韓国ハンファQセルズ、米ジョージア州に太陽光パネルのリサイクル施設建設を発表
(米国、韓国)
アトランタ発
2025年06月11日
韓国ハンファグループ傘下のハンファQセルズは6月9日、太陽光パネルのリサイクルに取り組む新たな事業部門として「エコリサイクル by Qセルズ」を設置し、米ジョージア(GA)州カーターズビルに最先端のリサイクル施設を建設すると発表した。
GA州に新設するリサイクル施設がフル稼働した場合、年間で約250メガワット(MW)、約50万枚の太陽光パネルを処理し、アルミニウムやガラス、銀、銅などをリサイクルする。新施設は2025年に稼働開始する見込みで、今後、全米にリサイクルネットワークを拡大する予定だ。エコリサイクルでは、次の3つの取り組みを進めている。
- 太陽光パネルのリサイクル料金を低く抑えたコスト削減型の回収サービスにより、太陽光パネルの廃棄を手頃な価格で、責任ある方法で実現する。
- 独自の高純度資源分離技術を進化させ、太陽光リサイクルで材料回収や再利用、持続可能性を最大限に高める。
- 再利用資源を活用し、太陽光パネルの製造での二酸化炭素(CO2)排出量の削減を図る。
Qセルズは2023年1月、米国の太陽光発電史上最大といわれる25億ドル以上を投じ、GA州の太陽電池モジュール製造施設の拡大を発表した(2023年1月12日記事参照)。その計画の一環として、アトランタ北西郊外のバートウ郡カーターズビルに新たな製造施設の建設を発表し、2024年4月から同製造施設で太陽電池を生産している(2024年4月9日記事参照)。
なお、先進技術を活用して太陽電池パネルのリサイクルを行う米国のソーラーサイクルはQセルズと提携し、Qセルズが米国で廃棄、所有、設置した太陽電池パネルをリサイクルすると発表していた(2024年2月26日記事参照)。しかし、Qセルズによると、ソーラーサイクルとの提携は有効ではなくなったとのことだ(「アトランタ・ビジネス・クロニクル」6月9日)。
(檀野浩規)
(米国、韓国)
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