日本からの輸出に関する制度 水産物の輸入規制、輸入手続き

韓国の食品関連の規制

1. 食品規格

調査時点:2019年8月

水産物の規格については「食品の基準および規格」「食品添加物の基準および規格」などに定められています。
水産物の場合は、重金属、異物、細菌および大腸菌、食中毒菌、ダイオキシン、放射性物質、ベンゾピレン、残留農薬、残留動物用医薬品、医薬品成分、タール色素などの規格が定められています。

2. 残留農薬および動物用医薬品

調査時点:2019年8月

動物用医薬品の残留許容基準は「食品の基準および規格」に規定されています。「食品の基準および規格」に規定されていない場合は、次の基準を順次適用します。

  1. CODEX基準
  2. 類似食用動物の残留許容基準値のうち最低基準値
  3. 水産物(油、卵を含む)については抗生物質および合成抗菌剤に対して残留基準値に0.03 mg/kgを適用

なお、残留農薬に関する基準はありません。

3. 重金属および汚染物質

調査時点:2019年8月

重金属および汚染物質、含有禁止の化学物質、食品の成分として使用が禁止されている物質などの規定については、「食品の基準および規格」に定められています。 基準が別途設定されていない加工食品の重金属、カビ毒素などの汚染物質については、原料の含有量に応じて、農・林・水産物の基準を適用し、乾燥などの過程により水分含有量が変化した場合は、水分含有量を考慮して適用します。
韓国食品医薬品安全処は、「食品の基準および規格(韓国語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」をウェブサイトでも検索できるように公開しています。

4. 食品添加物

調査時点:2019年8月

食品中の食品添加物の使用は、「食品添加物の基準および規格」で定められています。
ある食品には使用できない食品添加物が、その食品添加物を使用できる原料から由来されたものであれば、原料から移行された範囲内で食品添加物の使用基準の制限を受けません。
食品添加物の品目別使用基準(韓国語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますは、韓国食品医薬品安全処のウェブサイトで検索できます。

5. 食品包装(食品容器の品質または基準)

調査時点:2019年8月

食品容器については、「食品衛生法」に基づく、韓国食品医薬品安全処告示「器具および容器・包装の基準および規格」で定められています。同告示には、器具および容器・包装についての共通の製造基準、共通規格、用途別規格、基準および規格の適用、基準および規格の適合性判定、検体の採取と取り扱い方法、保存と流通基準などが定められています。

包装容器のリサイクルに関しては、「資源の節約とリサイクル促進に関する法律」に定められており、製造業者と輸入業者は、環境部令「製品の包装材質・包装方法に関する基準等に関する規則」と環境部告示「包装材の材質・構造の改善等に関する基準」などに従う必要があります。

6. ラベル表示

調査時点:2019年8月

輸入食品および輸入食品添加物などは、通関前までに、消費者に販売する製品の最小販売単位別の容器や包装に「食品などの表示基準」に従い、次の表示事項を表示しなければなりません。日本であらかじめラベルを貼り付ける、または印刷して輸入する場合を除くと、輸入申告する前に韓国の保税倉庫でラベルを貼るための作業が必要です。表示は韓国語で行わなければなりませんが、消費者の理解を助けるために漢字や外国語を混用、または併記して表示することができます。その場合の漢字や外国語は、韓国語表示の活字と同じまたは小さい活字で表示しなければなりません。詳細は関連リンクの「食品などの表示基準」を参照してください。

