外資に関する奨励

最終更新日:2022年03月29日

奨励業種

外資に特化したインセンティブは存在しない。産業奨励制度は、憲法が定める原則に従い、内国・外国いずれの企業にも適用される。

  1. 農業

    2000年公布の農業振興規則法により、養鶏業、農産加工業(小麦、たばこ、油糧種子、油脂、ビール関連を除く)、農耕・畜産を営む個人・法人には、所得税率15%を適用する等の優遇措置が定められていた。しかし、2020年11月、労働条件改善を求める全国規模の抗議デモを受け、同法を廃止。同年12月に、代替となる新法が公布され、2021年3月末に施行となった。なお、新法では、2030年に向けて、段階的に所得税率は引き上げられるものの、売上高に応じた所得税率優遇措置の適用が規定されている。売上高1,700UIT以下の企業は、2030年まで15%、2031年以降は29.5%。同1,700UIT超の企業は、2022年まで15%、2024年まで20%、2027年まで25%、2028年以降は29.5%。
    注)UIT(課税単位):2022年1月より1UIT=4,600ソル〔大統領令398-2021-EF(2021年12月30日)規定〕

    根拠法:政令885「農業振興法」(1996年11月10日公布)、大統領令092-2000-EF「農産輸入資本財にかかる関税優遇措置」(2000年8月30日公布)、法律27360「農業振興規則法」(2000年10月31日公布)、同施行細則・大統領令049-2002-AG(2002年9月10日公布)、大統領令065-2002-AG(2002年12月30日公布)、大統領令007-2002-AG(2002年2月7日公布)、法律28852(2006年7月27日公布)、政令1035(2008年6月25日公布)、大統領令189-2013-EF(2013年7月27日公布)、緊急令043-2019(2019年12月29日公布)、法律31087(2020年12月6日公布)、法律31110(2020年12月31日公布)、同施行細則・大統領令005-2021-MIDAGRI(2021年3月30日公布)

  2. 養殖業

    農業振興規則法の代替えとして、2020年末に公布された新法が規定する所得税率の段階的引き上げ、および売上高に応じた所得税率優遇措置等が、2022年1月より養殖業にも適用される。売上高1,700UIT以下の企業は、2030年まで15%、2031年以降は29.5%。同1,700UIT超の企業は、2022年まで15%、2024年まで20%、2027年まで25%、2028年以降は29.5%。

    根拠法:政令1195「養殖業一般法」(2015年8月30日公布)、法律31110(2020年12月31日公布)、政令1515(2021年12月30日公布)

  3. 林業

    農業振興規則法の代替えとして、2020年末に公布された新法が規定する所得税率の段階的引き上げ、および売上高に応じた所得税率優遇措置等が、2022年1月より林業にも適用される。売上高1,700UIT以下の企業は、2030年まで15%、2031年以降は29.5%。同1,700UIT超の企業は、2022年まで15%、2024年まで20%、2027年まで25%、2028年以降は29.5%。

    根拠法:法律29763「野生動植物法」(2011年7月22日公布)、法律31110(2020年12月31日公布)、政令1517(2021年12月30日公布)

  4. 鉱業
    1. 鉱山開発の探鉱フェーズにおける物品・サービス輸入に係る一般売上税を還付。2022年末まで、期限が延長されている。

      根拠法:法律27623(2002年1月8日公布)、政令963(2007年1月1日発効)、法律29493(2010年1月5日公布)、法律29966(2012年12月18日公布)、法律30404(2015年12月31日公布)、法律30899(2018年12月28日公布)、緊急令021-2019(2019年12月5日公布)

    2. 炭化水素資源の探鉱フェーズおよび天然ガス加工における輸入、その他の物品・サービス調達に係る一般売上税を還付。2022年末まで、期限が延長されている。

      根拠法:法律26221「炭化水素法」(1993年8月19日発効)、法律27624(2001年12月13日発効、2002年1月8日発布)、政令963(2007年1月1日発効)、法律30404(2015年12月31日公布)、法律30899(2018年12月28日公布)、緊急令021-2019(2019年12月5日公布)

    3. 鉱業権者による現物商品の移動を伴わない地金(金)のスワップ取引を輸出とみなし、諸経費について一般売上税を免除。

      根拠法:法律27625(2002年1月8日公布)

    外務省(MRREE):鉱業投資ガイド "Peru’s Mining & Metals Investment Guide 2022/2023PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(5.5MB)"

  5. 石油化学工業
    天然ガス液化加工を含む石油化学工業の事業者に契約、税制・為替安定化措置、外貨決済、海外送金の自由、用益権などの恩典を付与。

    根拠法:法律28176「天然ガス加工プラント投資促進法」(2004年2月24日公布)、同施行細則・大統領令031-2004-EM(2004年8月19日公布)、法律29163「石油化学工業開発促進法」(2007年12月20日公布)、同施行細則・大統領令066-2008-EM(2009年1月1日公布)

    外務省(MRREE):エネルギー事業投資ガイド "Peru Guide to Investing in Energy Projects in Peru 2021/2022PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(7.26MB)"

  6. 旅行業

    国内の旅行業者が、非居住の事業者または個人に対し、飲食、運送、観光案内、演劇・歌劇・管弦楽演奏会・民族芸能などの興行を旅行パックとして提供するサービスは、輸出とみなし、一般売上税を免税。

    根拠法:法律30641(2017年8月17日公布)、大統領令342-2017-EF(2017年11月22日公布)、税務監督庁決議312-2017/SUNAT(2017年11月27日公布)

