2026年3月
【イベントレポート】SEMICON Japan2025―国際連携が加速する日本の半導体産業―
2026年03月05日
2025年12月17日から19日にかけて、東京ビッグサイトにて国際展示会「SEMICON Japan 2025」が開催されました。35の国と地域から1,216の企業・団体が出展し、延べ121,267人が来場しました。
ジェトロは昨年に続きブース出展およびオープンセミナーを3件開催しました。セミナー終了後には登壇者数名にインタビューを実施し、日本市場の魅力や日本への期待、さらには今後の展望について話を聞きました。
セミナー「欧州半導体エコシステムの今-EU・欧州主要国の政策・技術トレンドと日本との協業可能性-」 の様子。左からフリッキンガー氏(バイエルン半導体アライアンス)、ミゾフ氏(ザクセン州経済振興公社)、テイラー氏(イノベートUK)、ファテルニグ氏(駐日欧州連合代表部)、河田理事(ジェトロ)。
欧州から見た日本の半導体市場の魅力
駐日欧州連合代表部デジタルエコノミー政策担当公使参事官のピーター・ファテルニグ氏は、セミナー後のインタビューで、「日本は欧州連合と非常に似たエコシステムを持っており、半導体という複雑なバリューチェーンの多くの部分で、互いを補完し合える」と語りました。
同氏は、「日本で最も興味深いのは、半導体分野における研究とイノベーションだ。非常に専門性の高いハイテク企業が存在している」と述べ、さらに「日本の半導体市場は成長しており、EU企業にとっても大きなビジネス機会がある」と強調しました。
また、先端半導体を国内で製造しようとする日本の動きについて、「これはEUにはまだない取り組みであり、その意味で日本は理想的な戦略的パートナーになり得る」と期待を示しました。新製品や新プロセスの開発には莫大な投資が必要になるとした上で、「日本も欧州も高い能力を持っているからこそ、資源を持ち寄ることで、双方にとってより良い結果が得られる」と、日欧協力の意義を強調しました。
ピーター・ファテルニグ氏(駐日欧州連合代表部 デジタルエコノミー政策担当 公使参事官)
NY Createsとの取り組み
2日目には、昨年に引き続き、米国半導体研究開発機関NY Createsと「NYクリエイツの推進する先端半導体R&Dと日米間連携の展望」と題したセミナーを共催しました。
NY Createsのビジネス開発ディレクターであるフランク・トーリッチ氏は、「日本は半導体産業において、非常に強固なサプライチェーンを持っている。デバイスメーカーや新設されたファウンドリーであるラピダスに注目が集まっているのは勿論、日本は材料や化学分野の供給において、素晴らしい歴史を有している。新たな投資によって、日本のサプライチェーンエコシステムがどのように成長していくのか、とても楽しみにしている」と期待を寄せました。
ジェトロとNY Createsは、2024年12月のMoU締結以降、着実に連携を深めています。トーリッチ氏は、「昨年8月には、日本企業約20社がニューヨークを訪れ、2日間にわたる意見交換を行った。その結果、現在5社以上と将来的な協業やパートナーシップについて具体的な議論が進んでいる」と明かし、「こうした取り組みは、今後も日本と米国の双方で継続し、今回の展示会での成果を含め、日米協業の動きを広く発信していく予定だ」と語りました。
フランク・トーリッチ氏(NY Creates ビジネス開発ディレクター)
日米大学間連携への期待
アリゾナ州立大学工学部研究・イノベーション担当副学部長であるザカリー・ホルマン氏は、日本について「日本は半導体材料と製造装置の分野で圧倒的な存在感を持っている。現在、そして将来の半導体を製造するために、日本のイノベーションと精緻な製造技術が不可欠だ」と述べました。その上で、「アリゾナ、そして日本において、両国による研究開発の協力関係が、今後さらに深まっていくことに期待している」と語りました。
ザカリー・ホルマン氏(アリゾナ州立大学 工学部 研究・イノベーション担当副学部長)
横浜における半導体エコシステム構築の取り組み
日本での取り組み事例として、セミナー登壇者である横浜国立大学の井上史大准教授は、「横浜国立大学では「3Dヘテロ集積アライアンス」というコンソ―シアムを立ち上げて、100社以上の企業と連携をしながら半導体の開発を進めている」と語ります。日本の半導体産業について、「装置や材料に非常に強みがある一方で、設計や開発といったところはまだまだ力が足りない」と現状を分析。そのうえで、「例えば日本とアメリカが連携すれば、非常に良い仕組みができる。こうした取り組みが、今後の半導体産業には必要になってくる」と国際連携の重要性を強調しました。
井上 史大氏(横浜国立大学 准教授および半導体・量子集積エレクトロニクス研究センター 副センター長)
連携と共創が生み出す、日本の半導体エコシステムの未来
SEMICON Japan 2025では、日本の半導体産業が持つ装置や材料といった強みとともに、設計や開発など今後の課題が共有されました。欧州や米国の関係者からは日本の技術力を高く評価する声が聞かれ、国際連携による新たな価値創出への期待が高まっています。産学官や海外パートナーとの連携を通じた、日本の半導体産業のさらなる発展が注目されます。
ジェトロは、海外半導体関連企業の日本進出や、日本企業と海外企業の協業・連携、日本における半導体エコシステムの構築を支援しています。ご関心をお持ちの方は、ぜひジェトロまでお問い合わせください。
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