税制

最終更新日:2019年07月25日

法人税

第1カテゴリー所得税(法人税)は24%(2016年)。インテグラド方式を選択した場合2017年以降25%、セミ・インテグラド方式を選択した場合2017年は25.5%、2018年以降は27%。
追加税(チリ非居住の法人、自然人)は最高税率35%。

国税局(Servicio de Impuestos Internos:SII外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

チリにおける税は国レベルで課しているが、地方事業税(patente comercial)は活動地の市・区役所(municipalidades)に支払う。主な税としては、法人所得税(第1カテゴリー所得税)、個人所得税(第2カテゴリー所得税)、輸入関税、印紙税、不動産税、相続・贈与税等がある。

チリ居住者(自然人および法人)は所得の源泉の内外を問わず、すべての所得に対して課税される。
外国人は、チリに居住してから3年間はチリ源泉の所得に対してのみ課税され、その期間の延長は可能。
チリ非居住者に対しては、チリ源泉の所得にのみ課税される。

所得税は第1カテゴリー所得税(法人所得税)と、第2カテゴリー所得税(個人所得税)に分類され、チリ居住の自然人に対する総合補完税(IMPUESTO GLOBAL COMPLEMENTARIO)と、チリ非居住の自然人および法人に対する追加税(IMPUESTO ADICIONAL)によって補完されている。

なお、所得税について旧外資法〔法令DL600号7条・1974年〕適用企業は一般税率のほか、操業開始後10年間課税率が変わらない固定税率(42%。ただし、2016年から4年間の移行期間中に投資契約締結の場合は44.45%)と、固定税率から変動税率に変える方式を選択できる。

  1. 第1カテゴリー所得税(法人税)

    税制改革法〔法20780号・2014年9月29日官報掲載〕、税制改革簡素化法〔法20899号・2016年2月8日官報掲載〕、所得税法〔法令DL824号14条〕

    資本投資を必要とする製造業、商業、鉱業、不動産業などによる法人あるいは自然人の事業所得に対し、課税される。
    税率は税制改革法により、2014年の発効時に20%から21%に、2015年は22.5%、2016年は24%と、段階的に引上げられた。
    2017年以降は、新たに設けられたインテグラド方式〔所得税法:法令DL824号14条A〕と、セミ・インテグラド方式〔同14条B〕のいずれかを選択し、納税することとなった。

    納税方式の選択に関しては、税制改革簡素化法により、インテグラド方式を選択できるのは、自然人のみで構成される個人起業家、個人有限責任会社(E.I.R.L.)、一部の簡易株式会社(SpA)などとされ、株式会社(S.A.)および出資者に法人が含まれる企業はセミ・インテグラド方式とされた。

    法人税率は、インテグラド方式では2017年以降25%、セミ・インテグラド方式では、2017年に25.5%、2018年以降は27%となる。

    注:インテグラド方式の条件を満たしている中小企業の場合、簡略化方式〔所得税法14条Ter-A〕や、農業、運輸、鉱業の中小企業に対する推定所得に基づく納税方式〔同34条〕も選択できる。

  2. 追加税(IMPUESTO ADICIONAL):利益、配当などの海外送金への課税

    課税対象者はチリ非居住の法人および自然人で、チリ源泉の利益や株式の配当などが国外送金された場合、第1カテゴリー所得(法人所得)と第2カテゴリー所得(個人所得)に対して、35%の追加税が賦課される。
    なお、この追加税から既に支払われている第1カテゴリー税(法人税)を控除できる。

    注:その他、種々のコンセプトの追加税(商標・特許の利用、利子の送金他)が存在する(後述の「その他税制」参照)。

    第一カテゴリー税の納税で、インテグラド方式の場合は全所得に対し35%、セミ・インテグラド方式の場合は国外への配当・送金額に対してのみ、35%の追加税が賦課される。

    また、追加税からの法人税控除では、インテグラド方式の場合法人税の100%が控除されるのに対し、セミ・インテグラド方式の場合同65%のみが控除される。

    最終的に、インテグラド方式では全所得の35%、セミ・インテグラド方式では、配当・送金額に対しては44.45%、それ以外の所得に対しては追加税が賦課されず、法人税25.5%のみが賦課される。

