カナダ首相が8年ぶりインド訪問、2026年内のCEPA締結を目指すことで合意

(インド、カナダ)

ニューデリー発

2026年03月09日

カナダのマーク・カーニー首相が2月27日~3月2日に自身としては初めてインドを公式訪問し、インドのナレンドラ・モディ首相と首脳会談を行った。両首脳は、2030年までに2国間貿易額を500億ドル規模に拡大する目標を掲げ、包括的経済連携協定(CEPA)の交渉再開と同協定の2026年内の締結を目指すことで合意した。なお、カナダ首相のインド訪問としては2018年2月以来、8年ぶり。

インドとカナダの関係は歴史的には良好だったものの、2023年6月にインド生まれでカナダ国籍をもつ、シーク教指導者のハーディープ・シン・ニジャール氏がカナダで射殺された事件を機に、冷え込んでいた。事件発生後、カナダのジャスティン・トルドー首相(当時)が同事件にインド政府の関与があったと発言したが、インド政府は事実無根と強い言葉でカナダ政府を非難した。一時は双方の外交官が追放されたほか、インド政府はカナダ人向けビザの発給を停止する事態にまで発展した。ただ、その後は、不安定な世界情勢において両国の関係改善は双方にとって必須であるとの認識の下、両国は段階的な関係修復を図ってきていた。

3月2日に開かれた首脳会談では、両首脳が両国の関係強化の重要性を確認した。また、重要鉱物の相互安定供給への協力、インドの原子力発電拡大の目標達成に向けたカナダからのウラン調達、再生可能エネルギー分野での協力、最多300人のインド人学生を対象としたカナダでの研究インターンシップの実施、インド・カナダ・オーストラリアの3国間でのイノベーション推進など8つの覚書(MOU)や合意書などを締結した。

(丸山春花)

(インド、カナダ)

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