポジティブリスト形式での規制が課されており、認可を得た食品改良剤のみが使用を認められています。食品添加物および食品香料のポジティブリストについては、欧州委員会のウェブサイトで検索が可能です。食品酵素については、調査時点ではポジティブリストが完成していないため、ポジティブリスト形式での使用規制は適用されていません。
| 食品改良剤 | 根拠法 | 定義 |
|---|---|---|
| 食品添加物 | 規則(EC) 1333/2008 |
それ自体は通常は食品として消費されず、栄養価の有無を問わずに食品の典型的な原材料としては通常は使用されない物質で、食品の製造、加工、調理、処理、包装、輸送、保存の段階において技術的な効果(防腐、酸化防止、色の定着など)を意図的に追加することにより、その物質やその副産物が直接的・間接的に食品の構成要素となるか、なることが十分に予想される物質。E番号で表示される。 ただし、次の物質は食品添加物として使用されない場合本規則の適用外である。 加工助剤(processing aids) 植物の健康に関する共同体ルールに従って植物や植物製品の保護のために使用される物質 栄養素(nutrients)として食品に添加される物質 理事会指令98/83/ECの範囲に該当するヒトの消費を意図した水の処理などで使用される物質 規則(EC) No 1334/2008の範囲に該当する香味料 その他、添加物とみなされないものについては同規則第3条を確認のこと。 |
| 食品香料 | 規則(EC) 1334/2008 | それ自体は食品として消費されず、香りや風味を添えるか、もしくは変えるために食品に添加される製品。香料物質、香料調整品、熱処理香料、スモーク香料、香味料前駆体、その他香料およびこれらの複合物からなる。 “flavouring”、具体的な名称または香料の概要で表示。天然(Natural)の記載については同規則第16条の条件を満たす必要がある。 |
| 食品酵素 | 規則(EC) 1332/2008 | 植物、動物、微生物、または植物、動物、微生物に由来する製品から得られる製品で、微生物の発酵によって得られる製品も含む。同規則で定められている食品酵素の名称または販売概要で表示 |
EU規制におけるポジティブリストでは、食品添加物ごとに「使用可能な食品カテゴリー」および「許容含有量(定められていない食品添加物もある)」が定められているため、食品添加物が「10.1 鶏卵」または「10.2加工済卵または卵製品」の食品カテゴリーにおいて使用可能かどうかを確認する必要があります。ポジティブリストについては、欧州委員会のウェブサイト「食品添加物検索データベース」で検索が可能です。
ただし、規則(EC) 1333/2008 ANNEX IIに記載されていない場合でも、ANNEXIIIに掲載されている添加物やキャリアは使用条件に従って食品添加物、食物酵素、食品香料、栄養物(ビタミン・ミネラル)に使用することが可能です。
その他、酵素香料に関する詳細はジェトロレポート「EU における 食品香料・食品酵素に対する規制動向(2017年3月)」でも確認することができます。
なお、本項目に関して、主要加盟国(ドイツ、フランス、イタリア、オランダ)において、EU規制に上乗せで課される独自規制は確認されていませんが、国によってEU規制の運用が異なる場合があることに留意が必要です。
また、加工助剤に関しては、食品添加物とされておらず、各加盟国法で定められている場合があります。例えば、フランスにおいては加工助剤に関して、「特定の食品の製造における加工助剤の使用に関する2006年10月19日付アレテ」で規定されており、食品加工助剤として使用できる酵素のポジティブリストや抽出溶媒などについて定められています。
関連リンク
- 関係省庁
-
欧州食品安全機関(EFSA)(英語)
-
欧州委員会 保健衛生・食の安全総局(英語)
- 根拠法等
-
規則(EC) 1331/2008(英語)
-
規則(EC)1332/2008(英語)
-
規則(EC)No 1333/2008(英語)
-
規則(EC)1334/2008(英語)
-
指令98/83/EC(英語)
-
規則(EC)No 853/2004(英語)
-
規則(EC)1925/2006 (英語)
-
規則(EU) 2019/649 (英語)
-
指令2009/32/EC(英語)

※関連リンクに示したEU法のリンクは、全て制定時の条文へのリンクとなっています。最新の条文を確認するには、ページ左側の「Document information」を選択し、「Relationship between documents」の「All consolidated versions」の中から最新時点のものを選択してください。 -
