カナダの地熱技術開発企業Eavor Technologies Inc.に中部電力株式会社が出資
2022年11月04日
Eavor Technologies Inc.は2017年に設立され、アルバータ州カルガリーに本社を置く。同社は、自然対流による熱水資源を必要とせず、地下数千メートルを作動流体(淡水)が循環し、熱伝導によって熱を回収する閉ループシステム「Eavor-Loop™」地熱技術を開発している。自然の熱サイフォンで駆動するため、揚水や破砕、地震の誘発や温室効果ガスの排出がなく、地表への設置面積も小さい。

- 提携
- 2022/10
- 場所
- 愛知県
- 環境・エネルギー
-
カナダ
高温で浸透性の高い帯水層を見つけ出し、その水を地表に持ってくる必要がある従来の地熱エネルギーのアプローチとは異なり、Eavor-Loop™はほぼどこにでも設置することができる。インジェクターとプロデューサーの2本の井戸で構成され、目的の深さまで掘削後、連続した横方向の対を掘削して接続することで、ラジエーターセクションが構築される。Eavor社の設計では、両方の垂直井戸に1つの掘削場所を使用する。地中深くに達すると、井戸は20度から90度程度曲がり複数に分かれ、作動流体が岩石と接触する表面積が増えるため、熱抽出と全体の効率が高まる。2019年から2020年にかけてアルバータ州での実証試験に成功した同社は、世界の大手エネルギー企業から相次いで出資を受け、商業化の一環としてドイツ・バイエルン州と米国南西部で開発中のプロジェクトをもつ。
2020年10月、商業戦略の一環として東京都にEavor Japan株式会社を設立した。2022年10月には、中部電力株式会社がEavor社への出資を公表し、Eavor-Loop™技術の商業化を支援する契約を締結した。中部電力が海外で地熱エネルギー関連企業に出資するのは初めてであり、Eavor社が開発中の事業を完了させ、グローバルな商業化の段階に入る上で重要な意味をもつ。
Eavor社の日本進出を支援するため、ジェトロ対日投資・ビジネスサポートセンター(IBSC)は、法人設立に係るコンサルテーション(登記、税務)、インセンティブ情報の提供、ビジネスマッチング機会の提供、自治体の紹介などを行った。また、中央省庁への規制改革要望なども試み、継続的に支援している。
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