タシケントで第2回カスピ海横断国際輸送ルート国家会議が開催
(ウズベキスタン、EU)
タシケント発
2026年10月13日
第2回カスピ海横断国際輸送ルート国家会議が9月30日、ウズベキスタンの首都タシケントで開催された。同会議は、EUの「グローバルゲートウェイ」プログラム(注)の資金提供を受けて行われた。会議では、政府関係者、国際金融機関、輸送企業の代表者らが、ウズベキスタンとEUとの間における資金協力、投資プロジェクトの選定、および国際輸送のデジタル化について議論した。
会議では、ウズベキスタンのイルホム・マフカモフ運輸相と、欧州委員会国際パートナーシップ総局のアジア・太平洋担当ディレクターであるペテリス・ウストゥブス氏が共同議長を務めた。
マフカモフ運輸相は演説の中で、中央回廊の発展に向け、EUおよび国際金融機関との協力拡大がウズベキスタンにとって重要であると強調した。ウズベキスタンは地域の主要な物流・トランジット拠点となることを目指しており、そのためには近代的な物流センターや倉庫への投資が不可欠であると述べた。2027年には、物流センター整備のために2億ドルを超える国際金融機関の優遇融資および「グローバルゲートウェイ」プログラムの資金を誘致する意向を示した。
さらに同相は、ウズベキスタンは南コーカサス地域における港湾インフラ整備の取り組みを紹介した。具体的には、黒海に面するジョージアのポチ港での物流センター建設(2026年7月10日記事参照)、アゼルバイジャンとの共同フェリー運航会社の設立(2025年7月11日記事参照)が含まれる。
欧州委のウストゥブス氏は、関係国においては輸送関連書類の電子化と税関手続きの調和を最大限行う必要があると指摘した。これにより、遅延を伴わない迅速な貨物輸送が可能になるとしている。
今回の会議では、越境輸送におけるeCMR(電子国際貨物運送状)の導入についても具体的な方策が議論された。eCMR導入の目的は、紙の運送状を廃止し、輸送事業者、税関当局、物流企業間のデータ交換を完全にデジタル化することにある。
世界銀行が9月28日に発表した報告書「カスピ海横断輸送ルートにおける世界水準の貿易物流の統合」によれば、貿易円滑化、物流サービスの高度化、ならびに国境を越えた協力の強化に向けた施策が実施された場合、東アジアと欧州を結ぶ中央回廊での貨物輸送日数は、現在の47~50日から2040年までに18~19日へと短縮される可能性がある。また、同回廊の総輸送量は2023年比で3.6倍に増加すると見込まれている。
(注)欧州委が2021年に発表した、EU域外向けのインフラ支援戦略(2021年12月3日記事参照)。
(ウラジミル・スタノフォフ)
(ウズベキスタン、EU)
ビジネス短信 d00356394da7477c





閉じる