    ただし、チリと租税条約が発効している国へ送金する場合、条約の内容が保障されるため、両方式ともに法人税の100%が控除される。
    また、2017年1月1日までにチリと租税条約を締結している国へ送金する場合も、暫定措置として、2019年12月31日まで法人税の100%が控除される。

法人税の納税方式別課税率は次のとおり。〔所得税法:法令DL824号・1974年〕

なお、追加税は、チリ国外居住者に対し賦課される源泉税で、最高税率は35%。
また、旧外資法〔DL600号〕により、固定税率を選択している企業に対しては、引き続き42%または44.45%の税率が適用される。

表1 インテグラド方式(2017年以降):個人有限責任会社、簡易株式会社(一部)〔14条A〕
項目 課税率等
法人税(第一カテゴリー税) 25%
追加税 全所得の35%
控除(租税条約なし) (法人税の100%)-25%
控除(租税条約あり) (法人税の100%)-25%
配当・送金額への最終的な税率 35%
その他の所得への最終的な税率 35%
表2 セミ・インテグラド方式:株式会社、出資者に法人が含まれる企業〔14条B〕
項目 税率等(2017年) 税率等(2018年以降)
法人税 25.500% 27.00%
追加税 配当・送金額の35.000% 配当・送金額の35.00%
控除(租税条約なし) (法人税の65%)-16.575% (法人税の65%)-17.55%
控除(租税条約有り) (法人税の100%)-25.500% (法人税の100%)-27.00%
配当・送金額への最終的な税率(租税条約なし) 43.925% 44.45%
配当・送金額への最終的な税率(租税条約あり) 35.000% 35.00%
その他の所得への最終的な税率 25.500% 27.00%

ジェトロ調査レポート:チリ税制改正の概要(2015年3月)

二国間租税条約

日チリ租税条約。
日本以外との締結状況:施行国は、カナダ、メキシコ、ブラジル、ノルウェー、韓国、エクアドル、ペルー、スペイン、ポーランド、コロンビア、中国、アルゼンチン等33カ国。その他の締結国:米国。

日チリ租税条約(2016年1月21日締結、同年12月28日発効)

  1. 投資所得(配当、利子および使用料)に対する課税

    源泉地国(所得が生じた国)において、次のとおり課税される。

    ただし、チリから日本へ送金される配当に対しては、追加税35%が適用され、そこから法人税(25%または25.5%)分が控除される。
    配当は、チリ支払い分については国内法どおり(実質負担税率は約10%)。
    また、配当、利子、使用料のいずれにおいても、チリが他国とより有利な条約を締結した場合に、日本と再交渉を行う義務あり。

    表 投資所得および譲渡収益に対する源泉地国課税
    項目 配当 利子 使用料
    親子会社間
    (持株要件)
    年金基金受取 その他 銀行等受取 その他 設備 その他
    税率 5%(25%以上) 免税 15% 4% 10%(発効後2年間は15%) 2% 10%
  2. 譲渡収益に対する課税

    源泉地国法人の資本の20%以上に相当する株式およびその他の株式の譲渡収益に対して、源泉地国で課税される(その他の株式については、限度税率16%が適用される)。
    年金基金が取得するものについては免税。

※その他詳細は次の資料を参照。

日本以外との締結状況

チリと二国間租税協定を施行・締結している国は次のとおり。

  1. 施行国:33カ国

    カナダ(1999年)、メキシコ(1999年)、ブラジル(2003年)、ノルウェー(2003年)、韓国(2003年)、エクアドル(2004年)、ペルー(2004年)、スペイン(2004年)、ポーランド(2004年)、英国(2004年)、デンマーク(2004年)、クロアチア(2004年)、スウェーデン(2005年)、ニュージーランド(2006年)、フランス(2006年)、マレーシア(2008年)、アイルランド(2008年)、ポルトガル(2008年)、パラグアイ(2008年)、コロンビア(2009年)、ベルギー(2010年)、タイ(2010年)、スイス(2010年)、ロシア(2012年)、オーストラリア(2013年)、オーストリア(2015年)、アラブ首長国連邦(2016年)、中国(2016年)、南アフリカ共和国(2016年)、アルゼンチン(2016年)、チェコ共和国(2017年)、イタリア(2017年)、ウルグアイ(2018年)

