外国企業の会社設立手続き・必要書類

最終更新日:2026年08月18日

外国企業の会社設立手続き・必要書類

2008年法律第1258号で批准された商法8編第471条に則り、コロンビアで一般的な経済活動を行う外国企業は、同国内で拠点(支所および現地法人)を設立しなくてはならない。会社は、株主やパートナーが契約し、関係書類を公証人に提出することによって設立される。商工会議所への商業登記も必要。

会社設立・支店開設手続きの手順については、次のウェブサイトを参照。

会社設立の要件/現地法人および支店開設の手続き

外国企業については商法第8編で定めるが、第474条では外国企業がコロンビア国内に子会社を設立して行う継続的な事業活動については、次のように規定しており、これらの活動を包含する経済活動を行う外国企業は、コロンビア国内に正式に支店または子会社を設立しなければならない。

  1. コロンビア領域内での商業会社およびビジネス事務所を開設する。
  2. 工事請負やサービス提供の契約者として活動する。
  3. 民間貯蓄を扱う活動、運用または投資を目的とする活動を行う。
  4. 採鉱業に関する活動を行う。
  5. 国から事業の運営権を付与される、あるいは運営権を付与された事業に経営参加する。
  6. 株式保有、株主総会、理事会、経営会議に関する地域機能を果たす。

コロンビア国内でこれらのビジネス活動を行う外国企業は、本社所在地にあるコロンビア領事館の領事により承認されるか、または、本社所在地が置かれた国の外務省によってアポスティーユ(公印確認)証明を受けた上で、次の書類を提出しなければならない。また、それらの書類には、公認通訳士によるスペイン語訳を付けなければならない。

  • 外国本社による支社もしくは現地法人開設を記した正式な文書。
  • 支社もしくは現地法人の代表者名を明記し、その人物が会社の権限を代表する旨の証明書。

会社の種類

会社の形態を定めるコロンビアの法規では、法人は、その形態によって、資本金額、共同経営者数、組織構成などがそれぞれ定義されている。会社は、株主やパートナーが契約し、関係書類を公証人に提出することによって設立される。商工会議所への商業登記も必要である。会社設立の手続きについては、地方によって差異があるため、所在都市の商工会議所において確認する必要がある。近年、外国人投資家がコロンビアに会社を設立する際に最も多く利用する形態は、単純型株式資本会社(S.A.S.)、有限責任会社、株式会社、外国企業の支店である。

  1. 合名会社 Sociedad Colectiva(S.C.)

    この形態での会社では、社員(Socios)間の信頼関係が重要である。社員は会社の債務について連帯かつ無限の責任を負う。社名は、フルネームあるいは社員のいずれかの姓に「〇〇会社(& Compania)」、「〇〇兄弟会社(Hermanos)」、「〇〇と子息(e Hijos)」などを付けなれければならない。設立には2人以上の社員が必要である(上限はない)。資本については、各社員がそれぞれ異なる額の出資を行うことができ、各社員は出資額にかかわらず社員総会の議決権を有する。法的代表権は、組合や第三者に委託する場合を除き、全ての社員が有する。

  2. 合資会社 Sociedad en Comandita Por Acciones o Simple(S.en C./S.C.A.)

    この形態の会社の共同出資者には、業務執行社員(Socios gestores o colectivos)と出資者(Socios comanditarios)という2つの形態があり、業務執行社員は会社経営を担当し、代表権と責任は一体かつ無限である。出資者は会社経営には関与せず、それぞれの出資金額に応じた社会的義務を果たす。社名は、経営者の1人あるいは複数のフルネームまたは姓のみに「〇〇会社(& Compania)」と付け、さらに単純合資会社の場合には「S.en C.」、株式合資会社の場合には「S.C.A.」を付ける。

