日本からの輸出に関する制度

清涼飲料水の輸入規制、輸入手続き

マレーシアの輸入規制

1. 輸入禁止(停止)、制限品目(放射性物質規制等)

調査時点:2017年7月

日本からマレーシアへの清涼飲料水の輸出は可能です。

なお、東日本大震災以降、日本からの食品輸入については、原産地証明が必要など、規制がありましたが、2013年3月1日をもって廃止されました。

2. 動植物検疫の有無

調査時点:2017年7月

日本からの輸入清涼飲料水については、日本側の検疫証明は不要となっています。 なお、飲むヨーグルトなどの牛乳・乳製品に該当する清涼飲料水は、輸出国政府から輸出許可を認められた施設で加工・包装を行う必要があります。また、輸出にあたっては、輸出国政府が発行する衛生証明書が必要となります。詳細は次のリンクを参照ください。

ジェトロ 農林水産物・食品の輸出支援ポータル:「マレーシア牛乳・乳製品の輸入規制、輸入手続き」

3. 残留農薬規制

調査時点:2017年1月

マレーシアでは残留農薬(最大許容残留値、使用禁止農薬)について、「1985年食品規則」(Regulation 41ならびにSIXTEENTH SCHEDULE)において品目ごとに定められています。

本規則内で、清涼飲料水については個別の基準値が指定されていませんが、そのような食品に関しては、CODEXが定める基準値に従うものとし、CODEXでも特に定めのない農薬については全て0.01mg/kgの最大許容残留値が適用されます。

4. 重金属および汚染物質(最大残留基準値/禁止)

調査時点:2017年1月

マレーシアで消費される全ての食品に関する重金属および汚染物質(最大許容残留値)については、「1985年食品規則」(Regulation 38ならびにFOURTEENTH SCHEDULE)において品目ごとに定められています。
清涼飲料水に関する重金属(有機ヒ素、鉛、メチル水銀、カドミウム、アンチモン)の最大残留基準は、それぞれ以下のとおりです。

清涼飲料水に関する重金属の最大残留基準値 (mg/kg)
清涼飲料水 有機ヒ素 メチル水銀 カドミウム アンチモン
希釈して飲むもの(希釈前の数値) 0.5 1 0.05 1 0.15
直接飲むもの 0.5 1 0.05 1 0.15

マレーシアで消費される全ての食品に含有が禁止されている物質については、「1985年食品規則」(Regulation 40ならびにFIFTEENTH A SCHEDULE)において品目ごとに定められています。

5. 食品添加物規制

調査時点:2017年1月

マレーシアで消費される全ての食品の添加物は、「1985年食品規則」(PART V)に定められています。食品添加物は「食品が有している品質、質感、堅さ、外見、匂い、味、アルカリ度または酸性度に影響を与えるために、もしくは食品の製造、加工、調製、処理、充填、包装、運搬または保存においてその他の技術的な機能を付与するために、意図的に食品に少量導入される、および、その結果直接的または間接的に当該物質またはその副産物が食品の一成分となるか、なることが合理的に期待される、あらゆる安全な物質をいい、全ての保存料、着色料、香料、風味増強剤、酸化防止剤、食品調整剤などを含むが、栄養強化剤、偶発的成分あるいは塩は含まれない」と定義されており、これらに関する使用については、以下のように定められています(Regulation 19)。

  • 食品添加物として許可されていない物質は食品添加物として使用してはならない。
  • 食品規則で具体的に定められた基準に準拠しない認可食品添加物もまた食品に使用してはならない。
  • 食品添加物の食品への添加は、食品規則で認可が明文化されていない限り禁止する。
  • 食品に使用される食品添加物は、その最大許容値を超えないこと。

添加物としてのポジティブリストや使用許容値は、食品添加物の種類および対象となる食品ごとに細かく数値が定められています(以下の表参照)。

食品添加物の種類別食品規則および附表
添加物の種類 食品規則 附表
保存料 Regulation 20 SIXTH SCHEDULE
抗菌剤 Regulation 20A SIXTH (A) SCHEDULE
着色料 Regulation 21 SEVENTH SCHEDULE
香料 Regulation 22 EIGHTH SCHEDULE
風味増強剤 Regulation 23 NINTH SCHEDULE
酸化防止剤 Regulation 24 TENTH SCHEDULE
食品調整剤 Regulation 25 ELEVENTH SCHEDULE
栄養強化剤 Regulation 26 TWELFTH SCHEDULE
ビフィズス菌 Regulation 26A TWELFTH A SCHEDULE