  2. 締結国:1カ国
    • 米国(2010年締結、2015年チリ議会承認)

国税局(SII): 二重課税防止条約(Convenios para evitar la doble imposición外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

その他税制

第2カテゴリー所得税(個人所得税)0~35%(7段階の累進課税)、付加価値税(IVA)19%、地方事業税0.25~0.5%、ロイヤルティー(追加税)15~30%、利子の外国送金への源泉税率(追加税)4%または35%。

第2カテゴリー所得税(個人所得税)

賃金、給与など被雇用者の就労の報酬に対する所得税で、源泉徴収の義務は雇用主にある。
月ごとの税率は、社会保険料控除後の課税所得に対し、0~35%の累進課税(7段階)となっている。

0%:0~13.5UTM以下
4%:13.5~30UTM
8%:30~50UTM
13.5%:50~70UTM
23%:70~90UTM
30.4%:90~120UTM
35%:120UTMを超える場合

注:UTM(Unidad Tributario Mensual)は月間課税単位。
2カ月前の消費者物価上昇率に応じて毎月改定。2019年7月の1UTMは4万9,033ペソ。

なお、自由契約労働者(TRABAJADORES INDEPENDIENTES)や専門職(コンサルタント、医師、弁護士など)の人的サービスの報酬は第2カテゴリー所得とみなされ、暫定的に報酬の10%を納税しなければならない(retención)が、これは後述の総合補完税より控除される。

総合補完税(IMPUESTO GLOBAL COMPLEMENTARIO

所得税法〔法令824号・1974年〕、税政改革法〔法20780号・2014年〕、税制改革簡素化法〔法20899号・2016年〕

チリ居住の自然人に対し、第1カテゴリー(法人)所得と第2カテゴリー(個人)所得の総額(年額)に課税される個人所得税である。
給与所得者で、給与以外の所得のあった者、専門的活動による報酬を受けたものに対する総合課税で、社会保険料控除後の課税所得に0~35%の累進課税(7段階)が課せられる。

0%:0~13.5UTA以下
4%:13.5~30UTA以下
8%:30~50UTA以下
13.5%:50~70UTA以下
23%:70~90UTA以下
30.4%:90~120UTA以下
35%:120UTAを超える場合

注:UTA(UNIDAD TRIBUTARIO ANUAL)は年間課税単位。
当該月のUTMを12倍にしたもの。2019年7月のUTAは58万8,396ペソ。

付加価値税(IVA)

IVA法〔財務省法令825号・1974年〕

一般的にチリにおける財の販売、サービスの提供、輸入に対し、IVA19%が賦課される。
財の販売プロセスにおいて、製造業者、輸入業者、卸売業者、小売業者の各段階で、IVAが賦課されていく。
輸入、財の購入、サービスの提供を受け、その代価に対して支払ったIVAはタックス・クレジットとして、財の販売、サービスの提供に対してその代価に課賦され、相手より徴収して支払うIVAから差し引くことができる。
納税者は、毎月当月のIVAの申告を行うと同時に、IVAを翌月の12日までに支払わなければならない。
IVAの支払いがタックス・クレジットになった場合は、翌月以後のIVAの支払いから控除される。

なお、非居住者に提供されたサービスで、それがチリ国外だけで使用された場合は、サービス輸出とみなされ、IVAは課せられない。
ただし、非居住者に貿易仲介を行い、その手数料を受け取る場合はIVAの課税対象となる。
また、外国人旅行者が国税庁(SII)に登録されているホテル・宿泊施設に対し、サービス料をドルで支払う場合、IVAが免除される。
チリからまたはチリへの国際荷物の運賃(チリ国内の目的港、空港までの国内運賃も含む)や、陸・海・空の輸送会社の旅客運賃には、IVAは課せられない。