特定の食品の製造における加工助剤の使用に関する2006年10月19日付アレテ(フランス語)
- その他参考情報
-
欧州委員会 食品改良材について(英語)
-
欧州委員会 食品添加物データベース(英語)

(化学物質名や食品カテゴリーでの検索が可能) -
欧州委員会 食品香料データベース(英語)
- ジェトロ「EUにおける食品添加物に関する規制」(2014年3月)
- ジェトロ「食品添加物規制調査 EU」(2016年2月)
- ジェトロ「EUにおける食品香料食品酵素に対する規制動向」(2017年3月)
5. 食品包装規制
調査時点:2025年10月
EUでは、食品用の容器・包装をはじめ、調理器具や食品製造機械、食品輸送用のコンテナなど、食品と接触することが意図されているまたは通常の使用条件において食品と接触することが合理的に予見されるあらゆる素材・製品(Food Contact Materials:食品接触素材)について、健康被害を引き起こしてはならない、食品成分に許容できない変化を引き起こしてはならない、食品の味・香り・食感などを劣化させてはならない旨が定められています(欧州議会・理事会規則(EC)No 1935/2004)。また、欧州委員会規則(EC)No 2023/2006においては、食品接触素材の製造工程における適正製造規範(Good Manufacturing Practice:GMP)がそれぞれ定められています。
前述の一般原則を規定する規則に加え、特定の食品接触素材についても、個別の規則が定められており、定められた条件に準拠していることを示す適合宣言書の添付が求められています。
EUではビスフェノールAの使用に関する規則((EU)2018/213)の改正規則((EU)2024/3190)が2024年12月に公表されました。一部の例外を除きビスフェノールAの食品接触材への使用を全面禁止され、一部製品には移行期間が設けられています。詳細は規則(EU)2024/3190および農林水産省「輸出先国における容器・包装に関する規制」を参照してください。日本では缶の裏側にビスフェノールAが使用されていることが多いため、留意が必要です。
| 食品接触素材 | 規則・指令 | 主な内容 |
|---|---|---|
| プラスチック | 規則(EU) 10/2011 | ポジティブリスト形式での使用規制がなされており、同規則ANNEX Iのリストに掲載されている物質を原料として製造されたプラスチックのみが、食品接触素材として使用可能となっています。このリストは科学的評価に基づき更新されるため、随時確認する必要があります。 |
|
アクティブ・インテリジェント素材 〔鮮度保持などの目的で食品から物質を吸収する素材(吸湿材など)、容器内に物質を放出する素材(防腐剤を放出する鮮度保持材など)、食品の状態を監視する素材(温度変化に反応する素材など)〕 |
規則(EC) 450/2009 | 食品と誤認されるおそれがある場合には、3mm以上のフォントサイズで‘DO NOT EAT’と表記する必要があります。なお、調査時点では、ポジティブリストは制定されていません。 |
| 再生プラスチック | 規則(EC) 282/2008 | 同規則に従って認可を受けたリサイクルプロセスから得られた物質を原料として製造された再生プラスチックのみが、食品接触素材として使用可能となっています。 |
| セラミック | 指令84/500/EEC | カドミウムと鉛の検出上限値が規定されています。 |
| 再生セルロースフィルム | 指令2007/42/EC | ポジティブリスト形式での使用規制がなされており、同規則ANNEX IIのリストに掲載されている物質を原料として製造された再生セルロースのみが、食品接触素材として使用可能となっています。 |
さらに、特定の物質に関する規則が定められています。
規則1895/2005/EC:エポキシ樹脂
指令93/11/EEC:ゴムからのN-ニトロソアミンおよびN-ニトロソ
また、EUレベルでの法規制に加えて、EU加盟国は独自規制を導入することが可能となっているため、注意が必要です。
フランスでは、デクレNo 2007-766(2007年5月10日付)とデクレNo 2008-1469(2008年12月30日付)により、ゴム、シリコンゴム(ポリマー)、イオン放射線処理、金属・合金 (ステンレススチール、アルミニウム) に関するアレテが定められており、適用される基準値や添加できる物質のポジティブリストなどが規定されています。
