第48回日米南東部会、米南東部地域と日本の協力の方向性を議論、新たな連携に期待

(米国、日本)

アトランタ発

2026年10月29日

第48回日本・米国南東部会日米合同会議が10月25~27日の3日間、テネシー州ナッシュビルで開催された。南東部7州(注1)の知事や商務長官など州政府幹部と、7州を中心に活動する日米企業関係者ら500人超が参加し、半世紀にわたり構築されてきた日本と南東部地域の経済関係や今後の協力の方向性について議論した。

写真 開会式の様子(ジェトロ撮影)

開会式の様子(ジェトロ撮影)

写真 ブラックバーン連邦上院議員による歓迎のあいさつ(ジェトロ撮影)

ブラックバーン連邦上院議員による歓迎のあいさつ(ジェトロ撮影)

開会式では、11月のテネシー州知事選挙に共和党候補として立候補しているマーシャ・ブラックバーン連邦上院議員(共和党)が冒頭で歓迎あいさつを行った。会合には、現職のビル・リー知事、米国側議長のビル・ハスラム元知事を含む歴代州知事3人(注2)に加え、ウィリアム・ハガティ連邦上院議員、チャック・フレイシュマン連邦下院議員、ミシシッピ州のテイト・リーブス知事(いずれも共和党)などが出席し、テネシー州を含む南東部地域が日本との関係を重視している姿勢を示した。日本側議長は、ナッシュビルに北米本社を設置するブリヂストンが務めた。

プログラムでは、州知事経験者によるセッションで日本とテネシー州の関係の歩みを振り返った。また、原子力、量子技術、先端製造業向け人材育成など、テネシー州が競争力強化に向けて注力する分野に関するセッションも開催された。8月に北米本社を同州オークリッジに移転した京都フュージョニアリング(2026年8月14日記事参照、注3)や同州に工場を構えるデンソーなどが登壇し、地域との協業連携の重要性について語った。

また、石黒憲彦ジェトロ理事長が基調講演を行い、50年にわたる日本と南東部地域とのパートナーシップの成果を振り返るとともに、この間に培われた信頼を基盤として、次の50年に向けて日米が新たな繁栄をともに築いていくことの重要性を強調した。

在米国日本大使館の山田重夫大使とハガティ議員のパネルセッションにおいて両氏は、日米同盟は安全保障に加え、経済安全保障やエネルギー協力を含む包括的なパートナーシップへ発展していると強調した。重要鉱物やエネルギー、人工知能(AI)、量子技術、原子力などの先端分野で協力を深化させる必要性を指摘するとともに、製造業基盤、研究開発力、豊富なエネルギー資源を有する南東部地域が、次世代の日米協力を牽引する重要拠点になるとの認識を示した。さらに、オークリッジ国立研究所や大学を核としたスタートアップ・エコシステムの発展に言及し、企業、大学、研究機関を結ぶ新たな日米連携への期待を表明した。

写真 左から、モデレーターのバンダービルト大学のダニエル・ディアマイヤー学長、山田大使、ハガティ連邦上院議員(ジェトロ撮影)

左から、モデレーターのバンダービルト大学のダニエル・ディアマイヤー学長、山田大使、ハガティ連邦上院議員(ジェトロ撮影)

次回は2027年10月27~28日、東京で開催される予定だ。

(注1)南東部7州とは、アラバマ州、フロリダ州、ジョージア州、ミシシッピ州、ノースカロライナ州、サウスカロライナ州、テネシー州のことで、日本・米国南東部会は7州と日本の相互交流の増進を目的に1975年に設立。原則として毎年1回の定期会合を日米交互に開催しており、2025年は東京で開催された(2025年11月10日記事参照)。

(注2)ビル・ハスラム第49代知事、フィル・ブレデセン第48代知事、ラマー・アレクサンダー第45代知事。

(注3)同州選出で原子力政策に注力するフレイシュマン議員(2026年8月7日記事参照)のほか、オークリッジ近郊で小型モジュール式原子炉(SMR)建設を進めるGEベルノバ日立や同州原子力基金を活用した投資を発表しているフランスの原子力燃料大手オラノ(2024年9月10日記事参照)が登壇した。京都フュージョニアリングからは世古圭代表取締役社長兼最高執行責任者(COO)が登壇した。

(檀野浩規)

(米国、日本)

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