注:資本財輸入〔12条〕や輸出促進〔36条〕のため、IVAの免除や払戻しの制度がある。(「外資に関する奨励:各種優遇措置参照)

地方事業税(PATENTES MUNICIPALES

〔内務省令2385号・1996年〕

チリで事業を行うには、一般的に企業が所在する行政区役所(MUNICIPALIDAD)に地方事業税を支払わなければならない。
この税率は企業の資産額(PATRIMONIO)に対して年率0.25~0.5%と行政区役所によって税率が異なるが、上限は8,000UTM、最低額は1UTMとされている。

外国へのロイヤルティー(使用料)の支払いにかかる追加税

所得税法〔法令824号・1974年〕〔法20154号・2007年〕〔法20630号・2012年〕

日本へ送金の場合、チリ所得税法による規定および控除については、「技術・工業および知的財産権供与に関わる制度」を参照。

※リーシング料送金に対する追加税
関税延べ払いの対象となる資本財を(売却オプションの有無にかかわらず)リーシングして輸入した場合、リース契約、国際市場における通常価格に基づき、各回のリーシング料送金時を利潤・利子と想定し、これに対して35%の追加税が賦課される。〔所得税法59条6、41条F〕

利子への源泉税率(追加税)

所得税法〔法令824号・1974年〕、日チリ租税条約

利子に対する源泉税率(追加税)は次のとおり。

  1. 4%:所得税法〔59条1〕で規定する外国の銀行・金融機関からの借入れや、チリ法人発行の社債などに対する利息を海外送金する場合。
  2. 35%または協定税率:その他の場合35%。日チリ租税条約では10%(2019年以降)。

2001年8月の改正により、チリ中央銀行への金融機関であるとの登録は不要となった。
2008年5月、外国の金融機関の任意登録制度が発足した。
当地の国税当局が調査を行い、金融機関であると認められなかった場合は、通常税率35%の適用および罰金が科せられる。

過大な借入に対する課税(過少資本税制)

所得税法〔法令824号・1974年〕、税制改革法〔法2078号・2014年〕

税制改革法により、過少資本制に関する規定が所得税法〔59条1〕から〔41条F〕に改定された。
ローン、債券、その他〔41条F〕に定められている契約、オペレーションに基づき、チリ国外の関連会社に送金した利子、手数料、謝金などに対する課税で、年度末の負債総額が純資産の3倍を超過した場合、その超過分が資産に占める割合に応じ、35%が賦課される。
負債総額には、国内外の関連会社以外からのクレジットや負債も含まれる。
ただし、外国への利子送金に対し適用された追加税率が35%の場合や、財務省が金融機関からの借入と認めた場合は、対象外。

利子送金に対する追加税は、国外の債権者の負担となるのに対し、過小資本税は債務者負担で、毎年4月の確定申告時に前年分を納税する。

移転価格税

〔法20630号・2012年〕により、所得税法〔41条E〕として、移転価格税に関する規定が導入された。
算定方法は全般的にOECDの移転価格ガイドラインに沿った内容で、執行のための制度として、新たにペナルティ、移転価格年次情報開示書、事前確認制度(APA)等について定めた。
また、〔国税局議決書14号・2013年〕により、移転価格年次情報開示書の提出に関する規則が発表された。

  1. 移転価格税制の適用範囲
    チリ税務当局は、移転価格税制に基づき、取引の価格・評価・利益率について次の更正ができる。
    1. 海外の関連者との取引
    2. 事業再編や組織再編による課税所得の移転を伴う取引
    3. チリ共和国と租税条約を締結していない特定のタックスヘイブン国や優遇税制国に所在する相手との取引(注)

    移転価格税制による更正では、35%での追加税額および付随する利息、ペナルティが発生する場合がある。

    注:アンドラ、バハマ、バーレーン、バルバドス、バミューダ、ケイマン諸島、ジャージー島、キプロス、パナマ、オランダ領アンティル諸島、リヒテンシュタイン、モナコ等30カ国以上の国々がある。