なお、食品調整剤はさらに以下のサブカテゴリ―に分類され基準が整理されています。

  • 乳化剤および消泡剤
  • 安定剤、増粘剤、加工でん粉ならびにゲル化剤
  • pH調整剤
  • 酵素
  • 溶剤
  • 固化防止剤

6. 食品包装規制(食品容器の品質または基準)

調査時点:2017年1月

食品容器に関しては、「1985年食品規則」(PART VI)に以下のとおり定められています。

  1. 食品包装に使用される梱包材料は、中身の食品に対して有毒、有害なものあってはならず、汚染物質を含まず、食品の劣化を早めるようなものであってはならない。
  2. 容器にセラミック(カテゴリーA: 磁器、ボーンチャイナ、ファインチャイナ、溶化磁器その他吸水率が0.4%以下のもの、カテゴリーB: 陶器、せっ器(ストーンウェア))を使用する場合は、マレーシア規格(MS:Malaysian Standard)の「MS ISO 6486-1 食品と接触するセラミック容器、ガラスセラミック容器およびガラス食器」に従わなければならない。また、セラミック容器に含まれる鉛とカドミウムの最大許容量には以下の制限がある。
    セラミック容器に含まれる鉛とカドミウムの最大許容量
    種類 単位 カドミウム
    平らな容器 mg/dm2 0.8 0.07
    深みのある容器(小) mg/l 2.0 0.20
    深みのある容器(大) mg/l 1.0 0.20
    また、セラミック容器は以下の要件を満たさなければなりません(テスト方法はマレーシア規格MS ISO 6486-1を参照)。
    セラミック容器の要件
    パラメータ カテゴリーA カテゴリーB
    陶器 せっ器
    吸水率(%) 0.4%以下 0.3%以上0.7%以下 0.3%以下
    熱衝撃(℃) 160 160 160
    耐チッピング性(J) プレート直径>22mm 0.25 該当なし
    プレート直径≦22mm 0.18 該当なし
    カップ/マグ/ボウル(注ぎ口無し) 0.10 該当なし
    カップ/マグ/ボウル(注ぎ口あり) 012 該当なし
    クレージング 全てのテスト片でクレージングがないこと
  3. 1キログラムあたり1ミリグラム以上の塩化ビニルモノマーを含んだポリ塩化ビニルを利用した容器は禁止されている。
  4. 1キログラムあたり0.5ミリグラム以上の塩化ビニルモノマーを含んだポリ塩化ビニルに梱包された食品の輸入、販売をしてはならない。
  5. 非食品用に製造された容器を食品用に使用してはならない。
  6. ナチュラルミネラルウオーターの容器として使用した20リットル以下のポリカーボネート容器を同じ目的で使用することは認められているが、それ以外の下記のような容器リサイクルは認められていない。
    1. 何らかの用途として使用された袋を砂糖や小麦粉、その他の粉類の容器として使用すること。
    2. 何らかの用途として使用されたボトルや金属容器(食用脂や食用油用のサイロやタンカーを除く)を食用脂や食用油の容器として使用すること。
    3. 豚由来の製品の容器として意図されたもの、あるいは豚由来の製品の容器として使用された容器を非豚由来の製品の容器として使用すること。
    4. 何らかの用途として使用されたプラスチック容器を、食品の容器として使用すること。
    5. アルコール類やシャンディ(飲み物)の容器として使用された容器を、それらを除く食品の容器として使用すること
  7. 以下のような類似用途のための容器リサイクルも認められていない。
    1. 別の用途として使用されたガラス瓶を牛乳、清涼飲料水あるいはシャンディの容器として使用すること。
    2. 別の用途で使用された箱や木箱を野菜、魚、果物の容器として使用すること。
    3. 別の用途で使用された麻袋を精米の容器として使用すること。
  8. アルコール飲料、シャンディ、野菜、果物のための、以下のような容器のリサイクルは認められる。
    1. アルコール飲料の容器として使用されたガラス瓶を、シャンディの容器として使用すること(あるいはその逆)。
    2. 野菜の容器として使用された箱や木箱を、果物の容器として使用すること(あるいはその逆)。
  9. ある食品の容器として使用されている容器に、それとは別の食品のラベルやマークが表示されていた場合、その容器は以前にそのラベルやマークの食品用途として使用されたものである、と推定する。
  10. 破損した容器の使用は認められていない。
  11. 食品の容器の中に玩具やコイン、その他のものを入れてはならない。ただし、食品の無菌状態など食品の望ましい質を担保するためのものや、食品のラベル、酸素を吸収するための還元鉄粉などの同梱は認められている。
  12. 酸素吸収を目的とした還元鉄粉は、食品に混入し、食品を汚染し、食品の内部に侵入しないよう、小袋に入れ、封をしなければならない。小袋の素材は、下記のうち少なくとも1つ以上を含まなければならない。
    1. 塩化カルシウム
    2. 水酸化カルシウム
    3. 活性炭
    4. 石膏
    5. 酸化鉄
    6. 水酸化マグネシウム
    7. ステアリン酸マグネシウム
    8. パーライト
    9. 滑石
    10. 沸石

