8月の自動車販売・生産台数ともにプラス成長、買い替え推進策が産業の安定した発展に寄与
(中国)
上海発
2025年09月25日
中国自動車工業協会(CAAM)は9月11日、2025年8月の自動車販売台数が前年同月比16.4%増の285万7,000台、生産台数が13.0%増の281万5,000台だったと発表した。前月比ではそれぞれ10.1%増、8.7%増だった。販売台数のうち、国内販売台数は15.6%増(224万5,000台)、輸出台数は19.6%増(61万1,000台)となった。
販売台数の内訳をみると、乗用車が254万台(前年同月比16.5%増)、商用車が31万6,000台(16.3%増)だった。うち、新エネルギー車(NEV、注)は139万5,000台(26.8%増)と、前月(27.4%増)に続いて好調で、自動車販売台数全体に占める割合は48.8%になった(2025年8月22日記事参照)。NEV販売台数の内訳をみると、バッテリー式電気自動車(BEV)は90万8,000台(40.5%増)と、12カ月連続で2桁台の伸び率を記録した。プラグインハイブリッド車(PHEV)は48万7,000台(7.5%増)だった。
2025年1~8月の累計販売台数は2,112万8,000台(前年同期比12.6%増)、累計生産台数は2,105万1,000台(12.7%増)となった。販売台数の内訳をみると、乗用車が1,838万4,000台(13.8%増)、商用車が274万4,000台(5.2%増)だった。うち、NEVは962万台(36.7%増)で、自動車販売台数全体に占める割合は45.5%と引き続き4割を超えた。
また、同期の自動車輸出台数は429万2,000台(13.7%増)で、好調を維持した。輸出台数の内訳は、乗用車が363万6,000台(14.5%増)、商用車が65万6,000台(9.7%増)。ガソリン車は276万台(6.6%減)と減少し、NEVは153万2,000台(87.3%増)と大幅増になった。
国務院が8月22日に開催した常務会議では、大規模な設備の更新と消費財買い替え政策が投資の安定化、消費拡大、産業転換推進、民生改善などで明らかな成果を上げたと評価した。この政策は、自動車市場において特に効果を発揮しており、CAAMの分析によれば、自動車買い替え政策が持続的に効果を発揮し、同政策による補助金支給が停止していた一部地域においても再開されたほか、ローン支援などの政策が消費者の購買意欲を下支えしたという。企業の新型車種の投入が続いていることも、乗用車市場の安定に貢献しているとコメントした。
(注)バッテリー式電気自動車(BEV)、プラグインハイブリッド車(PHEV)、燃料電池車(FCV)の合計。
(龐婷婷)
(中国)
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