  2. 移転価格の算定方法
    税制で規定する移転価格の算定は、OECDの移転価格ガイドラインに沿った方法で、複数の算定方法より各取引に最適な方法を採用し、適用する。
  3. 移転価格年次情報開示書と移転価格分析レポート

    納税者は移転価格に関する特定の情報を開示し署名した上で、毎年6月の最終営業日までに、前年の報告書を当局に提出しなければならない。
    次の納税者は、年次情報開示書を提出する必要がある。

    1. 海外の関連者と取引した中・大企業
    2. 中・大企業以外で、特定のタックスヘイブン国や優遇税制国に所在する相手と取引した納税者
    3. 中・大企業以外で、海外の関連者と5億ペソ以上の取引した納税者

    年次情報開示書では、取引の種類(有形資産取引、金融取引、事業における無形資産の使用、役務提供や手数料(コミッション)取引等)ごとに、内容の詳細と妥当性検証のために適用した移転価格算定方法の開示を義務付けている。
    その開示には、移転価格分析作業および資料作成(移転価格分析レポート)が必要となる。
    年次情報開示書で求められた情報を期限までに開示・提出しなかった場合、1万~5万ドル程度の罰金が科せられる。
    また、移転価格分析レポート等資料は、税務調査時の要求から30日以内に提出する必要がある。

  4. 事前確認制度(APA)の導入

    今回の税制度では、事前確認(Advance Pricing Agreement:APA)が導入され、チリ税務当局のみ(ユニラテラルAPA)と、取引相手国の当局とも(マルチラテラルAPA)、事前に取引価格の確認を申請できる。
    期間は4年で更新が可能である。

  5. デリバティブ取引

    チリ税務当局は、関連者とデリバティブ取引を行った納税者は「テクニカル・メモ」を準備し、第三者間での取引を条件に行われたことを検証し、文書化することを要求。2012年度以降の取引から適用。「テクニカル・メモ」には、次の内容を含める必要がある。

    1. デリバティブ契約の種類・対象・期間や価格・評価算定のパラメーター等の内容
    2. 取引の経済的状況
    3. 比較対象取引の選定方法と分析

ジェトロ調査レポート:チリ移転価格税制の概要(2015年3月)

印紙税(IMPUESTO DE TIMBRES Y ESTAMPILLAS

印紙税法〔法令3475号・1980年〕、税制改革法〔法20780号・2014年〕

  1. 小切手:2008年10月1日より廃止。
  2. 国内信用取引(為替手形、約束手形、当座貸越金等)
    対外借入れでは、信用残高に対して1カ月当たり0.033%の印紙税が課せられ、最高限度は12カ月で0.4%、一覧払いまたは期限の定めのない場合の税率は0.166%。
    ただし、2016年1月1日以降は、それぞれ0.066%、0.8%、0.332%に引き上げられた。
  3. 輸入
    輸入ファイナンスが行われている期間、輸入額に対して1カ月当たり0.033%の印紙税が課せられ、最高限度は12カ月で0.4%。
    これらに関しても、国内信用取引と同様、2016年1月1日以降は、それぞれ0.066%、0.8%に引き上げられた。
  4. 輸出
    輸出前貸し、輸出手形については、印紙税の支払いは不要。

鉱業活動に対する特別税(IMPUESTO ESPECIFICO A LA ACTIVIDAD MINERA)(鉱業ロイヤルティー)

鉱業活動に対する特別税法〔法20026号・2005年6月16日官報掲載〕、〔法20469号・2010年10月21日官報掲載〕

〔法20026号・2005年〕により、2006年1月1日から、法人または自然人の鉱業事業営業所得(RENTA OPERACIONAL)に対し、年間売上額(精銅量に換算)に応じた累進課税率が定められた。
年間売上額を精銅量へ換算する際は、1トン当たりの精銅価格として、ロンドン金属取引所における当該会計年度の平均値が用いられる。
〔法20469号・2010年〕により改正され、年間売上げを精銅5万トン以上と未満に大別し、次のように営業収益率に応じ税率が定められた。

