カナダ政府、インドへ貿易ミッションを派遣、両国関係強化が進む
(カナダ、インド)
調査部米州課
2026年10月22日
カナダ政府は10月12~17日、マニンダー・シドゥ国際貿易相が主導して「チーム・カナダ貿易ミッション
(TCTM)」をインドに派遣した。発表
によれば、過去30年間にインドへ派遣した貿易ミッションとしては最大規模となる約300人のカナダ企業関係者が参加し、約3億カナダ・ドル(約333億円、Cドル、1Cドル=約111円)に上る34件の商談や対内直接投資(FDI)案件などが成立した。
TCTMは、カナダ政府高官の主導で各国・地域に派遣される大規模な経済ミッションで、カナダ企業のビジネス機会拡大や各国企業との連携促進を目的として実施されている。2026年6月には日本にも派遣され、対日ミッションとしては過去最大規模だった(2026年7月1日記事参照)。
ミッションは、インド西部のムンバイと南部のベンガルールを訪問した。カナダ政府が発表したファクトシート
によれば、ムンバイで11件、ベンガルールで23件の覚書(MOU)などが署名され、航空宇宙(8件)、クリーンテクノロジー・エネルギー移行(8件)、教育(5件)、情報通信技術(ICT、8件)、インフラ(1件)、ライフサイエンス(2件)、観光(1件)の分野にわたったほか、カナダへのFDI案件(1件)も含まれた。
モディ首相は12月にカナダを訪問予定
シドゥ国際貿易相は訪問中、インドのピユシュ・ゴヤル商工相とニューデリーおよびムンバイで会談し、カナダ・インド包括的経済連携協定(CEPA)の交渉について協議した。カナダ政府は、早ければ2026年末までのCEPA妥結を目指しており、カナダのインド太平洋戦略に基づく貿易多角化の一環として(2022年11月29日記事参照)、2030年までに両国間の貿易額を年間700億Cドルへ拡大する目標を掲げている。
マーク・カーニー首相は10月13日、インドのナレンドラ・モディ首相と電話で会談した。カナダ首相府によれば、モディ氏は12月にカナダを訪問する予定だ。また、10月14日にはアニータ・アナンド外相がインドを訪問したほか、10月5~7日には両国間の安全保障対話が実施されるなど、両国関係の強化が進んでいる(注)。
(注)2023年にカナダで発生したシーク教分離独立派指導者ハーディープ・シン・ニジャール氏の射殺事件を機に、両国関係は冷え込んでいた。しかし、2026年3月にカーニー氏がカナダ首相として8年ぶりにインドを訪問する(2026年3月9日記事参照)など、関係改善に向けた取り組みが進んでいる。
(木村勇翔)
(カナダ、インド)
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