外資系企業動向

エネルギー効率の最適化で業界をリードするフランスのクリーンテック企業、METRONが日本法人を東京に設立

2022年09月27日

METRONは2013年にパリ（フランス）に設立されたクリーンテック企業で、主に産業界、第三次産業、公共部門を対象としたデジタルエネルギー管理および最適化プラットフォームにより、エネルギーパフォーマンス、エネルギーコストおよびカーボンフットプリントの削減をリードする。企業レベルでは、METRONがグループ内で統一した方針を適用するためのマルチサイトの可視化、およびサイト間のベンチマークを提供する。また、工場レベルで、局所的な最適化を行うことも可能である。

拠点設立: 2022/03
進出先: 東京都

環境・エネルギー
フランス

METRONは、組織がエネルギー消費を制御、管理、最適化するためのソリューションを提供する。このプラットフォームは、AIとビッグデータを活用し、顧客企業が光熱費の消費をより深く掘り下げ、最終的に二酸化炭素排出量の減少につながるようなソリューションとなっている。このソリューションは、3カ月以内に導入することが可能で、導入した企業では自社のエネルギー戦略に基づき、消費するエネルギーを自律的に管理できるようになる。同時に、METRONがエネルギー管理者とデータサイエンティストの専門チームによる継続的なサポートを提供し、より多くのエネルギー節約を支援する。

今日では日本経済は多くの課題に直面しており、労働人口が減少する一方で、光熱費を削減する必要性が高まっている。また、日本政府が2050年までにカーボンニュートラルを達成する目標を掲げた結果、バリューチェーンにおける温室効果ガス排出量の削減など、環境への配慮を中心とした需要が高まっている。

METRONのソリューションは、エネルギー消費量の監視だけでなく、アラームやドリフト等の誤作動知の機能を提供することで、これらの問題への取り組みを支援する。また、データ収集・報告プロセスの簡素化・自動化により、省力化を実現し、効率的な設備運用による環境負荷低減に貢献する。

さらに、このプラットフォームは、工場などの単一サイトやグループ全体のレベルなど、顧客企業の要望に合わせた省エネプロジェクトの展開と管理もサポートする。このような特長により、METRONは顧客企業の脱炭素化ロードマップにおいて、優れたツールであると同時に信頼できるパートナーとも言えるソリューションを提供している。

METRONは2020年に日本での事業を開始し、株式会社NTTファシリティーズなどの日本のパートナーを持ち、すでにエレクトロニクス分野でも成功を収めている。日本法人設立に際し、ジェトロ対日投資・ビジネスサポートセンター（IBSC）は、法人設立に係るコンサルテーション（登記、ビザ、税務、労務）、およびイノベーション関連イベントへの登壇サポートを提供した。