    1. 単純合資会社
      公正証書によって設立され、業務執行社員(socio gestor)と出資者(socio comanditario)が最低1人ずついなければならない。資本金は社員の出資によって構成され、その持分は出資口数または出資持分に分割される。
    2. 株式合資会社
      公正証書によって設立され、設立には最低1人の業務執行社員と5人の出資株主が必要である。資本金は社員の出資によって構成され、その持分は出資口数または出資持分に分割される。
  3. 株式会社 Sociedad Anónima(S.A.)
    株式会社を設立するには、最低5人の株主が必要である。株主数の上限はない。社名は会社の目的とする活動名に「株式会社(Sociedad Anónima)」、または略語で「S.A.」と付ける。株主の責任は、出資額を上限とする。さらに、株式会社は、商法第203条の基づき、取締役会(Junta Directiva)および会計監査役(Revisor Fiscal)を設置しなければならない。
  4. 有限会社 Sociedad de Responsabilidad Limitada(Limitada.またはLtda.)
    最低2人から最大25人の社員によって設立される。また、登録の際、社名に、LimitadaまたはLtdaと付け加える義務がある。社員は原則として出資額の範囲内で責任を負うが、定款において追加的な責任を負うことを定めることもできる。資本金は均等な価値を有する出資持分に分割され、設立時または増資時に全額払い込む必要がある。
  5. 単純型株式資本会社 Sociedad por Acciones Simplificada(S.A.S.)
    2008年法律第1258号によって創設された会社形態で、1人もしくは複数の株主での設立が可能で、取締役会は義務付けられていない(代表取締役と株主が同一人物の1人のみでも設立可能)。公正証書による移転が必要な資産を出資しない限り、私文書によって設立することができる。出資額を上限とする有限責任で、商工会議所における商業登記が必要。社名に続き、「〇〇単純型株式資本会社(Sociedad Acciones Simplificada)」、またはS.A.S.と付けなければならない。資本金または収益が規定額以上の場合、会計監査役が必要(1990年法律第43号第13条第2項、2009年政令第2020号)。
  6. 個人企業 Empresa Unipersonal(E.U.)

    1995年法律第222号によって創設された会社形態で、資産の一部を企業活動(単数または複数)のために出資する一自然人、あるいは1つの法人によって設立される会社である。2008年のS.A.S.(単純型株式資本会社)制度の導入以降は、将来的に他の投資家を受け入れやすいなど制度上の柔軟性が高いため、実務上はS.A.S.が一人事業主会社に代わる主要な選択肢となっている。この会社形態は、商工会議所への登録、納税義務を除き、公的届出でなく私文書の登録で設立できる。ただし、不動産や産業財産権など、公正証書による移転手続きが必要な資産を出資する場合には、公正証書によって設立する必要がある。設立文書は管轄の商工会議所の商業登記簿に登録しなければならず、資産は企業の名で登録されなければならない。社名には「個人会社(Empresa Unipersonal)」、または略語で「E.U.」と付ける。事業主(所有者)の責任は、原則として会社に出資した財産の範囲に限定される。ただし、当該会社が法令を回避する目的で利用された場合、または第三者に損害を与える目的で利用された場合には、この限りではない。

  7. 外国企業支店(Sucursal

    外国企業がコロンビア国内で継続的・恒常的な事業活動を行う場合には、コロンビア国内に支店(Sucursal)を設置しなければならない。支店は外国本社の延長組織であり、独立した法人格を持たない。

    1. 支店設置が求められる主な活動
      以下のような活動を恒常的に行う場合、外国企業は支店の設置を求められる。
      • コロンビア国内で営業所や事務所を開設すること
      • 工事請負やサービス提供を行うこと
      • 民間資金の管理・運用・投資活動を行うこと
      • 鉱業・資源採掘事業を行うこと
      • コンセッション事業に参加すること
      • 株主総会、取締役会、経営会議などをコロンビア国内で開催・運営すること
    2. 支店設立のための必要書類
      支店を設立する場合、本社所在地国で発行された書類をコロンビアで公証・登録する必要がある。主な提出書類は次のとおり。
      • 本社の設立証書および定款
      • 本社の存続証明書・登記証明書
      • コロンビア支店設立を決定した本社決議書
      • 支店名称
      • 支店の事業目的
      • 支店に割り当てる資本金
      • 支店所在地
      • コロンビアでの活動期間
      • 活動終了事由
      • 支店代表者の権限
      • 会計監査人(Revisor Fiscal)の選任
      • 法定代理人・代表者の任命書類
    3. 外国語書類の要件
      外国で発行された書類についてはアポスティーユまたは領事認証とスペイン語への公式翻訳が必要である。
    4. 支店代表者
      支店には法定代表者を置かなければならない。代表者には通常、支店の事業目的の範囲内で必要な法的行為を行う権限が付与され、コロンビア国内において会社を代表する。
    5. 会計監査人(Revisor Fiscal
      支店には会計監査人を置く必要がある。会計監査人は自然人であり、コロンビアに恒久的な居所を有していなければならない。
    6. 許認可・監督
      原則として、外国企業支店の設立に際して会社監督庁(Superintendencia de Sociedades)の事前認可は不要である。ただし、銀行業・保険業・その他の規制業種については、各業界の監督当局による認可・ライセンス取得が必要となる。外国銀行や外国保険会社の支店は金融監督庁(Superintendencia Financiera)の監督対象となる。
    7. 支店の法的性質>
      支店の特徴は次のとおりである。
      • 独立した法人格を持たない
      • 本社の一部として扱われる
      • 本社が支店の活動に対して責任を負う
      • 支店代表者がコロンビア国内において会社を代表する
      • コロンビア国内での継続的事業活動のための拠点である

