中国国際オートバイ博覧会が開催、大型と電動バイクが好調

(中国)

成都発

2025年10月10日

第23回中国国際オートバイ博覧会が9月19~22日、重慶市で開催された。総出展面積は16万平方メートルで、中国や米国、ドイツ、日本など国内外から約950社が出展し、延べ25万人が来場した。中国系メーカーでは力帆、宗申など、外資系ではモルビデリやFASEEDなどがオートバイやアクセサリー・部品、電動バイクのコア部品、メンテナンス製品を出展した。50車種を超える新型車が公開されたほか、日系メーカーのホンダが4気筒エンジンと電子制御クラッチを搭載した「CB500SF」を世界初公開した。

同博覧会の前日には「2025中国オートバイ重慶論壇」が開催された。この論壇には、中国オートバイ大手の宗申集団やホンダなど主要オートバイメーカーの関係者や政府機関・団体が登壇し、「結束、突破」をテーマに、変革期の中国オートバイ産業について議論を行った。重慶市経済・情報化委員会の涂興永副主任は「2025年1~7月に重慶市で生産されたオートバイは前年同期比20.6%増の425万8,000台で、中国全体の生産台数の約3分の1を占めている。市のオートバイ輸出額も大幅に増加しており、2025年1~7月は前年同期比43.2%増となった。重慶市にある大排気量の大型オートバイと電動バイクの企業が好調なことが背景にある」と強調した。

博覧会場となった同市では、オートバイ産業の電動化とスマート化を推進する動きがみられる。同市政府は7月18日に「重慶市スマート・コネクテッドオートバイ産業発展行動規画(2025~2027年)」を公表した。同規画では、2027年までに同市での電動オートバイの生産台数を1,200万台以上にする目標を掲げている。また、オートバイメーカーに対し、新型バッテリーやスマート技術の普及・発展を加速させ、中・高級車種の同市での生産を促進する取り組みなどを示したほか、モーター、リチウム電池、軽量化フレームなどコア部品の供給能力の強化を図るとしている。

写真 展示会場の様子(ジェトロ撮影)

展示会場の様子(ジェトロ撮影)

写真 ホンダのブース(ジェトロ撮影)

ホンダのブース(ジェトロ撮影)

(王植一)

(中国)

ビジネス短信 a3ea16b6d734ae25