スイス中銀、政策金利を4会合連続で0%に据え置き、スイス・フラン高抑制の介入姿勢維持

(スイス)

ジュネーブ発

2026年06月22日

スイス中央銀行(SNB)は6月18日、政策金利を0%に据え置くと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。2025年6月の会合で政策金利を0%に引き下げて以降、4会合連続で政策金利を据え置いた(2025年6月20日記事および2025年9月26日記事2025年12月15日記事2026年3月25日記事参照)。9年ぶりに利下げした2024年3月の会合以降、6会合連続で利下げを進め、2025年6月の会合で政策金利が0%に達した後、据え置かれたままとなっている。

ここ数カ月のエネルギー価格の上昇により、消費者物価指数(CPI)上昇率(インフレ率)が上昇しているが、中期的なインフレ圧力は、直近の金融政策評価と比べてほぼ変わっていない。SNBは状況を引き続き監視し、必要に応じて金融政策を調整して物価の安定を確保していく意向を示している。

インフレ率は2026年2月の0.1%から5月には0.6%に上昇したが、この上昇の主な要因は石油製品の価格上昇であり、その他の財やサービスは、インフレ率の上昇にほとんど寄与していないとしている。SNBの条件付きインフレ予測によると、今後数四半期でインフレ率はわずかに上昇を続け、その後、2027年前半にやや低下する見込みで、これはエネルギー価格上昇の影響が時間とともに弱まる可能性が高いためだと分析している。エネルギー価格は、中東情勢のさらなる状況変化に大きく左右されるとしている。具体的には、2026年の平均インフレ率は0.6%、2027年は0.6%、2028年は0.7%と予測している。

スイスの経済活動については、中東情勢を踏まえても強靱(きょうじん)であることが証明されているとしている。第1四半期のGDP成長率は堅調だった。経済成長は製造業に支えられ、サービス業や建設業も貢献したとしている。今後数四半期では、世界経済のより緩やかな成長がスイスの成長を抑制する可能性が高く、SNBの金融政策が下支えとなることを強調している。2026年通年のGDP成長率は約1%を見込み、2027年は約1.5%と予測している。中期的には、世界経済の期待される改善が成長の原動力になると分析している。

スイスの経済見通しに対する主なリスクは、世界経済の動向で、特に中東情勢が再び悪化し、世界の経済活動をより強く抑制する可能性があるとしている。また、他国との金利差が広がる中、スイス・フランはやや下落しているが、上昇圧力(スイス・フラン高)が再び高まる可能性もあり、必要に応じて、介入する姿勢を示しているほか、米国の貿易政策が依然として不確実性の源になっていると指摘している。

(田中晋)

(スイス)

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