会社設立の要件

  1. 設立登録
    会社は、株主やパートナーが契約し、法令に応じて公正証書または私文書により設立される。設立時の従業員数が10人以下、または総資産額が法定月額最低賃金500カ月分未満の場合は私文書による設立が可能である(2006年法律第1014号第22条)。ただし、不動産など公正証書による移転が必要な資産を出資する場合は、公正証書による設立が必要となる。投資をする外国人や外国法人は、コロンビア国内に権限を持った代表者を置かなければならない。会社設立の一般的手続きは、個人会社および支店を除いては次のとおり。
    1. 会社設立を決定し、設立する法人の種類を選定する。
    2. 該当する商工会議所の登録事務所で、登録を予定する社名や名称が別途登録されていないことを確認する(自然人の場合、2.商業登記へ)。
    3. 次の情報を含む設立書類(公正証書また私文書)を作成する。
      • (社員または株主の)氏名
      • (社員または株主)の住所
      • 名称または社名
      • 新会社の住所
      • 会社の事業目的
      • 会社の形態
      • 資本金、各社員または株主の出資割合、出資方法および払い込み期限
      • 経営管理体制
      • 役員の権限
      • 通常あるいは臨時の総会や取締役会の招集形態
      • 設置(運営)期間
      • 解散事由
      • 清算方法
      • 法定代表者の氏名
      • 法定代表者の住所
      • 法定代表者の権限と義務
      • (必要な場合)会計監査役の選任および権限
  2. 商業登記
    全ての会社や外国企業の支店は、会社所在地を管轄する商工会議所における商業登記が必要。また、法律で定めた決議書、帳簿、書類も登録が必要。
    1. 会社または自然人を、管轄する商工会議所において商業登記する。これには次の手続きが必要となる。
      1. 設立に係る公正証書または私文書を提出する(法人の場合のみ)。
      2. 場合に応じて、商業施設(ある場合)、法人、支店、あるいは自然人の商業登記用紙に記入する。
    2. 該当する商工会議所で、存在および法定代表者証明書、法的代表者証明(法人)、または商業登記証明(自然人)を入手する。
    3. 株主・社員総会の議事録簿および株主名簿または社員名簿を登録・管理する。
    4. 毎年3月31日までに商業登記を更新する。

    (参考)会社設立の基本的手順については、次を参照。

  3. 操業開始前の手続き
    1. 会社は事業開始前に、事業内容および所在地に応じて必要な許可、登録および認可を取得しなければならない。具体的には、土地利用規制、営業時間、騒音規制、衛生登録、環境許認可、社会保険加入および業種別許認可などが含まれる。
    2. 従業員を社会保障制度および労働災害保険制度に加入させる。
    3. 該当する市役所または計画局の許可を申請する。その際、土地の用途、騒音、就労時間、場所、施設の用途などに関する規則の要件を満たす必要がある。
    4. 管轄地域の衛生局で衛生登録を申請する(該当する場合)。
  4. 税務手続き・統一納税登録(RUT)(2003年法律第863号第19条、2004年政令第2788号)
    1. 会社はRUTに登録し、NIT(納税者番号)を取得する。
    2. 商業登記時に提出した税務情報は商工会議所から国税関税庁(DIAN)へ送付される。
    3. 必要に応じてICA(工商業税)のための地方税登録を行う。

事業開始にかかるその他の参考情報(PROCOLOMBIA投資情報ウェブサイトなど)

外国企業の会社清算手続き・必要書類

外国企業がコロンビアに設置した支店(Sucursal)または現地法人(Filial)の事業を終了する場合、コロンビア商法その他関連法令に従い、解散および清算手続きを行う必要がある。外国企業支店の清算は商法第495条に基づき、株式会社の清算に関する規定(商法第225条以下)に準じて実施される。

解散・精算事由

  1. 外国企業支店
    外国企業支店は、主として次のような場合に事業を終了することができる。
    • 本社がコロンビア事業の終了を決定した場合
    • コロンビア国内への投資を継続しない場合
    • 法令上の要件を満たさなくなった場合
    • その他、本社の経営判断による場合
  2. 株式会社(Sociedad Anónima
    株式会社の解散および清算は、次の条件により認められる(商法第457条)。
    • 商法第218条に該当する場合(株式会社の継続を不可能と判断した場合、株式数が法定最低数を下回った場合、破産宣告を受けた場合、その他の解散事由が発生した場合)。
    • 損失により会社の純資産が出資額の50%を下回った場合。
    • 1人の株主が95%超の発行株式などを取得した場合。
  3. その他の会社形態
    現地法人または個人企業(Empresa Unipersonal)は次の場合に解散できる。
    • 存続期間満了
    • 株主または社員の決議
    • 個人事業主の決定
    • 法令または定款に定める解散事由の発生
    • 強制清算手続きの開始
    • 管轄当局の命令