また、食品の包装と保管、着色に関する1912年6月28日付アレテにより、一部の製造・醸造を除き、飲食品に直接、銅、亜鉛、亜鉛メッキが触れることは禁止されており、食品に接触する重金属(ヒ素、鉛、スズ)、紙・ボール紙、ニス・コーティング剤、人口着色料などについても独自規定が設けられています。
その他、ガラス・グラスセラミックなどに含有する重金属量(カドミニウム、鉛、クローム)の上限値や禁止の有無を定めた規定、製造に使用できる素材(木材など)の規定や洗浄剤それぞれ該当規定を確認する必要があります 。
また、法令No 2012-1442に基づき、食品に接触するすべての包装容器などについてビスフェノールAの使用が禁止されています。
関連リンク
- 関係省庁
-
欧州食品安全機関(EFSA)(英語)
-
欧州委員会 保健衛生・食の安全総局(英語)
-
欧州委員会 食品接触材に関する各国当局窓口(英語)
(522KB)
- 根拠法等
-
規則(EC)No 1935/2004(英語)
-
規則(EC)No 2023/2006(英語)
-
指令(EC)No 2007/42(英語)
-
規則(EC)No 1895/2005(英語)
-
指令(EEC) 84/500(英語)
-
規則(EU)No 10/2011(英語)
-
規則 (EC) No 282/2008 (英語)
-
規則(EU) 2020/1245(英語)
-
規則(EC)No 450/2009(英語)
-
規則(EC) 2018/1670(英語)
-
規則 (EU) No 2016/2031(英語)
-
規則(EU) 2019/787 (英語)
-
委任規則 (EU) 2019/2125 (英語)

※関連リンクに示したEU法のリンクは、全て制定時の条文へのリンクとなっています。最新の条文を確認するには、ページ左側の「Document information」を選択し、「Relationship between documents」の「All consolidated versions」の中から最新時点のものを選択してください。 -
EU指令 2011/91/EU (英語)
-
規則(EU)2024/3190
-
規則(EC) No 1895/2005 (英語)
-
指令93/11/EEC (英語)
-
2007年5月10日付 デクレNo 2007-766 (フランス語)
-
2008年12月30日付デクレNo 2008-1469 (フランス語)
-
1994年11月9日付飲食品に接触するゴム製品・素材に関するアレテ (フランス語)
-
1992年11月25日付飲食品に接触するシリコンゴム製品・素材に関するアレテ (フランス語)
-
1986年8月12日付飲食品に接触する製品・素材へのイオン放射線処理に関するアレテ (フランス語)
-
1976年1月13日付食品に接触するステンレス製品・素材に関するアレテ (フランス語)
(375KB)
-
1987年8月27日付飲食品に接触するアルミニウムまたはアルミニウム合金製品・素材に関するアレテ (フランス語)
-
1985年11月7日付アレテ飲食品に接触するセラミック製品から抽出可能なカドミニウムや鉛の上限値に関するアレテ (フランス語)
-
1999年9月8日付アレテ (フランス語)
-
1912年6月28日付食品の包装と保管、着色に関するアレテ (フランス語)
- その他参考情報
-
農林水産省「輸出先国における容器・包装に関する規制」
-
欧州委員会 食品接触材について(英語)
-
欧州委員会 食品接触材に関する各国当局窓口(英語)
(522KB)
-
食品との接触を意図したプラスチック素材と製品に関する規則(EU)No 10/2011に関するEUガイドライン(英語)
(579KB)
-
EU加盟国の食品接触素材に対する独自規制に関するレポート(英語)
-
フランス国立計測試験研究所(LNE)(フランス語)
- 食品輸出にかかる食品接触材規則と留意点:欧州(ジェトロ 貿易・投資相談Q&A)
- ジェトロ「海外向け食品の包装制度調査」
6. ラベル表示
調査時点:2022年2月
「食品関連の規制」の「1. 食品規格」の項も必ず確認してください。
- 殻付き卵(クラスAおよびB卵)に関する表示
- 殻付き卵(クラスA卵・B卵)のラベル表示や梱包の詳細は、規則(EU)1308/2013 ANNEX VII第VI章および規則(EC) No 589/2008に規定されています。農林水産省「英国及び欧州連合向け輸出食肉製品、乳製品、殻付き卵及び卵製品の取扱要綱」(以下「取扱要綱」)の別添3第6および別表4でも確認することができますが、次のような表示が必要となります。