水産物の表示については、「自然状態のまま」と「加工したもの」で、表示内容が異なります。

1)自然状態のまま
製品名(内容物の名称または品目)
会社名(輸入品の場合は、輸入販売者名)
原産国名
製造年月日(包装日または生産年)
内容量
保管方法(別途定められた製品に限る)
注意事項(別途定められた製品に限る)
遺伝子組換え農畜水産物の場合、「遺伝子組み換え食品などの表示基準」に従う
その他の表示事項
2)水産加工品
製品名(内容物の名称または品目名)
食品の類型
会社名(製造会社名、輸入者名および所在地)
流通期限
内容量
原材料名
容器・包装の材質
成分名および含有量(別途定められた製品に限る)
保管方法(別途定められた製品に限る)
原産国名
注意事項(不正・不良食品の申告に関する表示など、アレルギー誘発物質表示(該当する場合に限る)、その他(該当する場合に限る) 表示対象:卵類(家禽類に限る)、牛乳、ソバ、ピーナッツ、大豆、小麦、サバ、カニ、エビ、豚肉、モモ、トマト、亜硫酸類(添加し最終製品にSO2で10mg/kg以上含有する場合に限る)、クルミ、鶏肉、牛肉、イカ、貝類(カキ、アワビ、イガイを含む)、松の実)、その他(該当する場合に限る)
その他(「食品などの表示基準」で定める個別事項)
「資源の節約とリサイクル促進に関する法律」による表記
「遺伝子組み換え食品などの表示基準」による表記(遺伝子組み換え農畜水産食品の場合)
放射線照射に関する表記(該当する場合に限る)

なお、日本で食品が流通される際に使われる「賞味期限」は、韓国では法的に通用しないため、「流通期限」または「品質保持期限」として表記しなければなりません。

7. その他

調査時点:2019年8月

食品安全・衛生に関する法律には、韓国食品医薬品安全処が管轄している「食品衛生法」があります。この法律は、食品により生じる衛生上の危害を防止し、食品の栄養向上を図り、食品に関する正しい情報を提供し、国民の健康増進に寄与することを目的としています。
この法律に基づいて、食品・食品原料・食品添加物・食品容器・食品器具・食品包装などの食品関連の基準・規格・規則などが定められています。

韓国食品医薬品安全処長は、食品の原料管理、製造・加工・調理・小分け・流通のすべての過程で危害物質が食品に混じることや、食品が汚染されることを防止するために、各プロセスの危害要素を確認・評価して重点的に管理する基準を食品ごとに定めて告示することができます。
総理令で定める食品を製造・加工・調理・小分け・流通する事業者は、この規定により韓国食品医薬品安全処長が告示した食品安全管理の認証基準を守らなければなりません。

また、食品の輸入規制は、韓国食品医薬品安全処が管轄している「韓国輸入食品安全管理特別法」で定められています。同法により、輸入する食品などの海外の製造業所の名称、所在地および製造品目など、同法施行規則で定める事項を輸入申告7日前までに韓国食品医薬品安全処長に登録しなければなりません。また、登録をした海外製造業所に対しては、査察官が来日して現地実態調査を行う可能性があります。

韓国での輸入手続き

1. 輸入許可、輸入ライセンス等、商品登録等(輸入者側で必要な手続き)

調査時点:2019年8月

「韓国輸入食品安全管理特別法」に基づき、事業者が販売または営業上使用する目的に食品などを輸入する際は、韓国食品医薬品安全処長に輸入申告をしなければなりません。輸入者または海外製造業所の設置・運営者が海外製造業所の名称、所在地および製造品目など、「韓国輸入食品安全管理特別法施行規則」で定める事項を、輸入申告の7日前までに、韓国食品医薬品安全処長に登録しなければなりません。輸入申告にあたっては通常の通関書類に加え、次の書類が必要です。

  • 衛生証明書(冷凍食用鮮魚類頭部および冷凍食用鮮魚介類内臓の場合)
  • 動物衛生証明書〔1.韓国が指定する生きている動物、2.生きていない冷蔵、冷凍のエビ類、カキ類およびアワビ類(ただし頭部および殻が除去されたエビ類ならびに加熱加工品を除く)〕
  • 放射性物質検査証明書(8都道県の場合)または産地証明書(16都道県以外の場合)(「輸入禁止(停止)、制限品目(放射性物質規制等)」の項目参照)
  • 漁獲証明書(韓国に船舶により生鮮・冷凍サンマを輸出する場合)