外国企業支店の清算手続き

支店の閉鎖を決定した場合、まず支店設立に関する基本文書の変更手続きを実施し、その後清算手続きに入る。清算手続きでは、以下の事項を実施する必要がある。

  1. 債権者への通知
    支店が清算状態に入ったことを債権者へ通知する
  2. 資産・負債目録の作成
    以下を含む詳細な財産目録を作成する。
    • 資産
    • 負債
    • 偶発債務
    • 係争中の債務
    • 保証債務
    • 保証人として負う債務など

    監督当局の承認が必要な場合には、会社監督庁(Superintendencia de Sociedades)の承認を取得する。

  3. 債務の弁済
    法律で定める優先順位に従って債務を支払う。
  4. 引当金の計上
    偶発債務や訴訟案件に対応するため必要な引当金を設定する。
  5. 残余財産の本社送金
    外部債務の弁済完了後、残余財産は外国本社へ送金することができる。

清算人(Liquidador)の選任

解散後は清算人を選任しなければならない。選任がない場合は、最後に登記されていた法定代表者が清算人となる。

  1. 清算人の主な職務
    • 国税税関庁(DIAN)への税務債務の報告
    • 債権者および第三者への通知
    • 財産目録の作成
    • 最終貸借対照表の作成
    • 外部債務の弁済
    • 残余財産の確定
    • 最終清算報告書の作成および承認取得

商業登記の抹消手続き

解散決議および最終清算報告書の承認後、所在地を管轄する商工会議所(Cámara de Comercio)へ登記を行う必要がある。支店が存在する場合は、その所在地での登記も必要となる。解散後、会社名には「En Liquidación(清算中)」を付記しなければならず、対外的な代表権は清算人が行使する。

清算中の事業再開(Reactivación

清算開始後であっても、一定の条件を満たせば事業再開が可能である。2010年法律第1429号第29条に基づき、株主総会、社員総会、単独株主または外国企業本社が再開を決議できる。

  1. 再開の条件
    • 対外債務が総資産の70%を超えていないこと
    • 残余財産の分配が開始されていないこと
  2. 必要書類
    • 事業再開計画書(Proyecto de Reactivación
    • 招集日の30日前以内を基準日とする特別財務諸表
  3. 債権者保護手続き
    • 商業登記簿への登記
    • 決定後15日以内の債権者への書面通知
    • 債権者は通知受領後30日以内に司法上の異議申立てが可能

清算時の主な必要書類(実務上の整理)

  1. 外国企業支店
    • 本社による支店閉鎖決議書
    • 支店設立文書変更届
    • 清算人任命書
    • 資産・負債目録
    • 最終財務諸表
    • 債権者通知関係書類
    • 税務申告・納税関係資料
    • 最終清算報告書
    • 残余財産計算書
    • 商工会議所への登記申請書類
  2. コロンビア現地法人
    • 解散決議書
    • 清算人選任書類
    • 財産目録
    • 最終貸借対照表
    • 債務弁済関係書類
    • 最終清算報告書
    • 商工会議所への解散・清算登記申請書類

具体的な撤退手続きに関しては、会社所在地の商工会議所により異なるため、弁護士などに個別に相談することが推奨される。

参考ウェブサイトは次のとおり。
ボゴタ商工会議所(Cámara de Comercio de Bogotá外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(市内に約10カ所)
Tel:+57-601-383-0330(総合)

コロンビア貿易投資観光促進機関(PROCOLOMBIA外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
所在地:Calle 28 No.13A-15, Piso 35,36 Bogotá, COLOMBIA
Tel:+57-601-560-0100
Fax:+57-601-560-0104
受付時間:月曜~金曜 9時~17時

その他

現地での資金調達方法としては、コロンビア国内の金融機関からの資金調達、対外借り入れ、有価証券発行による資金調達がある。

  1. 国内金融機関からの資金調達
    企業はコロンビアで営業認可を受けた金融機関から資金調達を行うことができ、その条件は各金融機関の融資方針および適用法令による。
  2. 対外借り入れ
    対外借り入れに対する制限はないが、中銀に登録されている金融機関から借り入れる必要があり、中銀への報告が必要。
  3. 有価証券発行による資金調達
    有価証券発行による資金調達はコロンビア法令上の要件に従う必要があり、金融監督庁(Superintendencia Financiera de Colombia)の承認および監督の下で実施される。