| クラスA卵 | クラスB卵 |
|---|---|
| 認定卵選別包装施設番号 | 認定卵選別包装施設番号 |
| 等級:“Class A”または“A”の文字を、単独、あるいは“fresh”という語を組み合わせて使用 | 等級:“Class B”または“B”との文字を使用し、文字「B」は高さ5mm 以上かつ直径12mm 以上の円で囲む。または直径5mm 以上の身に付きやすい色斑であること |
| 重量等級 :「食品規格」の項を参照 | ― |
|
賞味期限 ※賞味期限は産卵後28日以内に設定されること。産卵期間が表示されている場合は、賞味期限は当該機関の最初の日から起算する。 卵は産卵後、21日以内に消費者に販売されること。 |
包装日 ※賞味期限は産卵後28日以内に設定されること。産卵期間が表示されている場合は、賞味期限は当該機関の最初の日から起算する。 卵は産卵後、21日以内に消費者に販売されること。 |
| 消費者に購入後の卵を冷蔵保存するよう勧告する表示 |
なお、「クラスA卵」に記載できる特定の養鶏方法の文言(例«Free range eggs»など)に関しては規則(EC) No 589/2008の第12条第2項および同規則 ANNEX Iに規定されています。ただし、EUでの慣習的、または同規則 ANNEX IIに規定される養鶏方法に準じていない「鶏卵」に関しては、「non-EC standard」と原産国の表示が必要となります。
- 原料卵を農場から卵選別包装施設または卵製品加工施設へ輸送する場合
-
規則(EC) No 589/2008および「取扱要綱」に規定されるとおり、原料卵を農場から卵選別包装施設または卵製品加工施設へ輸送する際に、輸送用の包装および添付文書に、生産者の名前および住所、卵の個数および重量、産卵日または産卵期間、発送日を記載し、コピーを保存しておく必要があります。
その他、「業務用卵」のラベル表示に関しては規則(EC)No 589/2008第18条に規定されています。 - 認定施設由来であることを証明する衛生識別マーク
-
EUに輸出される「鶏卵」「卵製品」は、原料がEU HACCP認定施設由来であるトレーサビリティを証明するために、製造者は、原材料の仕入元および食品の出荷先について、特定できるシステムを構築する必要があります。規則(EC)853/2004 ANNEX IIの第I編およびANNEX III 第X編、また「取扱要綱」に記載のとおり、製造者は認定施設から出荷する前に、読みやすく、消えないように楕円マークの中に出荷国名(第三国のISOコード)および施設認定番号を明示した「衛生識別マーク」を表示する必要があります。表示は製品、包装または梱包に直接印刷するか、印刷するラベルを貼付します。(加工用の原材料の場合は外部外箱に貼付することができます。)
卵製品(液卵などを含む)の場合、- 小売りではなく別の製品を製造するための材料としての卵製品の託送貨物(consignments)には、規則(EC)853/2004ANNEX II第I編所定の識別マークに関する一般的要件が適用されるほか、当該卵製品について維持すべき温度とその保存が確保されるべき期間を明記したラベルの貼り付けが必要です。
- 液卵(liquid egg)の場合、前述の第1項所定のラベルには、「非殺菌液卵―出荷先において処理される(non-pasteurised liquid egg- to be treatd at place of destination)」との文言を記載し、卵を割った日時の表示が必要です。
- 包装済み卵製品に必要なラベル表示
-
その他、消費者向け「事前包装された卵製品」などの食品のラベル表示は、欧州議会・理事会規則(EU)No 1169/2011で規定されています。同規制は EU 域内で流通する食品全般(ケータリング向け食品含む)に適用され、輸入食品にも適用されます。EU 市場で流通し消費者に販売される時点から、輸入者もしくは販売者に表示の義務が課されます。アレルギー物質や栄養素の表示など、日本よりも義務表示の対象が広い項目もあるため、注意が必要です。
EU向けに包装済み卵製品を輸出する場合は、同規則第9条および関連規則に基づき次の項目を表示する義務があります。なお、消費者を惑わせる表示や医学的効能を宣伝する表示が禁止されているほか、オンライン販売などの手法により遠隔地から販売する事業者にも同様の規定が適用されます。
| 項目 | 補足説明 |
|---|---|
| 食品の名称 |