7. その他

調査時点:2017年1月

なし

マレーシア内の流通・小売における注意事項

1. 販売手続き

調査時点:2017年1月

清涼飲料水を含めマレーシアの食品販売に関しては、販売店舗の形態に応じて外資企業に対する参入規制が存在します。国内取引・協同組合・消費者省(MDTCC:Ministry of Domestic Trade, Co-operatives and Consumerism)は2010年5月12日に、政府の資本規制緩和策を反映した「流通取引・サービスへの外国資本参入に関するガイドライン(Guidelines on Foreign Participation in the Distributive Trade Services Malaysia、MDTCCガイドライン)」を公表しましたが、百貨店、スーパーマーケット、スーパーストアなど小売店の種類に応じて外資企業の参入規制が定められています。

2. 販売時の表示義務

調査時点:2017年1月

清涼飲料水を含めマレーシアで販売する食品の一般的な表示基準(輸入品、国産品に関係なく)は、「1985年食品規則」(PART IV)に定められています。表示項目、言語、文字の大きさや色、賞味期限表示、栄養成分表示、あるいは表示禁止事項など詳細にわたり、ルールが設定されています。

表示が必要な項目は下記のとおりです。

  • 食品の適切な明示(appropriate designation of the food)、または主成分の一般名を含む食品の説明。
  • 混合食品または配合食品の場合には、場合に応じて内容物が混合または配合されたものであることを示す文言。
  • 食品が牛肉もしくは豚肉、またはその派生物、またはラードを含む場合には、それらに関する記述。
  • 食品が添加アルコールを含む場合には、それらに関する記述を、6ポイント以上の大文字かつ太字のサンセリフ書体によって表示。
  • 食品が、水、食品添加物、および栄養補助剤を除く2種類以上の成分からなる場合には、各成分について、重量に占める割合が多い順に適切な明示を表示し、場合によっては成分の割合も表示しなければならない。また、それらに加えて食品が過敏症を引き起こすことが知られる成分を含む場合には、それらの成分についても当該成分のラベルへの記載が必須となる。
  • 食品が食用脂肪または食用油またはそれら両方を含む場合には、それらの表示(場合に応じてそれらの脂肪または油が由来する動物または植物の一般名と共に表示)。
  • 食品が食品添加物を含む場合には、それらの含有に関する記述。
  • 液状媒体内で包装された食品の場合には、最小限の食品固形量の記述。
  • 国内で製造または包装された食品の場合には、製造業者もしくは包装業者、または製造権もしくは包装権の所有者、またはこれらのいずれかの代理業者の名称および事業所住所。また、輸入食品の場合には、製造業者もしくは包装業者、または製造権もしくは包装権の所有者、またはこれらのいずれかの代理業者の名称および事業所住所、ならびにマレーシア国内の輸入業者の名称および事業所住所、ならびに当該食品の原産国名。
  • 特定食品の場合には、1985年食品規則の規制に従ってほかの詳細を表示。

また、輸入食品の場合はマレー語または英語で必要な表記がなされる必要があり、必要に応じて他の言語を併記するものとしています。その他包装、表示についてのルール詳細については条文を参照してください。

3. 販売許可のための要件

調査時点:2017年1月

小売販売許可の取得に必要な条件、書類は下記のとおりです。

  1. 申請者はマレーシアで登記された法人であること。ライセンスに必要な最低資本金は非公開有限責任会社、公開会社ともに30,000リンギ。
    資本の51%以上を外資が占める、流通・サービス取引会社は100万リンギ。
  2. 非公開有限責任会社の場合は会社のオーナーあるいは取締役の名前で、下記の書類とともに申請を行う。
    • 会社定款
    • フォーム24(株式の割当に関する申告書)
    • フォーム49(取締役、経営者、会社秘書役の名簿)

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