  7. 研究開発

    一定の条件を満たした国内企業は、科学研究・技術開発・技術革新のコストを最大175%控除することが可能。ただし、科学技術・技術革新国家審議会(CONCYTEC)の承認審査を受ける必要がある。なお、2019年10月公布の改正法により、最大でコストの215%の控除を受けられる。

    根拠法:法律30309「科学研究・技術開発・技術革新振興法」(2015年3月13日公布)、同施行細則・大統領令188-2015-EF(2015年7月12日公布)、緊急令010‐2019(2019年10月31日公布、2020年1月1日施行)、大統領令056-2020-EF(2020年3月22日公布)

外務省(MRREE):

各種優遇措置

投資優遇制度は、憲法が定める原則に従い、内国・外国いずれの企業にも適用される。

  1. 法制安定化協約
    国内投資を行う内外投資家および投資受入企業が国と協約を結ぶと、締結時に有効な所得税率、労働制度、輸出振興制度が10年間(コンセッションでは契約期間中)保証される。両締約者の合意がなければ変更できない。所得税率は、有効期限内に1度のみ選択可能。
    • 協約締結の要件
      1. 鉱業・炭化水素事業を除く全業種では、2年以内に最低500万ドルの投資実施
      2. 鉱業・炭化水素事業では、2年以内に最低1,000万ドルの投資実施
      3. 民営化対象企業の全資本の50%以上の取得
      4. コンセッション契約の受益企業への資本参加

    根拠法:政令662「外国投資促進法」(1991年8月29日公布)、政令757「民間投資成長枠組法」(1991年11月8日)、同施行細則・大統領令162-92-EF(1992年10月12日)、法律27342(2000年9月6日公布)、政令1516(2021年12月30日公布)

  2. 輸出振興措置
    • 輸出品の一般売上税免税
      物品や特定のサービスの輸出にかかる一般売上税は非課税。遠洋漁業に従事する外国船籍の漁船に対する燃料給油は、輸出とみなす。超過納付分は、輸出者に返還される。

    根拠法:大統領令055-99-EF「一般売上税・選択消費税法統一規則」(1999年4月16日発効)、法律28965(2007年1月24日公布)、法律30641(2017年8月17日公布)

  3. 経済特区(ZEE)
    1. 特別開発区(ZED)(*旧名称:CETICO)
      1. パイタ(ピウラ):ZED Paita外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
      2. イロ(モケグア):ZED Ilo外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
      3. マタラニ(アレキパ):ZED Matarani外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
    2. タクナ・フリーゾーン(ZOFRATACNA:ソフラタクナ)

      製造業、農産加工業、組立製造業、マキラドーラ、ロジスティクス、ソフトウエア開発など、経済特区内で対象となる活動に従事する企業には、次の優遇措置が適用される。

      1. 税制優遇措置
        • 法人所得税免除
        • 一般売上税免除
        • 地方振興税免除
        • 選択消費税免除
        • 関税免除
        • 会社設立における諸税の免除
      2. 税関優遇措置
        • 外国から機器、資材を輸入する際に、関税のほか輸入関連諸税が無税となる。
        • 経済特区内での保管期間が無期限。
        • 経済特区内で生産された製品は、税関における国内手続きをせずに、直接輸出することが可能。
        • 経済特区内で生産された製品は、国際協定に従って、国内領域への搬入が可能。
        • 経済特区内へは、直接搬入が可能であり、事前保管は不要。

    根拠法:政令842「イロ、マタラニ、タクナCETICO設置法」(1996年8月30日公布)、政令864「パイタCETICO設置法」(1996年10月27日公布)、大統領令112-97-EF(1997年8月29日公布)、法律27688「タクナ・フリーゾーン法」(2002年3月26日施行)、同改正・法律27825(2002年9月9日施行、同9月12日公布)、法律28599(2005年8月16日公布)、同施行細則・大統領令011-2002-MINCETUR(2002年12月17日公布)、同改正・大統領令038-2005-MINCETUR(2005年12月17日公布)、施行細則統一規則・大統領令002-2006-MINCETUR(2006年2月11日公布)、法律29303(2008年12月18日公布)、法律29479(2009年12月18日公布)、法律30446(2016年6月3日公布)、大統領令005-2019-MINCETUR(2019年8月2日公布)、法律30976(2019年7月3日公布)

  4. アマゾン指定地域に対する投資優遇措置

    アマゾン地方の投資促進を目的に、法律が定める地域内で設立・登記され、同域内の固定資産が全体の70%以上の農産加工業、水産養殖、漁業、観光業、製造業、林業で、生産が指定地域内に限る企業を対象に、指定地域内で消費する輸入品目分類の第84類、85類、87類に属する物品にかかる一般売上税が免除される。
    対象地域は、アマソナス、ウカヤリ、サン・マルティン、マドレ・デ・ディオス、ロレトの5州全域およびその他10州の熱帯雨林地帯。優遇措置の期限は2029年末まで(ロレト州のみ2028年末まで)。

    根拠法:法律27037「アマゾン投資促進法」(1998年12月30日公布)、同施行細則・大統領令103-99-EF(1999年6月25日公布)、法律29647(2011年1月1日公布)、法律29742(2011年7月9日公布)、法律29964(2012年12月16日公布)、法律30399(2015年12月27日公布)、法律30400(2015年12月27日公布)、法律30896(2018年12月28日公布)

その他

特になし。