「鶏卵」の名称は、「食品規格」の項で説明のとおり、 (1)法的名称:EUまたは加盟国の法律、規則などで定められた名称で表示する必要があり、規則(EC) No 589/2008および規則(EU)1308/2013 Annex VIIに定められる、食品規格に準拠した食品の名称を使用しなくてはいけません。本規則に定められていない「卵製品」の場合は、 (2)慣習的名称:当該販売国で消費者に食品名称として受け入れられている名称。その名称以外に説明が不要なもの。 (3)説明的名称:製品の本質が消費者に分かり、混同しやすいほかの製品と区別できる食品を形容した説明、および必要に応じてその用途を示す名称。 を表示します。知的財産など保護された商標やブランド名を食品の名称として使用することはできません。 |
| 食品名称に付随する個別項目 (EU) 1169/2011 | 同規則第9条に規定されるとおり、購入者の誤解を招く恐れがある場合は「粉末化、再冷凍、フリーズドライ、急速冷凍、濃縮、燻製」などの施された特定の処理販売前に冷凍され、解凍状態で販売される食品の場合「解凍済み(defrosted)」を添えます(例外あり)。 |
| 原材料リスト (EU) 1169/2011 |
単一原材料で食品の名称と同一である場合は不要です。 ただし添加物などを添加した場合や加工食品の場合、すべての原材料(食品添加物や酵素を含む。)を重量順に表示する必要があります。 また、食品に占める割合が2%未満の原材料については、重量順と異なるかたちで列挙することも可能です。なお、複合原材料についても、名称・総重量を記載したうえで、その後に原材料リストを記載する必要があります。 食品添加物および食品香料は、そのカテゴリー(酸化防止剤、防腐剤、着色料など)ごとに物質名またはE番号を表示する必要があります。ただ し、加工助剤や最終製品技術的な機能を持たない担体(キャリア)などについては同規則第20条を参照。 原材料の量の表示は同規則ANNEX VIIIを参考にしてください。 |
| アレルギー物質 |
食品の名称が、当該物質で明確に記載されている場合は不要ですが、表示が義務付けられているアレルギー物質は、次のとおりです。
|
| 正味量 |
「ℓ(リットル)」「cl(センチリットル)」「mℓ(ミリリットル」「kg(キログラム)」または「g(グラム)」で液体の場合は、体積単位で、その他の製品は質量の単位で表示します。 文字の大きさは重量に応じ、後述※1のとおり表示する必要があります。 また、容量誤差の許容範囲(容器に記載された公称重量と実質重量の誤差)については、指令76/211/EEC により、後述※2のとおり規定されています。 表示されている正味量が関連するEU規制に準拠していることを示すため、eマークを正味量の横に表示することが可能です。
〇g
図:eマーク |
| 賞味期限または消費期限 |
事前包装されている食品に関して、微生物学の視点からみて傷みやすく、短期間で危険となりうる食品の場合、日本と同様に、品質保持期限/賞味期限(the date of minimum durability)に代えて「消費」期限(the ‘use by’ date)を表示する必要があります。 冷凍製品の場合は、冷凍日を「Frozen on 日/月/年」の表示義務が追加されます(同規則ANNEX. X)。 |
| 特殊な保存条件や使用条件 | 当該食品が特別な保存条件や使用条件を必要とする場合には、表示する必要があります。 |
| (食品情報について責任を負う)食品事業者の名称または商号、および所在地 | 食品を当該名称または商号で販売している食品事業者(EU域内事業者でない場合は、EUへの輸入者)の名称または商号および所在地を表示する必要があります。 |
| 原産地 |
同規則第26条に記載されており、製品の原産国または起源地が表示されていて、それが主原材料の原産国または起源地と異なる場合は、 (a) 当該の主原材料の原産国または起源地もあわせて表示しなければならない。 (b) 主原材料の原産国または起源地が食品の原産国または起源地と異なる旨を、表示しなければならない。 例「(〇○:主原料)は(××:最終製品の原産地)に由来しない」(○○ do/does not originate from ××)と記載する。(例えば、最終製品の「エッグタルト」と主原料の「エッグ」の原産地が異なる)主原料とは、最終製品の50%以上を占める原材料、または、製品の名称から消費者が通常想起する原材料(「エッグタルト」における「エッグ」)を指します。 また、最終製品の原産地が表記されていなくても、原産地を想起させる国旗などがパッケージに表示されている場合も、本規制の対象となります(委員会維持実施規則(EU)2018/775)。 |
