日本は引き続き中東とアフリカから資源を輸入、2025年貿易統計

(日本、中東、アフリカ、サウジアラビア、アラブ首長国連邦、南アフリカ共和国、世界)

調査部中東アフリカ課

2026年02月13日

日本の財務省が1月29日に発表した貿易統計外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(注)によると、2025年の日本の輸入額は前年比0.3%増の113兆932億円となった。中東からの輸入額は前年比11.1%減の11兆5,342億円、アフリカからの輸入額は10.2%増の1兆5,155億円だった。

中東からは主に原油を輸入

2025年(年間)の日本の中東からの輸入品目では、鉱物性燃料がシェア93.9%だ。このうち「原油および粗油」の輸入額は原油価格の下落もあり、前年比12.5%減で9兆511億円、輸入量が0.9%減で1億2,896万キロリットルだった。これは日本の同品目の世界全体からの輸入額の94.1%、輸入量の94.0%を占めた。国別では、アラブ首長国連邦(UAE)が最多で、サウジアラビアが続いた。

なお、経済産業省が1月30日に発表した「石油統計速報令和7年12月分外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」によると、2025年12月の月間の原油量の中東依存度(シェア)は88.0%で前年同月比8.3ポイント減となり、3カ月連続で前年を下回った。一方、米国からの輸入量は前年同月比約8.5倍でシェア9.7%を占めた。

アフリカから重要鉱物も輸入

アフリカからの輸入品目をみると、輸入額の約4割を南アから白金族の金属が占める。日本全体の白金族の金属の輸入額において、南アのシェアは73.1%で最多だ。白金族のプラチナ、バナジウムなどは自動車を含む産業用途の重要鉱物だ。

さらに、日本において、電池などに用いられる重要鉱物の2025年の輸入額として、マンガンは5割以上を南ア、約35.9%をガボンが占める。天然黒鉛(グラファイト)の輸入では、中国がシェア約8割だが、マダガスカルのシェアも7.3%だ。

その他の重要鉱物として、リン鉱石は南アがシェア54.2%、ヨルダンが14.5%、モロッコが12.8%を占める。クロムの輸入額では、パキスタンのシェアが53.4%だが、南アのシェアも36.7%だった。

また、2025年に南アからは石炭、鉄鉱石、アルミニウム・同合金などの資源の輸入も多いほか、ナイジェリアとモザンビークから液化天然ガスなども輸入した。

なお、アフリカではコバルトなど電池に用いられる重要鉱物も産出される(2025年5月30日記事参照)が、日本はコバルトの化合物を中国やフィンランド、フランスなどから輸入している。

日本からの輸出額をみると、中東向けは前年比10.6%増の4兆6,360億円(2026年1月22日記事参照)、アフリカ向けは15.5%増の1兆5,245億円だった(2026年2月3日記事参照)。日本の輸出品目では自動車が多く、2025年の中東向け自動車輸出額は過去最高、アフリカ向け輸出台数は過去最多となった(2026年2月3日記事参照)。

(注)1月29日付「確報」は1月22日付「速報」から修正・更新されたが、一部速報値のままの部分がある。

(井澤壌士)

(日本、中東、アフリカ、サウジアラビア、アラブ首長国連邦、南アフリカ共和国、世界)

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