米サニーバ、サウスカロライナ州で3.5億ドルを投じ太陽電池製造施設を建設へ

(米国)

アトランタ発

2026年04月17日

米国の高効率単結晶シリコン太陽電池メーカーのサニーバは4月14日、サウスカロライナ州ローレンスに3億5,000万ドル超を投じ、4.5ギガワット(GW)規模の太陽電池製造施設を建設すると発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

同社は、過去にジョージア州とミシガン州で太陽電池製造施設を運営していたが、安価な輸入品に対抗できず、2017年に破産を申請し、操業停止した(注1)。その後、2022年に成立したインフレ削減法(IRA)に基づくクリーンエネルギーの生産設備の導入に対する税額控除(2022年10月6日付地域・分析レポート参照)をきっかけに、2023年にジョージア州の施設の改良と拡張を行い、操業を再開すると発表していた(2023年10月18日記事参照)。

同社の発表によれば、サウスカロライナ州の新施設では、太陽電池セルの生産を行う予定。ジョージア州の施設と合わせて、年間5.5GW以上の生産能力を見込む。同社によると、生産能力は米国の最大規模となる。新施設では564人を新たに雇用する見込みで、2027年第2四半期の稼働開始を予定している。

ジョージア州やサウスカロライナ州など米国南東部地域は近年、電気自動車(EV)関連などを中心にクリーンエネルギー関連投資が集中してきた地域だ(注2)。一方で、トランプ政権のバイデン前政権からのエネルギー政策の変更や、電気自動車(EV)需要の鈍化などを受け、2025年以降、EVバッテリーなどの投資プロジェクトの中止や縮小が増えており、投資の減速が鮮明となっている(2026年1月19日付地域・分析レポート参照)。ただし、データセンターの拡大に伴う電力需要増加を背景に、太陽電池などの電力関連の投資は引き続き堅調だ(2026年2月18日付地域・分析レポート参照)。

(注1)破産申請直後、同社は連邦政府に対し、輸入太陽電池セルとパネルへの通商法201条に基づく緊急輸入制限(セーフガード)の適用を請願した。実際に、2018年から太陽光発電製品へのセーフガードが発動した(2018年1月30日記事2022年2月7日記事参照)。セーフガードは2026年2月終了したものの、中国、カンボジア、マレーシア、タイ、ベトナム、インド、インドネシア、ラオスなどの太陽光発電製品に対するアンチダンピング関税(AD)および補助金相殺関税(CVD)が別途課されている(2023年8月24日2025年4月23日2026年3月4日記事参照)。

(注2)南東部地域では、韓国ハンファ・グループ傘下のハンファQセルズがジョージア州で太陽電池モジュールを生産しており、年間8.4GWの生産能力を有する(2024年4月9日記事参照)。また、同社は使用済み太陽光パネルのリサイクル事業にも取り組んでいる。(2025年6月11日記事参照)。

(檀野浩規)

(米国)

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