| 使用方法の指示 | 記載がなければ適切な使用が困難な場合に記載する必要があります。 |
| 栄養表示 |
「単一の原材料」または「単一の原材料からなる未加工製品」あるいは、「熟成(maturing)による単一の原材料からなる加工製品」の場合は不要ですが、同規則ANNEX Vに記載される製品以外の場合、次の項目について、100gまたは100mlあたりの栄養素を表示する必要があります。これに加えて、一食あたりの栄養素を表示することも可能です。栄養表示はスペース上で可能であれば表形式で記載し、難しい場合は列記しなければなりません。
|
| 製造ロット番号 (EU指令2011/91/EU) | EU域内で流通する包装済み食品は、製造ロット番号を表示する必要があります。明確な表示(LOTなど)の場合を除き、「L」の文字に続けてロット番号を表示する必要があります。 さらに、動物性食品に関しては、本項の【認定施設由来であることを証明する衛生識別マーク】に記載のとおり、すべての段階でのトレーサビリティを目的として「衛生識別マーク」の表示が必要となります(規則(EC)853/2004)。 |
| 公称重量 | 文字の高さ |
|---|---|
| 50g以下 | 2mm以上 |
| 50g超200gまで | 3mm以上 |
| 200g超1,000gまで | 4mm以上 |
| 1,000g超 | 6mm以上 |
| 公称重量(g) |
許容範囲(公称容量より少ない場合) 公称重量 に対する% |
許容範囲(公称容量より少ない場合) g |
|---|---|---|
| 5 ~ 50 | 9 | - |
| 50 ~ 100 | - | 4.5 |
| 100 ~ 200 | 4.5 | - |
| 200 ~ 300 | - | 9 |
| 300 ~ 500 | 3 | - |
| 500 ~ 1,000 | - | 15 |
| 1,000 ~ 10,000 | 1.5 | - |
賞味・消費期限については本規則第24条およびANNEX Xにのっとり記載する必要があります。
食品のラベルに使用される言語は、EUの公用語であれば複数の記載が可能ですが、当該製品を販売する国の公用語を必ず使用する必要があります(欧州議会・理事会規則(EU)No 1169/2011 第15条)。
また、ラベル表示に使用する文字の大きさについても、同規則において次のとおり指定されています。
- 包装面の最大面積が80cm2以上の場合、「x」の文字の高さ(図中の6)は1.2mm以上
- 包装面の最大面積が80cm2未満の場合、「x」の文字の高さは0.9mm以上
- 栄養・健康に関する強調表示
-
規則(EC) 1924/2006により、栄養・健康に関する強調表示(例:健康強調表示「DHAは正常な血圧の維持に寄与します」栄養強調表示「脂肪分0%」)に関する規制が定められています。食品ラベル上に記載可能な強調表示はポジティブリスト形式(EUリスト)で定められており、強調表示が可能な栄養素等・記載可能な表現・強調表示を行うために含まれるべき栄養素などの基準が、詳細に定められています。強調表示を行う場合には、注意が必要です。
例えば、カルシウムの強調表示において、「Calcium is needed for the maintenance of normal bones(カルシウムは正常な骨の維持に必要です)」「Calcium contributes to normal blood clotting(カルシウムは正常な血液凝固に寄与します)」という表現は許可されますが、「Calcium helps to keep a healthy blood pressure.(カルシウムは健康的な血圧の維持に寄与します)」という表現は許可されていません。ポジティブリストに関しては欧州委員会のデータベースで検索が可能です。
その他、特定の母集団向けのカルシウムの強調表示について(EU) No 1228/2014(50代以上の女性向け)で定められています。
詳細は、ジェトロレポート「健康食品関連規制調査 (EU)」で確認することができます。
関連リンク
- 関係省庁
-
欧州委員会 貿易総局(英語)
-
欧州委員会 保健衛生・食の安全総局(英語)
-
欧州食品安全機関(EFSA)(英語)
-
英国食品基準庁(FSA)(英語)
- 根拠法等
-
規則(EU)No 1169/2011(英語)
-
規則 (EC) No 589/2008(英語)

※関連リンクに示したEU法のリンクは、すべて制定時の条文へのリンクとなっています。最新の条文を確認するには、ページ左側の「Document information」を選択し、「Relationship between documents」の「All consolidated versions」の中から最新時点のものを選択してください。 -