1.年間売上げが精銅5万トン以上ある場合の税率
営業収益率 税率
35%以下 5%
35%超~40%以下 8%
40%超~45%以下 10.5%
45%超~50%以下 13%
50%超~55%以下 15.5%
55%超~60%以下 18%
60%超~65%以下 21%
65%超~70%以下 24%
70%超~75%以下 27.5%
75%超~80%以下 31%
80%超~85%以下 34.5%
85%超~ 14%
2.年間売上げが精銅5万トン未満の場合の税率
精銅の年間売上げ 1トン当たりの平均税率
1万2,000トン未満 0%
1万2,000以上~1万5,000トン未満 0.5%
1万5,000以上~2万トン未満 1.0%
2万以上~2万5,000トン未満 1.5%
2万5,000以上~3万トン未満 2.0%
3万以上~3万5,000トン未満 2.5%
3万5,000以上~4万トン未満 3.0%
4万トン以上~5万トン未満 4.5%

また、〔法20469号〕2条により、外資法〔法令DL600号・1974年〕11条terが改正された。
〔法20469号〕発効以前に、外資法〔11条ter〕に従い、15年間の旧鉱業活動に対する特別税制度法令・条件不変性を選択していた投資家は、〔法20469号〕経過措置1条により、改正された所得税法〔64条bis〕および新設された〔64条ter〕で規定された新鉱業活動に対する特別税制度への変更が可能となった。
この場合の新鉱業活動に対する特別税率等の課税条件は、同法経過措置〔2条〕に従い、次のとおり。

  • 2010年、2011年、2012年:4~9%
  • 2013年~2017年:4%、5%
  • 2018年~2023年:5~14%
  • 2024年以降、その時点の税率・課税条件を適用。

自動車グリーン税

〔法20780号・2014年〕3条

環境対策として2014年12月29日より施行。課税対象は個人用に購入される新車で、9席を越える旅客輸送車や積載量2トンのトラックなどには適用されない。
税額は購入価格(ペソ)、燃費(km/lit)、NOx(窒素酸化物)排出量(g/km)に従い、2017年以降、次の式により定められている。
UTM = [(35÷燃費)+(120×NOx排出量)] ×(価格×0.00000006)

排ガスの固定発生源使用に対する環境税

〔法20780号・2014年〕8条

50MWt(メガワット)を超えるボイラーやタービンなど固定汚染源の使用により粒子状物質(PM)、窒素酸化物(NOx)、二酸化硫黄(SO2)、二酸化炭素(CO2)を排出させる自然人および法人の事業所が対象で、排出量に応じ課税される。2018年4月より徴税開始。
環境監督庁が対象事業所の汚染物質排出量を測定し、翌年3月に環境省が各事業所等の排出量に応じた課税額を公表、4月に徴税となる。支払いは当日の為替レートに基づきペソで支払わなければならない。

  1. CO2の場合
    排出量1トン当たり5ドル
    ただし、一次エネルギー資源としてバイオマスを使用した非従来型の再生可能エネルギーを使用した固定汚染源からの二酸化炭素の排出には環境税は課税されない。
  2. PM、NOx、SO2の場合の計算式
    Tij = CCAj×CSCpci×Pobj×汚染物質排出量の10分の1

    ※用語説明
    Tij:地方自治体(j)で排出された汚染物質(i)の1トン当たりの税金
    CCAj:地方自治体(j)の空気質係数(飽和領域1.2、潜在領域1.1)
    CSCpci:汚染物質(i)別の社会コスト(粒子状物質0.9、二酸化硫黄0.01、窒素酸化物0.025)
    Pobj:地方自治体(j)の人口(統計局の公式見通しにより毎年決定)

    飽和領域とは空気中、水中、土壌中のうち1つ以上の汚染物質濃度の測定値が環境品質基準値を超過している領域のことで、潜在領域とはこれら3つの汚染物質濃度の測定値がそれぞれの環境品質基準値の80%から100%の間である領域のこと。
    空気質係数適用は、地方自治体の一部が飽和または潜在領域の場合、その全体が飽和または潜在領域とみなされる。地方自治体が飽和または潜在領域の両方を含む場合、飽和領域の空気質係数が優先される。

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