なお、外国(ロシア)産のタラバガニ、ズワイガニを日本から韓国向けに輸出する際は、日本(輸出国)の政府機関が発給した原産地証明書とロシア水産当局が発行した原産地証明書が必要になります。

一方、食品を輸入・販売する個人または法人は、事前に「輸入食品等輸入販売業の営業登録」を行わなければなりません。詳細は「4. 販売許可手続き」を参照してください。

2. 輸入通関手続き(通関に必要な書類)

調査時点:2019年8月

輸入者(または輸入代行業者)は、食品を輸入通関するため、関税庁「電子通関システム」外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで輸入申告を行わなければなりません。「関税法施行規則 別紙第1号の3書式」によると、輸入申告時に提出する書類は、インボイス、価格申告書、船荷証券副本、包装明細書、原産地証明書などがあります。

食品の場合は、輸入申告を行う際に、韓国食品医薬品安全処による食品検査を受ける必要があります。食品検査の際には、「食品・医薬品分野の試験・検査等に関する法律」により政府から指定された試験・検査機関により検査を受けなければなりません。試験・検査機関は韓国食品医薬品安全処のウェブサイトに記載の「食品専門試験検査機関」外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます を参照してください。また、詳細は、「3. 輸入時の検査・検疫」を参照してください。 この試験・検査の結果、輸入しても問題ないと判定された食品については、管轄の地方食品医薬品安全庁により「輸入食品等の輸入申告確認証」が発行されます。

3. 輸入時の検査・検疫

調査時点:2019年8月

食品を対象とする輸入申告書が提出されると、管轄の地方食品医薬品安全庁により、対象食品の輸入条件に従って、「書類検査」「現場検査」「精密検査」「無作為標本検査」などの検査で適合・不適合の判定が下されます。検査の詳細は、「輸入食品安全管理特別法施行規則」で定められています。試験・検査を行う機関は、韓国食品医薬品安全処のウェブサイト「試験検査機関の指定現況(韓国語)」外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを参照してください。
検査内容は、成分分析、動植物検疫、残留農薬、重金属、ラベル内容などで、「食品の基準および規格」「食品添加物の基準および規格」「食品などの表示基準」などを参照してください。
処理期間は、書類検査には2日間(畜産物の場合は3日間)、現場検査には3日間(畜産物の場合は5日間)、精密検査と無作為標本検査には10日間(畜産物の場合は18日間)が所要されます。
食品検査にかかる手数料は、「食品・医薬品分野の試験・検査手数料に関する規定」により定められています。韓国食品医薬品安全処のウェブサイト「検査手数料の情報(韓国語)」外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを参照してください。
なお、日本から輸入される食品の場合は、食品検査と一緒に放射性物質検査が毎回輸入時に行われます

4. 販売許可手続き

調査時点:2019年8月

食品を輸入・販売する個人または法人は、事前に「輸入食品安全管理特別法」が定めている「輸入食品等輸入販売業の営業登録」を行わなければなりません。外資企業の規制などは特にありません。
営業登録を行おうとする者は、「輸入食品安全管理特別法施行規則」で定めるところにより、営業に必要な施設を備え、営業登録申請書を管轄の地方食品医薬品安全庁の長に提出しなければなりません。また、事前に輸入食品などの衛生管理に関する教育を受けなければなりません。教育機関、教育内容、教育時間、教育費などの教育に必要な事項は、「輸入食品安全管理特別法施行規則」で定めています。

5. その他

調査時点:2019年8月

食品を輸入・販売する個人または法人は、毎年、「輸入食品安全管理特別法施行規則」で定めるところにより、輸入食品などの衛生管理に関する教育を受けなければなりません。教育機関、教育内容、教育時間、教育費などの教育に必要な事項は、「輸入食品安全管理特別法施行規則」で定めています。

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