規則 (EU) No 1308/2013(英語)
-
決定 2010/791/EU(英語)
-
規則(EU)No 2018/775(英語)
-
規則 (EC) 1924/2006 (英語)
-
規則(EC)No 853/2004(英語)
-
指令 76/211/EEC (英語)
-
規則 (EC) 1228/2014 (英語)
- その他参考情報
-
農林水産省「英国及び欧州連合向け輸出食肉製品、乳製品、殻付き卵及び卵製品の取扱要綱」
(7.9MB)
-
Food Labelling Information System (FLIS)(食品ラベル規則の検索ツール)(英語)
-
欧州委員会「栄養・健康に関する強調表示データベース」(英語)
-
ジェトロ「健康食品関連規制調査 (EU)」
- ジェトロ 「EU向け食品ラベルの翻訳例」(2020年12月)
- ジェトロ「EUにおける食品ラベル表示に関する規制」(2014年3月)
-
農林水産省「日EU・EPAにおける地理的表示(GI)の取扱いについて」
(3.2MB)
7. その他
調査時点:2022年2月
- EU域外から輸入される食品については、欧州議会・理事会規則(EC)No 178/2002に基づきEUが求める衛生基準などとの同等性(輸出国と特定の合意がある場合はその合意事項)を満たす必要があります(同規則Article 11)。
- EUの食品輸入事業者は、輸入した食品がEUの食品衛生要件を満たしていないと判断した場合、即時に製品を市場から回収する手続きをとり、加盟国の所管当局に通知する義務があります(欧州議会・理事会規則(EC)No 178/2002 Article 19)。また、同規則では、食品がヒトの健康や環境に甚大なリスクをもたらす可能性があると判断された場合、EUが当該食品の上市停止などの緊急措置をとることが認められています(同規則Article 53)。
これらのEUの衛生法(衛生パッケージ)は規則(EC)178/2002 (食品一般法)、規則(EC)852/2004 (一般食品の衛生規則)、規則(EC)853/2004 (動物性食品の衛生規則)、(EC) 183/2005 (動物の飼料に要求される衛生規則) そして新公的管理規則(EU)2017/625およびこれらの規則を補完する関連規則(例えば、委任規則 (EU) 2019/625など)により構成されています。
関連リンク
- 関係省庁
-
欧州委員会 保健衛生・食の安全総局(英語)
-
欧州食品安全機関(EFSA)(英語)
- 根拠法等
-
規則(EC)No 178/2002(英語)
-
規則(EC)No 853/2004(英語)
-
規則(EC) No 852/2004 (英語)
-
規則 (EU) 2017/625(英語)

※関連リンクに示したEU法のリンクは、全て制定時の条文へのリンクとなっています。最新の条文を確認するには、ページ左側の「Document information」を選択し、「Relationship between documents」の「All consolidated versions」の中から最新時点のものを選択してください。 -
規則 (EC) 183/2005(英語)
-
委任規則 (EU) 2019/625 (英語)
EU内の輸入関税等
1. 関税
調査時点:2022年2月
EUは域外共通関税制度の下、域外からの輸入品の関税率は域内各国で一律となっています。
関税および統計的分類表、ならびに共通関税率に関する欧州理事会規則(EEC)2658/87では、共通関税を設定するために合同関税品目分類表(CN)とよばれる物品の分類表を設定しており、これはHSコードに相当します。そのため、当該合同関税品目分類表のCNコードの中から該当する品目の関税率を特定する必要があります。
また、日本からEUへの輸出品は、日EU経済連携協定(以下「日EU・EPA」)の適用対象となっています。「日EU・EPA」の適用を受けるには、当該輸出品の原産地が日本である旨を証明する原産地証明が必要となります。「日EU・EPA」では、自己申告による原産地証明制度が採用されており、輸出者、輸入者のいずれかが、自ら原産地を証明することになります。原産地証明に関する詳細は、税関のウェブサイトで確認することができます。また、商品に非日本産原料が含まれており、原産地の判断が困難な場合は、事前教示の制度により、税関当局に照会することができます。
「日EU・EPA」適用後の関税率は表のとおりです。
| CNコード/品目 | 関税率:通常 | 関税率:EPA適用 |
|---|---|---|
|
040721000 ふ化用受精卵ではない殻付き家きん(ガルルス・ドメスティクス)鶏卵 |
30.40 ユーロ/100kg |
非課税 (0%) |
|
0408118000 砂糖その他の甘味料を加えてあるかないかを問わず、ヒトの消費向けの乾燥した卵黄 |
142.30ユーロ/100kg |
非課税 (0%) |
|
0408198100 砂糖その他の甘味料を加えてあるかないかを問わず、ヒトの消費向けの液体状の卵黄 |
62.00 ユーロ/100kg |
非課税 (0%) |
|
0408198900 砂糖その他の甘味料を加えてあるかないかを問わず、ヒトの消費向けの冷凍した卵黄 |
66.20 ユーロ/100kg |
非課税 (0%) |
|
0408918000 砂糖その他の甘味料を加えてあるかないかを問わず、上記以外のヒトの消費向けの乾燥した卵(卵白パウダーなど) |
137.40ユーロ/100kg |
非課税 (0%) |
※HSコードは参考として記載していますが、変更になることがあるため、必ず欧州委員会の関税検索サイトまたは、仕向け地の税関に最新のコードを確認してください。
その他、関税率は、欧州委員会通商総局が提供する「Access2Markets」や税制・関税同盟総局が提供する「TARIC Consultation」などで検索できます。さらに、「日EU・EPA」の原産地ルールや税率に関しても、「Access2Markets」で確認することができます。
関連リンク
- 関係省庁
-
欧州委員会 税制関税同盟総局(英語)
- 根拠法等
-
規則(EEC)No 2658/87(英語)

※関連リンクに示したEU法のリンクは、すべて制定時の条文へのリンクとなっています。最新の条文を確認するには、ページ左側の「Document information」を選択し、「Relationship between documents」の「All consolidated versions」の中から最新時点のものを選択してください。 - その他参考情報
-
欧州委員会Access2Markets (英語)
-
欧州委員会 TARIC Consultation(関税検索サイト) (英語)
-
英国政府 関税検索サイト(英語)
-
税関 原産地規則ポータル
-
税関 EPA原産地規則マニュアル
(1.6MB)
-
欧州委員会 日EU・EPAガイダンス「特恵の要求、確認および否認」(英語)
(545KB)
-
欧州委員会日EU・EPAガイダンス「原産地に関する申告」(英語)
(481KB)
-
欧州委員会 税制・関税同盟「日本」(英語)
-
ジェトロ「経済上の連携に関する日本国と欧州連合との間の協定(日EU・EPA)ガイダンス要求、確認および特恵の否認(2019年12月更新版)(ジェトロ仮訳)」
(722KB)
-
ジェトロ「経済上の連携に関する日本国と欧州連合との間の協定(日EU・EPA)ガイダンス原産地に関する申告(ジェトロ仮訳)」
(711KB)
-
ジェトロ「日EU・EPA解説書」
(9.93 MB)
- ジェトロ「原産地証明ナビ」
2. その他の税
調査時点:2022年2月
EUへの輸入には、輸入関税に加え、各国が独自に定める付加価値税(VAT)や物品税が課されます。これらの税率は国によって異なるため、最終消費国ごとに確認する必要があります。なお、VATに関する共通システムに関しては欧州理事会指令2006/112において規定されています。
ドイツの場合、7%のVATが課されます。フランスの場合、5.5%または20 %のVATが課されます。イタリアの場合、4%または10%のVATが課されます。オランダの場合、9 %のVATが課されます。
関連リンク
- 根拠法等
-
指令2006/112(英語)

※関連リンクに示したEU法のリンクは、すべて制定時の条文へのリンクとなっています。最新の条文を確認するには、ページ左側の「Document information」を選択し、「Relationship between documents」の「All consolidated versions」の中から最新時点のものを選択してください。 - その他参考情報
-
欧州委員会Access2Markets (英語)
-
欧州委員会 TARIC Consultation(関税検索サイト) (英語)
3. その他
2022年1月
なし




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